津軽から江差へ~その1
フェイスブックで先行してツーリングレポートをしていました先日のロングツーリング、プランのきっかけはテレビで北海道新幹線開通のニュースを見たことでした。
【序章】
「とうとう、北海道にまで新幹線が開通したんだって。乗ってみたいな。」
親方はツーリングプランを立てるのが大好き。なのでその言葉を聞いた途端すぐにプランを練り始め、できたと思ったらさっさと飛行機の手配をしてしまいました。今まで私にとって最長のロングツーリングは海外を除けば4泊5日。今回はなんとそれを超える5泊6日のロングプランとなっていました。ここのところ諸事情でヨーロッパ出張は自粛していて、少しエネルギーがたまっていました。それに、2人とも50代に入り、少々体力の衰えも実感してきています。「俺はあと何回、春のツーリングが楽しめるんだ?」と指折り数える昨今。そのフラストレーションと焦りが今回のツーリングを実現できた大きな要因となりました。だって、いろんなことを考えていたら結局、「やっぱり、無理だよね。。せいぜいが2泊3日だよね。」というのがいつものパターンだったのですから。。。
親方が「行くまでに読んでおくと良いよ。」と言って私に渡した一冊の本。
ブログの題名を見てピーンと来た方はきっとこの本をご存じのはず。1978年初版のこの紀行書は当時のサイクリストにとってのバイブル的雑誌「ニューサイクリング」に連載されていた綿貫氏のツーリングエッセイを1冊にまとめたものです。当時から氏の紀行文のファンだった親方はいくつか同じルートをたどった事もあるようです。発行から40年近くもたって、すっかり書棚の奥に追いやられていたその本は、今回のツーリングプランをきっかけに再びページをめくられることとなりました。
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【平成の津軽から江差へ】
1日目。距離33km/獲得標高69m
自宅(車) — 伊丹空港(飛行機) — 青森空港(自転車) — 石場旅館/弘前城傍
桜で有名な弘前城のソメイヨシノはすっかり葉桜でしたが、いくつかの八重桜や山桜が見ごろを迎えていました。何よりリンゴの郷のリンゴの花が満開、出発時は雨だったのに青森では雲一つない晴天、初日から気持ちグっとが上がりました。桜は日本国中どこにも名所はあるけれど、リンゴの花はそうそう見られませんから!それに石垣を修復中の弘前城はなんと津軽富士と呼ばれる岩木山とのツーショットが可能な位置にお引越ししていました。夕日も美しく、桜が終わった観光名所は人気もまばらで、贅沢にも貸し切り状態でした。
因みにこちらは、元々あるべきお城の場所。(37年前の親方のアルバムより。)
今。石垣が途中で膨らんでしまっているのがわかります。
お宿は弘前城すぐ近くの石場旅館。
ご主人はサイクリストで近隣の林道などにも精通しておられます。また、英語だけでなく、フランス語も堪能で海外の方にもおすすめです。 1泊5,000円程度。朝食800円。夕食は私たちが泊まった時は人手不足とかで提供されていませんでした。でも、近くに繁華街などもあって不自由はありませんよ。
The owner of ISHIBA Ryokan can speak not only English but also French. Also he is a cyclist and knowing RINDO nearby very well. Try Japanese traditional and RINDO cycling!
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2日目。距離85.5km/獲得標高766m
石場旅館/弘前城傍(自転車) — 日本最古のリンゴの木/柏桑野 — 亀ヶ岡石器時代遺跡/木造 — 十三湖 — 小泊 — 竜泊温泉青岩荘
距離もあり、天気も午後から崩れるとのことで、朝8時過ぎに出発。前半は岩木川沿いの土手道を進みました。車通りも少なく、あたりはリンゴ畑が一面に広がる素晴らしい道。パッとしないお天気ではありましたが、山も花も美しく、広々とした津軽平野は盆地の京都に住むものからするととても新鮮で、ついつい立ち止まっては写真に収めたり、見惚れてみたり。途中、「日本最古のリンゴの木」の看板を見つけ、立ち寄ったりしていました。ところが、周りの景色がリンゴ畑から田畑に変わったあたりから、遮る物のない風に悩まされることに。。。当初、平野の真ん中を北上する予定でしたが、あまりの風の強さに山際の道に変更してすすみました。それでも強弱のある風で、時折自転車から降りなければならないほど。十三湖の畔でしじみラーメンにありつけたときにはすっかり草臥れてしまい、「平野はもういい!」と愚痴をこぼしておりました。。「ここまで来たら着いたも同然だから。」との言葉に少し笑顔を取り戻したものの、実際は津軽平野を抜けると宿までいくつか上りが待っていたのです!「うそつき!」「全然着く気がしない!」と、悪態やら泣き言やらをブツブツ言いながら残りの約20kmを何とか走破。雨がポツポツ降り出した4時前には宿泊予定のお宿に到着できました。
そしてその後、雨は本降りに。
日本最古のリンゴの木は137歳。
水を張り、起こしたばかりの田圃にはカモメ。海が近い。
田畑だった所にいつの間にか湖が広がっていた。少しゾッとした。
風が強くて歩いて渡った十三湖橋。
こちらは37年前の十三湖橋。木造だったんですね。お天気よさそう。。。
後半のピークで。
小泊港。あぁ、海の向こうに明日の道が見えています。。。
とりあえず、今日はここまで。続きはまた明日。
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