アイズの独り言

2021.04.04

ご挨拶

アイズバイシクルの新店長に就きました前野太志です。名は「たかゆき」と読みます。

お世話になっているお客様、そしてまだお会いしたことがないこれからアイズバイシクルにお越しいただく皆様に自分がどのような者かこの記事を通して少しでも知っていただけたら嬉しいです。

 

 

アイズバイシクルには2012年の秋にアルバイトとしてお世話になり始めました。僕が自転車を始めたのも2012年の春、大学のサイクリングクラブに入会したのがきっかけです。
関野吉春氏の人類拡散の道筋を辿る「グレートジャーニー」にロマンを感じ、最初に手にした自転車はジャイアントのグレートジャーニー。MTBベースのサイドバッグ付きツーリング自転車です。今でもその気持ちは変わりませんが、冒険に憧れて自転車を手にしたのです。
当時、僕が入会したサイクリングクラブのメンバーはアイズバイシクルでそれぞれの体格に合ったランドナーを自分で組み立てることから始まるのですが、僕は完成車を他所の店で購入し自転車を組み立てるということを知らない状態のスタートでした。

大学時代はビワイチ、アワイチに始まり四国一周、九州一周、北海道一周など春夏の長期休みは一周にこだわる「質より距離」が信条のサイクリストでした。
大学2回生の頃グランボアコンコルド700Cランドナーを手に入れて夏休みに佐多岬から宗谷岬まで約3000㎞の日本縦断を19日で完走。今振り返れば時間をたっぷり使ってもっと旅を楽しめばよかった気もしますが、この時からブルべ的な走り方が好きでした。


ブルべを始めたのも大学時代で、最初に参加したのは2013年9月に開催された200㎞ブルべでした。日本縦断を終えた直後で長い距離を走る楽しさに取りつかれていた僕がブルべの世界に足を踏み入れたのも自然な流れでした。
翌2014年には200、300、400、600㎞のブルべを完走してSRを獲得、今年に至るまでブルべに参加し続けています。

 

 

大学卒業後も自転車に関わる仕事、それも大好きなランドナーに関わる仕事を続けたくてサイクルグランボアに入社しました。

入社後も自転車に乗ることが大好きなのは変わらず、時間を見つけてはブルべや輪行旅に出かけています。
普段は京都北山を中心に走っていますが輪行やブルべなどで見知らぬ土地、それも深い山中を走っている時の高揚感は他では味わえないものです。思い出深いのは一人で行った浜松スタートで下栗の里、しらびそ峠を経由して諏訪湖まで走った南アルプスツーリング、友人と1泊2日で岐阜福井の山奥を巡った冠山峠、温見峠ツーリングです。


SR600四国山脈と昨年走ったSR600紀伊山地も忘れられません。
乗鞍はしばらく行けていないですがまた登りに行きたいです。国道最高地点の渋峠はプライベート、ジャパンバイクテクニークの下見などで何度も登りました。数年前の5月に登った時の雪の回廊は忘れられません。
走ってよかった場所を挙げ始めるときりが無いのでこのくらいにしておきます。

 

 


2017年にはフランスで開催されたビルダーの祭典コンクールマシンにライダー兼メカニックとして参加。当時は自分の経験の浅さから2日目の走行会で雨天の中凍えて棄権するという苦い思い出もありますがヨーロッパ、北米のビルダーとライダーが集まったこの大会に多くの刺激を受けました。

 


2019年は日本で初めて開催されたハンドメイド自転車のコンクール、第一回ジャパンバイクテクニークに参加。日本国内のビルダーさん、ショップさんの多様性と独創性に驚きました。

 

 


そして2回目の渡仏でコンクールマシン/パリ・ブレスト・パリ1200㎞に参加、PBPは多くの方のサポートのおかげで69時間で完走しました。
パリ・ブレスト・パリは2013年にブルべを始めてからずっと憧れていたブルべの最高峰。その舞台をコンクールマシンのために組み上げたグランボアのスペシャルバイクで走るとことに大きなプレッシャーはありましたが世界中のランドヌールが集まる会場の熱気、地平線まで続くライトの列、フランスの景色、全てが忘れがたい経験です。

 

 

アイズバイシクルの店舗で専門的に担当しているのはホイール組みです。

自転車の乗り味を大きく左右するのはタイヤ、空気圧だと思いますが、それを支えるホイールの存在も欠かせません。ホイールを組む際は組みつける自転車の性格、使用用途にライダーの体格など様々な要素を考慮して組み立てています。最も重視しているポイントは長く使っても振れづらいこと、そしてそれを実現するためにスポークの捻じれを出さないことでしょうか。
グランボアのホイールで好きな組み合わせはパピヨン650Bリム28HにDTレボリューション、SONのハブダイナモDeluxWideBody、リアはグランボアスモールフランジハブの組み合わせです。ニップルはDTのアルミで。組み合わせるタイヤは650×42Bエキストラレジェに軽量チューブレール、ブルべに特化するなら超軽量ラテックスチューブのプリュムで‥‥
PBPを走ったグランボアコンクールマシンに装着したような速く気持ちよく走るためのホイールが大好きです。

と書き始めるとこちらも止まらなくなってしまうのでこのあたりで。もちろん他の用途のホイールも、ヴィンテージなホイールも1本1本丁寧に組み上げていきますのでお任せください。

 

 

自転車の好みはグランボアに在籍しておきながら所有している自転車にヴィンテージ部品は殆ど無く、新しい部品にばかり興味が行くという異端であります…
それでも親方と大介元店長に指導いただき、そして古物好きな同期の伊藤と共にアイズバイシクルで働いておりますのでヴィンテージ分野の良さや魅力というものも理解しているつもりです。このアイズバイシクルがモダンな分野とヴィンテージ分野の懸け橋になる場所になったらいいなぁと思います。
親方の土屋も現行部品の情報に目を通し、実際にサイクリングで乗る自転車も現行部品で組まれたグランボアのランドナーです。新しい物もいろいろ研究中です。
そんなアイズバイシクルですので昔ながらのランドナーのイメージになんとなく取っ付き難さを感じていた方にご来店いただけたら嬉しいです。

キャリアの製作、ヴィンテージ系の作業は親方指導の下、同期の伊藤が専門で担当しておりますのでそういった分野のご相談は伊藤にしていただけたらと思います。
新しい分野もヴィンテージ分野もそれぞれ得意とするスタッフが在籍しているアイズバイシクルです。

 

4月から新しくなったアイズバイシクルの店長に就きましたので精一杯アイズバイシクル/グランボアの魅力を、そしてランドナー/サイクリングの楽しさを一人でも多くの方にお伝えしていきたいと思っています。

どうぞよろしくお願い致します。

 

前野太志

まえの

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