グランボアの製品はすべてグランボアの自転車を作るために生み出されています。
かつてのランドナーは当時の最新レーシングパーツをさまざまに組み合わせて作り上げることが出来ました。しかしランドナー用として現在のロードバイク用のコンポを組み合わせることはとても難しくなっています。そしてランドナー用といえるパーツはほとんど皆無と言ってよいぐらいなくなってしまったのです。
そのために消滅しつつある規格のランドナー用のパーツを復活させつつ、自転車パーツの進化したテクノロジーを取り入れて作っているのがグランボアの製品です。
ランドナーにとって必要な条件を吟味しながら、ロードバイクやマウンテンバイクのもつ機材としてのハードさとは別の価値観で設計することにより、ゆったりと快適に走る道具としてのランドナーの性能をフルに引き出すことを目的にしています。
デザイン面においてもクラシカルな外観をもつランドナーにふさわしい構成パーツとして、ひとつひとつのパーツをデザインしています。グランボアの求める美しい自転車は伝統的な柔らかな曲線により構成され、やさしい色彩と輝く光沢でその全身を包んだものでなければならないのです。
すべてのランドナーを愛好する人たちのために、グランボアの製品群はこれからもその彩りを増やしてまいります。
グランボアのネーミング
GrandBois「グランボア」はフランス語で大きな森、ゆかりの峠のあるその地域は豊かな森林の中にあり国立公園に指定されています。
私たちの製品は大きな森にある樹木やそこに生きる動物にちなんで命名されてています。
Cypre「シプレ」はフランス語で杉です。京都の北部は杉林におおわれています。美しい北山杉の里でサイクリングを楽しんできた私たちの思いからその最初の製品の名前としました。
Hetre「エートル」は橅です。役に立たない木ということで木偏に無の旁の組み合わせになっているこの木は、実は山奥で豊かな水源の森林を形成しています。京都の最深部芦生の里にはブナの原生林があります。
Lierre「リエール」は蔦です。タイヤトレッドに刻まれたジクザグパターンを壁に伝わって生えるツタのイメージにたとえて命名しました。
Cerf「セール」は鹿です。パナの型を使用して製作したタイヤには森の中を移動する動物の名称を使っています。Vert「ベルテ」とBlue「ブルュ」はそのままラベルの色を使用しました。実は23Cも最初はCerfBlanc「セールブラン」でした。ただサンジェの先代エルネスト・シューカ氏が亡くなられたときに氏の好きだったアルプスの峠Col de la Madeleineにちなんで名称を変更しました。
グランボアという名前の自転車を構成するパーツは、一つ一つが大きな森を形作る個性なのです。