アイズの独り言>

どうなる事かと心配しましたが、無事復旧しました。長引かなくて良かった〜。ご心配おかけしました。

つちやはるみ

ちょっと設定の更新を失敗してしまい、今日の2時過ぎからメールの送受信できなくなってしまいました。。。ただ今修正中です。復旧までご迷惑をおかけしますが、お急ぎの方はお電話(075-461-0835)、もしくはファックス(075-461-0836)でご連絡をお願いします。

つちやはるみ

2018.07.11

幸せの青い鳥

まずは先日の西日本豪雨で被災された方々には心からお見舞い申し上げます。

今回の3日間にわたる豪雨は京都の北部にも多大な被害をもたらしました。幸い、私たちは2日間の軟禁状態のみでほとんど被害は受けませんでしたが、初めて京都市内へのすべての道が絶たれ、避難指示を受けることとなり、言い知れぬ恐怖と不安を体験しました。それを思うと、これまでに実際に被害にあわれたり、その災害を目の当たりにされたりした方は大変なご経験となったことかと思います。アイズのお客様はたくさんではありませんが、日本各地におられます。ですので、こんな災害のたびに心配してしまいます。どうぞ、ご無事でいてくださいますように。

 

そんな長い雨がようやく止んだその日は毎年の恒例の七夕蚤の市でした。さすがにいつもに比べて来店いただいた方は少なめでしたが、それでもたくさんの方に来ていただけて楽しい一日でした。お買い物よりもおしゃべりに来ていただいたような、そんなありがたい方もチラホラ。日頃は何かとバタバタしてますが、この日だけはスタッフ皆でおしゃべり体制ですから。

皆様、ありがとうございました。

 

 

***

そして、野田店長の退職のお知らせの後、多くの方からブログやSNS、メールやお葉書などを通して感想や励ましをお寄せいただきました。特に福岡在住の方からは「待ってるよ!」とのお言葉を多くいただき、本人ともども喜んでいます。本当にありがとうございます。彼の報告に驚かれた方も多かったかもしれませんが、実は早くから決まっていたことで、その時期を見極めるのに少し時間を要していました。業界全体があまり元気がない今、この決断は勇気がいる事でした。ですが、皆様のお声は彼にとって間違いなく大きな活力となります。重ねて御礼申し上げます。ありがとうございます。

そして、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

大学在籍中からアイズでお仕事してもらうようになって、今年で11年目。始まりはアイズがオリジナルのタイヤを作り始めて2年目、ちょうどエートルを発売した年に当たります。それから多くのオリジナルタイヤが生まれ、リムや泥除けやハンドル、ブレーキなどのパーツだけでなく、エトワールやコンコルド、ERシリーズなどのセミオーダーモデルが誕生するわけですが、野田はそれらの開発をずーっと間近で見てきました。また、サイクルモードへの出展や昨年のフランスでのコンクール、たくさんのチャレンジを彼も一緒に手伝ってくれました。

それに、ヴィンテージの自転車に関してもたくさんの経験を積んでいますよ。アイズにやってくるほとんどすべての名車は彼らスタッフにとってもまたとない先生です。最初はもちろん親方から事細かに指導を受けながら分解したり、組み立てたりするわけですが、日本に息づくランドナー文化の根幹の部分をその歴史と一緒に一台一台の自転車そのものから学んでいます。

たくさんの在庫を抱えるアイズのやり方はとてもビジネス的にはお手本にはなりえませんが、自転車職人として積んできた経験の高さは間違いありません。そして、30才を迎えたばかりの若者の中では唯一無二の存在だと言えるでしょう。

 

先日、野田店長の送別ツーリングに出かけてきました。

前泊した山田温泉の宿の窓からとても良い声で鳴く鳥の声で目が覚めました。持参した双眼鏡で覗くと、小さな青い鳥がひときわ高い針葉樹のてっぺんで全身を振るわせて歌っています。

「ルリビタキだ!」

まるでこれからの前途を祝福してもらったかのような気分でした。

このブログを読んでくださっている皆様にも小さな幸せがやってきますように。

 

つちやはるみ

一部の地域で梅雨明けが始まったと思ったらこの長雨。。それにしてもよく降り続きます。

 

何人もの方にご心配いただきありがとうございます。

お店から北へ50キロほどの美山町から通勤している私たちにとっては市内と小浜を結ぶ国道R162が通勤路です。別名「周山街道」は由良川沿いを北山杉で有名な山間を縫って行くのどかな道なのですが、こんな長雨や台風があるとよく土砂崩れや増水などで通行止めとなる、ちょっと危ない道でもあります。ですので、今朝はいつもより少し早く家を出たのですが、案の定、京北町(25km地点)の先で大雨による川の増水のため全面通行止。しかも、エスケープしようにも京都を南北につなぐ縦貫道まで亀岡から先が通行止めとのことで、結局先へ進めず自宅へと引き返すこととなりました。

臨時休業を頂いた直後のことで恐縮ですが、京都市内でさえも避難指示が各所に出ており、お店も午後から閉めさせていただきました。

 

皆様もどうぞ安全第一にお過ごしください。

大きな被害が出ませんように。

つちやはるみ

2018.03.20

イデアル復活!

フランスのヴィンテージ自転車が好きな方なら必ず憧れるブランドのサドルがあります。

 

IDEALE (イデアル)

 

1990年代後半まではかろうじて製品が流通していたようですが、最後の製品は全盛期の製品とはまったく違う品質のものへと変わってしまい、そのうちにその名を聞かなくなってしまっていました。それが、なんと、フランス人の手によって復活を果たしたというのです!

 

かつての良い製品や良いブランドが無くなってしまったという悪いニュースばかり耳にしてきた私たちにとって、それはとても嬉しいニュースでした。それも、当時の職人に何年も掛けて手ほどきを受け、完全ハンドメイドでの復刻というではありませんか! これは是非、製造現場を見てみたい。昨年のコンクールのときにすでに面識は出来ていたので、メールで打診すると快く受け入れてくれ、「それなら、取って置きの作業を見てもらえるように準備しておくよ。」とのこと。いやー。嬉しいな。

 

***

新しいイデアルの工房はフランスの南西部の町、トゥールーズにあり、フレッドとカティアのご夫婦2人で営まれています。フレッドは現在45歳、以前はパリでインターネット関連のお仕事をされていたそうですが、ある日思い立ち、職人の道へ。

「なぜサドルだったんですか?」と聞くと、少し笑って、「サドルは未だ誰もやってないと思ったんだよ。それにもっと簡単だと思ったんだ。」と照れくさそう。確かに、思い立ってから今年で丁度7年、技術の習得だけでなく、失われた工具や道具、型なども一から用意する必要がありました。工程を一通り見せてもらいましたが、よくぞ途中で諦めたりせずここまで成し遂げてくれたものです。

 

 

革の選別。

イデアルのサドルに使用される革はいずれもフル グレインレザー (Full grain leather)で、オーク樹皮から作られた天然のタンニンの溶液に12ヶ月間漬けてなめしています。 イデアルが必要とする革の強度と美しさを得るためには1881年から続くこの伝統的な鞣しの技術が重要なのだとか。また、サドルの硬さには乗り手の体重75キロを境に2種類用意されていますが、その識別は革の厚さではなく、質によるものとのこと。一枚の革の切り抜く場所によってその質は異なり、その識別こそ一つの技術なのです。ですので、カットの仕方は現場では見せていただきましたが、撮影はNG。

 

 

 

 

カットされた革にはこの段階で識別番号が振られ、製品管理のための台帳に登録されます。そして、丸1日水に浸されたのち、型を使って基本の形に成形され、再び丸一日かけて乾燥させます。手前にあるのがその段階のサドル。
フレッドは私たちに分かりやすいようにいくつかの段階の半加工品を準備しておいてくれました。

 

 

 

 

成形したサドルを更に整えていきます。

さまざまな器械や道具を駆使してあの形が出来上がるのがお解りいただけるでしょうか。

 

 

 

そして、形が決まったらあの刻印が押されます。

サイドにはお馴染みのイデアル90のマーク。そして座面にはルブールのサイン。

このルブールのサインはルブール考案の技術で革の「慣らし」が施されている証です。通常、革のサドルを自分の体に馴染ませるにはしばらく乗り込む必要があり、その間固いサドルの上では痛い思いをする事が多いのですが、この工程を入れることでそのつらい期間が短縮されるのです。確かにこの工程の前後の革の状態を比べさせていただきましたがまるで違うのです。この工程をどう日本語で説明するべきか難しいところで、ここでは「慣らし」としましたが、英語でBreak-inと表現されることを考えるともっと強い言葉でもいいような気がします。「革の腰を砕く」それぐらい言っても良いのかも。

その工程がこの刻印を入れた後専用のグリス(サドルにも付属しています)を使って行われるそうですが、実際は見せてもらえませんでした。現在、この技術を習得しているのはフレッドとその師匠のみ。門外不出、一子相伝の技術つてところでしょうか。

 

 

 

 

さてベースですが、これもフレッドとカティアによって鉄板から手作りされていました。

鉄は硬いのでカシメるのも時間がかかり大変。それでもしっかり丈夫にしなくては。ここで定期的に製作して鍍金屋さんで鍍金してもらうそうです。

 

 

 

 

革とベースをリベットで止めていきます。

イデアルのバックプレートの装着。出来上がりつつあるサドルが愛おしそうなフレッド。

 

ベースを工具を使って入れ込んで形は出来上がり。

 

 

まだ揃っていない道具があり、今のところ、月産20個だそう。これを聞いてちょっとビックリしました。。。既にお手元にある方は本当にラッキーですね。ショッピングサイトでも在庫を上げるとすぐ売れてしまい、なかなか在庫を維持する事が難しいのです。。。ご希望の方はどうぞ根気良くお待ちくださいませ。来週、また少し入荷する予定です。

 

アイズでは既に親方と私とチョコがテストを兼ねて使用していますが、3人とも乗りはじめから痛みも違和感も無く既になじんでいたかのような乗り心地を味わっています。特にチョコは昨年のコンクール後から真っ先にサンプル品をブルベなどで長距離使用をしていますがとても気に入っているようです。

ただ、チョコの場合、体重は70キロなので最初はソフトタイプから乗り始めたのですが、雨のブルベ600キロですぐに革の馴染が出始めました。その後ハードタイプも乗り比べしてもらったところ、彼のような使い方だと体重は軽くてもハードタイプのほうが良いようです。ですので選ぶ基準としては。。

  • ソフトタイプ 体重75キロ以下で雨天での使用は稀な方。
  • ハードタイプ 体重75キロ以上、もしくはブルベやロングツーリングなどで雨天での使用もあり得る方。

ぜひ、悩まれている方は参考にしてください。

 

 

 

*****

「そうそう、サドルから異音がするときはここにオイルを少し塗っておくと良いんだ。ただし、両面だよ。」と。

これはシッカリ教わってきました。ですので、サドルから異音が絶えない方は是非ご相談ください。

 

Merci beaucoup, Fred et Katia!

つちやはるみ

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