アイズの独り言>

ジャパンバイクテクニークからもう1ヶ月が過ぎ来ました。ようやく滞留がちだった仕事もスムーズに流れるようになり、落ち着いて振り返ることができます。

今回のJBTはコロナの影響で前回に比べてエントリー台数は少なくなってしまいしたが、全体的な質のステップアップがなされたと思います。

 

グランボアではステンレスチューブを使ったランドナーと前回2019年のJBTにオープン参加ながら出走した車体に後付けの電動アシストユニットを搭載したebikeランドナーで参加しました。

 

まずはステンレスチューブをつかったグランボアのランドナーですが、ステンレス製のランドナーフレームはほとんど聞いたことはありません。大分以前からステンレチューブは存在するのですがなぜでしょうか。コロンバスXCRやレイノルズ953といった老舗ブランドのステンレスチューブも存在するようなのですが、ほとんど入手は困難な状況になっています。今回使用したチューブは現在唯一と云ってよい米国のステンレスチューブメーカーKVAのMS3というチューブセットです。06/0.4/0.6とかなり肉薄ながらステンレスらしく固くしっかりしたチューブです。これを今回仕入れて分かったのですが、ステンレスチューブがそもそも高額すぎます。普通のクロモリチューブの7~8倍ほどの価格がします。その割にはチタンのように大きく軽量化ということにはなりません。やはり素材のコストがフレーム製作者に嫌われてしまって市場から消えつつあるようです。

チタンやステンレスなどの非クロモリ素材のチューブは一般的にはTig溶接で組上げていくのですが、ステンレスは専用の銀ローを使用すればフィレット(ラグレス)で製作することもできます。ただフィレットであればこれまた高価な銀ローも相当量使うことになります。

 

 

ラグやクラウンなど必要なステンレス部材も見当たりません。グランボアではエンドやクラウンも普段ERモデルで使用しているものと同じデータで304ステンレスからレーザー加工で製作しました。ロードバイクでしたら必要のないカンチブレーキ台座も作る必要があります。通常のカンチ台座をばらして広げて、展開図を起こしこれもステンレスの板からレーザーで抜き、折加工をするための切削を施してから箱型の台部分を用意して、さらにステンレスの丸棒から削りだした円柱部分と組み合わせ、銀ローでしっかりと固定して仕上げます。

 

 

すべての直付け小物をステンレスで用意したところでフレームの製作に取り掛かれるのです。

ステンレスはクロモリに比べて熱による延びが大きく、低温で素早くローを回す必要があります。またちょっとでも加熱しすぎてしまうと表面が酸化してしまって銀ローがのらなくなってしまいます。そしてトーチの取り回しには注意が必要です。固いステンレスではチューブ同士を接合した後で芯だしなどのための修正することもできません。正確で均等な火入れを要求されます。

銀ローは柔らかくステンレスのチューブは固いので仕上げのために削っていくことは真鍮ローよりは容易です。ただ塗装しないで鏡面仕上げの状態にしようとするとかなりの手間を強いられてしまいます。今回もまずチューブ状態でバフ掛けを行って、フレームになってから再度磨いてみましたが、鏡面と呼べるまでには至りませんでした。次は知り合いのステンレス加工屋さんに訊いてから鏡面仕上げを実現したいと思います。

ステンレスチューブの大きなメリットとして塗装しなくても錆びないということがあります。確かにステンレスは錆びないのですが、銀ローは経年による変化として黒ずんでくると聞いています。確かに昔の100円銀貨は黒っぽくなっていたと思います。実際銀の含有量がどの程度なのかは知りませんが、1ヶ月ではまだ変化はありません。

 

 

今回はフロントフォークもステンレスで製作しましたが、これがとてつもなく硬くて、普段クロモリφ23のブレードで製作しているフォークであれば冷間でも簡単に曲げられるのですが、まったく曲げることができませんでした。そこで以前あるビルダーさん聞いたことのある熱間での曲げにチャレンジしてみました。そのビルダーさんによると熱間でバケツをR合わせに使って曲げることができたというのです。グランボア特製の2本曲げベンダーにセットしたままトーチで炙って素早く曲げてみたところ、確かにあっさり曲がってくれました。ところが今度は曲がりすぎてしまい失敗です。やむなくクラウンを炙ってブレードを外して、新しいブレードを用意しての再チャレンジで狙い通りのRを出すことができました。こう書くと簡単にリカバリーできたように見えますが、1本1万円以上するブレードを2本ダメにして、さらには新たに入手したステンレスブレードは当初のブレードよりかなり短くギリギリのところでものにすることができたので、今回の一番の難所でした。

 

 

こうしてフレームとフォークが形になったのがJBT開催の10日ほど前でした。さらにキャリア製作担当の伊藤君が初めてのステンレス製ながらほぼ2日でパニアキャリアを製作しました。パーツ構成は今回延期開催となっていたためすでに昨年のうちからほぼ用意しており、フレームの仕上げ担当且つ今回のライダーでもある前野君がせっせと作業を進めてくれてギリギリの9日に彼による試乗ができました。私としてものその乗り味に大変興味がありJBT前に試乗してみたかったのですが、私自身が今度はグランボアebikeのライダーとして参加するため、前日にはヒルクライム部分だけでも試乗をするために前日に現地入りして後日の楽しみとしました。

 

 

走りについてはヒルクライムセクションをグランボアebikeに続いて2番目にクリアすることができましたので、健脚ライダーにも十分にこたえられるフレームであると思います。それより気になったのはダートでの下りでチューブの硬さ故に振動吸収が十分にできるかどうかで、特に今回の課題のペットボトル4本をそれぞれ左右のフロントサイドに積載しての走行でしたので、フロントフォークにかかるストレスの大変大きくなっていました。結果としてライダーの感覚としても堅いけれどもしっかり振動吸収してくれるということでした。このことはJBT後に私が乗っ見て確認しましたが、身体に帰っ来るようなストレスになる振動は感じられず、ステンレス車の独特の乗り味であると判断できました。

このステンレスグランボアJBT号は私自身の主力ツーリング車として使用していきます。すでに数台のバックオーダーをいただいており、さらなるフィードバックのご意見を聞きながら製作していくことになります。オールメッキのクロモリフレームの製作が困難になっている現状で錆びないステンレス車でポリッシュ仕上げにしてモノトーンの自転車を製作することは魅力的な選択肢であると思います。

 

 

親方

こんにちは、前野です。
ジャパンバイクテクニーク走行記、今回で最終回になります。

 

前回まではこちら

JBT走行記 1/3

JBT走行記 2/3

 

 

毛無峠の群馬県標

霧と爆風の毛無峠を出発して、まずは7㎞先の第3チェックポイントを目指します。

第3チェックポイントまで7㎞の区間は基準タイムが設定されていてそれより早すぎても、遅すぎてもダメ。具体的には30分の基準タイムに対して5分早着から30分遅着はOK。それを外れるとポイントが減点されてしまいます。基準タイム圏内に収まるように時間を確認しながらこの先は進んでいきます。

 

毛無峠を出発

この後も峠のチェックポイントでライダーのために待機されているお二人と、カメラマンの方に感謝しつつ林道湯沢線に向けて出発。
風が強いのは吹き曝しになっている峠付近だけですが霧は変わらず濃いままです。

 

林道湯沢線入り口

毛無峠から約1㎞戻って林道の入り口に到着。ここまでは往路と重複している区間なので誰かと会えないか期待しましたが、誰もいませんでした。

 

林道湯沢線の標識と記念撮影をして下り始める

入り口の標識を写真に収めたらダート区間の始まりです。林道湯沢線は前回のJBTも含めて何度か走ったことがあるので初めての道ではありませんが、前回走ってから3年経っているので路面状況は変わっているかもしれません。林道湯沢線の総延長は14.3㎞。大半が未舗装なので走り応えがあります。

 

湯沢線の路面状況

過去の経験から、入り口から林道を半分以上下った先に位置する閻魔橋より上は荒れていて、それより下はスリックタイヤでも問題なく飛ばせる走りやすいグラベル。そんな認識でした。
しばらく無心で下っていくと、想定より走りやすい気がしてきました。

前回は650×38B、今回は650×42Bなのでタイヤが太くなったことも影響していますが、林道の路面が全体的に均されている印象です。

 

毛無峠からの経過時間を計りながら進む

楽しくて何も考えずに下っていくと基準タイムより早く着きそうだったので時々停車して写真を撮ったり時計を見て時間を調整します。

 

濃い霧は続く

林道の途中には所々大きな水溜まりが。相変わらず霧が濃くて、見晴らしがよさそうな場所でも何も見えません。
自転車は快調。ただ、ゆっくりと下るためにブレーキを使う時間が長いのでブレーキシューの減りに注意して下ります。見通しのいいストレート区間はブレーキレバーから指を離して重力に任せて転がし、コーナー手前でフロントブレーキを主体に急減速。
濡れたダート区間でリアブレーキを多用すると、前輪が跳ね上げた泥水がリムに付着するせいで制動力が低下し、シューがどんどん減ります。
なのでリアブレーキは補助的に使いました。

 

霧が少し薄くなってきた

チェックポイントが近づいてくると標高が下がった影響か霧が薄くなってきました。毛無峠を出発して25分経過したことも確認できたので基準タイム圏内。第3チェックに安心して到着できます。

 

第3チェックポイント

第3チェックポイントに到着。パナソニックの伊藤さんは50分前に通過したと聞きました。

 

経過時間33分で到着

通過時刻をカードに記入してもらいます。時間を計りながら下ってきたのでほぼ基準タイムどおりに第3チェックポイントに着いたことになります。
ここからゴールまでは45分が基準タイムになるので、ペースもそれに合わせて調整しながら下っていきます。

 

閻魔橋

第3チェックポイントを出て少し下ると閻魔橋に到着。林道湯沢線で一番大きな橋です。
閻魔橋の標高は1250mなので、毛無峠から600m近くの標高差を下ってきました。霧も晴れ、景色が見渡せるように。
ここからゴールまで約10㎞、標高差650mです。

 

雨天のダート走行は泥除けがあっても汚れる

ここで自転車の状態を確認。前回同様に後ろ半分が特に汚れていますが破損や変速の不調などのトラブルはありません。この先は路面状態が良くなるはずなので快調にゴールまで下れそうです。

変速機はSRAMの12速電動変速、FORCE eTap AXIS。過酷なシクロクロスやグラベルレースでも使用されているメカなので雨の林道を少し走ったくらいではビクともしません。電動変速機は変速に割く労力が最小限で済むので本当に楽です。PBP2019で1200㎞を完走し、今回のJBTもトラブルなく終えることが出来たので信頼性も高いと思います。

ただ、絶対は無いので万が一トラブルで動作が停止した場合などは機械式変速機に比べて現地で処置できる範囲が限られてしまいます。電動変速はツーリングにも有効だと思いますが、一長一短でもあります。

 

閻魔橋以降も荒れたダートが続く

閻魔橋を過ぎると路面状態が良くなると書きましたが、それは過去の話。
この3年間で路面は変化して、滑らかなグラベルだった区間が荒れています。

 

無事に林道湯沢線を下り切った

標高をさらに下げていくと徐々に走りやすくなり舗装路に到達しました。
今回もドロドロになりましたが林道湯沢線は何度走っても楽しいです!!

 

果樹園の中を突っ切るストレート

林道を抜けるころには霧を完全に抜けて青空が見えていました。最後の〆は果樹園の中を突っ切るロングストレート。雨と霧の中走り続けた後のこの景色は最高です。

 

YOU游ランドにゴール

果樹園ストレートを抜けて県道に合流するとすぐにゴールのYOU游ランド入り口になります。

もう一度基準時間内に収まっているか確認してゴールへ向かいました。ゲートではカメラを構えた方が出迎えてくれました。

ゴールすると早速車検になります。破損個所や変速などに不具合が出ていないか確認されます。たった今まで乗っていた自転車なので不具合は無いはずですが、車検の時間は緊張しました。

到着後の輪行審査/タイムトライアル

車検が終わると輪行審査/タイムトライアルになります。
ゆっくり休憩して好きなタイミングで初めてOKということでしたが、あまり間を開けずに審査に移りました。

輪行の審査は輪行方法の創意工夫を見せるほか、所要時間を競います。ヒルクライム区間と同様に時間を計測し、タイムでポイントが決まるのです。

 

輪行袋へのパッキングは普段使っている自転車と大きく手順は変わらないのでそこそこ順調でした。違う点があるとすれば、ステンレス号は泥除けの先端にライトを取り付け、後ろにはリフレクターを装着していることです。普段乗っているグランボアランドナーはキャリアにライトを付け、後ろ泥除けもリフレクターを付けていないので、泥除けにライト類が付いているJBT号は部品を外す順番が異なりました。

JBTの輪行審査では壁を使うことが出来ないのも普段と異なります。グランボアTypeERは自転車を逆さにすることなく前後の泥除けを外してロードバイクと同様の縦型輪行を行うので壁に自転車を立てかけて作業するのが前提になっています。

そして問題だったのが組み立て。ほぼ順調に進んだのですが、後ろ泥除けの固定ボルトと取付穴が微妙に合いません。下ブリッジの固定金具と泥除け側金具のネジ山に泥が詰まったのと、軽量化のために泥除け側金具についているガイドになる突起を省いたことが原因でなかなか位置を合わせることが出来ず苦労しました。
京都での輪行練習や、高山村に運ぶ際も輪行状態にして分解組み立てを行った際も問題なく取り外しが出来た箇所だったのでこれには焦りました。

結局、問題になっていると思われる箇所を順番に確認して取り付けることは出来ましたが、時間がかかりすぎてしまいました。これが実際の輪行だったら予定の電車を逃していたことでしょう…
JBTという舞台での輪行を考えると、普段と同じ方法では対策不足でした。

 

輪行に使用した道具(グランボアTypeERの輪行と同様の道具です)

オーストリッチ ウルトラSL100

オーストリッチエンド金具リア用

オーストリッチフレームカバーB

トピーク ラチェットロケットライトDX+

 

山音製輪所、NAGARAが揃って到着

すぐ後ろにeBIKEの親方

輪行審査の後半、林道中日影線で一緒に走った山音製輪所の尾坂さん、NAGARAの服部さん、そして北信五岳展望台で別れた親方が揃ってゴールにやってきました。3人がゴールした時、自分は輪行審査の最中だったのでゴールの瞬間は見ていませんが、3人ともめっちゃいい笑顔。
最終的に全ライダーがリタイアすることなく無事にゴールしました。

グランボアの結果としては、親方の乗ったeBIKEが「近未来の中高年の幸せに寄与する旅自転車の可能性」があると評価を頂き、審査員特別賞を受賞しました。

 

今回紹介の区間(毛無峠-林道湯沢線-ゴール)


ジャパンバイクテクニーク2022走行ログ

コースの全長は約78㎞ですが途中、山田牧場に手袋を忘れて取りに帰ったので余分に走っています。

前回大会のコースも渋峠を通るダイナミックで素晴らしい内容でしたが、今回のコースは獲得標高とグラベル区間が増えて難易度が増しました。コースがハードになったことに加えて、4㎏の荷物が課せられたことで明らかに平均速度が低下しています。

過酷なルートではありますが、そのぶん見れる景色や道は素晴らしいです。林道中日影線や林道湯沢線のような長いダートを連続して楽しめるというのも醍醐味でしょう。

もし自分がまたこのコースをツーリングとして走るなら笠岳峠までの登りはタイムトライアル的な走り方はせずに景色を楽しみたいです。山田温泉の足湯につかるのもいいかもしれません。昼ごはんは天気が良ければ毛無峠で弁当を。

是非、ご自身の自転車で高山村を訪れてJBT2019、JBT2022のコースを走ってみてください。走る人それぞれの楽しみ方があるはずです。

 

そして大会開催に尽力された実行委員会、ボランティアの皆様本当にありがとうございました。

【7月のアイズバイシクル営業予定】

7月13日(水)は3のつく平日なので定休日になります。それ以外は通常通り営業の予定です。
オーダーのご相談などは事前に電話、メールなどでご予約頂きますようお願いします。

在庫を切らしていた赤いエートル、サンクフィーユ43T等入荷しています。遠方の方はショッピングサイトをチェックしてみてください。

 

あっという間に梅雨明けして走りに行くには辛い暑さが続きますが安全第一で楽しみましょう。
暑い日は早朝か夜に走って、昼間は室内で泥除けを磨いたりするのが良いですね。

まえの

こんにちは、前野です。

ジャパンバイクテクニーク2022の走行会の様子を引き続き紹介していきます。
2回目は笠岳峠から毛無峠までの区間です。

前回はこちら

 

スタートから笠岳峠ヒルクライム区間を走った後は、タイム計測や着順が付かないリエゾン区間になります。
ヒルクライム区間はレースのつもりで走りましたが、ここから先は景色を楽しみつつツーリング。
指定の場所付近で写真を撮って、Facebookに投稿する撮影ポイントが三か所設定されています。
この撮影ポイントは第一回JBTには無かったもので、写真を撮ってSNSに投稿するという現代的なツーリングの楽しみ方を表現しています。

ちなみにFacebookに写真を投稿して「いいね」をもらえるとそれが得点になります。
期間中「いいね」を押していただいた皆様ありがとうございました!

 

雲が晴れて渋峠方面が見える

標高1890m、笠岳峠までのヒルクライム区間が終わり、ここから先はeBIKEに乗る親方と二人でゴールを目指して走ります。登りで気になっていた渋峠が見えるポイントでは立ち止まって撮影会。2019年のJBTでは笠岳峠を越えて志賀高原から渋峠を登ったのを思い出します。あの時も笠岳峠は似たような天気でした。

 

山田牧場に向けて下っていくパナソニックの伊藤さん

撮影会をしているとパナソニックの伊藤さんが下っていきます。
この後もペースを落とさず駆け抜けたようで1番早くゴールされていました。

 

撮影ポイント1 山田牧場

最初の撮影ポイントは山田牧場。放牧地をバックに写真を撮りました。

 

NAGARAの服部さんが峠を目指して登っていく

写真を撮っているとNAGARAの服部さんが叫びながら登っていきます。少し前に山音製輪所の尾坂さんとすれ違ったので、服部さんは先行する尾坂さんに何か叫んでいるのでしょうか…

 

山田牧場に手袋を忘れて1㎞戻る

山田牧場の駐車場まで降りるとFacebook投稿とトイレ休憩。ダウンヒル区間の防寒に着けていた長指グローブを外してスマホを操作。手袋を着けたままだと操作しずらいのです。写真の投稿を確認して走り始めます。
1㎞程下ったあたりで右手だけ寒いことに気が付きました。トイレ前で手袋を外してそのまま出発していたのです。親方には先に下ってもらって自分は手袋を取りに戻りました。

山田温泉まで下らなくてよかった…

 

山田牧場から温泉街まではテクニカルな下りが続く

手袋を回収して山田牧場駐車場から再び下って親方と合流。しばらくタイトな下りコーナーが続きます。雨で濡れ、枝なども散乱しているので慎重に。

 

ダウンヒル中にeBIKEの前輪がパンク

山田温泉まであと少しというところで親方の前輪がパンク。一気に空気が抜けたのでコントロール不能で親方は落車してしまいました。
幸いレインウェアが少し破けた程度で、親方も走行を続けられるというのでパンク修理。パンクの修理と落車後の確認をしたので復帰に30分程かけました。コース後半も大きな登りと未舗装路が有り、万が一身体に異常があるようなら撤退しやすい場所だったので親方のリタイアもあり得ました。大事にならなくてよかったです。

 

山田温泉の東屋で休憩

落車とパンク修理から復帰するころには本降りになってきたので山田温泉の足湯がある東屋で雨宿り。この間に山音製輪所の尾坂さんとNAGARAの服部さんが温泉街を通過してきました。雨で少し寒かったのでレインパンツを履いて防寒対策。レインパンツはめったに使いませんが、標高の高い場所で雨が降る時は携行していると安心です。
ここではオオマエジムショの大前さんなど数人の方とおしゃべりタイム。
寒いので自動販売機で暖かい飲み物を買いたかったのですが全部冷たい飲み物。スポーツドリンクよりはマシと思いアイスミルクティーを買いました。

 

標高780m 林道中日影線入り口

本降りの雨の中、山田温泉からさらに下ると林道中日影線の入り口に到着。下り区間の途中で林道の標識も見えずらい場所にあるので注意していないと通り過ぎてしまいます。笠岳峠から標高差1000mを下ってきました。この先は再び登りになります。

 

登りになるとeBIKEに着いていけない

林道中日影線は未舗装路の登り。ここまでの下り区間は親方と一緒か僕が先行して走っていたのですが、砂利の登りになるとeBIKEに全くついていけません。4㎏の荷物もあるので尚更アシストユニットにアドバンテージが有ります。
ついていくのを諦めて親方を見送り自分のペースで登っていきました。レインパンツが邪魔に感じてきたので登り始めて数百メートルで脱ぎました。雨は落ち着いてきたので寒くありません。

 

路面に合わせて空気を抜くNAGARAの服部さんと山音製輪所の尾坂さん

先行する親方を待たせないようにペースを上げて登っていくとNAGARAの服部さんと山音製輪所の尾坂さんが自転車を降りてしゃがんでいます。二人同時に何かトラブルかと思いきや、路面に合わせて空気圧を調整していました。
NAGARAは700×32Cのチューブレス、山音製輪所は650×38Bでこちらもチューブレス。空気圧をギリギリまで下げられるのはチューブレスの利点ですね。
自分の自転車は650×42Bタイヤにラテックスチューブを組み合わせ、スタートから低めの空気圧なので調整せずにそのまま登っていきます。

 

にぎやかな林道ヒルクライム

親方は少し先にいるということなので服部さんと尾坂さんのパックに混ぜてもらって3人で登っていきます。一人では自分と向き合うハードな道のりも、みんなで登れば楽しい時間に変わっていきます。

 

NAGARA服部さんと撮影車

本降りだった雨は落ち着き、標高と共に霧が濃くなっていきます。見晴らしのいい道だと晴れて欲しいものですが、もともと眺望が期待できない林道ではこの方が雰囲気が出ていいと思いませんか?

 

激坂区間を登る山音製輪所尾坂さん

林道中日影線は比較的登りやすい勾配が続きますが、一部は厳しい区間も。そんな砂利道の激坂もペダルを踏みしめてゆっくりでも進んでいきます。霧の中ライトが付いた自転車が登っていく姿は画になりますね。

 

 

登りの中盤で砂利道は終了

標高1370mで県道112号線に合流、砂利道の登りは終了です。
撮影ポイント2の北信五岳展望台は標高1743m、登りのピークが1940mなので標高差にしてあと550mほど登りが続きます。
林道中日影線を4人全員が登り切るとまた各々のペースで県道を登っていきます。

 

雨とも、霧とも言い難い天候が続く

舗装路に出ればeBIKEと一緒に走れるかと思いましたがこの通り。ヘアピンを抜けるとカメラを構えた親方が待っていました。
ただ、そんな親方もeBIKEのバッテリー残量は残り僅か。予備を含め3本のバッテリーで走行会に臨んでいますが、登りが多く荷物も重いのでバッテリーの消耗が激しく、林道中日影線を登り切った時点で3本目が残り僅かの状態でした。まだ標高差にして400mほど残っています。

 

 

登り坂を残してすべてのバッテリーが空に…

いよいよその時はやってきました。
「あ、終わった。」
電動アシストユニットの音が止まりました。バッテリー切れです。
親方はこの先アシスト無しで峠まで登らなければなりません。展望台まではもう少しなので僕は先行させてもらいます。

 

撮影ポイント2 北信五岳展望台

バッテリーを使い果たした親方と別れて少し登っていくと、撮影ポイント2の北信五岳展望台に到着。
晴れていれば北信五岳を見渡せる展望スポットもこの通り真っ白で何も見えません。
NAGARAの応援隊の皆さんとお話しできたのが救いでした。また晴れている時に訪れてのんびりと景色を眺めたいですね。

写真を撮ってFacebookに投稿していると親方が追いついてきました。アシストの無いeBIKEで登るのはなかなかしんどそうですが、どこか楽しそう。
親方に「ダートで壊すなよ!!」と何度も念押しされて、僕は展望台を出発。
僕の自転車が壊れることより、下りで落車している親方の体の方が心配でしたよ…

 

チェックポイント2 毛無峠(1820m)

登りのピークに達すると毛無峠まで緩やかな下り基調になります。
こんな天気でも根曲竹採集の車が霧の中から急に現れるので慎重に進んでいきます。
毛無峠が近づいてくると霧はどんどん濃くなり、ハンドルが取られそうなほど風が強くなりました。
濃い霧の中、群馬県の標識を目指して進んでいくと待機中のスタッフの方とランドクルーザーを発見。

チェックポイント2そして撮影ポイント3の毛無峠に到着しました。

 

毛無峠の群馬県看板

峠付近は強い風と霧でとても寒く、動きを止めるとあっという間に体温を奪われそうです。
峠に着いて最初にしたことは登りで脱いだレインジャケットを羽織り、さらにメリノウールのネックウォーマーとレッグウォーマーを着けて防寒対策。
後で聞いた話によると毛無峠付近の気温は1桁だったようなので寒いわけです。
防寒対策に持ってきていた小物類が役に立ちました。

写真を撮ってFacebookに投稿し、スタッフの方に時間を記入した通過チェック用のカードをもらって林道湯沢線の未舗装路下りに向けて出発。

 

この先は遅くても、早くてもダメ。基準タイムから外れないように時間を計りながら走行します。
毛無峠の第2チェックポイントから林道中盤の第3チェックポイントまで距離約7㎞を目安時間30分で下ります。
早着は5分、遅着は30分までペナルティ無しなので、毛無峠出発から25~60分の間に第3チェックポイントに着けばいいわけです。
基準タイムの設定は650×35Aのランドナーで試走した際のタイムを基にしたそうなので、より太いタイヤを履いている自分の場合は早く着くことに注意して進んだ方がよさそうです。

 

第3回に続きます

 

笠岳峠から毛無峠

 

 

 

読売新聞バイシクルクラブにてJBT2022の様子が紹介されています。

読売新聞さんは読売オンラインでプレゼンテーション、走行会の様子を動画で。
バイシクルクラブさんは綺麗な写真を豊富に使って紹介していただいています。

こちらも是非ご覧ください!

まえの

こんにちは、前野です。

 

ジャパンバイクテクニーク2022(以下JBT2022)の2日目に行われた走行テストの様子をグランボアステンレスランドナーのライダーとして走った私の視点から3回に分けて紹介していきます。

僅か80㎞のコースですが、内容は濃密。一回のブログでまとめて書いてしまおうかとも思ったのですが、普段のツーリングやブルべでは味わえない経験でしたので3回に分けて走行会の様子を紹介していきます。

初回はスタートからヒルクライム計測区間のゴール、笠岳峠までの様子です。

 

 

JBT2022のコースは以下の通り、距離約80㎞の中に大きな峠が二つ。
全舗装の笠岳峠と、グラベル区間の林道中日影線を含む毛無峠への登りになります。
2019年開催の第一回JBTよりも獲得標高は多く、グラベルの登りが追加された点がポイントでしょうか。
距離は短いですが、高低差が大きく、未舗装路も含むのでなかなかハードな設定です。
それに今回のJBTは走行テスト時にキャンプ道具などの荷物を積載することを仮定して、4㎏分の荷物を模した500mlペットボトル8本をスタートからゴールまで持ち運ばなければなりません。

 

 

 

JBTの走行会はゴールへの着順を競うレースではなく、あくまでも自転車への耐久試験を兼ねたサイクリング。

要求仕様に載っているようにJBTの走行会は以下のような仮定のストーリーがあります。

 

「ストーリー

都市在住者が長野県の山間部に自転車ツーリングに出かけます。
都市部から長野駅までは電車輪行で移動。長野駅から志賀高原を経て山間路を含むルートを
走ります。
風景やグラベルライドを楽しんだ後、長野駅に戻り電車輪行で帰宅するストーリを模擬します。」

 

長野の峠へ輪行ツーリング。しかも未舗装路込みのコースで距離も程よく理想的な設定です

 

ただ、最初の峠、笠岳峠まではタイム計測があり、着順によって獲得できるポイントが変わってくるのでレースのつもりで走る必要があります。

笠岳峠以降は急いで走っても特にメリットが無いので、ゴールにお昼頃到着できるペースで走れば十分です。特に最後のグラベルの下り、林道湯沢線はチェックポイントが置かれており、規定時間を守って下らないと減点されてしまいます。
なので、笠岳峠までは頑張って残りは普段と同じように「旅心」をもって写真を撮りながらサイクリング。そんな心づもりで走行会に臨みました。

6月12日午前2:45

JBTの朝は早く、4時に走行会がスタートします。
2:30に目覚ましで起床。前夜から心配していた雨は完全に止んではいないものの、本降りではなさそうです。

朝食は前日に食べようと思っていたおやき

宿を出る前におやきを食べて腹ごしらえ。前日の昼に買ったのですが、JBTの会場に到着してからお腹の調子がいまいちで食べれずに残していました。おやきは腹持ちが良いので長野に来るとおにぎり代わりに買ってしまいます。

 

 

グランボアJBT2022

自分が乗る自転車はステンレスフレームのグランボア650Bランドナー。

フレーム、自転車の詳細は今後親方から紹介があると思いますのでざっくりと。

変速はSRAMの12速フロントシングル電動変速eTapAXIS。チェーンリングはグランボアサンクフィーユNW36T、リアのカセットスプロケットが10-36Tなので登りも下りも十分なギア比を備えています。
タイヤサイズは650×42B。前回大会は650×38Bだったので未舗装路の走破性を向上。
電装関係はSONのハブダイナモから給電し、泥除け先端のフロントライトは試作品、シートチューブ直付けのテールライトはスタンドライト機能を備えたTL-06Dを装備しています。
専務お手製の軽量フロントバッグには予備チューブ、工具、レインウェア、補給食を入れています。
小型のサイドバッグには走行テストの課題でもある4㎏の荷物を模した500mlペットボトルが8本。
フロントに全ての荷物を積載しているので、ジオメトリもそれを意識したものとなっています。

スタート前に空気圧を確認

グランボアがJBTにエントリーしている2台が装着しているタイヤはグランボア650×42Bエートルをベースにした試作タイヤ。チューブはラテックスチューブのPLUMEを使用しています。
ラテックスの特性上、空気が抜けやすいのでスタート前に空気圧を確認して継ぎ足しを行いました。
自分が乗るステンレスランドナーの空気圧はフロント2.5bar、リア2.8barくらい。フロントのパニアバッグに4㎏の荷物を積んでいるのでもう少し高くてもよかったかもしれませんが、雨で路面がぬれているのと未舗装区間もあるので普段と同じ空気圧にしました。

エートルのような太くて軽いタイヤとラテックスチューブの組み合わせは乗り心地が良くスムーズで速いです。

ライダーの位置がわかるGPSトラッカーが配布された

今回もライダーの位置が分かるようにGPSトラッカーが配布されました。前回はシステムトラブルでうまく機能しなかったのですが、今回は最後までうまくいったようです。

スタート5分前、ラインに並ぶ

緊張するような、しないような…

5月は湖東の峠を友人と走ったり、京都から堀越峠-おにゅう峠-花背峠のコースで小浜に日帰りで行ったりして調子よく乗れていたのですがJBTの1週間前くらいからバタバタしていて殆ど乗れていません。

高山村に来る前日にエントリー車が完成して、保津峡方面へ軽く試走に出かけただけ。

1日早く高山村入りした親方は走行会2日前にeBIKEで笠岳峠まで試走済み。話を聞いていると荷物を積んだ自転車でついていくのは厳しそうなタイムで登っていました。とりあえず前夜に親方には「ヒルクライムが終わったら合流したいので待っていてください…」とお願いしました。

 

 

午前4:00、一斉にスタート

スタートはカウントダウン方式で4時に一斉スタートしました。

自分はヒルクライム区間をeBIKEと一緒に登ることは無理そうだったので、最初だけでもいいから目立とう思い先頭で飛び出していきました。

 

 

 

スタートから飛び出していくテールライトの列

YOU游ランドのゲートをくぐり、すぐに左折。そこから緩い下りなので最初だけ踏んで、あとは惰性で橋を渡り最初のT字路まで進みました。

 

スタートから2㎞ほどでeBIKEに乗る親方と合流

左右の安全確認をして県道に入るとここから笠岳峠までヒルクライムになります。
スタートから笠岳峠までのヒルクライム区間は順位が付いてポイントが入るのでレースのつもりで普段より早いペースで登っていきます。
スタートから2㎞はほぼ独走状態で、少し後ろに他のライダーの灯りが見えていました。
少しするとeBIKEに乗る親方が「ぺース早すぎないか?!」とモーターを唸らせながら追いついてしばしの間ランデブー。

ペースを合わせてもらいながら一緒に走る

緩斜面ならeBIKEと同じペースで登ることが出来るのですが、勾配がきつくなると4㎏の重りが効いてきて途端に失速します。ペースを合わせられる内は後ろについて少しでも楽をしたいので親方に頼んで少しペースを落としてもらって進みました。

 

スタートから約3.5㎞、蕨温泉付近から独走を開始するグランボアeBIKE

山田温泉の手前にある蕨温泉付近でパナソニックの伊藤さんが近づいてきたので親方はギアを切り替えて独走開始。あっという間に小さくなっていきました。恐るべしeBIKE。

 

スタートから約6㎞、パナソニックと合流し山田温泉を通過する

親方が独走を初めてから自分は少しペースを落とし、追いついてきたパナソニックの伊藤さんと合流。二人で山田温泉の温泉街を抜けていきます。

山田温泉ではカメラを構えた関係者の方や、早朝にも関わらず応援に出てきてくれている方もいて普段のツーリングでは味わえない高揚感がありました。

 

牧場の下りダート区間

6.8㎞地点の林道への分岐を左折後、テクニカルなアップダウンをこなし下りの短いダート区間が現れます。
締まった路面のダートですが、下りでスピードが出るので固定が甘いバッグや装備は外れてしまう危険もあります。

自分が乗る自転車のタイヤ幅は42mmですがパナソニックのJBTマシンは昨今のロードバイクで標準的な28mm。リム打ちの危険もあるので細いタイヤで速度を出すのはためらうような路面でしたが、殆どスピードを落とさずに駆け抜けていくパナソニック伊藤さんのバイクコントロールに脱帽です。

 

競っているけど根はツーリング?

ダート区間を無事に抜けて淡々と登っていきます。どうもお互い同じくらいのペースでしばらく登っていけそうな雰囲気だったので、時々会話を挟みながら九十九折をこなしていきます。

伊藤さんはロードレースやクリテリウムの他にシクロクロスも走っているとか。グラベルでのバイクコントロールが滑らかなわけです。

 

 

18.8㎞地点、県道に合流すると途端に景色が開ける

林道の九十九折が終わると県道に合流し、途端に景色が開けます。景色がいいので写真でも撮って一休みしたいところですが、ヒルクライム区間の順位がかかっているので淡々と踏み続けます。

 

タイミングが良いと眼下に山田牧場が見える

県道に合流して少し登ると雲の間からこのあと通る山田牧場が見えました。雨は小康状態ですが、標高が高くなったので少し気温が低く感じました。
峠までの距離もだいぶ短くなってきたのでこの後の展開を考えます。

お互いこのままペースを上げずに峠まで行けばマッチスプリント…?

 

23.2㎞地点 スタートから1時間45分、2位で笠岳峠に到着

ヒルクライム区間ゴールまでの展開を考えているうちにどんどん残り距離は短くなっていきます。
峠まで残り約3㎞、放牧地の横を通る少し勾配のきつくなったストレート区間で伊藤さんが少し遅れて距離が空き、自分はまだ余力があったのでギアを上げてゴールまで踏み続けました。
峠近くは九十九折になっているので上の方から待機している方の声が聞こえてきます。

最後まで垂れずに回せて無事に2位で笠岳峠に到着!スタートからのタイムは1時間45分。

3年前のJBTで4㎏の重りが無い状態で登ったタイムから約3分遅れでした。

 

ステンレスランドナーは荷物を積載した状態で調子がよく、重さを感じさせずにテンポよく進んでくれました。
ヘッド角を立て、フォークオフセットを大きくとったジオメトリのおかげで42mmタイヤを履いて重たい荷物を積んだ状態でも機敏なハンドリング。フロントパニアに4㎏の水を積んでいることを忘れる乗り心地です。

 

パナソニックも笠岳峠に到着

峠に到着して3分後、パナソニック伊藤さんが到着。
勾配が上がった区間で脚を攣りそうになってペースが落ちたそうです。
自分は普段からフロントバッグに荷物を詰めた自転車で走っているのでこの走行会も普段と同じ感覚で走れていたのですが、レーサーの伊藤さんは普段はもっと軽い自転車で走っているはずなので慣れの部分で自分に有利に働きました。

荷物を積んでいない自転車でヒルクライムを競ったら自分は早々に後ろへ消えていったでしょう…

実際、第一回JBTのヒルクライム区間でパナソニックのスペシャルバイクに乗った伊藤さんの姿を見たのはスタートして数キロの間だけです。

 

3人で記念撮影

パナソニックの伊藤さん、笠岳峠ヒルクライム区間1位の親方と3人で記念撮影。

この後は順位を競わない区間になるので各々のペース、楽しみ方でゴールを目指します。
ヒルクライム区間と同様に淡々とコースに向き合うのも良し、写真を撮ったり他のライダーと走るのを楽しむのも良し。

 

 

グランボアは2台揃ってゴールするのを目標に「旅心」を持って残りのコースを楽しむことにしました。

 

 

次回に続きます。

 

 

まえの

 

あと一週間。3年ぶりのJBTの開催です。

今回は有志による実行委員会の尽力で、私は正式にエントリーすることが出来ます。さらにebike部門へのエントリーバイクも用意することが出来て、自らライダーを務めることにもなりました。

スタッフ前野君が乗るステンレスパイプのグランボアはフレームの製作を先週末にようやく終えて、前野君によりフレームの仕上げ作業の真っ最中です。ステンレス製のフロントキャリアももう一人のスタッフ伊藤君が同時並行で製作しています。ぎりぎり試走ができるのかということろです。

私が自ら走るebikeは前回大会にオープン参加として出走した車両を用いて、香港のCYCMOTOR社の電動アシストユニットX1 STEALTHを組付けた自転車を用意しました。

このユニットの存在を知ったのはわずか2ヶ月前の4月の中旬でした。4月2・3日に開催されたCycleModeの出展社を紹介したテレビ大阪さんのYoutubeにビンテージショップとしてギャラリーグランボアが紹介されていたのですが、その中でMTB用として作られたこのユニットを販売するOLDSCHOOLMTB.JPさんが出ていたのです。早速にコンタクトを取って一式をお願いしました。

このユニットが届いたのはゴールデンウィーク直前の4月も末でした。これをまず自身の製作したOyakata1号車に組付けての最初の試乗は自宅から京都市内の店までの峠5ツのコースです。結果は距離53.6km獲得標高569mの道のりをほぼ2時間で完走しました。バッテリーは日本の代理店の用意しているボトル型の小ぶりなもので最後の峠のピークの50m手前でコントローラーがシャットダウンしました。バッテリーは1つが1.2kgほどですのでこれを2つにすればかなりの距離をこなせそうです。

 

即もう一つのバッテリーを発注、2個目のバッテリーが用意できたところで今度はヒルクライムテストです。今度は2019年のJBT号にユニットを乗せ換えます。これで車体がかなり軽量になります。これで由良川の源流部になる佐々里峠へ登ってみます。峠まで40km800mの登りを2時間かかりましたが、たいした汗をかくこともなくバッテリー1個で登り切りました。これなら本戦の2666mアップもバッテリー3個で何とかなりそうです。このテストで判ったのが、コントローラーのアシストレベルの5段階の切り替えでほぼ変速機と同様の変速感があるということ、フロントシングルでリア10速仕様のこのJBT号の場合は5×10=50段仕様車になっていると思います。ただ実際の走行で11-42の10段の内28以上を使うことはありませんでした。必要トルクに対するアシスト設定も調整できるのですが、初期設定でももともとMTB用にセットされているようで十分なアシストをしてくれています。少しでも車体重量を軽くしてバッテリーのロスを減らすことを考え、次は車体重量をさらに減らすべくリアスプロケットももっと小さくしてみることにします。

 

カセットはレーコンのアルミ10速11-30を用意することが出来ました。もしバッテリー切れを起こしたらとちょっと不安なりますが、38×30にいざとなれば押すのもありと考えます。リアメカは42T用につけていたキャパの大きなディオーレから軽量なデュラエースに変更します。25年ぶりのデュラエース、デュラルミンではなくカーボンが使われていてびっくり。初代のデュラエースを使っていた者としてはデュラだけはアルミにこだわって欲しかった・・・いかんいかん話が横道にそれた。

さてこのアルミのカセットにRメカだけデュラ仕様になったグランボアでダート走行もテストしたのが堀越旧峠と五波峠をまわるコースです。堀越峠は国道162号線の京都から福井県小浜へ抜ける道で初めて走ったのは40年以上前のこと、当時すでに堀越トンネルが一般的なルートで旧道は単なる山道、峠周辺は木々が伐採されたばかりでかなり広々していたことを覚えています。その後も数回超えていますが、今回しばらくぶりに走ってみると数年前の台風でなぎ倒された倒木が行く手を阻み、かろうじて自転車が通れるスペースが確保されていました。旧道入口から国道から外れるとすぐに荒いダートですが、電動アシストのおかげでスイスイと倒木をよけながら登ってゆくことが出来ます。峠まで20km標高360m程をあっさりと登り切ってしまいました。今の峠は落ち葉に覆われ木立に囲まれています。

 

下りダートは本当にしばらくぶりで、かなり背骨をゆすられました。たった4kmに30分もかかってしまいました。舗装の国道に出て下りきったところに名田庄の道の駅があります。昼食を済ませて五波峠へ向かいます。15kmほどの緩い下りの後に五波の峠道です。12%の上り11kmですが、ここでも電気の力でスイスイのぼってゆきます。のぼり始めて7km30分ほどで一つ目のバッテリーがなくなってしまい、ヨシヨシと予備バッテリーに交換しました。が、コントローラーのスイッチが入りません。これは未充電のバッテリーを持ってきてしまったかと思い真っ青になりましたが、バッテリーのコネクターがシッカリ嵌っていなかっただけ、つなぎ直して無事峠まで到着しました。ふもとから40分ほどでのぼり切りました。まだバッテリーは半分以上残っているようです。

 

これで3つバッテリーを用意すればJBTでタイムトライアルポイントのトップを取ることも夢ではないと欲が出てきます。もちろんTTは最初に行われますので、そのあとのダートの上り区間を含めた毛無峠までの上り区間も完走しなければなりません。電動アシストはまさに機械によるドーピングです。でも身体を痛めるドラッグではなく、衰えた身体機能を補助して自転車を乗り続けることを応援してくれます。とにかくペダルは回さないことには1mmも進んでくれないのですから。しばらくこれで乗り続けているとある程度まで筋肉をつけてくれ、もしかしたらアシストなしで走ることが出来るようになると思います。ミキストにつけて奥様と走るとか、大病の後のリハビリにといろいろな使い方もできると思います。そして何よりも自転車に乗りつづけられる喜びをもたらしてくれます。

 

 

このユニットの性能はほぼ申し分ないところに来ています。最大の問題はフロントチェンホイールを専用品に交換する必要があるということです。チェンホイールは自転車の顔です。それを無粋な真っ黒な顔にすることはかなり抵抗があります。私の次の課題はそこをなんとかすることです。

 

親方

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