RIDE & HIKE
「ツーリングに行きたい!」
春からずっとまともなツーリングに出かけておらず、とうとう親方のフラストレーションが爆発しました。というとちょっと大げさかもしれませんが、あの台風10号の翌日だというのに、まだ暑いというのに、もう少し待てば紅葉が始まるというのに、我慢できずに徳島は剣山まで1泊2日で出かけてまいりました。
もう、ずっと旅に出たいと思っていたのです。
【1日目ルート】
道の駅貞光ゆうゆう館(標高50m)→国道438(貞光川沿)→ラ・フォーレつるぎ山(標高1500m)
台風一過。だけど暑い!この日の天気は晴れ。最高気温は33.5℃。この日も京都から徳島まで移動して午後からのスタートです。
水分はもちろん、首には保冷剤を巻き、塩飴やエナジードリンクも忘れずに。この間の高山村のことがあるので周到に暑さ対策をして臨みました。
往路はずっと貞光川沿いを緩やかに登っていきます。距離は40km弱ですが、なんといっても目指すお宿は標高1500m。出発地が標高50m地点なので1450mアップです。久しぶりのツーリングなのでなまった体を確認しつつゆっくり上がっていきました。
序盤から川は谷深くを流れ、山は連なり、景色はとてもダイナミックです。
そして、行けども行けども人家がその山々に張り付くように点在していて驚かされました。毎日の生活はどうされているんだろう、そんな素朴な疑問が頭から離れません。車が入れる道が通っていれば何とかなるのかな。
と、もやもやしていると謎を明かすかのように現れたモノレールの駅。
ここから使える交通手段はこのモノレールだけとのこと。
へぇ。すごい。日本にもこんな所があったんだ。
戻ってきてから少し調べてみたところ、このモノレールはすでに動かすことはできないようですが、今もこの十家地区にはお一人の方が生活されているようです。徒歩でここから1時間、山道を歩いて辿り着く我が家。
おぉ、美山での生活なんて便利そのものですね!
そして、この日はルート上にたくさん見所がありました。
つるぎ町一宇の「土釜」。
土釜ってなんだろ、と思って道を少し外れて観光してきました。流れる水の勢いで岩が削られて猛々しくも美しい滝を形成していました。この日は台風の影響もあってか水量もあり迫力満点でしたよ。きっと紅葉の頃はさぞかし人気のスポットなんでしょうね。
滝といえば、この日は本当にたくさんの滝!
ルート上には数えればきりがないくらい様々な滝が出現していて、いくつも息をのむような美しい姿を見せてもらえました。
きっとその多くは日頃は姿を消している「幻の滝」で、台風後のこの日に限り、しかも自転車のスピードだから目に留まる、そんな景色だったのかもしれません。
あちこち寄り道しつつ、休憩しつつ、ゆっくり上り、お宿まで2キロ手前のスキー場にたどり着いた頃には影も随分長くなっていました。
ここからお宿までは勾配もきつくありません。
今回のお宿はラフォーレ剣山。夫婦池の畔に立つ町営のお宿でお手頃です。
*****
【2日目】自転車→ハイキング→自転車
ラ・フォーレつるぎ山→自転車→剣山観光登山リフト起点の見ノ越駅(標高1420m)→リフト→西島駅(標高1750m)→歩き→剣山山頂(標高1995m)→歩き→西島駅→リフト→見ノ越駅→自転車→国道438(穴吹川沿)→中尾山高原→国道438(穴吹川沿)→国道492(穴吹川沿)→美馬→道の駅藍ランドうだつ→吉野川沿自転車道→道の駅貞光ゆうゆう館
朝9時始発の剣山観光登山リフトに乗るべく8時30分頃スタート。天気は少しどんよりしていますが、暑くなく、寒くなく、気持ちの良い朝です。
始発の見ノ越駅から西島駅まで約20分。
こんな剥き身のリフトに乗るのはホント久しぶりでちょっとドキドキしましたが、鳥のさえずりや、景色や気温の変化が直接伝わり、何とも言えない気持ちの良い時間でした。
振り返ると自転車で走ってきた道がずーっと見えています。
目指すは剣山頂、矢印のところ。
うーん、いやな雲が近くにあります。。。
雲はありましたが、幸いなことに周りの景色はしっかりと見えました。
これから下る道が見えています。
うーん、あれって小豆島?
夏の剣山はキレンゲショウマの群生が見られるとのことで有名なようですが、この日はすでに花は終わっていました。でもまだ夏色の草木の葉は美しくみずみずしい。夏と秋の間のこの数日は、きっと一般的にはオフシーズンなのでしょうね。でも、私的には大満足。
自然の移ろいにオフなんて無い。いっつも完全に圧倒されてしまう。
山頂付近はきれいに板が張られていて整備が行き届いています。
足元はハイキング用の靴に履き替えていますので歩くのも快適です。
ところが、山頂に立った途端に雨が降り出し、山頂近くのヒュッテで30分ほど雨宿りする事となりました。ただ、これから先の道中を考えるとゆっくりもしていられません。雨雲の動きを見ながらまだ雨が降る中下山を開始しました。
御塔石(おとうせき)
この石の下にある大劔神社のご神体で、その形は剣に似ていることから山の名前の由来にもなっているとのことです。
神社には先客が雨宿りされていて立ち寄らず。また今度お参りしよう。
帰りのリフトに乗る頃には雨が上がり、次の雨雲が到着するまで2-3時間は持ちそうです。
さぁ、一気に下るぞ!
さっきまで立っていた山の頂がもうあんなに遠い。
雲のかけらの向こうに人家の屋根。
昨日とは違うルートで下ってきているのですが、やはりこの地域の特徴なのか、人家が山にへばりつくように点在しています。まだまだ知らないことがたくさん身近にありそうです。
リフト乗り場からの65キロほどの内、後半の30キロくらいは概ね平坦路です。雨にあたらないようにと昼食もとらずに下ってきたので結構しんどかった。やっとこさ辿り着いた美馬の「道の駅藍ランドうだつ」で遅めの昼食を食べたのは2時を回っていました。。
「うだつ」のある家々が今も見れる美馬の町。
美馬の道の駅から車をデポした貞光ゆうゆう館までは日本三大河川の一つ四国三郎こと、吉野川沿いを行く自転車道があります。ただ、自転車道と言っても交通量の多い国道の歩道を利用したような道なのであまり趣はありませんが。
いろいろと見どころ満載のツーリングとなりました。
ツーリング後の親方の第一声は「あー、すっきりした!」でしたよ。
皆さまもそろそろいかがですか?
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【おまけ】
私の自転車。
親方フレームER仕様、650x38B(エキュルイユ)、フロントシングル(ナローワイドサンクフィーユ試作)、クランク(サンエクシード)、ブレーキ(シュエットモダン)、ブレーキレバー(東京サンエス)、サドル(イデアルスタンダード)、フロントバッグ(ランブイエ2019試作)、ペダル(ウェルゴー輪行ペダルグランボアSP)
フロントバッグにはタオルにティッシュはもちろん、携帯にipad-mini、工具やチューブ1本のほか、救急セット+コロナ対策セット、おやつ各種、保冷剤3つ、エナジードリンク2つ、雨具上下にウィンドブレーカー、あと小さめのお化粧ポーチ。少し大きめのカメラも入ります。
親方フレームER仕様、650x38B(エキュルイユ試作)、フロントシングル(秘密)、ブレーキ(ミラン)、ブレーキレバー(東京サンエス)、サドル(イデアルチタン)、フロントバッグ(アンベール2017特別サイズ)、パニアバッグ(グランボアバコーズ製)、ペダル(ウェルゴー輪行ペダルグランボアSP)
パニアバックには2人分の着替え一式とハイキングシューズ、駐輪用の鍵2本が入っています。
【今回撮影できた鳥たち】
ゴジュウカラ
ヒガラ
どちらも小さくてすばしっこい。宿の近くの池の畔にたくさんいました。
トリカブト
登山中にたくさん見かけました。今が旬なんですね。
そして、こちら。
ヤツガシラ
2日目の朝一番に道先を案内してくれた鳥を撮影したものだったのですが、帰ってから画像を明るくしてみたらビックリ!とても珍しい鳥が映っていたのです。だけど一番特徴的な冠羽が電線に隠れてしまっていてかなり残念。それでもこの出会いは嬉しかったなぁ。
鳥の話は興味ない方が多いのはわかっているんですけど、ちょっと誰かに見てもらいたい。たぶんね、ポケモンゴーとかされていた方には、この撮影できた時の喜びをわかってもらえそうな気がするんだけど。。。
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