アイズの独り言

約1か月も前のことですが、実はツーリングに行っていました。大介店長と偶然重なった2日間の休みにそれは決行されました。はじまりは、私の元にやってきた一台の自転車でした。

 

 

 

アレックス・サンジェがやってきたのです。憧れの自転車が、思いもよらない時に目の前に現れました。

私は今年で24歳になりますが、私世代の人たちにはあまり馴染みがないかもしれない、アレックス・サンジェ。今尚、フランス・パリにて伝統的なツーリング車を作り続けています。私とサンジェの出会いは、アイズバイシクルのバイトをはじめて間もない、大学1回生の2月頃。今までにいくつものフレームのメッキ処理のための研磨作業をやってきましたが、初めての一本目がまさにサンジェのフレームだったのです。ボロボロにメッキがはがれたフレームを前に、店に並んでいるような綺麗な自転車に仕上がるのかと、不安を抱いたのを覚えています。しかし、メッキが施され、きれいに塗りあがったフレームが組まれていくのを目にしたとき、「なんて綺麗な自転車なんだ」と強く思いました。店内に並ぶ数あるフランス車の中で、サンジェが私には輝いて見えたのです。ですが、バイトをしていた当時は、まさか自分がサンジェオーナーになるとは微塵も思っていませんでした。

 

ある日、私と親方の2人で店番をしていたとき、「自転車を引き取ってほしい。」とお客様が来店されました。私は奥の作業場にいたため、気付かなかったのですが、一台の自転車を持って親方が店の中へ戻ってきました。毎日自転車を見ていると、目視で自分にサイズが合うか否か見てしまう癖がついてしまいまして、親方もきっとそんな気持ちで、私サイズの自転車だと判断し、私に「この自転車いる?」と笑いながら聞いてくれたんだと思います。私もそのときは、「あ、乗れそうなサイズだな。」と思いましたが、よくよく見ると見覚えのあるデカールがヘッドマークとダウンチューブにあるではありませんか。その容姿からも、紛れもないアレックス・サンジェだとわかりました。

その後、何気なくサンジェのサイズを測ってみると、なんと私サイズではありませんか。こうなっては落ち着いていられません。サンジェの事を何気なく聞き、様子を伺います。すると、店で買い取りをするということで話がまとまったようです。親方にお願いをして、なんとか私の手の届く価格で譲っていただけることになりました。アレックス・サンジェですから、そのまま店で販売すれば、高値ですぐ売れてしまうでしょう。親方の寛大な心が、私にサンジェオーナーになる機会を与えてくれたのです。

2001年6月を始めに、アイズバイシクルが事務局として催されているランデヴー・アレックス・サンジェ。数多くのサンジェが集まるこの行事に、私も参加できると思うと、大変嬉しいかぎりであります。

 

さて、私の元にやってきたサンジェですが、状態もかなり良く、あまり乗られていないようでしたので、フレームは軽く拭く程度、各パーツも自分の好みのものに変更して乗ることにしました。

出来上がったアレックス・サンジェを前に「サンジェツーリングに行こう」と店長の言葉、そして2日間の休み、偶然が重なり、急遽ツーリングに出かけることになったのです。
行先の候補をいくつか出しあい、あれこれ言っていればもう前日。宿の手配のことなどを考えれば、すでに手遅れ?の事態です。サンジェで風情ある街並みを走ってはどうだろうかという店長の提案から、妻籠宿に行くこととなりました。宿も当日観光案内所で探すことにしました。

 

 

10:00頃、道の駅きりら坂下から出発。まずは妻籠宿よりも手前に位置する馬籠宿を目指します。

 

 

車通りの少ない道を選びます。当初の予報では曇りでしたが、カラっと晴れ、気持ち良く走れました。

 

 

三脚を持っていくつもりでしたが、お互いに忘れてしまったため、ペットボトルなどを駆使して、なんとか撮った唯一の集合写真。なぜか同じ口をしています。(笑い)

 

 

店長のサンジェは42B仕様のシクロランドナー。少し試乗させてもらいましたが、とても軽い乗り味でした。

 

 

妻籠宿までは約30km。なので、ゆっくり休憩しながら先を目指します。

 

 

12時半頃には最初の目的地、馬籠宿に到着。昼食をいただきました。

 

 

馬籠峠の上には茶屋がありました。馬籠宿は標高約600mほどなので、あまり峠を上ったという感じはしませんでした。しかし、休憩はしっかりとります。(笑い)

 

 

馬籠峠を下れば、あっという間に妻籠宿に到着です。時刻は14時頃。気をつけなければならないのは、観光案内所、飲食店、あらゆるお店が17時に閉まってしまうという点です。なので、今回のルートも、目的は妻籠宿だったので、走る距離は少なく、時間に余裕をもたせたプランになりました。

郵便局もご覧の佇まい。

 

 

早めに宿に行ってゆっくりするのがいいだろうということで、観光案内所で宿を選びます。目星をつけたところで、案内所の方に話を聞いてみると…なんと妻籠宿内の全宿が予約でいっぱいの状態だと告げられます。まだ14時過ぎで良かった…。
途方に暮れていると、案内所の方が「あそこなら空いているかも…、みんなが知らん宿がある」と、ある宿を紹介してくれました。「行っても空いてなかったらいかんからね。」と、電話をしていただき、今日は空いているとのこと。本当にありがとうございます。
天気も昼間の晴れ晴れとした空とは一転して怪しくなってきたので、妻籠宿の観光もほどほどに、宿まで急ぐことにします。紹介していただいた宿は妻籠宿内にあるのではなく、10㎞ほど北上した先にあると、地図まで書いてくださりました。

 

 

 

たどり着いたのは、結い庵さん。古い建屋をご主人がご自身で改修されており、オープンしたのもつい最近だということ。観光案内所の方が言っていたことにも納得しました。夕飯の時、ご主人と世間話をしていると、なんと私たちの大学の先輩ということが発覚。京都話で盛り上がりました。是非また京都にもいらっしゃってくださいね。

 

 

2階に10人ほど泊まれる共有スペースがあるのですが、泊まるのは私たち2人だけ、貸し切り状態でした。

 

 

 

 

宿から北上します。心配していた天気予報も嘘のよう。日頃の行いが良いのでしょう。
途中道が破線になっているところを気にしつつ、進みます。

 

 

面白そうな道を発見。しかし、私のサンジェは25Cのタイヤを履いており、そもそもあまり無理はしないほうがいいだろうと判断し、ダート道は断念。
写真の感じからは完全に、ダート道走ってる感が出てますね。走ってませんよ。

 

 

この日の昼食もそば。やっぱりおいしいですよね、そば。

 

 

南アルプスをバックに店長とサンジェ。

 

 

きれいに舗装はされていますが、そこそこ険しい道でした。

 

展望は抜群でした。

 

 

こんな面白い道もありました。

 

 

偶然に偶然が重なった今回のツーリングでしたが、見所満載の店長お勧めプランでした。妻籠宿は、海外の方たちの間でも密かにブームになっているらしく、数か月も前から宿の予約をしているとのこと。妻籠宿に泊まる際は、早めの行動がよろしいかと思います。
また、サンジェツーリングはしたいものですが、グランボアジャージを着て跨る自転車は、グランボアですね。失礼しました。

takumi


秋はイベントが盛りだくさん。10-11月のイベントのお知らせです。秋のアイズラリー&タンデム学会の日程も決まりました。ぜひ遊びにきてください!
 
 
 
【10月の朝サイ 「美味しい」サイクリング】
 
日時:10月8日(日)9~12時(9時アイズバイシクル集合)
◆参加をご希望の方は必ず前日までにお申し込みください。

景色も堪能できてお腹も満たされる、美味しいとこどりのサイクリングです。途中で峠をふたつ越えると、のどかな棚田の風景と美味しいお蕎麦が待っています!今回の朝サイは、アイズバイシクル集合・スタート、現地解散となります。解散場所には、アイズバイシクルおすすめのお蕎麦屋さんがあります。お時間の許す方はぜひお蕎麦も堪能してのんびり過ごしてくださいね。
※雨天中止。中止の場合は前日にこちらのブログにてお知らせいたします。
 
 
 
【京王閣・サイクルマルシェのフリーマーケット】
関東のフリーマーケットに出店します!なにを持って行こうかとただ今思案中、、、ぜひグランボアブースを見かけたらお声かけくださいね。
 
◆京王閣競技場サイクルフリーマーケット(東京)
日時:10月8日(日)10~14時
くわしくはホームページをご覧ください。
 
◆サイクルマルシェ(神奈川)
日時:10月9日(月・祝)10~15時
くわしくはホームページをご覧ください。
 
 
なお、両日とも京都のお店アイズバイシクルは通常営業をしておりますが、親方・店長がイベントに出るため不在となりますのでレストアやオーダーの詳しいご相談は別日にお願い致します。いつもどおり、お買い物や簡単な修理などは出来ますので、ツーリングのご準備や愛車のメンテナンスにぜひお越しください!
 
 
 
【秋のアイズラリー&タンデム学会】
 
日時:11月12日(日) 詳細後日
 
今年は秋の一日ツーリングとタンデム学会を合体して開催します!
アイズバイシクルはお休みです。また、11月の朝サイもこちらのイベントのためお休みとなります。輪行して集合場所まで行くことができ、舗装路を走行するコースですので、朝サイから1日サイクリングへレベルアップをされたい方のご参加もぜひお待ちしています!

なっぱ


ジルベルトゥとべロックスの商品がどどんと入荷しました!
 
 
厚めで上質な革で作られたジルベルトゥのサドルや、ハンドルに合わせて4サイズから高さが選べるフロントバック半円型のかわいいサドルバックなど、人気のバックが揃っています。
常連Wさまの半円形サドルバックとサドル。サドルはナチュラルカラーを乗りこんで、こんなにきれいなアメ色に。
 
べロックス製品ではダイナモ用のローラーゴムのほか、長らく欠品していた水色のコットンバーテープも入荷。やっぱり水色はこの色なんだよねという方も多いのではないでしょうか。

 
 
そのほか、TAのチェンリングも今ですと歯数が豊富に揃っています。
 
 
いずれもフランスからの取り寄せ品ですので、在庫が切れると次の入荷まで少々お時間がかかるものばかり。ご入用の方はぜひお早目にどうぞ!

なっぱ


2017.09.23

輪行いろいろ

さわやかな秋晴れに恵まれている京都。自転車で出かけるには絶好の日和です。

お店も今日は朝からちょっと賑やかですよ。オーダーのご相談に来られたり、納車があったり、輪行の講習に来られたり。その傍らで次に納車予定の自転車の組立作業も行われています。

 

 

 

 

こちらは先日納車したIさんのARAYAのツーリストの輪行姿。

 

Iさんはご友人から譲り受けたARAYAのフェデラルでツーリングを楽しまれていましたが、もう少しランクを上げたいとツーリストを選ばれました。ただ、このモデルはコストパフォーマンスは非常に良いのですが、輪行するとなるといろいろ難点があります。おまけにIサンのご希望でブレーキに補助レバー、後ろにはキャンピー。輪行には更に厄介な仕様となっていたのです。

どうしようか。。とスタッフ皆で考えていましたが、グランボアでは泥除けの脱着を簡便にするER加工を施し、ハンドルを曲げずに収容できるMARUTOの輪行袋での輪行をおススメしました。女性でも簡単に、比較的コンパクトに収容できましたよ。

 

という風に、輪行の方法はちょっとした事で人それぞれ違ってくるものです。同じ車種であっても違う袋を使うだけでやり方は変わります。使う交通手段によっても変わります。臨機応変に自分と自転車に合ったやり方を見つけてくださいね。

 

こちらは先日チョコがトライしたER輪行ビデオです。

同じER輪行でも昨年の夏に製作した大介店長主演のものとはまた袋が違いますので収容方法が異なります。

最後にチョコらしいオチもありますよ。是非ご覧下さい。

 

せっかちな方はフェイスブックインスタグラムをご覧下さい。オチはカットされていますが、10倍速でご覧いただけます。(^^)

 

つちやはるみ


2017.09.19

TOM

何年かぶりでトーエイオーナーズミーティングに参加しました。このイベントも早20年を迎え、主催の小泉氏からは一つの区切として次年からは休止させていただくとのアナウンスをされていました。

 

そう、私が事務局を務めるランデヴー・アレックスサンジェとともに中堀剛氏の主宰するポリージャポンから始まったビンテージ&ランドナー系の集まりはすでに一世代分の時を過ごしてきました。私たちが初めて高山のポリージャポンに集合したときはまだ30代半ばの元気の盛りのころでした。あれから早20年を超える時を経たわけで、当然幾人かの先輩方はすでに鬼籍にはいられ、私たちの世代もサラリーマンであれは定年を迎える年となっています。

 

今回の第20回のTOMに集まられた方たちのほとんどが50代から60代の方たちでした。この集まりを始めたころの参加者と同世代の30代40代の愛好家というひとがそこには見られませんでした。このことが意味するのは、このランドナー・ビンテージ系の自転車を愛好する人はこれから歳とともに減少していくということです。今回小泉氏が休止宣言をされて誰か若手でこの集まりを継いで仕切ってくれる方がいれば是非にお願いしたいと呼びかけていました。でもそこにはそれに該当する若手の人がいないのです。もはやこうしたイベントは私たちの世代で消えてしまう運命なのでしょうか。

 

いまこうしてこの場に集う人たちの多くは、高校・大学のころ自転車を好きになり、その青春時代のほとんどの時間を自転車に費やした人たちです。ランドナーを駆って全国の峠道や林道を攻め、キャンピングの荷物を満載した自転車で北海道をはじめとする各地をツーリングしていた仲間なのです。もちろん大学のサイクリングクラブに所属してそうしたツーリングを楽しんでいても、ほとんどの人は大学を卒業したとたんに自転車を降りてしまい、過去の思い出として大切にとっておくということになります。その中でも造形美を持った乗り物として自転車を楽しみにしていた人が中堀氏の呼びかけに応じて集まり、さまざまに活動を広げてきたのです。

 

今ここに過去30年を振り返り、自転車屋として付き合ってきたトーエイの方々はわれわれの好むランドナーを製作するうえで欠かせない存在です。ツーリングに特化した自転車としてランドナーを製作するにはさまざまなノウハウが必要です。それを維持しさらに高度で特別な仕様をかなえてくれるメーカーとしてその存在は大きいのです。今回のTOMにもそうしたトーエイの技術を体現した自転車が多数展示されていました。それはトーエイ社の洗練された技術力とそれを発注したオーナーの自転車への愛着心が生み出した発想力のたまものなのです。これはおそらく世界的に見ても稀有なことであると思います。

 

現在自転車を愛好する若者の多くはカーボンバイクを使用します。そして一部の若者はクロモリスチールパイプを使った自転車を好んで使用しています。しかしそれはランドナーではなくアメリカ由来のスタイルの自転車に荷物を括り付けてツーリングを楽しんでいるのです。手直にある自転車で目的をこなせるための装備をなるべく簡易に積載することを目的として作られています。それは近年の消費動向を反映してなるべくお金をかけずにやりたいことを楽しみたいということなのかもしれません。

 

翻って私たちの好んで作ってきたランドナーは40年代50年代のフランス流ツーリング自転車であるランドナーが日本のツーリング環境にちょうど当てはまることによって、そのスタイルを継承・発展させてきたものです。それはフランスの人たちによってツーリングに必要なことがなんであるかを本質的に突き詰められて形作られており、それは半世紀以上を隔てた今も変わらない真理です。いやむしろ20代のころの様に若さに任せた走りができなくなった今の私たちにこそあっているのかもしれません。

 

かつてがむしゃらに走った道をのんびりと辿っていくことは、一つの楽しみではないでしょうか。そして行くことのなかった別の道を走ってたのしむことにも余裕があると思います。
私たちが考えなければならないのは、そうした道がどこにあるのかであり、その道を多くの自転車愛好家の人たちに知ってもらうことです。そしてその道を消費するための自転車ではなく、いつまでも維持し、乗り続けることの出来る自転車で楽しんでもらうことだと思います。

 

TOMという集まりはこの20年間において、そうしたランドナーによるツーリングを楽しみしている人たちのひとつのよりどころとなってきました。これはこれからまだまだつづく私達世代にとって必要なことです。そしてそれが本当に魅力あふれる世界であることを今の30代40代の人たちに知ってもらうことができたらならば、きっと大きく発展できるのではと思います。

 

TOMが来年も開催されることを切に希望します。

親方


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