フラミンゴを見に行く旅 第4日
Le Somail(ルソマイユ)の朝7時。宿の前の小さな公園で自転車の手入れをする。おととい昨日と結構な泥道の箇所があったので、タイヤを外して泥除けの内側にこびりついた泥も落としておく。今朝の天気予報は下り坂である。今日一日はなんとか持ちそうだが明日からは雨と強風の予報が出ている。フランスでの天気予報はMeteoFrance(フランス気象局)のアプリでチェックする。
朝食をいただき、宿の玄関で出発前の記念撮影。フランスの典型的なB&Bで隣家が宿主のご自宅。綺麗なお部屋でゆっり食事をいただいた。
再び運河沿いのサイクリングロードを走り始める。ここには珍しい松並木が続くところがある。少しは海が近づいてきたのだろうか。
運河から南へ20kmほどのところにある街Narbonne(ナルボンヌ)へ通じる支線運河Canal de la Robine(ロビーヌ運河)。今回のコースではないがこのルートも良さげではある。時間があればピストンで走ってみたい。
菜の花の畑ではない、ブドウ畑を埋め尽くしている菜の花なのだ。
運河沿いの道が極端に狭くなっている箇所がある。そのまま運河に滑り落ちそうである。
通行止めの迂回路を走っていると雲が下がってきた。パラバラと雨粒も感じらる。もう正午になろうかという時間、レストランのありそうな街を目指して走る。
このあたりで昼食をとるにはÉtang de Montady(モンタディ池)というかなり変わった名所のあたりにありそうである。このモンタディ池はGoogleMapで見ると円形の中に放射線状に筋の入った独特の幾何模様の大規模な畑のようで、ローマ時代の遺跡とのことである。トイレ休憩で立ち寄ったOffice de Tourism(観光案内所)でレストランを尋ねるとこの先の街にあるとのこと。急いで走り出した。でも先を急ぎすぎてしまいTunnel du Malpas(マルパストンネル)を見落としてしまった。運河のための全長176mのこのトンネルの下にはモンタディ池からの水路とSNCF(フランス国鉄)の鉄道の2つのトンネルが交差している。とりあえず昼食は取れたがこのあたりの写真がない。
遠くに大きな教会の塔らしきものが見えてきた。あれがBéziers(ベジエ)の街。このカナルドゥミディを建設したPierre-Paul Riquet(ピエールポール=リケ)の街である。
ベジエの街の手前にあるLes 9 Écluses de Fonseranes(フォンセランヌ水門)。9つの水門によって20m以上の高低差をクリアさせている。Canal du Midi最大の見せ場的なスポットである。
ベジエの街を流れるOlb(オルブ川)の河川敷に出るとロードにMer Méditerranée(地中海)への標識が埋め込まれていた。
ベジエのすぐ隣り町Villeneuve‐les‐Beziers(ヴィルヌーブベジエ)の観光案内所は小さなボートである。その廻りにはカモが集まっていた。鳥語を解する専務は何か訊ねているようである。
まじかにプラムの花が咲いていた。
何やらレールと車輪がたくさん並んだ複雑な構造物に出くわした。眺めているだけでは何のための設備なのか全く分からない。調べてみると川の増水時に運河の上を川を通すための設備とのこと。これまでは運河の下を川が流れていたのだがここは逆に必要に応じて運河の上に川を流すための仕掛けなのだ。
Agde(アグド)の街を過ぎると道はほぼシングルトラックの様相を呈してくる。新緑も見え水仙や桜の花が咲いていた。もうすぐ海のはずである。
運河沿いのロードからはずれ、海だ。海だ。と思って走っているとフェンスの向こうの池に何やら薄ピンクの鳥らしき姿が見えた。
フラミンゴである。今回の旅の目的である野生のフラミンゴを発見。日本では動物園でしか見られないフラミンゴが普通に池にいるのである。それもあちこちの池にいる。
こんな大型の鳥が身近に生息しているなんて。しばし感動。
この時点ですでに午後5時を廻っている。本日の宿泊地Sète(セート)まではまだ20kmもある。もう海はすぐそこ。道端にはモーターボートがたくさん並んでいる。
さうしてついに地中海。風が強い。
あとは海沿いの別荘と砂丘の間のまっすぐな道をひたすらこぐ。
18時25分。あと宿まで2kmというところでついに陽が沈む。
セートの街は賑わっている。ここはマルセイユに次ぐ港でモロッコへのフェリーも出ている。
港のホテルで今夜は泊まる。
本日の走行ルート
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