親方の投稿記事一覧

2023.03.27

花見がしたいね。

今年の桜は早いですね。通勤途上の小川に沿って植えられたソメイヨシノがもう満開です。そんな小振りでもあでやかな桜並木を見ていると桜の香りのする道をのんびりと走ってみたくなります。そこで次の定休日には篠山城から篠山北部を流れる宮田川沿いの桜並木を走ることにしました。このコースは以前タンデム学会で走った丹波の里山を走る抜ける気持ちの良いコースです。

 

ルートはこちら

 

今回はグランボアのイベントではなく私たちのプライベートランへのお誘いです。平日のことですのでお時間の都合のつく方にご一緒いただければと思います。

アイズバイシクルの定休日の4月3日午前10時に丹波篠山城址の三の丸公園駐車場においでください。

あ、そうそう今日フランスから荷物が届きました。ベルトゥーサイクルのサドルバッグそれに新製品のバッグカバーなどです。お待たせしました。

 

 

親方


2023.01.01

Bonne année 2023

新年明けましておめでとうございます。

あたらしい年を迎えましてごあいさつ申し上げます。コロナ禍によります行動制限も緩和されコロナ以前のようなツーリングにも出かけられるようになりました。でもまだまだ感染者の増加が続いておりますので油断は禁物です。

昨年は早春の天草、晩夏の道北とロングツーリングを楽しんできました。まだまだ旅先で見かけるサイクリストは少数ですがそれでも同様に自転車の旅を楽しむひとを見かけることができました。これから暖かくなれば多くの人が再び旅に出かけられるのではないでしょうか。

今年65歳になる私は最低あと5年はそうしたロングツーリングを年に2回楽しみたいと思っています。そうすればあと10回はロングツーリングを楽しむことが出来ると考えています。

そしてその後は現在開発中の電動アシストユニットを使って走り続けることを目論んでいます。

ランドナー愛好家の皆さんがいつまでも自転車の旅を楽しんでいただけるということは、とりもなおさず私自身にとってランドナーを楽しんでいくことのできる環境を作っていくことだと考えています。

これからもランドナーを愛するサイクリストの皆さんのための自転車づくりに努めてまいります。

今年もグランボアをよろしくお願いいたします

 

 

 

親方


2022.07.14

JBTマシーンあれこれ その1ステンレス車

ジャパンバイクテクニークからもう1ヶ月が過ぎ来ました。ようやく滞留がちだった仕事もスムーズに流れるようになり、落ち着いて振り返ることができます。

今回のJBTはコロナの影響で前回に比べてエントリー台数は少なくなってしまいしたが、全体的な質のステップアップがなされたと思います。

 

グランボアではステンレスチューブを使ったランドナーと前回2019年のJBTにオープン参加ながら出走した車体に後付けの電動アシストユニットを搭載したebikeランドナーで参加しました。

 

まずはステンレスチューブをつかったグランボアのランドナーですが、ステンレス製のランドナーフレームはほとんど聞いたことはありません。大分以前からステンレチューブは存在するのですがなぜでしょうか。コロンバスXCRやレイノルズ953といった老舗ブランドのステンレスチューブも存在するようなのですが、ほとんど入手は困難な状況になっています。今回使用したチューブは現在唯一と云ってよい米国のステンレスチューブメーカーKVAのMS3というチューブセットです。06/0.4/0.6とかなり肉薄ながらステンレスらしく固くしっかりしたチューブです。これを今回仕入れて分かったのですが、ステンレスチューブがそもそも高額すぎます。普通のクロモリチューブの7~8倍ほどの価格がします。その割にはチタンのように大きく軽量化ということにはなりません。やはり素材のコストがフレーム製作者に嫌われてしまって市場から消えつつあるようです。

チタンやステンレスなどの非クロモリ素材のチューブは一般的にはTig溶接で組上げていくのですが、ステンレスは専用の銀ローを使用すればフィレット(ラグレス)で製作することもできます。ただフィレットであればこれまた高価な銀ローも相当量使うことになります。

 

 

ラグやクラウンなど必要なステンレス部材も見当たりません。グランボアではエンドやクラウンも普段ERモデルで使用しているものと同じデータで304ステンレスからレーザー加工で製作しました。ロードバイクでしたら必要のないカンチブレーキ台座も作る必要があります。通常のカンチ台座をばらして広げて、展開図を起こしこれもステンレスの板からレーザーで抜き、折加工をするための切削を施してから箱型の台部分を用意して、さらにステンレスの丸棒から削りだした円柱部分と組み合わせ、銀ローでしっかりと固定して仕上げます。

 

 

すべての直付け小物をステンレスで用意したところでフレームの製作に取り掛かれるのです。

ステンレスはクロモリに比べて熱による延びが大きく、低温で素早くローを回す必要があります。またちょっとでも加熱しすぎてしまうと表面が酸化してしまって銀ローがのらなくなってしまいます。そしてトーチの取り回しには注意が必要です。固いステンレスではチューブ同士を接合した後で芯だしなどのための修正することもできません。正確で均等な火入れを要求されます。

銀ローは柔らかくステンレスのチューブは固いので仕上げのために削っていくことは真鍮ローよりは容易です。ただ塗装しないで鏡面仕上げの状態にしようとするとかなりの手間を強いられてしまいます。今回もまずチューブ状態でバフ掛けを行って、フレームになってから再度磨いてみましたが、鏡面と呼べるまでには至りませんでした。次は知り合いのステンレス加工屋さんに訊いてから鏡面仕上げを実現したいと思います。

ステンレスチューブの大きなメリットとして塗装しなくても錆びないということがあります。確かにステンレスは錆びないのですが、銀ローは経年による変化として黒ずんでくると聞いています。確かに昔の100円銀貨は黒っぽくなっていたと思います。実際銀の含有量がどの程度なのかは知りませんが、1ヶ月ではまだ変化はありません。

 

 

今回はフロントフォークもステンレスで製作しましたが、これがとてつもなく硬くて、普段クロモリφ23のブレードで製作しているフォークであれば冷間でも簡単に曲げられるのですが、まったく曲げることができませんでした。そこで以前あるビルダーさん聞いたことのある熱間での曲げにチャレンジしてみました。そのビルダーさんによると熱間でバケツをR合わせに使って曲げることができたというのです。グランボア特製の2本曲げベンダーにセットしたままトーチで炙って素早く曲げてみたところ、確かにあっさり曲がってくれました。ところが今度は曲がりすぎてしまい失敗です。やむなくクラウンを炙ってブレードを外して、新しいブレードを用意しての再チャレンジで狙い通りのRを出すことができました。こう書くと簡単にリカバリーできたように見えますが、1本1万円以上するブレードを2本ダメにして、さらには新たに入手したステンレスブレードは当初のブレードよりかなり短くギリギリのところでものにすることができたので、今回の一番の難所でした。

 

 

こうしてフレームとフォークが形になったのがJBT開催の10日ほど前でした。さらにキャリア製作担当の伊藤君が初めてのステンレス製ながらほぼ2日でパニアキャリアを製作しました。パーツ構成は今回延期開催となっていたためすでに昨年のうちからほぼ用意しており、フレームの仕上げ担当且つ今回のライダーでもある前野君がせっせと作業を進めてくれてギリギリの9日に彼による試乗ができました。私としてものその乗り味に大変興味がありJBT前に試乗してみたかったのですが、私自身が今度はグランボアebikeのライダーとして参加するため、前日にはヒルクライム部分だけでも試乗をするために前日に現地入りして後日の楽しみとしました。

 

 

走りについてはヒルクライムセクションをグランボアebikeに続いて2番目にクリアすることができましたので、健脚ライダーにも十分にこたえられるフレームであると思います。それより気になったのはダートでの下りでチューブの硬さ故に振動吸収が十分にできるかどうかで、特に今回の課題のペットボトル4本をそれぞれ左右のフロントサイドに積載しての走行でしたので、フロントフォークにかかるストレスの大変大きくなっていました。結果としてライダーの感覚としても堅いけれどもしっかり振動吸収してくれるということでした。このことはJBT後に私が乗っ見て確認しましたが、身体に帰っ来るようなストレスになる振動は感じられず、ステンレス車の独特の乗り味であると判断できました。

このステンレスグランボアJBT号は私自身の主力ツーリング車として使用していきます。すでに数台のバックオーダーをいただいており、さらなるフィードバックのご意見を聞きながら製作していくことになります。オールメッキのクロモリフレームの製作が困難になっている現状で錆びないステンレス車でポリッシュ仕上げにしてモノトーンの自転車を製作することは魅力的な選択肢であると思います。

 

 

親方


2022.06.05

Japan Bike Technique 2022

 

あと一週間。3年ぶりのJBTの開催です。

今回は有志による実行委員会の尽力で、私は正式にエントリーすることが出来ます。さらにebike部門へのエントリーバイクも用意することが出来て、自らライダーを務めることにもなりました。

スタッフ前野君が乗るステンレスパイプのグランボアはフレームの製作を先週末にようやく終えて、前野君によりフレームの仕上げ作業の真っ最中です。ステンレス製のフロントキャリアももう一人のスタッフ伊藤君が同時並行で製作しています。ぎりぎり試走ができるのかということろです。

私が自ら走るebikeは前回大会にオープン参加として出走した車両を用いて、香港のCYCMOTOR社の電動アシストユニットX1 STEALTHを組付けた自転車を用意しました。

このユニットの存在を知ったのはわずか2ヶ月前の4月の中旬でした。4月2・3日に開催されたCycleModeの出展社を紹介したテレビ大阪さんのYoutubeにビンテージショップとしてギャラリーグランボアが紹介されていたのですが、その中でMTB用として作られたこのユニットを販売するOLDSCHOOLMTB.JPさんが出ていたのです。早速にコンタクトを取って一式をお願いしました。

このユニットが届いたのはゴールデンウィーク直前の4月も末でした。これをまず自身の製作したOyakata1号車に組付けての最初の試乗は自宅から京都市内の店までの峠5ツのコースです。結果は距離53.6km獲得標高569mの道のりをほぼ2時間で完走しました。バッテリーは日本の代理店の用意しているボトル型の小ぶりなもので最後の峠のピークの50m手前でコントローラーがシャットダウンしました。バッテリーは1つが1.2kgほどですのでこれを2つにすればかなりの距離をこなせそうです。

 

即もう一つのバッテリーを発注、2個目のバッテリーが用意できたところで今度はヒルクライムテストです。今度は2019年のJBT号にユニットを乗せ換えます。これで車体がかなり軽量になります。これで由良川の源流部になる佐々里峠へ登ってみます。峠まで40km800mの登りを2時間かかりましたが、たいした汗をかくこともなくバッテリー1個で登り切りました。これなら本戦の2666mアップもバッテリー3個で何とかなりそうです。このテストで判ったのが、コントローラーのアシストレベルの5段階の切り替えでほぼ変速機と同様の変速感があるということ、フロントシングルでリア10速仕様のこのJBT号の場合は5×10=50段仕様車になっていると思います。ただ実際の走行で11-42の10段の内28以上を使うことはありませんでした。必要トルクに対するアシスト設定も調整できるのですが、初期設定でももともとMTB用にセットされているようで十分なアシストをしてくれています。少しでも車体重量を軽くしてバッテリーのロスを減らすことを考え、次は車体重量をさらに減らすべくリアスプロケットももっと小さくしてみることにします。

 

カセットはレーコンのアルミ10速11-30を用意することが出来ました。もしバッテリー切れを起こしたらとちょっと不安なりますが、38×30にいざとなれば押すのもありと考えます。リアメカは42T用につけていたキャパの大きなディオーレから軽量なデュラエースに変更します。25年ぶりのデュラエース、デュラルミンではなくカーボンが使われていてびっくり。初代のデュラエースを使っていた者としてはデュラだけはアルミにこだわって欲しかった・・・いかんいかん話が横道にそれた。

さてこのアルミのカセットにRメカだけデュラ仕様になったグランボアでダート走行もテストしたのが堀越旧峠と五波峠をまわるコースです。堀越峠は国道162号線の京都から福井県小浜へ抜ける道で初めて走ったのは40年以上前のこと、当時すでに堀越トンネルが一般的なルートで旧道は単なる山道、峠周辺は木々が伐採されたばかりでかなり広々していたことを覚えています。その後も数回超えていますが、今回しばらくぶりに走ってみると数年前の台風でなぎ倒された倒木が行く手を阻み、かろうじて自転車が通れるスペースが確保されていました。旧道入口から国道から外れるとすぐに荒いダートですが、電動アシストのおかげでスイスイと倒木をよけながら登ってゆくことが出来ます。峠まで20km標高360m程をあっさりと登り切ってしまいました。今の峠は落ち葉に覆われ木立に囲まれています。

 

下りダートは本当にしばらくぶりで、かなり背骨をゆすられました。たった4kmに30分もかかってしまいました。舗装の国道に出て下りきったところに名田庄の道の駅があります。昼食を済ませて五波峠へ向かいます。15kmほどの緩い下りの後に五波の峠道です。12%の上り11kmですが、ここでも電気の力でスイスイのぼってゆきます。のぼり始めて7km30分ほどで一つ目のバッテリーがなくなってしまい、ヨシヨシと予備バッテリーに交換しました。が、コントローラーのスイッチが入りません。これは未充電のバッテリーを持ってきてしまったかと思い真っ青になりましたが、バッテリーのコネクターがシッカリ嵌っていなかっただけ、つなぎ直して無事峠まで到着しました。ふもとから40分ほどでのぼり切りました。まだバッテリーは半分以上残っているようです。

 

これで3つバッテリーを用意すればJBTでタイムトライアルポイントのトップを取ることも夢ではないと欲が出てきます。もちろんTTは最初に行われますので、そのあとのダートの上り区間を含めた毛無峠までの上り区間も完走しなければなりません。電動アシストはまさに機械によるドーピングです。でも身体を痛めるドラッグではなく、衰えた身体機能を補助して自転車を乗り続けることを応援してくれます。とにかくペダルは回さないことには1mmも進んでくれないのですから。しばらくこれで乗り続けているとある程度まで筋肉をつけてくれ、もしかしたらアシストなしで走ることが出来るようになると思います。ミキストにつけて奥様と走るとか、大病の後のリハビリにといろいろな使い方もできると思います。そして何よりも自転車に乗りつづけられる喜びをもたらしてくれます。

 

 

このユニットの性能はほぼ申し分ないところに来ています。最大の問題はフロントチェンホイールを専用品に交換する必要があるということです。チェンホイールは自転車の顔です。それを無粋な真っ黒な顔にすることはかなり抵抗があります。私の次の課題はそこをなんとかすることです。

 

親方


2022.04.28

残念ながら

残念ながら明日のアイズラリーは中止させていただきます。

今日は本当に良い天気で雲一つない初夏を思わせる日でしたが、明日は降水確率が90%になってしまいました。久しぶりに集団で走れますことを楽しみにしておりましたが残念です。また何かの機会を設けてみたいと思います。

アイズバイシクルは明日は通常営業させていただきます。ゴールデンウィークは10時より午後6時まで店を開けております。ご来店お待ちしております。

 

 

親方


1 2 3 4 5 6 7 9

blog

最新記事

Archives

Back Pagetop