アイズの独り言

2017.06.22

ブレーキ~7 DAYS before Concours de Machines~

さて、いよいよコンクールまで1週間となりました。1週間後の29日には親方が審査員やオーディエンス、そしてライバルである他の29チームの前でマシンについてのプレゼンをします。そして翌日30日は朝4時スタートでレースが始まります。やっと実感が湧いてきた今日このごろです。。
 
 
 
グランボアのコンクール用マシンに搭載するブレーキは、もちろんグランボアのシュエット!もちろん軽量加工を施してあります。
グランボアのオリジナルパーツであるトーイン調整のできるギロチンは、錆びないようにステンレスで出来ています。これがけっこう重たいので、トーイン調整機構を残しながら軽量化を進めるために、ボルトとナットをチタンの棒から削り出して作りました。また、ブレーキ台座のボルトもチタンに置き換えています。さらに、こんなところも穴を開けてコンクール特別シューが出来ましたよ!こうして1つのシューにつき2g軽くなりました(コンクールのための軽量化は、こうした小さな軽量加工の積み重ねなんです!)

アーチや他の小物は、グランボアのセンタープルブレーキ・シュエットモダン3642と同じ、オリジナルのものを使っています。
 
 
ブレーキアウターにはアルミ製のウルトラライトアウターを装着しました。
ウルトラライトブレーキアウターの軽さは従来の鉄製アウターの半分以下、さらにライナーも入っていてブレーキの引きも大変軽くなる、軽さと機能性どちらも優れた最新のブレーキアウターです。

 
 
 
組み合わせているブレーキレバーはマファックのプロモーション。こちらもオリジナルそのままの状態で使います。重量はというと・・・

150g!軽い!
これは1970年代にフランスで作られたブレーキレバーです。レバーにたくさん穴ぼこが開いていますが、これはアイズの工房で穴を開けて軽量加工をしたわけではなく、オリジナルの状態でこうなっています。また、素材もデルリンという強化プラスチックで作られており、当時の人も軽量化をすることを熱心に研究していたことが分かります。
 
既存のパーツを、3日間のレースに耐えうる耐久力を保持しながら軽量加工をしていくことも工房の腕の見せ所ですが、すでに先人によって軽量加工が施された良いものがあるんだったら、それを使っていこうというのもグランボアのこだわりです。旧いパーツはノスタルジーがあるだけではないと、いつか親方が話してくれたことがありました。旧いパーツも新しいパーツもどちらも知っている親方だからこそ生まれたこの組み合わせなんですね。
 
 
 
***

さらに、今回はこれからオーダー車を作るときに役立つ新しい発見もありました!!
今回コンクールに向けてブレーキとレバーの組み合わせをあれこれ試してみたところ、その組み合わせによってブレーキの効きが全く異なることが分かりました。マファック プロモーションとグランボア シュエットモダンの相性がバッチリだったのです!
 
試走に出たチョコ君によると、「軽い力でシュ~っと効いていくので、スピードのコントロールがめちゃくちゃしやすい」のだとか。
ブレーキをかけながら下る時、ブレーキレバーを握った後さらに深く押し込むようにぐっと力を入れないとブレーキがよく効かないことがあります。それが、今回のブレーキはレバーを少し引いただけでブレーキが反応してくれるので、細かく力の加減ができるということなんです。さらに、「他のパーツは軽量加工をしているぶん操作しているときの感覚も繊細で、いつも自分が自転車に乗って走っているときより慎重に操作してるんですけど、ブレーキに限ってはいつも通りの感覚で操作できるんです」ということでした。新旧パーツをよく研究し、いいものを組み合わせて使った結果ですね。

グランボアのシュエットはマファックのライド(=シュエット3642)、レーサー(=シュエット2632)と互換するように設計されています。「やっぱり純正との相性がいいんですね!」と店長もこの発見を嬉しそうに話しています。マファックユーザーの皆様、ぜひ参考になさってください!

なっぱ (2021年退職)

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