アイズの独り言

2017.09.06

北海道、身軽に気軽に自転車旅行・旅行編

自転車旅行中に寄り道した場所や泊まった宿を旅程と一緒にご紹介します。全行程はこちら。

▼2~4日目

▼5日目

内陸から釧路湿原を向かって走りました。美幌からこのようなルートで釧路まで自転車で走りました。4日目、釧路~塘路(とうろ)までは輪行しました。塘路では連泊し、5日目の朝にもう一度自転車を組み立ててフロントバックひとつで釧路湿原をゆっくり堪能しました。
 
 
 
【1日目 新千歳から美幌】

美幌行きの電車は、前乗り前降りのワンマン列車でした。私のほかにもキャンプの装備も持った大荷物の自転車乗りが二人乗っていて、地元の高校生の帰宅時間とも重なり、車両はとても混雑していました。汽車に乗る前に車掌さんに「美幌で降りますが、自転車はどこに置かせてもらえば良いですか」と尋ねると、運転席横の荷物スペースに自転車を入れてもらうことができました。輪行するときは他のお客さんにも配慮しながら自転車の置き場所を考える必要があります。だいたい、ドア付近のこんなスペースに乗せます。どこに乗せるといいか分からないときは車掌さんに聞くといいと思います。
青葉荘 駅から一番近い宿。自転車は玄関の中に入れさせてくれました。素泊まり3,500円。美幌にはほかにも数件お宿がありました。
 
 
 
【2日目 美幌峠・屈斜路湖】
2度目の美幌峠&屈斜路湖。
美幌峠
美幌峠には美幌側から登るのがいいです。峠まで登ったら反対側にいきなり屈斜路湖が見えるからです。訪れた日はこんな様子でしたが・・・。


斜度がそんなにきつくないので、ゆっくり登っていればお昼には峠に着きます。峠のレストハウスでお昼ごはんを食べました。名物はあげ芋です。

屈斜路湖に突き出た和琴半島ではミンミンゼミが鳴いていました。後から気づいたのですが、北海道にミンミンゼミはここ和琴にしかいないそうです。不思議です。屈斜路湖畔には温泉がたくさん湧いていますが、ぜんぶ成分が違うそうです。これも不思議です。夕立ちのあと、さわやかな夕焼けを見ることができました。

コタン温泉 
屈斜路湖畔にある町営の共同浴場、200円。ライダーハウスぽんとから自転車で20分くらいです。すぐそばに無料の露天風呂があります。無料露天風呂というと人里離れた場所にばかりあって入浴するのに勇気が入りますが、ここは露天風呂の裏に民芸のお土産屋さんやレストラン、共同浴場があり、地元の方が管理してくれていてキレイなので、ひとりでも安心して入ることが出来ます。目の前は屈斜路湖。すっごくお勧めです!(上の夕焼け×自転車の写真のすぐ横が露天風呂なのです。)
レストラン&ライダーハウスぽんと レストランなので晩御飯に定食が食べられます。自転車乗りはお得なライダー定食540円がおすすめです。布団もあり、裏はすぐに屈斜路湖という最高のロケーション。きれいなライダーハウスです。素泊まり1,080円。
 
 
 
【3日目 虹別・多和平・標茶】
わたしのなかのthe北海道の景色というとこのあたりの丘の風景です。

多和平 酪農地帯・虹別の大展望スポットで、360度ぐるりと地平線が見えます。
まわりの丘はぜんぶ牧場なので、放牧されている牛や羊を見ながらのんびり過ごせます(写真の、一列に並んだ点々は牛です。帰宅時間なのでしょうか、急に自ら列になって歩き始めました)。レストハウスがあるのでお昼ごはんはここで食べました。キャンプ場でもあり、自転車で行ける範囲にお風呂がないのが難点ですが、とてもキレイなところです。道東の展望台というと開陽台が有名ですが、わたしは開陽台よりこっちの景色が好きです。
クレヨン工房tuna-kai 自然から色をいただいてクレヨンや水彩絵の具を作っている工房です。併設のショップではオリジナルのクレヨンや絵の具のほかに、店主の方の好みの雑貨が置いてあります。ここに再訪するのも旅の目的の一つだったのでした。
味幸園 中華料理屋ではありません。宿泊した木理さんのすぐ近くにある温泉です。赤い湯ですっごく温まります(とても熱い湯です)。

とほ宿 木理 カメラマンでもあり、カヌーイストでもある宿のおじさんがとっても面白いです。釧路湿原でのカヌーツアーもされています。夜はみんなでお喋りを楽しみました。一泊二食付5,400円。

 
 
 
【4日目 釧路湿原・コッタロ】
標茶~釧路まで自転車で走ったあとは、宿のある塘路まで輪行しました。夕方から雨予報だったので、なるべく早く釧路まで行こうと思いながら結局ゆっくり過ごしてしまい雨に降られました。市街地を走るときのほうが心細く感じるのは何故なのでしょうか。釧路駅に着いてほっとしました。



◎コッタロ展望台 湿原を流れるコッタロ川が近くに、大きく見えます。

釧路市湿原展望台 木道歩きができる展望台です。建物の中に入るには入館料がいりますが、木道を散歩するだけなら無料。木道の途中にある展望広場も十分に景色が良いです。
※このブログを書いている最中に、釧路湿原のおすすめスポットをきれいな写真でまとめたサイトを見つけました。出発前に読んでおけばよかったです。湿原のなかの水のあるところの木道を歩きたかったので釧路市湿原展望台ではなく温根内のビジターセンターに寄れば良かったです。
野生動物保護センター 釧路市湿原展望台から釧路市街地へ下る途中にあります。
掲示物などを見ていると、作った人のやさしいまなざしを感じることができてとても良い施設だったので時間が許せば立ち寄ってみてください。無料。
とうろユースホステル 塘路にはコンビニやスーパーが無いので要注意です。ユースでは、朝ごはんや晩御飯も頼むことができます。(ご飯の時間は決まっています。)
 
 
 
【5日目 釧路湿原・細岡・達古武(タッコブ)】
快晴!1日で5日分の日焼けをしました。風が強い日で、湿原の上を雲がどんどん姿を変えていくのを展望台から見ているのが面白かったです。蛇行する釧路川を上から見て、これが見たかった!と大興奮でした。初めてこの釧路川を見たときは、本当は川って真っ直ぐじゃないんだということに驚きました。日本の川で護岸工事をされていないところはここ以外にもあるのでしょうか?釧路川は今も少しずつ川の形を変えながら流れているそうです。


◎細岡展望台 釧路湿原でいちばん有名な展望台。展望台の手前に駐車場がありますが、展望台までそのまま自転車で行くといいです。レストハウスで休憩できます。

達古武湖オートキャンプ場/夢が丘展望台 「自転車か車じゃないと行けないから」とユースのお母さんに勧められた展望台。釧路川とJRをのぞむことができます。展望台まではキャンプ場から片道40分(徒歩。自転車不可)と距離があるので、ほとんど人が来ず釧路湿原をひとりじめしているような気分になります。達古武湖のそばに休憩できるテーブルとイスがあり、いつまでも座っていたくなるのんびりした場所でした。レストハウスもあります。


◎パスタアンドコーヒー・プレッツェモーロ ものすごく美味しいイタリアンが、塘路にありました!おそらく塘路で2軒しかない食事のできるお店のひとつです。
●とうろユースホステル(連泊) そういえば、塘路駅にレンタサイクルがあるのを見つけました。
 
 
 
【6日目 釧路湿原から新千歳】
釧路湿原のどまんなか塘路に泊まって一番良かったことは、早朝の釧路湿原を堪能できることでした。始発前の静かな線路にはエゾシカが群れで朝ごはんを食べにやってきました。タンチョウの鳴き声が響きます。6時から2時間、念願のカヌーに乗りました。カヌーは今まで乗った乗り物のなかで一番静かな乗り物でした。自転車で走ることのできる道や展望台から見る湿原とは全然違いました。目の高さが変わると景色が一変します。エゾシカの他に、カワセミを間近で見ることができました。豆粒ほどの大きさですが、タンチョウが湖の対岸を悠々歩いているのを見ました。予想以上に背の高い鳥です。ガイドさん曰く、カヌーは静かな早朝が動物にも会いやすくて一番良いよ、ということです。

9時27分塘路発の汽車で新千歳へ。塘路駅ではユースでお喋りしたほかの旅人や、カヌーのガイドさんまで見送ってくれてとても嬉しく、ちょっと寂しかったです。

◎カナディアンカヌー ユースのお母さんが一人でもカヌーに乗せてくれるところを予約をしてくれました(ユースでもカヌーツアーをやっていますが、予約がとれませんでした)。
◎和商市場 釧路駅で1時間、乗り換え待ちの時間があったので勝手丼を食べにいきました。
 
 
 

*****

今回初めて、自転車旅行で「連泊」をしました。要らない荷物はぜんぶ宿に置いておいて、フロントバックと万が一のときの輪行袋だけ自転車に付けて走るのは、身軽でとても楽でした。使ったフロントバックは、コンクールマシンがきっかけで生まれた軽量バックでした。「軽量バック」だから、小ぶりで、お散歩程度の荷物しか入らないと思っていたのですが・・・
 
 
予想外の容量があります!!!
 
 


写真は2日目のコタン温泉に行くときのバック。宿に入要らない荷物は置いてフロントバックひとつでお風呂にいきます。レインウェア、飲み物、ツーリングマップル、貴重品、着替え、お風呂道具を入れた状態です。実際にツーリングのシーンで使ってみて、この予想以上の容量の秘訣は、エクステンション仕掛けの上蓋(コンクールでA4サイズ・重さ3キロ相当の荷物を運ぶ必要があり、そのためのバックをと考えて生まれたのがこのフロントバックの始まりです)の他に、生地とバックの形にもあると思いました。軽量化するため薄手の帆布生地を使用してることと、角が四角ではなく丸みのあるデザインになっていることで、荷物を詰めたときの無駄なスペースが出来にくいんだと思います。荷物をぎゅうっと詰めてもかっこ悪くないところも気に入りました。
 
 
後ろポケットのマチが大きくとってあって、ここも予想以上に物が入ります。片方に雨カバーに使っていたスーパーの袋(現地で急きょ調達しました・・・)、片側には替えチューブ+カメラのフィルム1本を入れていました。
650ABのレール1本を入れた様子。まだスペースがあります。生地が薄いので、ポケットを使わないときはマチを折りたたんでポケットを平らにしておくことができます。ここも気に入ったポイントです。
 
 
バックの肩紐は、貴重品を入れる小さなポシェット(旅人宿は相部屋なので貴重品が入るくらいの小さなポシェットがあると便利です)と兼用していました。輪行中はポシェットの肩紐をフロントバックに付け替えて使っていました。

 
 
装着方法は、バックサポーター+バックの底のゴムです。革ワッシャーが二つ付いているところを引っ張るとゴムが出てきます。そのゴムをフロントキャリアの背もたれにひっかけるだけのとってもシンプルな仕掛けです。

 
 
使わないときは折りたたんでこんなに控えめなサイズになるのに、いざとなったら何でも収納してくれる懐の大きなグランボアの新フロントバック。本当に助かりました。
使わないときはぺったんこ。この薄さには驚きです・・・!
 
 
 
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ひとりで行けるかなと半信半疑でしたが、行ってみると出発前の不安も忘れて朝から夜まで本当によく遊んでいました。何かあったらどうしよう、の「何か」が起こらずに、トラブルなく旅が出来たからなのですが。。帰りの電車でしんみりツーリングマップルを見ていると、釧路川の源流は屈斜路湖にあることが分かりました。今回は川をめぐる自転車旅行をしていたんですね。じつはもう次に行ってみたいところがモクモクと生まれています。自転車旅行中ずっと見えていたあるところが気になって仕方ありません。「何か」があっても大丈夫なようにしっかり準備をして、また気軽に身軽に自転車旅行に行きたいなぁと思います。

 
 
アイズバイシクルは自転車旅行をしたい人を応援します!ここに行ってみたいなぁ・・・という思いが募ってきたら、自転車にまつわる不安なことはなんでも気軽に相談してください。旅の計画のお話を聞くことほどワクワクすることはないのですから!

なっぱ (2021年退職)

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