フランス出張報告 -Alex SiNGER-
出発は2月28日でしたので、もうふた月近くも経ってしまいました。
帰国してからの慌ただしさといったら大変なもので、それでも、いくつかお伝えできることから書いてみようと思います。
世界的パンデミックのせいで止まってしまっていた、私たちの中の眠っていた部分というか、鈍くなっていた部分が、今回の旅でまた動き出したような気がしています。
今回は戦時下の国々の上空を避けてぐるっと逆回りでフランスへ向かいました。
なので搭乗時間は14時間!!! もう、私なんて3時間くらいでじっと座っているのが辛くなってくるんだけど、今回は一つ楽しみがありました。
アイスランド上空。(だと思う。)
一面氷の世界。(グリーンランドかな。)
明るい中、こんな景色が見れて純粋に感動しました。
で、フランスに到着したのは19時すぎ。
ほぼ予定通りでしたが、たくさんの荷物をすべて回収して税関を通過できたのがその1時間後。
サンジェのオリビエが迎えに来てくれているはずなんだけど、、、。
電話すると「え、明日じゃないの!?」なんて言われてビックリ。
というのも今年はうるう年で2月は1日多かったのが原因でした。私たちが来る日を「月末」で記憶していた彼がすっかり思い違いをしてしまっていたのでした。ちょっと最初から慌てましたが、なんとかすぐに車を飛ばしてきてくれて、その日の内にサンジェの店内に荷物を入れることができました。
1938年創業のアレックスサンジェ。
今も当時の店構えで自転車店として営業を続けています。
相変わらずのたたずまいに安心するやら、懐かしいやら。
3代目店主のオリビエ・シューカ氏。
私が初めて親方に連れられてサンジェのお店に行ったのが1996年で、親方はその数年前ですから、考えてみれば彼とも随分長いお付き合いです。
一緒に仕事に励んでいるのは息子のウォルター・シューカ氏。
今年で25歳。
オリビエの後を継ぐ決心をし、去年あたりからフルタイムで一緒に店に立つようになりました。
店奥のアトリエではフレーム作りの最中です。
フレームを作るための工具や治具も歴代の工夫が詰まった物ばかりです。
その傍らで親方は自分たちの自転車の準備をさせていただきました。
気が付くと、ウォルターが親切なことに親方のステンレス車のバーテープのニス塗に塗り足しをしてくれています。これは親方が自ら出発前に急いで仕上げたもので、少し薄めだったのがオリビエが気になったようです。
*****
さて、ラリーサンジェ。
今回で4回目の参加です。
毎年3月第一日曜日に開催されるこのラリーは春の自転車のシーズンインを告げるイベントでもあります。ですが、フランスのこの時期は毎回寒くて、過去に参加した3回の内2回は小雨降るなか走ったものです。今回も出発時は小雨。でも、中止になる事ってほとんど無いんですよね。
7時30分にサンジェのお店で待ち合わせ。
今回は14歳の少年を含むご家族2組とオリビエの奥様のカトリーヌが一緒に走ってくれました。
受付兼、スタート場所はパリ16区にあるポルトマイヨ。
スタート後はパリ市内を離れ、ブローニュの森へ。そして、ベルサイユ宮殿へと向かいます。
往路ではベルサイユ宮殿を裏(?)から眺められるベルサイユ公園を通り、
復路ではベルサイユ宮殿の正面を通りました。
一緒に写ってくれたのは今回一緒に走ってくれたフローレンスさん。
そして、こちらはオリビエの奥様のカトリーヌさん。
サンジェの自転車は650Bなら32B、700Cでも23Cや26Cが主流。
ホームページも是非ご覧ください。
今回の走行ルートはこちら。
ラリーの後はサンジェのお店で抽選会。
毎年、TAやストロングライト、べロックスにゼファール、ベルトゥサイクル、イデアル、もちろんグランボアもスポンサーとして景品を提供しています。
そして、アトリエは即席の立食パーティー会場と化し、ACBOのメンバーが走行後の歓談を楽しむ場となっています。
はい、今年もトロフィーいただきました。
いつもありがとうございます。
そして、更に昼食会。
この写真のほかにも参加者が30人ほどいたかな。お料理はシュークルートがメインのアルザス料理。なかなか豪快な見た目ですが、お味はあっさり目でとても美味しかったです。アルザスはサンジェのルーツでもあるので彼らにとっては郷土料理ですね。
*****
アイズバイシクルではアレックスサンジェのオーナーズミーティング”ランデヴーアレックスサンジェ Le Rendez-Vous Alex SINGER”の事務局を務めています。毎年5月第3土日は定例ミーティングです。
今年の開催日時は 2024年5月18日・19日(土・日)。
サンジェをお持ちの方、興味がある方でしたらどなたでも歓迎します。ご連絡いただけましたらミーテイングの詳細をお知らせしますのでお気軽にお問い合わせください。また、すでに会員方には案内をメールでお出ししています。参加表明はできるだけ4月末までにお願いします。また、メールが届いていないという方は至急お知らせください。
***
京王閣フリーマーケットに出展予定です。
移動日も含めて4月26日・27日はメカニック不在となりますのでご注意ください。
ゴールデンウィーク中は休まず営業予定ですが、閉店時間は18時までとなります。
そうそう、ランデヴーにはスタッフ全員で参加しますので、5月18日・19日はアイズバイシクルは臨時休業となります。
ご不便をおかけしますが、よろしくお願いします。
5年ぶりのフランスへ
このブログに先行してSNSでフランスから取り寄せた地図を前にプランニングしている写真をアップされてしまいましたが、今月末からのフランス出張が決まりました。本当に行けるかどうか、この直前の時期まで諸事情あるわけですが、なんとかクリアできそうとなり、一気に親方も私もソワソワと落ち着かなくなってきました。。
正確に言えば、2019年のパリブレストパリ/コンクールマシンに参加して以来なので4年半ぶりです。レートも高くて大変なんですが、いくつか棚上げになっていることもあるのでパリオリンピックが始まる前に行ってこようと思います。もちろん、行くからには自転車持って、ラリーサンジェールに参加して、ついでにツーリングもしてこよう!
もちろん、しばらく会えてなかったフランスの友人たちに会えるのも楽しみです。
出発は2月28日、前半は納車と引き取り、ラリーサンジェなどでパリ近郊で過ごしますが、後半はTGVでトゥールーズまで移動し、そこからカマルグ自然公園までミディ運河沿いを4泊5日で走る予定です。最初はロワール川沿いのお城巡りかな、と旅のテーマをお城にしていたのですが、ご来店いただいたフランス人のお客様から南仏のミディ運河沿いのルートもおすすめだよ、と教えてもらいました。調べるととても面白そうです。ミディ運河沿いはEV8 (ユーロベロ8) の一部として自転車道が整備されていますが、未舗装路の割合も高くランドナーで走るのが楽しそうなルートです。特にカマルグ自然公園はそのユーロベロからは外れますが、地形も独特なうえ、野生のフラミンゴが生息しているとのこと。更に2月から3月は繁殖期にあたり、ピンクのフラミンゴが見れそうです。
というわけで、今年の親方と専務が行く春の旅のテーマは「運河」と「フラミンゴ」。
旅の様子はいつものようにインスタやフェイスブックでまずはお伝えしますね。
今回の旅のプランも今年のカタログに紹介したやり方で親方が綿密に立ててます。
宿の手配やTGVの予約だけでなく、どこに見所があって、どのルートがより面白そうか、ここひと月ほど仕事の合間にを使ってすでに親方の旅は始まっています。
あと、2週間を切りましたが、サンジェのオーダーをご希望の方はオーダー代行も承ります。
是非、お気軽にお問い合わせください。
久しぶりのランデヴーAS!
梅雨真っ只中の今皆様いかがお過ごしでしょうか。京都は雨の日がちらほらといった感じで、私自身も夜に時間がとれるようになったのでフラっと北山に走りに行っている今日この頃です。コースは決まって京見峠なのですが、複数人で喋りながら楽しく行くこともあれば、一人で黙々とペダルを回すこともあります。一人であればコースをちょっと変更して楽しんだりしています。同じコースを違う自転車で走り比較するのも醍醐味です!私の自転車の中でも稀に無性に乗りたくなるのがアレックスサンジェです。ギア比が丁度良いのはそうなのですが、すごく乗りやすく私の身体に非常に合っています。ですが唯一の難点はライトです。ピン球では対向車からギリギリ認識される程度で夜道は照らしてくれません。バッテリーライトを一つ忍ばせて走っていますが、ヴィンテージの自転車にお乗りの方はどうされているのでしょう。とても気になります。。。
写真が暗くてスミマセン。。
そしてアレックスサンジェに無性に乗りたくなっている理由はもう一つあります。それは1か月も前になりますが、ランデヴーアレックスサンジェに行ってきた余韻があるからです!!
毎年5月の第三土日 2001年に始まり、今年で22回目の開催となったランデヴーアレックスサンジェ。コロナの影響で宿泊形式で開催のランデヴーアレックスサンジェは中止を余儀なくされてきました。ですが世の中の情勢を鑑みて、4年ぶりに宿泊形式で開催となりました。アイズバイシクルが事務局を勤めていますので、会の存在はアルバイトをしていた時代から知っていました。私の初めてのアイズバイシクルでの仕事はサンジェのタンデムオールメッキの研磨作業。アルバイトを続ける過程で、サンジェやエルスに触れる機会が少しずつ増えてきて、それはいつしか憧れになりました。それが2017年秋私のもとにやってきてしまったんですから。。。
私は最年少会員として今年で3回目の出席となりますが、同年代の会員は皆無です。。。 ランデヴーアレックスサンジェのすごいところはサンジェに興味があれば参加できるということ。なので、アイズバイシクルでアルバイトしていた大学の後輩、T君とI君に声掛けをして、3人で静岡へ!
11時頃宿に到着。3人で1台の車ですから自転車をバラバラにしての移動だったので、せっせと組み立てます。(私のサンジェは前輪しか抜けないので、早々にハンドルを90度戻し、前輪とペダルを組付け、暇を持て余していたのは秘密です。)
2人の愛車はグランボア。
T君はなんと社会人になってまもないころにセミオーダーモデルTypeERをオーダー。
白いタイヤが可愛らしいモダンランドナーです。I君ごめん、自転車の写真撮ってなかったです。
ニッカにアーガイル柄のロングソックス。ランドナー乗りはこうじゃないと!?
コントロールポイントを目指します。。。。
程よく峠を登れば、景色は最高でした。
コントロールポイント トライアルパーク蒲原にはすでに多くのサンジェが!
Iさんのサンジェ。ブレーキがNCミラン付いてますよ!!
トーエイでの参加者もちらほら。
会話は絶えませんが時間もあるので皆さん宿へ向かいます。
油断すればこの有り様。サンジェは早い!!
なんといってもランデヴーアレックスサンジェの醍醐味といえばサンジェを肴にしての宴会です。
40台弱あまりのサンジェ。こんなに多くのサンジェを前にしたのは初めてです。ぎっしりと隙間なく並んでいるため、一台一台鑑賞するのは困難でした。。。トゥークロメが多いのもフランス車ならではでしょうか。ニューカマーも10台あまりで、大変盛り上がりました!
珍しい部品に皆さん興味深々でした。
古いサンジェやエルスで見かける先細のきれいなアールを描くフロントフォーク。乗り味もすごく気になるのですが、それ以上にこの美しいフォークは見るだけで心が躍ります。
翌朝は集合写真を撮って各々解散となります。
愛車のハイエースに自転車をのせて、あちこち走りに行っているというSさんのサンジェ。サンジェで乗鞍をのぼったこともあるそう。。。キャンプもお好きなようで色々と話し込んで楽しかったです。ありがとうございました!!
ハンドルが特徴的です。
アイズバイシクルでニベックスモデファイされたKさんのサンジェ。マファックレーサーからオリジナルカンチブレーキへと改造されたこだわりの一台です。
ミキストがなんと3台も! しかも全てオリジナルカンチブレーキが備わっています。内1台はニューサイでオーダーの話を読んだことがあるサンジェで感動しました。
心残りとしましては、1台1台を写真に収めてオーダーのあれこれをお伺いしたかったことです。私はひょんなことからサンジェを手にすることとなりましたが、もちろん自身でオーダーしたものではありません。色々な経緯があると思いますが、なんといってもご自身でサンジェをオーダーした方が多数いらっしゃるということ! もっと色々な話が聞きたかったです。
ランデヴーアレックスサンジェは純粋に自転車が好きな人たちが集まる場所です。そこに世代の壁はありません。わたしも初参加するときは緊張しましたが、乗っている自転車は凄くても気さくなおじさんという感じの人たちばかりですごく安心したのを覚えています。
もし興味がありましたら、事務局であるアイズバイシクルまでお気軽にお問い合わせください。
私がいうのも少し変ですが、若い世代の方が増えれば刺激にもなりますし、ランデヴーアレックスサンジェはずっと続いていくと思います。
来年もよろしくお願いいたします!!
イベントいろいろ
久しぶりに行動制限のない大型連休、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今日はこどもの日ですね。
京都の観光地もすごい人出と聞いています。アイズの周りはそれほどでもないんですけど、遠くからも近くからもご来店いただく方が増えてきて嬉しい限りです。少しづつ新しい日常が定着すると良いですね。
今年は控えていたイベントもいろいろ開催予定ですよ。
近々では5月15日に「ランデヴーアレックスサンジェ」のミーティングが3年ぶりに開催されることになっています。以前のような宿を借り切っての宴会はまだ企画していませんが、コントロールポイントに集合して皆様と積もる話を楽しみたいと思っています。宿がないので厳密な参加表明も不要です。ドタ参、ドタキャン問題なし。サンジェオーナーの皆様はもちろん、サンジェの自転車に興味がある、見てみたいという方もどうぞご遠慮なくご参加ください。詳細をご希望の方は事務局となっていますアイズバイシクルまでお問い合わせくださいませ。
そして、6月11日‐12日は第2回ジャパンバイクテクニーク(JBT)も開催される予定です。
2019年に開催した第1回は主催者として奔走していましたが、今回は有志の方々のご尽力でグランボアも一参加者として参加できることとなっています。参加表明してくれているチームは今のところ9-10チーム。開催できるかどうかぎりぎりのところだそうで、5月15日まで参加申し込みの期限が延長されています。製作する側にとっては時間的に難しいのが実情かもしれませんが、自転車づくりの技術やアイデアを競う場は何より刺激がありオモシロイものです。我こそはという方、もしくは参加せずとも見学したいという方、ぜひ↓迄お問い合わせください。
inquiries@japanbiketechnique.org
親方は今日は自宅からお店まで片道50キロほどを自転車でやって来ました。JBTのための製品テストも兼ねてのサイクリングですが、お天気も良く清々しい一日の始まりです。
それにしても、スタート前にスマホで何やらセッティングですか???
テスト中にて詳細はお見せできませんが、まだまだ自転車の楽しいこと考え中です。
乞うご期待!
トップ会談の結果。。。
大変残念ではありますが、毎年5月の第3日曜日に開催していましたアレックスサンジェのオーナーズミーティング「Rendez-Vous Alex SiNGER」は中止が決まりました。
昨日、会長(クリちゃん)と事務局長(親方)が電話で話し合い、昨今のコロナウイルスの流行をふまえ、日本各地から集まるメンバーの健康を第一に考えて中止せざるを得ないとの判断に至りました。自転車でのサイクリングのほかに夜の宴会もこの集まりの欠くことのできない楽しみとなっていますからね。。それに重症化しやすい年代も多いですし。。
また、来年。
みんな、元気でいてくださいね。
あぁ、それにしても中止の案内ばかりで滅入るわぁ。