アイズの独り言

2017.07.21

コンクールマシンを走り終えて

こんにちは、スタッフのチョコです。6月30日~7月2日にフランス、アンベールで開催されたコンクールマシン2017にグランボアのテストライダーとして参加しました。ライダーとして感じたことを本記事でお伝えしたいと思います。
コンクールは自転車の耐久テストとして3日間のテクニカルトライアルが課され、グラベルを含む計450㎞の走行が予定されていました。実際は初日コースの変更、2日目に途中リタイアしたので3日間の走行距離は約270㎞となりました。「3日間トラブル無く完走しました!」とご報告出来たらよかったのですが、マシンのトラブルと自分自身の経験不足から思うようにいきませんでした。
雨にも負けず風にも負けず…(運命を分けた2日目、ベール峠南方尾根)

 
 

さて、コースには多くの未舗装区間が含まれていますが、ランドナーのような太めのスリックタイヤで難なく走れるような砂利、石畳、あぜ道から、MTBでも苦労しそうな石が散乱したダブルトラックまで多種多様です。昨年のコンクールは650×32Bタイヤを履いたランドナーや700Cのタンデム車が出走しており、未舗装区間も写真では太めのタイヤを履いたランドナーで走るのが気持ちよさそうな砂利道でした。そんな昨年の様子や、主催者側が設定した基準平均速度22.5㎞という数字から、ハイスピードな舗装路中心のロングライドを想定して準備を進めていました。後から聞いた話ですが昨年のコースではほとんどの自転車がトラブルなく完走しており、今年はマシンをふるいにかける意味もあって難易度を上げたようです。

昨年の写真からイメージしていた固く締まったグラベル。

コース東側、尾根沿いに走る緩やかな下り基調のダートはスピードを出しやすい。

ダート走行の振動でフロントバッグ内の補給食(サンドウィッチ)が滅茶苦茶に。(試走時)

丈のある草地は抵抗が大きく車輪をとられやすい。

 

コンクールの3日前から現地で未舗装区間の試走を始めたのですが、実際のコースはMTBで走るのも大変そうなガレたトラック、泥でぬかるんだあぜ道。整った砂利道を想像していた自分は、あまりにもイメージとかけ離れた未舗装路の連続に完走できるのか不安になりました。
本番前の試走を終えて難関区間などを地図で確認。
 
 

本番に着用したウェアについて。前日の天気予報では曇り後雨。しかし、アンベールに来てから天気予報はことごとく外れています。じつは試走の二日間も雨予報だったのですが、雨雲は何処へやら。試走二日目に遭った通り雨以外は雨具を出さずに済みました。アンベールの街は標高が500m、現地入りすると気温20度前後で高くありません。事前に日本でアンベールの天気予報を確認していた時は最高気温が30度近くあり、ツールドフランスのような暑い7月のフランスを想像していました。しかし実際はゴールデンウィークくらいの気候、山の天気と思って対処するしかありません。メリノウールの長袖アンダーを急きょUさんよりお借りしてルイゾンボべジャージの下に重ね着し、下はルイゾンボべのビブショーツ。雨に降られてもよほど気温が低くない限り脚は寒くならないので、フロントバッグにはレインジャケットのみを入れました。

本番前日に届いたグランボア×ルイゾンボベジャージ。メリノウールと化繊の混合生地で、レース終了後に洗って室内干しでも翌朝には乾く。

 

 

 

6月30日、初日は224㎞を走ります。午前4時にライダーは2人ずつ、2分間隔で順次出走し、コース上に設けられた全6カ所のチェックポイントを周ってゴールを目指します。設定された基準速度は22.5㎞。2日間の試走で判明した過酷な未舗装区間、獲得標高約4000mと舗装路のみでも過酷なコース設定から自分には基準速度を上回ることは困難だと判断し、マシントラブルが起きないように走ることを最優先としました。スタート、ゴール地点となる貸倉庫の前には各チームのライダーがズラリ。ビルダー本人が走るところもあれば、パリブレストパリ48時間台の猛者まで、いかにも速そうなライダーがそろっています。同時スタートのライダーが乗る自転車には、パイナップルのマークが至る所にマークされていたのでそれを話題に談笑。緊張も少しほぐれてスタートを切りました。
午前4時、アンベールの街をスタート。
 
 
さて、スタートして15㎞程登り続けるのですがここで分かったことが一つ。みんな登りは想像していたほど速くありません。しばらく舗装路の登りなのであっという間に取り残されてしまうのでは無いかと思っていましたが、むしろ僕の方が先行しています。当時は少しでも早く前へ進もうと単独で先行していました。しかし今になって振り返ると、フランス人ライダー達は後からスタートした人と合流して協力体制を作っていたのだと思います。日本でブルベを走る時は大半が単独走。ましてフランス語でまともにコミュニケーションが出来ないので、他のライダーの考えていることを理解するのに苦労しました。
コースは224㎞、序盤の60㎞をクリアするのに4時間近くかかりました。このスタートから4時間の間にいくつかトラブルが。まず、パンクです。夜明け前の暗いダートを下っている時に路面がよく見えず、サイドカット。幸い1㎝程切れただけなので裏からタイヤブートを当て、チューブ交換して10分程度で復帰。コンクール前から2年近くエキストラレジェタイヤを未舗装路で使っていますがパンクしたのは今回が初めて。路面が見えなかった事と緊張して焦っていたのだと思います。
午前5時頃、最初のトラブル。パンク修理をしている間に6人ほどの集団に追い越される。

 

次にボトルの紛失。パンクした場所から5㎞程、牧場の脇を通るダート区間通過後にダウンチューブに目をやると、まだ飲んでいないボトルが消えていました。この区間も凹凸が激しくバイクコントロールに夢中でボトルが飛んでいくのに気が付きませんでした。まだ200㎞以上距離を残している状況でボトルが1本無くなるのはまずいです。日本ならば山中の集落でも自動販売機でペットボトル飲料を入手することが出来ますが、フランスの山村に自動販売機なんてありません。結局、飛んで行ったボトルは見つかりませんでしたがペットボトルの水を入手して解決しました。フランスのサイクリストの多くが満タンのボトルを2本携行している理由がわかりました。家を出ると日本のように簡単に飲料水が手に入らない場合があるからです。コンクールのマシンには3本携行している例もありました。
3つ目のトラブルは落車です。はい、恥ずかしながら落車してしまいました。約40㎞地点のウェットな未舗装区間走行中、フロントを泥にとられて転びました。幸いスピードが出ていなかったので、自転車と体は無事でした。わずか40㎞の間にトラブルが3回。この区間は他のライダーもパンクが頻発していました。

もともと設定されていたコースは藪漕ぎ。試走で通過困難なことが発覚。迂回路に設定された下りも過酷だった。
予想通りコースは変更になり、迂回路に設定されたのはMTBコース?!
迂回路通過後に泥区間で落車。左肩から落ちたが幸いケガは無かった。
コース上のわかりにくい場所にはガイドが設置されていた。

 

起伏に富み、未舗装路を多く含む初日のコースではフロントシングルのドライブトレインが活躍しました。フロント41T、リア10S 11‐36Tの組み合わせは、必要十分なギア比を提供し、フロント変速の煩わしさから解放してくれます。舗装路のみで効率よく走るのであればフロントは2枚、リアはクロスレシオな構成のものが扱いやすいです。しかし、未舗装路を走る場合はチェーン落ちのトラブルが少なく、操作がシンプルなフロントシングルは非常に有効だと感じました。

本戦用は41T、予備車は37T。

 

電装関係も軽さ重視で、ドイツ製のべロジカルとグランボアの完成車に多く使っているサンヨーの砲弾型LEDランプを使用しました。べロジカルのダイナモは駆動時の抵抗がわずかで、リムが濡れていても安定して作動します。サンヨーの砲弾型ランプは明るさの点ではシュミット等の高価なライトに劣りますが、ボディが樹脂製ので非常に軽量です。ただ、想定外だったのは未舗装路の割合が高く、暗い時間帯に荒れた林道を下ったこと。この状況下ではより明るいライトが必要だと強く感じました。もちろん、舗装路のみで普通のツーリングをするには十分な性能ですよ。

べロジカルとサンヨー製砲弾型ランプの組み合わせは非常に安定していた。

コース中盤、道を見失い他チームのライダーと共に森の中をさまよった。
コース南側のチェックポイント3は町のパン屋さん。
クッキーとジュースを補給。ジュースは炭酸入りを選んだつもりがそうでは無かった。
初日終盤のダート区間。走りにくそうに見えるが650×36Bのリエールなら大丈夫。

 
 

さて、コンクール前から注目を集めた徹底的に肉貫きされたRメカ。ご存知の方も多いと思いますが、初日の終盤に壊れてしまいました。

ダート区間が終わるまではトラブル無く作動していたが…
 

197㎞地点のチェックポイント5に到着したとき自分は先頭から6番目くらいに位置していました。到着して他のチェックポイント同様にスタンプを貰おうとしたところ、主催者から「全参加者が想定外に時間がかかっているからこの先のコースは無し。最短ルートでゴールのアンベールへ帰るように。」と通達されました。ここまで序盤に3つ起きたトラブル以降、問題なく走ってきたのでゴールまでの舗装路はウイニングランのようなものです。気持ちも軽くなって出発しようとしたところ、ペダルに体重を乗せるとクランクが回りません。Rメカ周りを見るとガイドプーリーからチェーンが脱落してプーリーゲージとの間に挟まり、チェーンに引っ張られてRメカが上を向いています。周りにいたコンクール関係者はRメカが壊れて走行不能になったと思ったのか、「チェーンカッターあるか?シングルスピードにしたら完走できるぞ。」と工具を差し出してくれました。「コンクールのルールはどうなったの?」と思いながら「まだ丈夫!」と言ってRメカを観察。幸いこの時点でRメカは破断していなかったのでチェーンを掛けなおし、少し広がったプーリーゲージを手で治しました。どうやらクランクを逆転させるとチェーン落ちが再発するので、ここから先はそれに気を付けてRメカの機嫌を窺いながらアンベールに向けて下っていきます。
チェックポイント5到着。ここまで一緒に走ってきたライダーと共にゴールへ向かおうとしたが問題発生。
 
下りで回している最中も歯飛びが起き、嫌な予感がしてきました。一度路肩に停まってRメカを確認。この時は目に見えた異常はありませんでした。「ここまで来たんだから言うこと聞いてくれ…」とぼやきながら緩やかな勾配を下っていきます。ちょうど下り勾配が登り基調に変わり、T字路になっているところでクランクがいきなりロック、前転しそうになるのをこらえて停まりました。サドルに跨ったまま後ろに目をやると、Rメカがチェーンに巻き上げられるようにして千切れています。ガードのステーも巻き込まれて曲がってしまいました。
プーリーゲージにチェーンが詰まり、引っ張られる形でピボット部分が破断した。
 
 
チェーンカッターは携行していないのでミッシングリンクを解除することは出来ても短く切ることは出来ません。「終わった。」思わず独りで呟きました。追い打ちをかけるように雨が降り始め勢いを増していきます。途方に暮れ、リタイアするつもりで親方に電話。アンベールの町まで18㎞、大きな登りはなく下りと平坦ですが何時にゴールできるかわかりません。雨の中30分程立ち尽くしていると親方たちが乗ったバンが到着。親方は車を降りるなり「チェーンを石で切ってSSで完走しろ!」と一言。「石で?!」と訳が分かりませんでしたがどうやら2.5㎜の六角レンチをチェーンのピンに垂直に当て、石で叩いてピンを押し出すとのこと。大介店長は実際にやったことがあるそうです。ミッシングリンクを解除してチェーンを地面に寝かせ、万力を込めて工具を叩きました。何度もトライしたのですが、雨で濡れて手元が滑り上手くいきません。結局、たまたま(?)近くに落ちていたチェーンカッターを見つけ、チェーンを短くしてミッシングリンクで繋ぐことが出来ました。
そこから先は雨を切るようにダウンヒルをこなし、アンバールの町まで続く直線道路を時速20㎞ほどで踏み続けます。スムーズに回るチェーンとスプロケットの組み合わせがなかったのでペダルから伝わる感触は非常にぎこちないです。ゴールまで残り2㎞程でしょうか、追いついてきたライダー2人が「ついて来いよ」とハンドサインを出してくれたので後ろに付きました。そこからゴールまでは競輪のようにペダルを回してくらいつきました。何せ先頭を引いているライダーのギアはアウタートップ。ゴールまであっという間でした。
雨に背中を押されるようにダウンヒルをこなす
 
 
どうにかゴールできましたが「Rメカが無いから明日以降のステージは走れないな。今日でリタイアか…」と思っていました。しかし、検車時に主催者から驚きの一言が。「Rメカ交換して明日も走っていいよ。交換作業はライダーじゃなくても良し。」明日も走れるので嬉しいのですが複雑な気持ちでした…
ゴール後の検車風景。この後、Rメカ交換OKの通達を受ける。
 
 
 
 
初日でRメカが破損してしまいましたが、収穫はあったと思います。まず、グランボアのコンクール用バイクは3日間のテクニカルトライアルに耐えられるギリギリを狙ってカーボンパーツを使わずに軽量化を行いました。(携帯ポンプのみカーボン製です。)結果的にRメカが破損、SSにしてどうにか完走出来ましたがコンクールのルールを厳密に適用すれば初日リタイアです。次回も同様のコースで開催するのであれば、より耐久性の高い部品を使って走るのが完走につながると思います。フロントシングルは軽量化にメリットがあると書きましたが改善点はあります。軽量なサンプレ製シフトレバーは引きが重く、レバー本体が華奢なので慎重な変速操作が求められました。予備車にはヨシガイ製11S用シフトレバーが付いていたのですが、こちらはフリクション式でありながら引きが軽く、シマノ製チェーンとカセットの組み合わせで快適な変速ができました。起伏の多い未舗装路を走り続けるのであれば楽に変速できることは数十グラムの軽量化よりもメリットが多いと感じました。
サンプレのシフトレバーは軽量化に貢献しているが、慎重な扱いを要する。
 

 

 

2日目は並行開催されているサイクリングイベントのヒルクライムレース参加と、地図を元にチェックポイントをまわるオリエンテーリングのような課題でした。初日と同じスタート地点をモトの先導で出発、一般参加者と共にヒルクライムのスタート地点まで集団走行です。密度の高い集団走行はさながらツールドフランスのようでした。

ベール峠ヒルクライムスタート地点。コンクールのライダーは一般参加者の後にスタート
ヒルクライム開始後は自分のペースで淡々と上りました。心拍計を使ったことがないのですが、7割くらいの心拍数をイメージしてペースをコントロール。それにしてもコンクール用軽量車はよく登ります。普段乗っているtypeERと比べ物にならないくらい登坂が楽でした。typeERでブルべを走っているとロードバイクに比べて登坂が苦手だったのですが、この軽量車はそうではありません。
標高を上げるつれ濃い霧に包まれましたが、気分よくペダルを回しているうちに峠につきました。峠で課題の荷物を選択。一度は丸太を選びかけたのですが、かなり大きかったので煉瓦とチェーンのセットに変更。フロントバッグに入れるとずっしりと重く感じました。ベール峠へのヒルクライム。シビアに淡々と走るライダーもいれば、会話を楽しみながら登る人もいる。
 
 
煉瓦をフロントバッグに入れて意気揚々と再スタートを切りました。僕が選んだCP2へのルートは最短かつ起伏の少ない尾根を行く未舗装路。積み荷を選んでいる間に同じ方向へ行くライダーがいたのでどうやら僕だけでは無さそうです。煉瓦を入れて重くなった自転車で尾根を登っていきます。雨脚は強まり、心なしか足取りも重く感じます。先程までの軽快感はどこへやら、ペースが落ちているのは荷物のせいだけではなさそうです。。ここに来てレインパンツも持ってくるべきだったと軽く後悔しました。それでも登り基調なので脚を回していれば耐えられなくはありません。吹き付ける雨の中、ジリジリと進んでいくと20~30m先に行く手を阻むように門が見えました。そうです、前日の下調べで確認していたレーダーサイトです。予定では今来た道をそのまま直進するはずでしたが、どうやら道は門の奥へと続いています。軍関係の施設のようで近寄りがたい雰囲気です。ここで直進をあきらめ、来た道を下って引き返します。引き返せばレーダーサイトの西方を迂回する小道があるはずでした。下り始めると急激に体が冷えてきました。打ち付ける雨に指先の感覚がなくなり始めます。寒さに震えてレーダーサイトの迂回路を探すことは眼中になく、下り続けてベール峠まで戻りました。
霧と風雨の中突如現れたレーダーサイト。ここで一旦来た道を引き返す。
リタイア直前、稜線上の道路で撮影。風雨の中走り続けるには装備が足りなかった。
 
 
峠に戻るとこれから荷物を積んで走り出すライダーのグループが残っていました。話しを聞くと、僕と同じコースでCP2を目指すようです。雨の吹き付ける稜線へ戻るのは嫌でしたが、一人で別ルートを走る余裕がなかったのでグループに入れてもらうことにしました。下ってきた道を再び登ります。ベール峠のヒルクライムは飛ぶように登れたのに、今は他のライダーについて行くことが出来ません。結局、10分程行動を共にしましたが体がもたないと判断し、近くのライダーに「寒くて動けないから引き返す。ここまでありがとう。」と伝えて再びベール峠へ戻りました。
ベール峠に引き返しレストハウスで新聞紙を貰って暖をとる。
 
 
峠に戻るとヒルクライムイベントも終了し、大会関係者がゴールアーチの片づけをしています。撮影で先回りしていたはるみさんと大介店長がいないか探しましたが、寒い峠に長居しているはずがありません。コンクールのライダーも最後尾は行ってしまったようです。震えながら峠のレストハウスに入り、新聞紙とコーヒーを貰って椅子に座ってこの先どうするか考えました。体の震えを止めようと、新聞紙で濡れた足を拭きますが改善せず、この状態で再びサドルに跨ることは不可能に思えました。しかし、これが個人的に参加しているブルべなら判断は容易いのですがグランボアのライダーとして参加している以上簡単に諦めるわけにはいきません。新聞紙を腹に入れ、再びドアを開けて自転車に向かいました。雨はまだ止んでおらず、少し前まではヒルクライムイベントの関係者が峠付近にいたのですがその人影もまばらです。サドルに再び跨ったものの、体は震え続けて脚は動きませんでした。このままだとコンクールのコース完走はおろか、自力でベール峠を降りることも難しいと考え、ヒルクライムイベントの関係者に訳を話して回収車に乗ってアンベールの街へ帰りました。

リタイアを決めた時のベール峠。約1時間前に通過したゴールアーチは畳まれ、雨が降っている。
 
 
二日目のリタイアは自転車の問題ではなく、ライダーである僕自身が環境に耐えられなかったことが原因です。標高1400m、気温6度、稜線場を風雨の中進み、体が凍えて動けなくなってしまいました。フロントバッグの中に長袖のジャージと膝下までおおうレインパンツ、長指グローブがあれば2日目の完走は容易だったと思います。周囲のフランス人ライダーは暖かい服装で雨の中を進んでいたので2日目の感じ方は大きく違ったことでしょう。日本でも山岳地帯を走るときは装備にマージンを持たせて挑むもの。この時は荷物の軽量化を優先し、その姿勢が欠けていました。フロントバッグの中は煉瓦を入れてもまだ余裕がありました。悔やんでも仕方ありませんが、サポート無しの自己完結が求められるサイクリングでは”万が一”を想定することが重要だと痛感した次第です。もし、次回参加することがあれば今回の経験を活かして余裕を持った走りをしたいです。

まえの

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