アイズバイシクルの投稿記事一覧

2017.05.05

イタリアンフェンダー製作秘話・鳩金具と...

前回グランボアの新製品イタリアンフェンダー“ヴィンテージ”GB700IT-Vのリベットについてを記事にすると、カンザシとハト金具もこだわってるんですよ!とアイズのメカニックからお話を聞くことができました。
 
 
カンザシとは泥除けに付いているステーを留めるための金具です。普通は、小さなギロチンダルマを使ってステーを留めるのですが、グランボアではナットでステーを留めることにこだわりました。ヴィンテージのイタリアンフェンダーにどこまでも近づけるためです。

そのため、カンザシは一から型を起こす必要がありました。本所工研さんで作ってもらったグランボアのオリジナルカンザシです。

 
 
泥除けをフレームに取り付けるとめのL字型の鳩金具は、フロント-前とフロント-後で首の長さを微妙に変える必要があったので、アイズの工房で製作しました。首の短い方(左)がフロント-前で、長い方(右)がフロント-後です。

 
 
最初の状態はまっすぐ。

このままではイタリアンフェンダーに装着できず、二段階の加工をしていきます。最初の状態(右端)から、差込み口に入れる部分に角度をつけて(中央)、泥除けの内側のアールに沿うように両端を曲げます(左端)。

 
 
アイズではこのために、専用の治具を新しく3台つくりました。
まず、この治具で鳩金具の首を曲げます。上から重しで圧力をかけて曲げます。

首を曲げたら、次は泥除けの内側のアールに沿って両側を曲げます。泥除けの内側と同じアールの治具に鳩金具を乗せて、上から重しを乗せて圧力をかけて曲げます。

泥除け本体にも差込み口を開けます。この治具は先端が刃になっていて、間に泥除け本体を挟み、穴をあけます。

リベットを付ける穴も開けて、ひとつずつ丁寧にかしめていきます。

 
 
やっと完成!小さなパーツですが、これだけの手順を経て作られているんですね。。

 
イタリアンフェンダーGB700IT-V制作秘話、最後はステーについて書きたいと思います!

なっぱ (2021年退職)


2017.05.04

ゴールデンウィーク後半

今日は良いお天気でしたね。

たくさんのサイクリストを見かけました。新緑も美しく、気候も穏やかで何をしても楽しい日だったんじゃないでしょうか?

 

アイズはゴールデンウィーク中も休まず営業しています。お値打ち品の完成車など新たに入荷しています。そして、親方も店に出ています。

是非遊びに来てくださいね~。

つちやはるみ


2017.05.01

新チャンピオン誕生!

アイズバイシクルの4月29日は毎年恒例のカンパ初期の棒式変速機を搭載した自転車だけで競うちょっと変わったレース、棒式変速機優勝杯・コッパデカンビオバケッタ。2017年は新チャンピオンが誕生しました!
 
 
レースはまず予選があり、1周1キロのコースを3周回ってタイムを競います。1キロのコースにはダート、登り坂があり、加えて変速ポイントが2回設定されています。変速ポイントを変速せずに通過してしまうとペナルティでタイムが加算されてしまうルールになっています。そして、上位3名によるマスドスタートでの決勝戦でチャンピオンが決まります。チャンピオンになるにはスピードと変速テクニックどちらも必要なレースなんです。
 
 
 
予選はくじ引きで順番が決まります。
第一走者はYさま。スターターはYさまを永遠のライバルと称するKさまです!

Aさま。開催地の美山はまだ桜が少し残っています。

大阪からお越しのSさま。ダートもなかなか走りごたえがあります。うまく変速できていないと、このダートの振動でチェンが外れる魔のスポットでもあります。

Sさま。奥様であるMさん専属コーチでもあります(!?)。コーチはもちろん変速ポイントもノーミスでクリアです。

アイズ店長。本気でこんなに速く走ることがないので、思ってる以上に疲れたそうです。

スタッフたくみ君は、この日に間に合うように作ったアイズのカンビオコルサで参戦!坂を登りきったところでチェンがはずれてしまいました。。

福井県からお越しのIさま。過去2回のレースでは決勝戦に進出された実力者です!

Nさまの変速はいつもスムーズ。トラブルなく3周走られます。

親方も参戦!一番ドラマチックなシーンが見られるので、審判のいるチェックポイントが一番の観覧席になります。


 
 
 
今年の決勝戦は、去年の大会でも速い速いと皆さまから言われていた初出場Mさん、おととしぶりに決勝進出となったKさん、そして同じく決勝戦初出場となるスタッフのチョコ君。過去2回の決勝戦の顔ぶれとメンバーが違います。ちなみに決勝戦出走者3名様はいずれも予選タイムが6分台(Mさま6’43”、Kさま6’34”、チョコ君6’15”)です。決勝戦に出るには、6分台で走ること+変速ミスをしないことが重要なポイントになってきます。
予選が終わったとたんに遠くで雷がゴロゴロ。。決勝戦は嵐の予感です・・・!
 
 
決勝戦はMさまが一番にスタート、次いで10秒後にKさま、40秒後にチョコ君の順でスタートします。Kさんのスタート時間を基準に、女性のMさんには-10秒、パワーが有り余っているチョコ君には+30秒のハンディキャップとしました。Kさんとチョコ君は3週目でMさんを追い越す作戦だったそうですが・・・




Sさま奥様。登り坂にさしかかってから失速せずに変速されています。その後ろにはKさんが迫ってきています・・・!






 
 
とうとう追い越せず!2017年チャンピオンはMさん!かっこいいです!

ご主人Sさまはカンビオコルサに乗って通勤されるほど変速が上手!レース前にも試走しながら奥様に失速せずに変速するタイミングをアドバイスされておられました。おふたりで掴んだ栄光、おめでとうございます!
 
 
 
今年のレース参加者はスタッフ含め13人。観覧のみとして遊びに来てくださった方が4名の全部で17名でした。ご参加いただいた皆様ありがとうございます!

このレースは毎年4月29日に開催しています。棒式変速機仕様の自転車をお持ちの方、ご興味のある方はぜひ来年ご参加くださいね。来年のレースが今から楽しみです!

なっぱ (2021年退職)


2017.04.28

あした

また!

天気予報を見ると、雨だけでなくあまり見慣れない雷マークが!!!!

ですが、今回は怯みませんよ。

14時の発表ではお天気は改善しています。

というわけで、明日のコッパは開催します!

参加表明してくださった皆様、奮ってお集まりください。(^^)//

でも、雨具もご用意くださいね。

つちやはるみ


2017.04.27

イタリアンフェンダー製作秘話・リベット

アイズの工房では、一緒に働いているにもかかわらず驚くことが時々あります。今日も驚いたことがひとつありました。これです。


これはグランボアの新製品、イタリアンフェンダーGB700IT-Vのモチーフとなったオリジナルのチネリの泥除けです。よくご覧になりますと、リベットの形が先端と真ん中で異なっていることに気づかれますでしょうか。先端部分のリベットは丸みのある頭の形を、真ん中のリベットは先端部分のリベットよりも頭の形が平らになっています。
 
 
リベットは、穴のあいた部材に差込み、反対側から胴体部分を叩いて広げ(これを「かしめる」と言います)、部材を固定するために使います。ディテールにこだわることが大事!というのは親方の言葉ですが、オリジナルに限りなく近づけるため、このリベットにもグランボアのこだわりが凝縮されています。
 
 
どういうことかというと。。

元々の形(右端)から、使う部位に合うようにリベットの頭の部分を削って作り直しているんです(中央、左端)。しかも、削り具合を変えてリベットを2種類に作り直しているとのこと・・・!!!
 
 
 
そんなグランボアのイタリアンフェンダー、こだわりのリベットがこちらです。


 
 
 
このリベットはスタッフのチョコ君がすべて削ったそうです。「まず一種類作って、あぁ~ぜんぶ終わったと思ったときにもう一種類作ることが分かってびっくりしました!」と語ってくれました。また、泥除けを裏側から見たときもきれいなように、専用の当て金具を用意してひとつひとつかしめています。かしめる係はスタッフのたくみ君。泥除けのアールに沿わせてリベットをかしめるのは難しかったそうです。


お客さまの大事な愛車のために作るのだから、どこまでも忠実に復刻したいとの思いを持って製作しています。グランボアのディテールへの大きなこだわり、ぜひ多くの方に実物をご覧いただきたいと思います。
 
制作秘話は一話で完結する予定だったのですが、記事を書くためにこの泥除けのこだわりポイントを親方やメカニックのスタッフに聞きにいくと、溢れるようにたくさんの話を聞かせてもらいましたので、第2話に続けようと思います!
 
 
 
***

そして本日、32Aルナールのエキストラレジェが入荷しました!32Aのタイヤはこれまでスタンダードしか製作しておりませんでしたが、サイクリストの皆様からのご要望がとても多く、今年初めて製作に至りました。今年はゴールデンウィークまでにすべてのエキストラレジェタイヤが揃いました。この機会にぜひエキストラレジェの走り心地を試してみてください!

なっぱ (2021年退職)


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