アイズの独り言>

こんにちは、前野です。

ジャパンバイクテクニーク2022の走行会の様子を引き続き紹介していきます。
2回目は笠岳峠から毛無峠までの区間です。

前回はこちら

 

スタートから笠岳峠ヒルクライム区間を走った後は、タイム計測や着順が付かないリエゾン区間になります。
ヒルクライム区間はレースのつもりで走りましたが、ここから先は景色を楽しみつつツーリング。
指定の場所付近で写真を撮って、Facebookに投稿する撮影ポイントが三か所設定されています。
この撮影ポイントは第一回JBTには無かったもので、写真を撮ってSNSに投稿するという現代的なツーリングの楽しみ方を表現しています。

ちなみにFacebookに写真を投稿して「いいね」をもらえるとそれが得点になります。
期間中「いいね」を押していただいた皆様ありがとうございました!

 

雲が晴れて渋峠方面が見える

標高1890m、笠岳峠までのヒルクライム区間が終わり、ここから先はeBIKEに乗る親方と二人でゴールを目指して走ります。登りで気になっていた渋峠が見えるポイントでは立ち止まって撮影会。2019年のJBTでは笠岳峠を越えて志賀高原から渋峠を登ったのを思い出します。あの時も笠岳峠は似たような天気でした。

 

山田牧場に向けて下っていくパナソニックの伊藤さん

撮影会をしているとパナソニックの伊藤さんが下っていきます。
この後もペースを落とさず駆け抜けたようで1番早くゴールされていました。

 

撮影ポイント1 山田牧場

最初の撮影ポイントは山田牧場。放牧地をバックに写真を撮りました。

 

NAGARAの服部さんが峠を目指して登っていく

写真を撮っているとNAGARAの服部さんが叫びながら登っていきます。少し前に山音製輪所の尾坂さんとすれ違ったので、服部さんは先行する尾坂さんに何か叫んでいるのでしょうか…

 

山田牧場に手袋を忘れて1㎞戻る

山田牧場の駐車場まで降りるとFacebook投稿とトイレ休憩。ダウンヒル区間の防寒に着けていた長指グローブを外してスマホを操作。手袋を着けたままだと操作しずらいのです。写真の投稿を確認して走り始めます。
1㎞程下ったあたりで右手だけ寒いことに気が付きました。トイレ前で手袋を外してそのまま出発していたのです。親方には先に下ってもらって自分は手袋を取りに戻りました。

山田温泉まで下らなくてよかった…

 

山田牧場から温泉街まではテクニカルな下りが続く

手袋を回収して山田牧場駐車場から再び下って親方と合流。しばらくタイトな下りコーナーが続きます。雨で濡れ、枝なども散乱しているので慎重に。

 

ダウンヒル中にeBIKEの前輪がパンク

山田温泉まであと少しというところで親方の前輪がパンク。一気に空気が抜けたのでコントロール不能で親方は落車してしまいました。
幸いレインウェアが少し破けた程度で、親方も走行を続けられるというのでパンク修理。パンクの修理と落車後の確認をしたので復帰に30分程かけました。コース後半も大きな登りと未舗装路が有り、万が一身体に異常があるようなら撤退しやすい場所だったので親方のリタイアもあり得ました。大事にならなくてよかったです。

 

山田温泉の東屋で休憩

落車とパンク修理から復帰するころには本降りになってきたので山田温泉の足湯がある東屋で雨宿り。この間に山音製輪所の尾坂さんとNAGARAの服部さんが温泉街を通過してきました。雨で少し寒かったのでレインパンツを履いて防寒対策。レインパンツはめったに使いませんが、標高の高い場所で雨が降る時は携行していると安心です。
ここではオオマエジムショの大前さんなど数人の方とおしゃべりタイム。
寒いので自動販売機で暖かい飲み物を買いたかったのですが全部冷たい飲み物。スポーツドリンクよりはマシと思いアイスミルクティーを買いました。

 

標高780m 林道中日影線入り口

本降りの雨の中、山田温泉からさらに下ると林道中日影線の入り口に到着。下り区間の途中で林道の標識も見えずらい場所にあるので注意していないと通り過ぎてしまいます。笠岳峠から標高差1000mを下ってきました。この先は再び登りになります。

 

登りになるとeBIKEに着いていけない

林道中日影線は未舗装路の登り。ここまでの下り区間は親方と一緒か僕が先行して走っていたのですが、砂利の登りになるとeBIKEに全くついていけません。4㎏の荷物もあるので尚更アシストユニットにアドバンテージが有ります。
ついていくのを諦めて親方を見送り自分のペースで登っていきました。レインパンツが邪魔に感じてきたので登り始めて数百メートルで脱ぎました。雨は落ち着いてきたので寒くありません。

 

路面に合わせて空気を抜くNAGARAの服部さんと山音製輪所の尾坂さん

先行する親方を待たせないようにペースを上げて登っていくとNAGARAの服部さんと山音製輪所の尾坂さんが自転車を降りてしゃがんでいます。二人同時に何かトラブルかと思いきや、路面に合わせて空気圧を調整していました。
NAGARAは700×32Cのチューブレス、山音製輪所は650×38Bでこちらもチューブレス。空気圧をギリギリまで下げられるのはチューブレスの利点ですね。
自分の自転車は650×42Bタイヤにラテックスチューブを組み合わせ、スタートから低めの空気圧なので調整せずにそのまま登っていきます。

 

にぎやかな林道ヒルクライム

親方は少し先にいるということなので服部さんと尾坂さんのパックに混ぜてもらって3人で登っていきます。一人では自分と向き合うハードな道のりも、みんなで登れば楽しい時間に変わっていきます。

 

NAGARA服部さんと撮影車

本降りだった雨は落ち着き、標高と共に霧が濃くなっていきます。見晴らしのいい道だと晴れて欲しいものですが、もともと眺望が期待できない林道ではこの方が雰囲気が出ていいと思いませんか?

 

激坂区間を登る山音製輪所尾坂さん

林道中日影線は比較的登りやすい勾配が続きますが、一部は厳しい区間も。そんな砂利道の激坂もペダルを踏みしめてゆっくりでも進んでいきます。霧の中ライトが付いた自転車が登っていく姿は画になりますね。

 

 

登りの中盤で砂利道は終了

標高1370mで県道112号線に合流、砂利道の登りは終了です。
撮影ポイント2の北信五岳展望台は標高1743m、登りのピークが1940mなので標高差にしてあと550mほど登りが続きます。
林道中日影線を4人全員が登り切るとまた各々のペースで県道を登っていきます。

 

雨とも、霧とも言い難い天候が続く

舗装路に出ればeBIKEと一緒に走れるかと思いましたがこの通り。ヘアピンを抜けるとカメラを構えた親方が待っていました。
ただ、そんな親方もeBIKEのバッテリー残量は残り僅か。予備を含め3本のバッテリーで走行会に臨んでいますが、登りが多く荷物も重いのでバッテリーの消耗が激しく、林道中日影線を登り切った時点で3本目が残り僅かの状態でした。まだ標高差にして400mほど残っています。

 

 

登り坂を残してすべてのバッテリーが空に…

いよいよその時はやってきました。
「あ、終わった。」
電動アシストユニットの音が止まりました。バッテリー切れです。
親方はこの先アシスト無しで峠まで登らなければなりません。展望台まではもう少しなので僕は先行させてもらいます。

 

撮影ポイント2 北信五岳展望台

バッテリーを使い果たした親方と別れて少し登っていくと、撮影ポイント2の北信五岳展望台に到着。
晴れていれば北信五岳を見渡せる展望スポットもこの通り真っ白で何も見えません。
NAGARAの応援隊の皆さんとお話しできたのが救いでした。また晴れている時に訪れてのんびりと景色を眺めたいですね。

写真を撮ってFacebookに投稿していると親方が追いついてきました。アシストの無いeBIKEで登るのはなかなかしんどそうですが、どこか楽しそう。
親方に「ダートで壊すなよ!!」と何度も念押しされて、僕は展望台を出発。
僕の自転車が壊れることより、下りで落車している親方の体の方が心配でしたよ…

 

チェックポイント2 毛無峠(1820m)

登りのピークに達すると毛無峠まで緩やかな下り基調になります。
こんな天気でも根曲竹採集の車が霧の中から急に現れるので慎重に進んでいきます。
毛無峠が近づいてくると霧はどんどん濃くなり、ハンドルが取られそうなほど風が強くなりました。
濃い霧の中、群馬県の標識を目指して進んでいくと待機中のスタッフの方とランドクルーザーを発見。

チェックポイント2そして撮影ポイント3の毛無峠に到着しました。

 

毛無峠の群馬県看板

峠付近は強い風と霧でとても寒く、動きを止めるとあっという間に体温を奪われそうです。
峠に着いて最初にしたことは登りで脱いだレインジャケットを羽織り、さらにメリノウールのネックウォーマーとレッグウォーマーを着けて防寒対策。
後で聞いた話によると毛無峠付近の気温は1桁だったようなので寒いわけです。
防寒対策に持ってきていた小物類が役に立ちました。

写真を撮ってFacebookに投稿し、スタッフの方に時間を記入した通過チェック用のカードをもらって林道湯沢線の未舗装路下りに向けて出発。

 

この先は遅くても、早くてもダメ。基準タイムから外れないように時間を計りながら走行します。
毛無峠の第2チェックポイントから林道中盤の第3チェックポイントまで距離約7㎞を目安時間30分で下ります。
早着は5分、遅着は30分までペナルティ無しなので、毛無峠出発から25~60分の間に第3チェックポイントに着けばいいわけです。
基準タイムの設定は650×35Aのランドナーで試走した際のタイムを基にしたそうなので、より太いタイヤを履いている自分の場合は早く着くことに注意して進んだ方がよさそうです。

 

第3回に続きます

 

笠岳峠から毛無峠

 

 

 

読売新聞バイシクルクラブにてJBT2022の様子が紹介されています。

読売新聞さんは読売オンラインでプレゼンテーション、走行会の様子を動画で。
バイシクルクラブさんは綺麗な写真を豊富に使って紹介していただいています。

こちらも是非ご覧ください!

まえの

こんにちは、前野です。

 

ジャパンバイクテクニーク2022(以下JBT2022)の2日目に行われた走行テストの様子をグランボアステンレスランドナーのライダーとして走った私の視点から3回に分けて紹介していきます。

僅か80㎞のコースですが、内容は濃密。一回のブログでまとめて書いてしまおうかとも思ったのですが、普段のツーリングやブルべでは味わえない経験でしたので3回に分けて走行会の様子を紹介していきます。

初回はスタートからヒルクライム計測区間のゴール、笠岳峠までの様子です。

 

 

JBT2022のコースは以下の通り、距離約80㎞の中に大きな峠が二つ。
全舗装の笠岳峠と、グラベル区間の林道中日影線を含む毛無峠への登りになります。
2019年開催の第一回JBTよりも獲得標高は多く、グラベルの登りが追加された点がポイントでしょうか。
距離は短いですが、高低差が大きく、未舗装路も含むのでなかなかハードな設定です。
それに今回のJBTは走行テスト時にキャンプ道具などの荷物を積載することを仮定して、4㎏分の荷物を模した500mlペットボトル8本をスタートからゴールまで持ち運ばなければなりません。

 

 

 

JBTの走行会はゴールへの着順を競うレースではなく、あくまでも自転車への耐久試験を兼ねたサイクリング。

要求仕様に載っているようにJBTの走行会は以下のような仮定のストーリーがあります。

 

「ストーリー

都市在住者が長野県の山間部に自転車ツーリングに出かけます。
都市部から長野駅までは電車輪行で移動。長野駅から志賀高原を経て山間路を含むルートを
走ります。
風景やグラベルライドを楽しんだ後、長野駅に戻り電車輪行で帰宅するストーリを模擬します。」

 

長野の峠へ輪行ツーリング。しかも未舗装路込みのコースで距離も程よく理想的な設定です

 

ただ、最初の峠、笠岳峠まではタイム計測があり、着順によって獲得できるポイントが変わってくるのでレースのつもりで走る必要があります。

笠岳峠以降は急いで走っても特にメリットが無いので、ゴールにお昼頃到着できるペースで走れば十分です。特に最後のグラベルの下り、林道湯沢線はチェックポイントが置かれており、規定時間を守って下らないと減点されてしまいます。
なので、笠岳峠までは頑張って残りは普段と同じように「旅心」をもって写真を撮りながらサイクリング。そんな心づもりで走行会に臨みました。

6月12日午前2:45

JBTの朝は早く、4時に走行会がスタートします。
2:30に目覚ましで起床。前夜から心配していた雨は完全に止んではいないものの、本降りではなさそうです。

朝食は前日に食べようと思っていたおやき

宿を出る前におやきを食べて腹ごしらえ。前日の昼に買ったのですが、JBTの会場に到着してからお腹の調子がいまいちで食べれずに残していました。おやきは腹持ちが良いので長野に来るとおにぎり代わりに買ってしまいます。

 

 

グランボアJBT2022

自分が乗る自転車はステンレスフレームのグランボア650Bランドナー。

フレーム、自転車の詳細は今後親方から紹介があると思いますのでざっくりと。

変速はSRAMの12速フロントシングル電動変速eTapAXIS。チェーンリングはグランボアサンクフィーユNW36T、リアのカセットスプロケットが10-36Tなので登りも下りも十分なギア比を備えています。
タイヤサイズは650×42B。前回大会は650×38Bだったので未舗装路の走破性を向上。
電装関係はSONのハブダイナモから給電し、泥除け先端のフロントライトは試作品、シートチューブ直付けのテールライトはスタンドライト機能を備えたTL-06Dを装備しています。
専務お手製の軽量フロントバッグには予備チューブ、工具、レインウェア、補給食を入れています。
小型のサイドバッグには走行テストの課題でもある4㎏の荷物を模した500mlペットボトルが8本。
フロントに全ての荷物を積載しているので、ジオメトリもそれを意識したものとなっています。

スタート前に空気圧を確認

グランボアがJBTにエントリーしている2台が装着しているタイヤはグランボア650×42Bエートルをベースにした試作タイヤ。チューブはラテックスチューブのPLUMEを使用しています。
ラテックスの特性上、空気が抜けやすいのでスタート前に空気圧を確認して継ぎ足しを行いました。
自分が乗るステンレスランドナーの空気圧はフロント2.5bar、リア2.8barくらい。フロントのパニアバッグに4㎏の荷物を積んでいるのでもう少し高くてもよかったかもしれませんが、雨で路面がぬれているのと未舗装区間もあるので普段と同じ空気圧にしました。

エートルのような太くて軽いタイヤとラテックスチューブの組み合わせは乗り心地が良くスムーズで速いです。

ライダーの位置がわかるGPSトラッカーが配布された

今回もライダーの位置が分かるようにGPSトラッカーが配布されました。前回はシステムトラブルでうまく機能しなかったのですが、今回は最後までうまくいったようです。

スタート5分前、ラインに並ぶ

緊張するような、しないような…

5月は湖東の峠を友人と走ったり、京都から堀越峠-おにゅう峠-花背峠のコースで小浜に日帰りで行ったりして調子よく乗れていたのですがJBTの1週間前くらいからバタバタしていて殆ど乗れていません。

高山村に来る前日にエントリー車が完成して、保津峡方面へ軽く試走に出かけただけ。

1日早く高山村入りした親方は走行会2日前にeBIKEで笠岳峠まで試走済み。話を聞いていると荷物を積んだ自転車でついていくのは厳しそうなタイムで登っていました。とりあえず前夜に親方には「ヒルクライムが終わったら合流したいので待っていてください…」とお願いしました。

 

 

午前4:00、一斉にスタート

スタートはカウントダウン方式で4時に一斉スタートしました。

自分はヒルクライム区間をeBIKEと一緒に登ることは無理そうだったので、最初だけでもいいから目立とう思い先頭で飛び出していきました。

 

 

 

スタートから飛び出していくテールライトの列

YOU游ランドのゲートをくぐり、すぐに左折。そこから緩い下りなので最初だけ踏んで、あとは惰性で橋を渡り最初のT字路まで進みました。

 

スタートから2㎞ほどでeBIKEに乗る親方と合流

左右の安全確認をして県道に入るとここから笠岳峠までヒルクライムになります。
スタートから笠岳峠までのヒルクライム区間は順位が付いてポイントが入るのでレースのつもりで普段より早いペースで登っていきます。
スタートから2㎞はほぼ独走状態で、少し後ろに他のライダーの灯りが見えていました。
少しするとeBIKEに乗る親方が「ぺース早すぎないか?!」とモーターを唸らせながら追いついてしばしの間ランデブー。

ペースを合わせてもらいながら一緒に走る

緩斜面ならeBIKEと同じペースで登ることが出来るのですが、勾配がきつくなると4㎏の重りが効いてきて途端に失速します。ペースを合わせられる内は後ろについて少しでも楽をしたいので親方に頼んで少しペースを落としてもらって進みました。

 

スタートから約3.5㎞、蕨温泉付近から独走を開始するグランボアeBIKE

山田温泉の手前にある蕨温泉付近でパナソニックの伊藤さんが近づいてきたので親方はギアを切り替えて独走開始。あっという間に小さくなっていきました。恐るべしeBIKE。

 

スタートから約6㎞、パナソニックと合流し山田温泉を通過する

親方が独走を初めてから自分は少しペースを落とし、追いついてきたパナソニックの伊藤さんと合流。二人で山田温泉の温泉街を抜けていきます。

山田温泉ではカメラを構えた関係者の方や、早朝にも関わらず応援に出てきてくれている方もいて普段のツーリングでは味わえない高揚感がありました。

 

牧場の下りダート区間

6.8㎞地点の林道への分岐を左折後、テクニカルなアップダウンをこなし下りの短いダート区間が現れます。
締まった路面のダートですが、下りでスピードが出るので固定が甘いバッグや装備は外れてしまう危険もあります。

自分が乗る自転車のタイヤ幅は42mmですがパナソニックのJBTマシンは昨今のロードバイクで標準的な28mm。リム打ちの危険もあるので細いタイヤで速度を出すのはためらうような路面でしたが、殆どスピードを落とさずに駆け抜けていくパナソニック伊藤さんのバイクコントロールに脱帽です。

 

競っているけど根はツーリング?

ダート区間を無事に抜けて淡々と登っていきます。どうもお互い同じくらいのペースでしばらく登っていけそうな雰囲気だったので、時々会話を挟みながら九十九折をこなしていきます。

伊藤さんはロードレースやクリテリウムの他にシクロクロスも走っているとか。グラベルでのバイクコントロールが滑らかなわけです。

 

 

18.8㎞地点、県道に合流すると途端に景色が開ける

林道の九十九折が終わると県道に合流し、途端に景色が開けます。景色がいいので写真でも撮って一休みしたいところですが、ヒルクライム区間の順位がかかっているので淡々と踏み続けます。

 

タイミングが良いと眼下に山田牧場が見える

県道に合流して少し登ると雲の間からこのあと通る山田牧場が見えました。雨は小康状態ですが、標高が高くなったので少し気温が低く感じました。
峠までの距離もだいぶ短くなってきたのでこの後の展開を考えます。

お互いこのままペースを上げずに峠まで行けばマッチスプリント…?

 

23.2㎞地点 スタートから1時間45分、2位で笠岳峠に到着

ヒルクライム区間ゴールまでの展開を考えているうちにどんどん残り距離は短くなっていきます。
峠まで残り約3㎞、放牧地の横を通る少し勾配のきつくなったストレート区間で伊藤さんが少し遅れて距離が空き、自分はまだ余力があったのでギアを上げてゴールまで踏み続けました。
峠近くは九十九折になっているので上の方から待機している方の声が聞こえてきます。

最後まで垂れずに回せて無事に2位で笠岳峠に到着!スタートからのタイムは1時間45分。

3年前のJBTで4㎏の重りが無い状態で登ったタイムから約3分遅れでした。

 

ステンレスランドナーは荷物を積載した状態で調子がよく、重さを感じさせずにテンポよく進んでくれました。
ヘッド角を立て、フォークオフセットを大きくとったジオメトリのおかげで42mmタイヤを履いて重たい荷物を積んだ状態でも機敏なハンドリング。フロントパニアに4㎏の水を積んでいることを忘れる乗り心地です。

 

パナソニックも笠岳峠に到着

峠に到着して3分後、パナソニック伊藤さんが到着。
勾配が上がった区間で脚を攣りそうになってペースが落ちたそうです。
自分は普段からフロントバッグに荷物を詰めた自転車で走っているのでこの走行会も普段と同じ感覚で走れていたのですが、レーサーの伊藤さんは普段はもっと軽い自転車で走っているはずなので慣れの部分で自分に有利に働きました。

荷物を積んでいない自転車でヒルクライムを競ったら自分は早々に後ろへ消えていったでしょう…

実際、第一回JBTのヒルクライム区間でパナソニックのスペシャルバイクに乗った伊藤さんの姿を見たのはスタートして数キロの間だけです。

 

3人で記念撮影

パナソニックの伊藤さん、笠岳峠ヒルクライム区間1位の親方と3人で記念撮影。

この後は順位を競わない区間になるので各々のペース、楽しみ方でゴールを目指します。
ヒルクライム区間と同様に淡々とコースに向き合うのも良し、写真を撮ったり他のライダーと走るのを楽しむのも良し。

 

 

グランボアは2台揃ってゴールするのを目標に「旅心」を持って残りのコースを楽しむことにしました。

 

 

次回に続きます。

 

 

まえの

 

あと一週間。3年ぶりのJBTの開催です。

今回は有志による実行委員会の尽力で、私は正式にエントリーすることが出来ます。さらにebike部門へのエントリーバイクも用意することが出来て、自らライダーを務めることにもなりました。

スタッフ前野君が乗るステンレスパイプのグランボアはフレームの製作を先週末にようやく終えて、前野君によりフレームの仕上げ作業の真っ最中です。ステンレス製のフロントキャリアももう一人のスタッフ伊藤君が同時並行で製作しています。ぎりぎり試走ができるのかということろです。

私が自ら走るebikeは前回大会にオープン参加として出走した車両を用いて、香港のCYCMOTOR社の電動アシストユニットX1 STEALTHを組付けた自転車を用意しました。

このユニットの存在を知ったのはわずか2ヶ月前の4月の中旬でした。4月2・3日に開催されたCycleModeの出展社を紹介したテレビ大阪さんのYoutubeにビンテージショップとしてギャラリーグランボアが紹介されていたのですが、その中でMTB用として作られたこのユニットを販売するOLDSCHOOLMTB.JPさんが出ていたのです。早速にコンタクトを取って一式をお願いしました。

このユニットが届いたのはゴールデンウィーク直前の4月も末でした。これをまず自身の製作したOyakata1号車に組付けての最初の試乗は自宅から京都市内の店までの峠5ツのコースです。結果は距離53.6km獲得標高569mの道のりをほぼ2時間で完走しました。バッテリーは日本の代理店の用意しているボトル型の小ぶりなもので最後の峠のピークの50m手前でコントローラーがシャットダウンしました。バッテリーは1つが1.2kgほどですのでこれを2つにすればかなりの距離をこなせそうです。

 

即もう一つのバッテリーを発注、2個目のバッテリーが用意できたところで今度はヒルクライムテストです。今度は2019年のJBT号にユニットを乗せ換えます。これで車体がかなり軽量になります。これで由良川の源流部になる佐々里峠へ登ってみます。峠まで40km800mの登りを2時間かかりましたが、たいした汗をかくこともなくバッテリー1個で登り切りました。これなら本戦の2666mアップもバッテリー3個で何とかなりそうです。このテストで判ったのが、コントローラーのアシストレベルの5段階の切り替えでほぼ変速機と同様の変速感があるということ、フロントシングルでリア10速仕様のこのJBT号の場合は5×10=50段仕様車になっていると思います。ただ実際の走行で11-42の10段の内28以上を使うことはありませんでした。必要トルクに対するアシスト設定も調整できるのですが、初期設定でももともとMTB用にセットされているようで十分なアシストをしてくれています。少しでも車体重量を軽くしてバッテリーのロスを減らすことを考え、次は車体重量をさらに減らすべくリアスプロケットももっと小さくしてみることにします。

 

カセットはレーコンのアルミ10速11-30を用意することが出来ました。もしバッテリー切れを起こしたらとちょっと不安なりますが、38×30にいざとなれば押すのもありと考えます。リアメカは42T用につけていたキャパの大きなディオーレから軽量なデュラエースに変更します。25年ぶりのデュラエース、デュラルミンではなくカーボンが使われていてびっくり。初代のデュラエースを使っていた者としてはデュラだけはアルミにこだわって欲しかった・・・いかんいかん話が横道にそれた。

さてこのアルミのカセットにRメカだけデュラ仕様になったグランボアでダート走行もテストしたのが堀越旧峠と五波峠をまわるコースです。堀越峠は国道162号線の京都から福井県小浜へ抜ける道で初めて走ったのは40年以上前のこと、当時すでに堀越トンネルが一般的なルートで旧道は単なる山道、峠周辺は木々が伐採されたばかりでかなり広々していたことを覚えています。その後も数回超えていますが、今回しばらくぶりに走ってみると数年前の台風でなぎ倒された倒木が行く手を阻み、かろうじて自転車が通れるスペースが確保されていました。旧道入口から国道から外れるとすぐに荒いダートですが、電動アシストのおかげでスイスイと倒木をよけながら登ってゆくことが出来ます。峠まで20km標高360m程をあっさりと登り切ってしまいました。今の峠は落ち葉に覆われ木立に囲まれています。

 

下りダートは本当にしばらくぶりで、かなり背骨をゆすられました。たった4kmに30分もかかってしまいました。舗装の国道に出て下りきったところに名田庄の道の駅があります。昼食を済ませて五波峠へ向かいます。15kmほどの緩い下りの後に五波の峠道です。12%の上り11kmですが、ここでも電気の力でスイスイのぼってゆきます。のぼり始めて7km30分ほどで一つ目のバッテリーがなくなってしまい、ヨシヨシと予備バッテリーに交換しました。が、コントローラーのスイッチが入りません。これは未充電のバッテリーを持ってきてしまったかと思い真っ青になりましたが、バッテリーのコネクターがシッカリ嵌っていなかっただけ、つなぎ直して無事峠まで到着しました。ふもとから40分ほどでのぼり切りました。まだバッテリーは半分以上残っているようです。

 

これで3つバッテリーを用意すればJBTでタイムトライアルポイントのトップを取ることも夢ではないと欲が出てきます。もちろんTTは最初に行われますので、そのあとのダートの上り区間を含めた毛無峠までの上り区間も完走しなければなりません。電動アシストはまさに機械によるドーピングです。でも身体を痛めるドラッグではなく、衰えた身体機能を補助して自転車を乗り続けることを応援してくれます。とにかくペダルは回さないことには1mmも進んでくれないのですから。しばらくこれで乗り続けているとある程度まで筋肉をつけてくれ、もしかしたらアシストなしで走ることが出来るようになると思います。ミキストにつけて奥様と走るとか、大病の後のリハビリにといろいろな使い方もできると思います。そして何よりも自転車に乗りつづけられる喜びをもたらしてくれます。

 

 

このユニットの性能はほぼ申し分ないところに来ています。最大の問題はフロントチェンホイールを専用品に交換する必要があるということです。チェンホイールは自転車の顔です。それを無粋な真っ黒な顔にすることはかなり抵抗があります。私の次の課題はそこをなんとかすることです。

 

親方

久しぶりに行動制限のない大型連休、皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日はこどもの日ですね。

 

 

 

京都の観光地もすごい人出と聞いています。アイズの周りはそれほどでもないんですけど、遠くからも近くからもご来店いただく方が増えてきて嬉しい限りです。少しづつ新しい日常が定着すると良いですね。

 

今年は控えていたイベントもいろいろ開催予定ですよ。

近々では5月15日に「ランデヴーアレックスサンジェ」のミーティングが3年ぶりに開催されることになっています。以前のような宿を借り切っての宴会はまだ企画していませんが、コントロールポイントに集合して皆様と積もる話を楽しみたいと思っています。宿がないので厳密な参加表明も不要です。ドタ参、ドタキャン問題なし。サンジェオーナーの皆様はもちろん、サンジェの自転車に興味がある、見てみたいという方もどうぞご遠慮なくご参加ください。詳細をご希望の方は事務局となっていますアイズバイシクルまでお問い合わせくださいませ。

 

 

そして、6月11日‐12日は第2回ジャパンバイクテクニーク(JBT)も開催される予定です。

2019年に開催した第1回は主催者として奔走していましたが、今回は有志の方々のご尽力でグランボアも一参加者として参加できることとなっています。参加表明してくれているチームは今のところ9-10チーム。開催できるかどうかぎりぎりのところだそうで、5月15日まで参加申し込みの期限が延長されています。製作する側にとっては時間的に難しいのが実情かもしれませんが、自転車づくりの技術やアイデアを競う場は何より刺激がありオモシロイものです。我こそはという方、もしくは参加せずとも見学したいという方、ぜひ↓迄お問い合わせください。

inquiries@japanbiketechnique.org

 

親方は今日は自宅からお店まで片道50キロほどを自転車でやって来ました。JBTのための製品テストも兼ねてのサイクリングですが、お天気も良く清々しい一日の始まりです。

それにしても、スタート前にスマホで何やらセッティングですか???

テスト中にて詳細はお見せできませんが、まだまだ自転車の楽しいこと考え中です。

乞うご期待!

つちやはるみ

2022.04.28

残念ながら

残念ながら明日のアイズラリーは中止させていただきます。

今日は本当に良い天気で雲一つない初夏を思わせる日でしたが、明日は降水確率が90%になってしまいました。久しぶりに集団で走れますことを楽しみにしておりましたが残念です。また何かの機会を設けてみたいと思います。

アイズバイシクルは明日は通常営業させていただきます。ゴールデンウィークは10時より午後6時まで店を開けております。ご来店お待ちしております。

 

 

親方

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 40

blog

最新記事

Archives

Back Pagetop