アイズの独り言>

こんにちは、前野です。

17日(日曜日)はアイズバイシクル店頭でクリスマスセールを開催します。
今日は普段取り上げていないものを中心にご紹介したいと思います。

 

 

本題の前にブルべを走ってきたので少しだけレポートを。
先週末はBRM1209近畿300km京都に参加してきました。

平安神宮スタートで参加しやすかったので冬場のトレーニングを兼ねてエントリーしました。

コースは300km獲得標高3,000mと標準的。季節外れの暖かさで最高気温20℃、最低気温2℃の気温差と信号停止が多かったことが少々ハードでした。

使用した自転車は今年1月のハンドメイドバイシクル展で展示した速く快適に走るための650Bランドナー。300kmの道中殆どの時間を戦闘機のようなカーボンディスクロードに乗る友人と走りましたが、最後までペースを合わせて調子よく踏み続けることができました。

42Bタイヤでブルべを走っていると驚かれることがあります。そもそもランドナーという時点でハンディキャップを負っているように捉えられがちですが、この自転車はブルべを速く楽に走るために作りました。軽く転がり快適な42Bタイヤ、制動力が高くコントロールのし易いセンタープルブレーキ、無限に使える明るいライト、馴染んだ革サドル、手の平にフィットするランドナーバー。自分の自転車は伝統的なランドナーの様式を持ち合わせていますが、最優先事項は楽に走ることです。

今の自分は頻繁に走っているわけではないので、少しでも楽に進む自転車が必要です。練習を積み、身体的に優れていたらどんな自転車でもブルべを走れてしまうと思いますが、自分の場合は道具頼みなところがあります。そんなわけで、自分がランドナーで走っているのは少ない負担で長時間走れるからなのです。

今回はタイヤを変える時間が無かったので、未舗装林道を走ったアイズラリー2023の時と同じ丈夫な650×42Bエートル ルートフォレスティエールで走りました。650×42Bタイヤは豊富なエアボリュームのおかげで国道の荒れた路面でも良く転がり、登りでも大きな負担は感じません。もしタイヤを変える時間があればより軽量でしなやかなケージングの650×42Bエートル エキストラレジェを使って更に楽に走れたはずです。

トラブルなく順調に走って15時間6分で完走。良い1日になりました。

 

 

 

 

さて、本題の商品紹介です。
オンラインストアには掲載していない、アイズバイシクルの店頭にある商品を紹介します。

まずはこちら、Berthoud ASPIN Open

Berthoudの定番革サドルアスパンの穴あきモデルです。当店では通常取扱していないモデルになります。

中央の大胆なカットアウトにより尿道付近の圧迫を軽減し、革の柔軟性が増します。ロングライドを楽しまれる方、通常の革サドルではしっくりこない方いかがでしょうか。穴のない通常モデルのASPIN、ARAVIS、MARIE BLANQUEも在庫がございます。

 

お次はトピークのフレームポンプ、マスターブラスター。

スプリングのロック機能があるのでポンピングがしやすいフレームポンプです。
トップチューブ、シートチューブに取り付けたり、ペグがあればシートステーへの取り付けも可能です。
サイズS~XLまで4サイズすべて在庫があります。

 

こちらはシマノの片面SPDペダル、PD-ES600。

重量286gと軽量で、十分な耐久性があります。自分は旧モデルのPD-A600を数ペア、何年も使っています。

これのシルバーモデルがあればいいんですけどね…

 

 

最後はこちら。ここでヘルメットの紹介をするのはちょっと違和感があるかもしれませんがお許しを。

イタリアのヘルメットメーカーKASKの定番モデルMOJITO3です。
自分も昨年秋から被っていて、とても気に入っています。

 

欧州メーカーながら日本人へのフィット感の良さに定評があり、多くの方に被っていただけるはずです。
シンプルな形状と前後方向に延びる溝で風抜けが良く、長時間の着用でも快適です。

グレー/サイズM(頭囲52~58cm)のみ店頭にあります。
その他の色、サイズは取り寄せ可能です。(取り寄せ品はセール対象外です)

 

 

【アイズバイシクルクリスマスセール】

日時  12月17日(日)12時頃から18時頃まで

すべての店頭商品が店頭価格から1割引きとなります(※工賃は対象外です)

グランボアタイヤは通常時の店頭1割引きから更に1割引き!

 

 

今回紹介したほかにも、日東キャンピーフロントが久々に余裕のある数量入荷しましたのでオンラインストアに掲載しております。キャンピーのほかにもオンラインストア掲載品で店頭に並んでいない物もございます。オンラインストア掲載商品はもちろん店頭でも販売可能ですのでお声がけください。

遠方の方でクリスマスセール当日にご来店できないという方はオンラインストアのクリスマスセールをお待ちください。12月18日月曜日から24日まで開催します。

 

スタッフ全員で皆様のお越しをお待ちしております。

まえの

こんにちは、前野です。

オダックス近畿主催のブルべ「BRM909近畿600km神戸・乙・日本海と瀬戸内海」に参加してきました。

コースは神戸をスタート、三田、丹波篠山経由で北上して堀越峠、石山坂峠を経て日本海へ。

高浜から舞鶴、丹後半島の海岸線を走り、鳥取市へ。そこから一路南下して赤穂市からは瀬戸内海沿いを走って神戸に戻る600kmです。今年最初で最後の600kmブルべ。無事に走り切って今年もSRを確定させようと思っていました。そう思っていたんです…

 

 

前日に神戸へ

スタートが4:30と早朝で、京都から神戸まで自走で行くのは流石に遠いのでスタート近くに前泊します。
前日の昼過ぎに輪行して電車移動。帰宅時間帯と被らないよう早めに出たので神戸まで快適に移動できました。

 

宿の最寄り駅に到着

輪行解除して自転車を組み立てます。フォーク抜き輪行も回数を重ねるごとに手順が定まり、作業時間が短くなってきました。
自転車の準備が整うと、宿にチェックインする前にスタート地点の下見に行きます。

 

スタート地点近くを散策

輪行解除した駅から10分ほどで明日のスタート地点HATなぎさ公園に到着。港の景色と自転車を写真に収めます。明日のスタートは日の出前なので、明るい時間に神戸の港を見ることが出来て良かったです。

ちなみに、今回は輪行時の着替えなども全て自転車に積んで走ります。
輪行用の服として軽量なTシャツとハーフショーツ、インナーを1セット用意しました。コンパクトな着替えが1セット有れば走行中に運ぶ荷物の嵩を増やさずに、快適に輪行できます。

 

午前4時過ぎ、ブリーフィングと車検が行われる

早めに夕食を済ませ、20時過ぎに布団に入りましたが思ったほど眠れずに起床しました。

受付でブルべカードを受け取ってブリーフィングを聞き、車検を受けて4:30にスタートです。

 

4:30 スタート 神戸HATなぎさ公園

昨年から頻繫にブルべを一緒に走っている友人のSと、600kmブルべ初挑戦のH君の3人で走ります。
Sはカーボンディスクロードですが、H君は自分と同じく650Bランドナーで出走です。ただ、今回は600kmと距離が長くブルべまでに3人で一緒に走ることが出来なかったので、あくまでもペースが合えばの話です。
自分の計画は約30時間での完走。途中、ビジネスホテルなどで長い時間の仮眠をとる計画はありません。
SとH君は400km過ぎの鳥取市付近で仮眠場所を確保しています。もし2人と同じペースで走れば400kmくらいまでは話し相手がいて夜間も気が紛れそうです。

 

5:20 9km 通過チェック1 再度山公園入口

スタートしてさっそくガッツリ登ります。神戸ブルべ定番の再度山です。登りの序盤で装備が重いH君は後方に…
先は長いのでどこかで合流することに期待しつつ、Sと二人で淡々と登って再度公園の看板に到着しました。
ここでは通過証明の写真を撮ります。

 

7:28 朝霧の中へ

三田、丹波篠山と北上していきます。丹波篠山では霧が発生していました。これから雲海の季節。今年もおにゅう峠の雲海と紅葉を見に行く計画を立てたいところです。

 

9:33 約110km、南丹市美山

60kmほど走ったコンビニで一息つき、H君にも連絡を入れます。どうやら彼のペースで順調に走っているようです。

京都府南丹市下山から福井県高浜市までの区間は何度も走っています。美山の見慣れた景色の中走っていると、スタートから100km進んでいることに気が付いて驚きました。普段なら100kmも走れば満足ですが、今日参加しているのは600kmブルべ。ゴールまでの距離が長いと100kmも短く感じるものです。

 

10:11 128km 堀越トンネル

美山から緩やかに上って堀越トンネルに到着。ちなみにここは砂利道の旧道がお勧めです。

トンネルを抜けた先の福井県側はダイナミックな下りで一気に名田庄の道の駅まで下ります。

自分のランドナーのブレーキはグランボア シュエット3642 センタープルブレーキ
36~42mm幅タイヤとそれに対応した泥除けをカバーするクリアランスを持ちながら絶対的な制動力が高く、ハイスピードな下り坂でもコントロールしやすいです。コーナー手前で一気に減速したり、当て効きによるスピードコントロールなど思いのまま。
新しい自転車の機敏なハンドリング、ハイグリップな650×42Bタイヤと相まって下りがとても楽しいです。

 

 

11:03 146km 石山坂峠を下る

堀越峠を名田庄まで下った後、緩やかに登り続けて石山坂峠(トンネル)に到着。

堀越峠と同じく、北側はダイナミックな下りでループ橋もあります。
気持ちのいい下りの途中には決まっていい景色があるのは何故でしょうか。
止まって写真を撮りたいけど、気持ちよく下り続けたい。そんなジレンマが有ります。

 

11:11 153.7km PC1 ファミリーマート高浜国道店

最初のコントロールポイントに到着。ここでは買い物をしたレシートの時刻が通過証明になります。

コーラと梅おにぎりで早めの昼ごはん。普段なら選ばない食べ合わせですがブルべ中だと最高です。フロントバッグに行動食を補充し、2本のボトルを満タンにして出発します。

 

13:07 190km 由良川橋梁

舞鶴の市街地を抜けて宮津を目指して走っていると由良川の河口にかかる由良川橋梁が見えてきました。
残念ながら電車が通る瞬間は見れませんでしたが、青空と日本海に映えるレンガ色の橋は一見の価値があります。電車を待ってカメラを構えている人もいました。

 

13:59 206km 天橋立

天橋立手前でアイス休憩をして、天橋立の砂利道区間を走ります。
土曜日で混み合っているので僕たちも観光気分でのんびりと進みます。

 

リフレッシュするために手袋を外して走る

トイレに寄った後、しばらくグローブを外して走ることにしました。
基本的にグローブは装着していますが、長時間走るときは手のひらをリフレッシュさせるために一時的に外すことが有ります。

 

 

日差し除けと汗留めを兼ねてサイクルキャップを着用

晴天で気温も高かったので縁のサイクルキャップをヘルメットの下に被りました。日差しを緩和し、汗を吸収してくれるので暑い日も快適です。

それに薄手のコットン生地なので通風性が有り、ヘルメットの中を流れる風を感じられます。

そして、僕とSのヘルメットの後部にはLinden BK-02が付いています。
5gと超軽量、超小型ながら充電式で光センサーによる自動点滅機能を備えたテールライトです。

 

綺麗な景色、経過は順調。完走は確実と思いきや…

天橋立を抜けると、舟屋で有名な伊根に向けて丹後半島の海岸線を進んでいきます。
きれいな空と海、普段とは違う景色が見れて「今日は最高の1日だ」と思いました。

平坦な道で交通量はそこそこありましたが舗装は整い、物を落とすような要因はありませんでした。

 

自分の失敗は天橋立で外したグローブです。
外したグローブを普段はスマートフォンを収納するジャージの背中ポケットに入れていました。グローブが詰まったポケットにスマートフォンを差し込んだところ、入りが甘く、スマホはポロっと落下しました。
後方を確認してすぐに停車。探しに戻ると当たり所が悪かったのかスマートフォンの画面はヒビだらけでまったく表示が出来ません。おまけに道路に落ちた後、さらに脇の水路に落ちて水に浸かっていました。

今回のブルべはレシート取得のコントロールよりも通過証明の写真を撮影する通過チェックが多く、写真は全てスマートフォンで撮影しています。
ここ数年はスマホのカメラの性能が良いのでデジタルカメラを持ってブルべに参加することは無くなりました。スマホが唯一のカメラでもあるので破損してしまうと致命的です。

SNSにバックアップを兼ねて通過チェック写真をアップしていたので、スタートからここまで一緒に走ってきたSとゴールまで共にすればどうにかなるかもしれません。ただ、もしSと離れてしまうと京都で待っている家族への連絡手段は公衆電話しかありません。それに明日ゴールできたとしても、明後日から日常に戻るのに電話が使えない状況はちょっと困ります。
理性的な選択は、ここでDNFして宮津に戻り今日の内に輪行で京都に帰ること。
わかってはいましたが、この時はまだ受け入れられませんでした。

 

14:50 224km 通過チェック2 伊根の舟屋

「スマホは壊れたけど完走目指して走り続ける」と、Sに言ってコースをそのまま進み、伊根の舟屋に到着。周辺は観光バスが多く停まり、一大観光地になっていました。

この写真は自分のスマホで撮影しました。壊れたはずなのに何故?

画面は写らなくなりましたが内部は無事でした。
音量調整ボタンと電源ボタンを利用した写真撮影を行うとシャッター音が鳴ります。画面が映らないのでその場で写真の確認は出来ませんが、後日確認すると写真は撮れていてクラウドに保存されていました。

Sに電話を借り、京都の妻にスマホが壊れたが明日のゴールまで走り続けることを伝えました。
幸い、財布に何かあった場合の緊急連絡先として電話番号を入れていたので連絡が出来て助かりました。スマートフォンに電話、カメラ、財布の機能を集約させていますが、アナログなバックアップは必要です。

 

丹後半島を走るのは楽しい。でも…

次の通過チェック経ヶ岬の標識を目指して丹後半島の海岸線を進んでいきます。
普段なかなか来られない場所なので走れる嬉しさ半分、このまま続けていいのかと悩む気持ち半分と言った具合です。身体の調子はいいので完走は問題ないと思いますが、いろいろなリスクを考えると頭の中はスッキリしません。

 

通過チェックを前にSがパンク

経ヶ岬の入り口までもう少しという所でSの前輪がパンク。何か異物が刺さったようです。
リムとタイヤの嵌め合わせが固いというのでタイヤの脱着を手伝い、素早く復旧。

 

 

16:00 241km 通過チェック3 経ヶ岬標識

パンク修理の場所から2~300mで通過チェックに到着。
経ヶ岬灯台の標識と自転車を写真に収めます。自分のスマホでは写真が撮れているかわからなかったので、Sに撮影してもらいました。

「このまま続けていいものか…」

明るいうちにDNFするべきではないかと何度も考えます。

 

19:00 296km 城崎温泉

琴引浜を通過し、丹後半島の海岸線が終わると暗闇の中峠越えをして城崎温泉に到着。

約300kmを14時間半なので、ここまでのトラブルや天橋立でのんびりしたことを考えると順調に進んでいます。

ちなみに城崎温泉でDNFすれば京都まで特急1本で帰れます。それにこの時間なら、普通電車で帰ることもできるでしょう。スマホが壊れたことを除けば快調に走れているので、この時は駅に向かおうとは思いませんでした。

 

 

20:56 324km DNF PC2ローソン香住バイパス店

城崎温泉を出発した後も淡々と走り続けましたが、PC2手前の海岸線で自分の自転車のチェーンが切れてしまいました。

正確には、チェーンが切れたのではなく、フロント変速の際にチェーンを詰まらせ、チェーンからテンションが抜けた拍子にミッシングリンクというチェーン簡易着脱用のコマが外れてしまいました。登り初めで少しトルクがかかった状態で変速を行った自分のミスが原因です。普段なら変速時はトルクをかけないようにするのですが、気が散っていたのでしょう。

このアクシデントで諦めが付きました。通信手段が無く、これから本格的な夜間走行なのにメカトラブル。晴れない気持ちのまま走り続けるのはさらに重大なトラブルを起こしかねません。

外れたミッシングリンクはどこかに飛んでいったので見つからず、いつも携行しているトピーク ラチェットロケットライトDX+のチェーンツールでチェーンを繋ぎなおして復旧しました。ちなみに、この工具はフルセットでは持たず、ラチェットハンドル本体、エクステンションバー、チェーンツールと自分の自転車に必要なビットのみ携行しています。

少し走れば香美町のPC2に到着です。DNFすることを決心したので足取りは重く、僅か数キロがとても遠く感じました。

PC2のローソンに到着すると、ここまで一緒に走ってきたSにDNFすることを伝え、電話を借りて宿の手配と妻に連絡をしました。宿が懸念事項でしたが何件か電話したところ、素泊まりが出来て22時までチェックイン可能な宿が駅の近くで見つかりました。

夕飯を済ませて出発するSにお礼を言って、自分は紙に写した道順を頼りにゆっくりと宿へ向かいました。DNFしましたが身体は元気で、自転車はチェーンを短く切り詰めたのでアウターローが使えないことを除けば快調です。

そんな状況で宿に入るとDNFでは無く仮眠休憩の為に入ったようですが、明日はもう走らないので時間を気にせず眠れます。風呂に入り、コンビニで買った夕飯を食べて、テレビを見て24時過ぎにようやく眠りました。

 

翌朝は早めにチェックアウトして、昨夜は暗くて見えなかった香美町の港を眺めてからJR香住駅へ向かいました。

駅前の公衆電話から主催者の方にDNFの連絡、妻にこれから帰ること伝え、約4時間のんびりと電車に揺られて京都に帰りました。
 

香美町まで一緒に走ったSは翌日にトラブルもあったようですが完走。序盤の再度山で分かれたH君は500km付近でPCの制限時間に間に合わずタイムアウト、DNFとなりました。
H君からブルべ後にホイールの相談を受けました。相談の結果、今後のブルべで余裕を持って走れるように軽やかに走れるホイールとエキストラレジェタイヤの組み合わせに新調してくれました。

10月末の姫路からしまなみ海道を往復する600kmに挑戦するそうです。頑張れ!!

 

 

 

今回は思わぬトラブルでDNF、2023年のSRを取り逃した形になりました。ブルべを完走出来なかったのは残念ですが、普段走らない丹後半島を満喫できたので悪いことばかりではありません。

来年も200~600kmのブルべを各1本ずつと、SR600を走りたいと思っています。いまは子供が小さく、家を空けるのが難しいのでなかなかブルべに出走が出来ませんが、長距離を走るのは楽しいので走力を落とさないように続けていきたいです。

 

【アイズラリーのお知らせ】

11月23日(木)にアイズラリーを企画しています。

京都市北部の京北と南丹市美山町の間にある未舗装林道を含んだ約50kmをみんなで走る予定です。

近日中に試走を行い、詳細はまた後日お知らせします!

 

まえの

こんにちは、前野です。

赤いラベルが目印のエキストラレジェタイヤが2種類入荷しました。

 

6月のブログでお伝えした通り、グランボアのタイヤはラインナップの整理を行っています。

スタンダード(標準)、エキストラレジェ(超軽量)、ルートフォレスティエール(耐久性強化)のケージングバリエーションを全てのタイヤで作るのではなく、太さなどに応じて適材適所のケージングでそれぞれラインナップしていきます。

今回入荷したエキストラレジェ(超軽量モデル)タイヤはご要望をいただくことが多かった700×23Cコルデマドレーヌと650×42Bエートルの2種類。グランボアで最も細いタイヤと最も太いタイヤになります。

 

 

700×23Cコルデマドレーヌ(写真手前、紺色のラベル)は石畳で有名なパリルーベのアマチュアレースでグランボアの26Cタイヤを使用して絶賛いただいたフランスの老舗アレックスサンジェの当主オリビエ・シューカ氏から「もっと細いタイヤを!」というリクエストをきっかけにラインナップしたタイヤになります。

23Cタイヤは少数派になりましたが、お客様から根強くリクエストをいただきますのでエキストラレジェのみ生産を行いました。
フレームやマッドガードとの関係で23Cが良いという場合や、ソリッドな走り心地の細タイヤが好みの方もいらっしゃるかと思います。
1本約190gと超軽量、しなやかなケーシングのおかげで太さの割りに快適です。

 

 

 

 

650×42Bエートルはグランボアタイヤの中でもっとも太いモデルです。

最近製作したグランボアランドナーの多くはこのエートルを履いています。グランボア以外の自転車でも使用されることが多い人気のタイヤです。

エートルエキストラレジェは豊富なエアボリュームにエキストラレジェの柔軟で軽量なケーシングが組み合わさることで最高の乗り心地と軽やかな走りを実現します。

エキストラレジェケージングのマイナーチェンジに伴い、今回生産分から重量は1本約385gと従来の約360gから微増しました。ケージングにコーティングされるゴムの量が増えたことによる重量増ですが、ケージングの長期的な耐久性は向上しているはずです。
それに、最も大切な快適な乗り心地に変わりが無いのは実走で確認済みです。

 

エートルの適度な厚みのあるトレッドは舗装路での軽快さを意識したラインパターンですが、豊富なエアボリュームのおかげで空気圧を調整すれば未舗装路でもよくグリップします。未舗装路での本格的な使用を想定する場合はエキストラレジェではなくスタンダードまたは林道の為に強化されたケージングを備えたエートルルートフォレスティエールをお勧めします。

 

 

 

自分の一番好きなタイヤはこのエートルエキストラレジェです。

重量だけみれば650×38Bエキュルイユが圧倒的に軽い(僅か260g!)のですが、より豊富なエアボリュームと走行感が気に入っているのでエートルをここ数年使い続けています。

年始から乗り始めたブルべ用650Bランドナーのタイヤも入荷したばかりのエートルエキストラレジェに交換しました。この日は50kmほど走っただけですが、ケージングのマイナーチェンジに伴うネガティブな感触はありませんでした。

 

エキストラレジェタイヤの転がりの軽さと乗り心地の良さは最高です(下り坂での伸びの違いが顕著です)。ランドナーや650Bグラベルロード等でブルべを走られる方にはこのエートルエキストラレジェかさらに軽量なエキュルイユと軽量チューブL’aileまたはラテックスチューブPLUMEの組み合わせをお勧めします。

9月に参加を予定している600kmブルべもこの自転車とタイヤで走る予定です。

 

それでは新しく入荷したエキストラレジェタイヤをよろしくお願いします!

まえの

こんにちは、前野です。
BRM400km100周年記念ブルべ走ってきたので紹介します。

 

今回参加したのはオダックス近畿主催のBRM722近畿400km彦根(R) 飛騨詣でをして温泉へ

JR彦根駅前を出発して岐阜、美濃、郡上八幡を通って高山へ行き、下呂温泉を通って彦根に帰る400kmのコースです。コースの最高標高地点は1000mを越えますが、獲得標高は400kmで3000m程度なのでコース難易度としては優しめでしょうか。

7月22日に開催されるブルべはどれもBRM400㎞100周年記念ブルべ。

100年前にフランスで初めて400kmブルべが開催されたことを祝う記念メダルが用意された特別なブルべです。この日は全国各地で400kmブルべが開催されました。

この彦根400kmはほぼ同一コースを右回り、左回りで走る2パターンが用意されており、自分は右回りのコースにエントリーしました。右回りだとコース前半に最高地点の西ウレ峠を通過するので後半は下り基調。左回りだと疲れた後半に西ウレ峠を登ることになります。峠は前半に片づけてしまった方が楽だと思いませんか?そんなわけで右回りにエントリーしました。

ほぼ同時刻に右回りと左回りが出走するので、折り返し地点の高山市付近で左回りの参加者とすれ違うコース設計です。参加者同士のスライドが今回の楽しみでもあります。

 

ヘルメット用ライトLinden BK-02を前夜に充電

 

自分が400kmブルべを走るのは4年ぶり。2020、2021年はコロナ禍でブルべの参加自体が殆ど無く、久々にSRを取った昨年は200km1本、300km1本、600km2本だったので400kmブルべには参加しませんでした。

振り返ると最後に400kmブルべを走ったのは2019年のBRM420近江八幡400km。PBPに参加するために200~600kmの完走実績が必要で走りました。その時は体調不良の中出走して27時間の制限時間をほぼ使い切って完走。今回の走行プランを立てる上で殆ど参考になりません。

そういうわけで、今の自分がどのくらいの時間で400kmを走れるのか測りかねていました。4年前は自分の好きなタイミングで自転車に乗れて、ブルべの参加本数も多かったです。今は子供が生まれ、時間的な制約も増えたので丸一日自由に走りに行ける日は貴重ですし、ブルべの参加もSRが取れれば御の字くらいの頻度になっています。それに今回は単独参加です。ここ最近は友達と走ることが多かったので一人でブルべを走るのは久しぶりです。

 

輪行で彦根へ

夕方スタートという変則的なブルべなので昼過ぎまでゆっくりしてから輪行でスタート地点の彦根駅に向かいます。

今回使用するランドナーはフォークを抜くことで輪行状態になるので、普段よりも時間をかけて慎重にパッキングしました。フォーク抜き輪行も慣れれば縦型輪行と同じくらいの時間で輪行できそうですが、まだ試行錯誤の段階なので15分以上かかります。

 

 

7月22日16:30 0km JR彦根駅前スタート

京都駅で乗り換えると琵琶湖線が20分ほど遅延していました。時間に余裕が有るので焦ることはありませんが、暑い駅のホームでじっと待っているのは堪えました。

京都駅から40分ほど電車に揺られて彦根に到着すると、輪行解除して自転車を組み立て、駅前のコンビニで2リットルの水を買ってドリンクを作ります。駅前で自転車を組み立てるだけで汗だくになりました。

スタート前にブルべカードを受け取り、手荷物を預けます。今回のブルべは主催者による手荷物預かりのサービスが有ります。駅構内のコインロッカーを使う手もありますが、ゴール後に疲れた状態で荷物を取りに行くのはなかなか憂鬱な作業です。輪行用の着替えなど、ブルべに不要な物を預かっていただけるのは輪行派に嬉しいサービスです。

 

ブリーフィングを聞いて車検を受け、16:30にスタートしました。

 

17:22 関ケ原を越えて東へ

スタートからしばらく信号が多く、関ケ原の登りは緩やかなので基本的に誰かが近くにいる状態で走ります。前の人とペースが合わないから先を急いでも、数百メートル先の信号で足止めされてまた団子に戻ってしまいます。ペースを上げてもメリットが無いので負担を増やさないように淡々とペダルを回します。

陽も傾き、彦根駅前で輪行解除をした時のことを思えば日差しもマシになっています。

最も懸念していた暑さは給水とペース配分さえ間違えなければ大丈夫そうです。

 

18:43 岐阜市近辺は交通量、信号が多い

揖斐川、根尾川を渡って岐阜の市街地を東へ進んでいきます。常に誰かが近くにいる状態で走っていたのが、長良川沿いを走るころには一人になりました。多くの参加者が給水や休憩のためコンビニに寄ったようです。

自分はフロントバッグにゼリー食を5個、グミ2袋など補給食を多めに持ち、ボトルを2本携行しているので郡上八幡まで止まらずに進む計画でした。補給食や飲み物を多く携行することで重量は増えますが、誰かと駆け引きをしながらゴール目指して走っているわけではないので問題ありません。

 

 

19:21 65km  美濃市で日没を迎える

19時を過ぎると夜の気配が増し、美濃市に入ったあたりで暗くなりました。明日の朝4時半まで約9時間の夜間走行が始まりました。

スタートから数時間で夜を迎えるのは4年前のPBPを彷彿させます。あの時は序盤の100kmをトレインに乗って3時間くらいで走り、最初の補給ポイントでくたくたになって残り1100kmあることに絶望しました。PBP本番の高揚感は、どんなに走行計画を練っていてもそれを忘れさせてしまう力があります。

 

最初のコントロールポイントに向けて淡々とペダルを回し、誰か近くにいないか時々前後を気にしましたが、それらしいライトの灯りは見えてきません。

 

20:07 83.1km  美濃長瀬 ハガキを投函するポストコントロール

単独走行を続けポストコントロールに到着。スタート時に配布された官製はがきに自分の名前とエントリーナンバーを記入して通過証明として指定のポストに投函します。この時は気が回らなかったのですが、はがきを受け取る主催者の方へ何か気の利いた一言を書けたらよかった…

 

このブルべで通過に制限時間があるのは折り返しのPC飛騨古川駅のみ。他の2か所のコントロールポイントはスタート前に渡されたはがきを投函するポストコントロールと、指定された場所で自転車の写真を撮って通過証明とするフォトコントロールになっています。なので、16:30スタートの場合は折り返し地点の飛騨古川駅に午前6時ごろまでに到着すればゴールのクローズ時刻まで好きなように走ることが出来ます。 途中で仮眠しても、休憩の回数を多くしてもゴールに間に合えば大丈夫です。

自分の計画はシンプル。出来るだけ速くゴールすること。日中は酷暑、屋外にいるだけで消耗するのでいかに早くゴールするかが楽に完走するための鍵だと思いました。

16時半にスタートして翌日の12時半頃(20時間で)ゴールすれば、13~15時の最も暑い時間帯に走ることを避けられます。

 

ポストにはがきを投函し、ヘルメットに手元を照らす為のヘッドライトを装着していると岐阜の市街地で近くを走っていた参加者の方が到着しました。

一言二言会話をして先に出発。補給を予定している郡上八幡へ向かいます。

 

21:16 JR郡上八幡駅

美濃から郡上八幡までの道は狭路も含まれた交通量の少ない道でした。野ウサギ3羽、タヌキ2匹を見かけました。タヌキは茂みから現れて少しだけ並走しました。川の対岸には国道156号線が通っているので時々車のライトが見えます。一度だけオレンジ色のランプを灯しながら高山本線の列車が通りました。夜に見知らぬ土地の暗い林の中を走っていると、普段味わえないブルべ独特の楽しさを感じられます。

この区間では他の参加者に会うことなく郡上八幡駅に到着しました。ここはコントロールポイントではないので止まる必要はありませんが、風情溢れる駅舎だったので思わず自転車を停めました。

郡上踊りは毎年7月中旬から9月上旬まで開催される江戸時代から続く伝統的な夏の行事だそうです。

 

 

21:22 110km  郡上八幡 最初の休憩

郡上八幡駅からすぐ近くのコンビニで補給します。ここまで110km、約5時間の間にゼリー飲料5個、2リットル弱の飲料を消費しました。

カロリー補給も兼ねてコーラを飲み干し、ボトルにドリンクを足して出発します。コンビニの隣に吉野家が有ったので店内でゆっくりと牛丼を食べることも頭をよぎりましたが、暑さの和らぐ夜間に距離を稼ぎたかったので時間が惜しく却下しました。

ここまで身体に痛みは無く、眠気も感じません。補給を充分に摂れているのでダレることなく調子よく走れています。

郡上八幡(標高220m)を出発すると155km地点の西ウレ峠(標高1113m)まで約40km登り続けます。

 

 

23:36 鹿の多い西ウレ峠を登る

郡上八幡を出発して少し経つと後ろから1人追いついてきました。ポストコントロールで少しだけ会話した方です。

登りで追いつかれたのですぐに分かれてしまうだろうと思っていましたが、会話をしながら走っていると楽しく、ペースも合わせていただけたので一緒に走り続けることにしました。

 

この方(以後GNKさん)、初対面なので何も知りませんでしたが、会話を進めていくと素晴らしい実績をお持ちの方でお話を聞く度に感嘆しきりでした。今年の5月にキャノンボール(大阪日本橋⇒東京日本橋まで約520kmを24時間以内に完走)を達成。キャノンボール達成の為に年始から体重を12kg落とされたそうです。キャノンボールを達成された走力もさることながら、その為にストイックに努力されたことに感銘を受けました。さらには自転車を始めてまだ1年半ということに尚更驚きです。元々別のスポーツでかなりの実績をお持ちで、ブルべでのペース配分もデータを基に理論的にされていました。

自分も今年の春から運動中の心拍数を腕時計で測るようになりましたが、まだまだ活用できておらず、基本的に走るペースは気分と感覚次第。峠が近づいていたら気分と共にペースを上げて峠で息が上がる…なんてことはよくあります。GNKさんのコントロールされた走り方はとても参考になりました。

 

23:54 155km 本コースの最高標高地点「西ウレ峠」

コースの最高地点西ウレ峠に到着。月が出ておらずライトを消すと真っ暗ですが、空を見上げると星空が綺麗でした。

気が付けば日付が変わる時刻です。時間を忘れて自転車に乗る。なんて幸せなことでしょうか。

 

 

23:56 峠から高山に向けて下る

西ウレ峠から高山まで長い下りが続きます。気温20℃前後で涼しく、とても快適でした。鹿の飛び出しが怖いので車間を空けて程々のスピードで下ります。

 

路面を照らしているライトはハブダイナモ給電のSON Edelux2。優れた配光で遠くまで見渡せて安心です。ちなみに、フロントライトと連動してシートチューブのTL-06Dテールライトも点灯します。

自転車にはサブライトとしてキャットアイのフロントライトGVOLT70を装着していますが、パンク修理など緊急時以外は使いません。ライトに給電するハブダイナモはSON Delux WideBody。発電機の抵抗が非常に低く、ハブダイナモ特有のデメリットを感じません。

 

 

7月23日1:19 195.8km PC1飛騨古川駅

快調に走って折り返し地点の飛騨古川駅に到着。駅の手前で左回りコースの参加者と初めてすれ違いました。おそらく左回りコースの先頭でしょう。

 

 

1:30 飛騨古川 2回目の休憩

JR飛騨古川駅で通過証明の写真を撮影すると、来た道を折り返します。飲み物と補給食を追加したかったので駅近くのコンビニで休憩することにしました。

ボトルにスポーツドリンクを満たし、コーラを半分飲んでおにぎり1個と共にフロントバッグにしまいます。

おにぎり1個と菓子パンを食べてGNKさんとこの先の事を話しながら出発しました。自分の力ではなくGNKさんの助太刀によるところが大きいですが、予定よりも早いペースで無理なく走れているのは良い傾向です。高山の市街地は信号が多く、ほとんど車が走っていないのに何度も信号で停車して時間がかかりました。信号停車はストレスでしたが、高山の市街地から暫くは左回りの参加者とすれ違ったので楽しい時間でもありました。まるで4年前のPBPでブレストを折り返した時の追体験をしているようです。

 

 

3:27 下呂市小坂町 眠気覚ましにコーヒー

深夜3時、この時間帯は二人とも口数が少なく淡々と進んでいました。ブルべを始めた頃は深夜早朝に眠気で気が狂いそうになったこともありましたが、今は少し眠気を感じる程度です。ただ、頭をスッキリさせたいのでコーヒーを飲むために自動販売機の前で停車するのは悪くないように思えました。

GNKさんも同じことを考えていたようで「コーヒー飲みますか」と提案が。二つ返事で賛成してルート上に自販機が無いか目を凝らします。下呂温泉まで行けば確実にありますが、今はなるべく早くコーヒーを飲みたいです。丁字路の定食屋さんの前に自販機の灯りが…。吸い寄せられるように自転車を停めて、缶コーヒーを買いました。一番飲みたかったブラックは売り切れでしたが、スポーツドリンクとコカ・コーラばかり飲んでいたので少し甘いコーヒー飲料は頭をフレッシュにするのに充分でした。

 

 

4:27 下呂温泉で夜明けを迎える

コーヒーを飲んでから約1時間後、下呂温泉に到着しました。空は確実に夜明けに近づいていますが、まだ駅や通りに人はおらずとても静かです。温泉街から温泉の蒸気が上がっているのが見えました。

夜間走行が終わるのはホッとしますが、早くゴールしないと昼間の灼熱地獄を走らなければなりません。幸い予定よりも早いペースで順調に進んでいます。このまま行けば、午前11時ごろ彦根駅に到着できそうです。

 

 

5:20 286.8km  フォトコントロール 飛騨金山駅

下呂温泉を出て約1時間後、フォトコントロールの飛騨金山駅に到着しました。ここは通過時間に制限がないコントロールポイントになります。通過証明となる写真を撮って先へ進みます。

 

 

5:37 下呂市金山 3回目の休憩

飛騨金山駅からすぐ近くのコンビニで朝食休憩を取ることにしました。大きなおにぎり2個に菓子パンとボトルに入れるスポーツドリンク、その場で飲むためのオレンジジュースを買いました。

日焼け止めを塗り直し、休憩は程々にGNKさんと先を急ぎます。

ゴールまで残り約120km。5~6時間で走れる距離ですが、この先は岐阜の市街地を通過するので信号が増えて平均速度を上げることは難しいように思えました。

しばらく走ると往路との重複区間に入り、道の駅平成を通り過ぎ、岐阜城が見えてきました。

 

 

8:41 361km 4回目、最後の休憩

残り約45km地点で最後の休憩。気温が上がってきたので体を冷やすためにアイスを買いました。意識して頻繁に水分を摂るようにしてきましたが、この辺りから水分が体に吸収されずお腹に溜まり続ける感覚が有りました。脱水症状を起こすことは無さそうですがお腹がタポタポです。

ちなみにゴール後に今回の400kmで摂取した飲み物を合計したところ約7リットルでした。これだけの水分を摂取しても帰宅後の計測で体重が2.5㎏減っていました。(2日後には戻りました)

 

 

9:31 370km 垂井町から関ケ原へ

往路でも通過した関ケ原を越えて滋賀県に帰ります。近くでイベントを開催していたようで、関ケ原の駅から国道沿いの歩道を沢山の人が歩いていました。

米原の平野部まで下ると彦根まであと少し。平坦区間は向かい風でしたが、10時半丁度にゴールできそうだったので下ハンを握ってペダルを回し続けました。

 

 

10:33 404km  18時間3分で彦根駅前にゴール

10時30分、彦根駅前に到着。11時から近くの侍サイクルさん4階でゴール受付が始まるので、11時前にゴールした場合は主催者の方に電話連絡します。彦根駅前のセブンイレブンと自転車を写真に収め、撮影時刻がゴール時刻となりました。

写真の時刻は7月23日10時33分。18時間3分で完走認定となりました。

 

 

郡上八幡から約300kmを一緒に走ったGNKさんの自転車と並べて

スタート前は12:30ゴール(20時間)を目安にしていたので2時間早く帰れました。信号停車は多くありましたがコースの獲得標高が少なかった事、そして何よりもGNKさんと郡上八幡からゴールまで一緒に安定して走れたことが想定より早い完走に繋がった思います。楽しい時間をありがとうございました!

 

 

BRM400km100周年記念メダル

ゴール受付で400km100周年記念メダルを見せてもらいました。フランスらしくニワトリが中央にデザインされています。完走が認定されたので後日自宅に送られる予定です。

 

 

長距離を速く快適に走る650Bランドナー

今回使用した自転車は今年完成したばかりのブルべを主眼に置いて製作したグランボア650Bランドナー

3月の200kmに続き、ブルべでの使用は2回目です。2017年から乗り続けているもう一台のフロントシングルランドナーと似通った部分が多くありますが、操舵感は大きく異なります。直進安定性が強く、安定感の有るフロントシングルランドナーに対し、こちらは走行ラインの変更が容易で非常に軽いハンドリングです。どちらが優れているかは走り方や好みに依ると思います。

今回のブルべでは新しい自転車の長時間走行での感触を確かめることが出来ました。乗り味は快適で400km走った後でも身体に痺れや痛みはありません。ロードバイクと一緒に走っていても出足や登りでハンデを負っているような感覚は無く、荷物を積んでいても軽快に走れます。手元変速のフロントシングルランドナーと異なり、フリクション式Wレバー変速なので登り坂で他人のアタックに付いていくような急加速は一拍遅れを取ってしまいますが、大きな問題ではありません。

新しい自転車が400kmブルべでも上手く機能してくれて嬉しいです。

 

 

次回出走を予定しているブルべはBRM909神戸600km。酷暑が心配ですが、これを完走すれば今年もSRを取れるので完走目指して頑張ります。

ランドナーでブルべの参加を検討されている方、すでにブルべに参加されている方も是非アイズバイシクルに遊びに来てください。ブルべのお話で盛り上がれたら嬉しいです。

そして自転車のオーダーもお待ちしております!

 

アイズバイシクル8月の定休日

3日(木)、23日(水)は3のつく平日なので定休日です。それ以外はお盆期間中も通常営業です。

暑い日が続きますが、体調に気をつけて自転車を楽しみたいですね。

まえの

こんにちは、前野です。
先月に続きブルべに参加してきました。
今回参加したのはオダックス近畿主催のBRM408近江八幡300km

 

JR近江八幡駅近くを出発して鈴鹿峠を越えて伊勢へ。伊勢志摩をぐるっと回って往路と同じコースで近江八幡駅に帰ってくるコースです。
300kmで獲得標高約3000m程なので平均的な難易度でしょうか。
久しぶりに伊勢、志摩方面を走るので楽しみです。

 

 

 

自走でスタート地点へ

当日は朝7時のスタートに間に合うように近江八幡駅近くの公園まで自走で向かいました。自宅からスタート地点まで約60kmあるのでスタート前に消耗しないようペースを調整して走ります。

4時前に自宅を出発して宝ヶ池から途中越えで滋賀県へ。琵琶湖大橋を渡って湖岸道路を少し走れば近江八幡駅近くの公園はもうすぐです。

 

0km 近江八幡 スタート前のブリーフィング

前回の200kmも一緒に走ったSとI君、そして年末に淡路島一周を一緒に走ったY君の3人とスタート地点で合流。
今回は14時間台でのゴールを目標に4人で走ります。
300kmブルべの制限時間は19時間。完走認定を狙うだけならのんびり走っても十分間に合います。
14時間台ゴールを計画したのはJR近江八幡駅の終電に余裕を持って間に合うからです。それに早く帰れば日没後の寒い中走る時間が少なくて済みます。

 

進路を南東に

スタートから鈴鹿峠までは緩やかな登り勾配が続きますが、4人で走っていると単独では維持することが難しいスピードでも大きな負荷をかけることなく走り続けることが出来ます。
最初の1時間ほどで身体が温まったので、写真で着ているオレンジ色のベストは脱ぎました。天気予報からイメージしていたよりは雲が多いのですが、気温的には用意してきた服装で暑すぎずちょうどいい具合でしょうか。

途中、何度か前を走っているグループをパスしようとペースを上げたのですが、登り坂でペースを上げた時にオーバーワーク気味になってしまい、その後しばらくは脚を攣らないかひやひやしながら走行を続けていました。
先月のブルべからあまり走れていないので脚の準備が足りていないようです。

そんなわけで頑張りすぎないように注意しながらペダルを回していきます。

 

 

山桜を見ながら鈴鹿峠を関宿へ下る

鈴鹿トンネルを抜けると向こうの斜面には山桜が綺麗に咲いています。前日の雨で平地の桜は殆ど散ってしまっていたので嬉しいサプライズでした。

鈴鹿峠の下りを楽しむと関宿に到着。PC1の20kmほど手前のコンビニで小休憩を挟みつつ、11:13に99km地点のPC1のローソンに到着しました。ここで早めの昼ごはん休憩。補給食は常に口にしていますが、自走も含めるとここまで160km走ったので空腹です。どんぶりを食べました。

 

12:21 116km 伊勢神宮外宮前

先程のPC1から少し走ると伊勢の市街地に到着。折角なので伊勢神宮外宮前で並んで写真を撮りました。最初は撮影者入れ替わりで撮っていたのですが、近くにいた方が声をかけてくれて4人全員で集合写真が撮れました。ありがとうございました。
普通の観光サイクリングなら伊勢神宮をゴールにして観光してお風呂に入って輪行で帰るところでしょうか。でも僕たちは300kmブルべ。ゴールまで190km残っています。

 

鳥羽へ

伊勢神宮を後にして鳥羽に向かって進んでいきます。

自分のヘルメットの後ろ側中央の通気口に見える白い点はテールライト。LindenのBK-02は光センサーを内蔵した充電式のテールライトです。夜は点滅して目立ちますが、昼間は小さなサイズのおかげで目立たないのでブルべ以外の時も装着して違和感がありません。今回は一緒に走るSも使ってくれています。

 

13:06 鳥羽水族館

鳥羽水族館で記念撮影。ブルべはレースではないので時間に余裕があれば水族館観光もできますが、今日は帰りの電車があるのでのんびりは出来ません。ちなみに鳥羽水族館はセイウチなどの海獣が充実しています。

 

 

パールロードに入る

鳥羽の市街地を抜けるといよいよリアス式海岸のアップダウンが始まります。ここまで4人一緒に走ってきましたが、勾配のきつい登りではペースにばらつきが出るのでマイペースに進みます。

伊勢の市街地まで調子のよかったY君は失速気味。新しいカーボンホイールで序盤飛ばしすぎて脚が売り切れたそうです。

 

 

13:42 タイミングよく晴れた

鳥羽展望台はもう少し先ですが、見晴らしのいい駐車場が有ったので立ち止まって写真を撮ります。パールロードに入るまでは曇り空でしたが、最高のタイミングで晴れてくれました。

今日の服装はメリノウールの長袖ジャージ、長袖のメッシュインナーに薄手の裏起毛ビブタイツ、中厚手のメリノウールソックス、メッシュの指切りグローブをベースに、気温によって重ね着をしています。
防寒用としてメリノウールの長指グローブ、ベスト、ウインドブレーカーを兼ねたレインジャケット、化繊のニッカー、サイクルキャップがフロントバッグに入っています。

 

13:47 アップダウンでグループがばらける

登りでばらけて頂上で合流を繰り返しながらパールロードを消化していきます。自分が少し先行してその後にSとⅠ君、その後ろにY 君といった順番です。

SとY君の3人で年末に淡路島一周を走った時は、走れていなかった自分が登りで遅れていました。長距離を走るうえで日々の体力づくりの大切さを痛感した出来事でした。距離が延びる程ごまかしが効きなくなります。

 

14:04 148.1km フォトコントロール:鳥羽展望台

4人そろってフォトコントロールの鳥羽展望台に到着。ここではゴール後に通過証明となる写真を撮影します。

自分は早朝から自走で走っていたので「ようやく半分…」という感覚でした。
鳥羽展望台は海から遮る物が無いので風が強く吹き付けます。迂闊に自転車を立てておくとあっという間に倒されてしまう勢いです。
疲れてきましたがあとは残り半分、近江八幡に帰るだけ!

 

14:10 ゆっくりしていると空が暗くなり…

各々自由に休憩していると空の様子に変化が。内陸から暗い雨雲が迫っていたのです。

 

14:16 雨が降り始めた

展望台で観光していた一般の人たちも急いで車に戻り始め、僕たちも急いでレインウェアを着て出発します。サドルに跨るとほぼ同時に全身に雨粒が当たり始めました。

 

14:46 雨のパールロード

鳥羽展望台から30分ほどアップダウンを繰り返すと志摩に到着しました。この頃には4人はバラバラになり、それぞれのペースで次のPCを目指します。
途中、何度か止まって後続を待とうか考えましたが何もないところでじっとしていると身体が冷えてDNFに繋がりかねないのでペダルを回し続けました。

 

泥除けとマッドフラップが有ってよかった

突然の雨でレインジャケットしか持っていなかったので身体が冷えないか少し心配でしたが、自分のランドナーには前後タイヤを覆う長い泥除けと、先端にはマッドフラップが装着されています。
お尻や背中がタイヤからの水しぶきで濡れないのはもちろん、地面近くまで伸びたフロントの泥除けとマッドフラップのおかげでシューズやチェーンリングも水しぶきから守られます。

雨の勢いが強いので当然、空からの雨粒で雨具の無い下半身は少しずつ濡れていきます。それでも路面からの水しぶきが無いのでレインジャケット1枚でパールロードの雨を乗り越えることが出来ました。

 

 

15:49 177.8km PC2 I君、Y君とはここでお別れ

一人になってPC2のコンビニに到着。買い物をしておにぎりを食べているとSも無事に着きました。彼はレインジャケットではなく撥水加工されたウインドブレーカー1枚で雨の中走ってきました。

まだ到着しないⅠ君とY君が気になりますが、長い時間待ち続けると僕たちも身体が冷えて動けなくなってしまうのでメッセージを送って2人で先に出発することに決めました。

すると、出発しようかというタイミングでⅠ君とY君が到着。とりあえず二人の無事を確認できて一安心。
この先のことを改めて相談し、4人でゴールを目指すことはここで終了になりました。

 

雨は降ったり止んだりを繰り返す

I君、Y君と別れた後も雨雲の下を走りました。PC2を出発して30分ほどの地点で雨の勢いが強くコンビニで雨宿り。
裏起毛タイツのみだと下半身が冷えそうだったので輪行用に入れていたニッカーを履いて防寒対策。フロントバッグの中身をフル活用して状況に対応していきます。

雨のライドではサイクルキャップも欠かせません。高性能な防水生地で出来たキャップもありますが、コットン製のオーソドックスな物でも充分役立ちます。キャップのツバが目元に当たる雨粒をカットしてくれるので雨天でも視界を保つことが出来ます。縁さんのサイクルキャップは個性的な柄が揃っていておすすめです。

 

17:49 215.2km PC3 ミニストップ松坂丹生寺町店

日没まで1時間を切った頃、PC3に到着しました。到着する前にPC3では長居せず、太陽が見えているうちに距離を稼ごうと話していました。すぐ出発するつもりで僕は飲み物だけ購入。
後から店を出てきたSの手には山盛りのフライドポテト(笑) 横で見ていたら僕もお腹が空いてきました。

 


18:27 明るいうちに先を急ぐ

Sがポテトを平らげるとすぐにPC3を出発。路面も乾いて走りやすくなりました。向かい風に抗いながら距離を稼いでいきます。

ヘルメットについているLinden BK-02の光センサーが周囲の照度の低下を検知して点滅を始めているので暗闇に包まれるのはそう遅くありません。

Edelux2のスイッチを点灯に切り替えて夜間走行に突入していきます。自分の自転車はハブダイナモ給電で前後のメインライトが点灯します。ハブダイナモは低抵抗で理想的なフランジ間寸法を備えたSON Delux Widebody。今年完成したもう一台のブルべ用ランドナーからホイールだけ拝借して今回のブルべでは使用しています。よりパワフルに電気を生み出すSON28に比べると抵抗感が少なく、体感ではありますがより楽に進めていると感じます。

もちろん高性能なレース用のハブとライトに給電しているSON Delux Widebodyを比べたら抵抗は後者の方が大きくなりますが、それでも速度に大きな差は無いと思います。

長年SON28ハブダイナモで組んだホイールをブルべでも使ってきましたが、今回改めて実際に乗って比較するとブルべにはより抵抗の少ないSON Delux Widebodyをおすすめします。

SON28は低速から出力が高いので、のんびりと走る自転車におすすめです。(それでもライト点灯中の抵抗感は僅かです)

 

 

19:42 シューズが水没すると夜がつらい

もうすぐ関宿という所で夕飯休憩の為コンビニに立ち寄ります。
ここではカップヌードルと肉まんを食べて身体を温めました。

レインジャケットの下に朝まで着ていたオレンジ色のベストを重ねて手持ちの衣服を全て着込んだ状態になりました。手袋と靴下は湿ってはいますが、どちらもメリノウールなので痺れるような冷たさもありません。雨を予定した装備ではありませんでしたが上手く機能しています。

SはPC3で靴下を買いたかったようですが、取り扱いが無かったのでここまで水没したシューズと靴下で走ってきました。ようやく乾いた靴下に履き替え、更にビニール袋で靴下を包んで濡れたシューズから水が染みるのを防いでいます。

夕飯休憩中にI君とY君が松坂のPC3でDNFしたことを知りました。
PC2で別れた後、彼らも雨の中松阪まで走って撤退を決めたようです。雨が降ると体力を消耗するのはもちろん、適切な装備が無ければ今日の天気では低体温症になりかねないので正しい判断だと思います。
頑張ることはもちろん大事ですが、一定の線引きは必要です。今回の経験を活かせば今度は彼らも完走できるはずです。

 

21:00 復路の鈴鹿峠

夕食休憩を終えると関宿を抜けて国道1号線鈴鹿峠を登ります。

休みの前日、親方にブルべで鈴鹿峠を往復すると話したら「ご愁傷様…」と苦笑いしながら言われたことを思い出しました。
いや、まあ、確かに風情はあまり感じられないし交通量もそれなりにあるので昼間に敢えて走りに行きたい峠ではないですが、21時頃なら交通量は極僅かで快適でしたよ。

 

と、強がってみましたが普通の人は交通量の少ない夜の9時に鈴鹿峠を走らないですよね…。

 

ゴールまで残り20km、再び嵐に

鈴鹿峠を越えて滋賀県に戻ってきました。
甲賀市の路面はドライ。このままゴールの近江八幡まで行けると思っていたら路面が濡れ始めました。どうやら雨が降った後のようです。
雨に直撃せずタイミングが良かったと思っていたら残り20kmを切った辺りで顔に雨粒が当たり始めました。向かい風も強く吹き、雨が打ち付けてきます。

まるで川に浮かぶ舟を操縦しているような感覚を覚えながらゴールに向かってペダルを回し続けます。途中で追いついた2名の方も僕たちの後ろについて走り続けます。
名前も何も知らない方でしたが、夜の雨の中一緒に走っていると何か連帯感のようなものを感じます。もし一人だったら最後の雨に心が折れてしまったかもしれませんが、後ろに一緒に走っている人がいると不思議と頑張れるものです。

 

22:34 301.5km フィニッシュ 15時間34分で完走

走行距離が300kmを越えてゴールのコンビニに到着しました。ゴール受付が更に5km先の306kmにあるので、フィニッシュのコンビニに気が付かず通り過ぎそうになりましたが後ろ3人が教えてくれて助かりました。

 

レインジャケットだけで日没後の雨の中凍えずに走り続けることが出来たのは、泥除けとマッドフラップを装備していたからです。もし泥除けの無い自転車だったら、一緒に走ったSほどタフではない自分はゴール目前でもDNFを選択していたはずです。3年前に経験があります…

泥除けとフロントのマッドフラップはライダーだけでなく自転車本体も守ります。チェーンにかかる水しぶきが少ないということは、その分潤滑も保たれます。

チェーンオイルはフィニッシュラインのセラミックウェットルブを長年使用していますが、今回も期待通り最後まで潤滑を保ちました。
泥除けとマッドフラップを装備したランドナーは同じコースを走った泥除けが無い自転車と比べると汚れが少なく綺麗です。300kmブルべ後も最低限のメンテナンスで済みます。丸々洗車する必要はありません。

 

オダックス近畿2023年版300kmピンバッジ

フィニッシュからさらに5km走って近江八幡駅近くのゴール受付へ到着。主催者の方にブルべカードを提出し、PCのレシートとフォトコントロールの通過証明写真を確認してもらって無事に完走認定です。

毎度楽しみにしているオダックス近畿のピンバッジをゲット。これで残りは400kmと600km!

次のブルべが楽しみです。

アイズバイシクルではブルべを走るためのランドナーのご相談もお待ちしております。まずはお気軽にご来店ください。

まえの

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