台湾+あれこれ
台湾のサイクルショー、行ってきました。
親方と専務は去年はこの時期はフランスに行ってましたので2年ぶり、拓未君はコロナの時期を挟んで7年ぶりです。毎度のことながら月日の経つのは早いですね~。2年前の台湾はまだ少しコロナの余韻が残る感じでインスタで少しご紹介する程度でしたが、今回はいろいろ手ごたえを感じるミーティングができました。概ねアシストユニットに関する事なので詳しくはまだ書けないのですが、うちみたいな小さなところが何年もコツコツと取り組んでいる事実と、その結果として内蔵用のユニットを外付け用にするべく知恵を絞り3Dプリンターを駆使して組付けたサンプルを目にしたのとで、台湾メーカーの技術者たちも一気に興味を持ってくれたようです。とても協力的で「この分だと年内に何とかなるんじゃないの!?」と期待してしまうほどでした。
お馴染みの日本メーカーも大忙しのご様子でした。
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今回は北投温泉に宿をとりました。
台北からMRTで1時間もかからない温泉街です。
仕事と温泉旅行が同時にできちゃうなんてなんて合理的!?
しかも、日本の有名温泉地を一挙に集めた街の作りになっています。
これはオモシロい!
町を流れる川から湯気が立つほど熱く、湯量もあり、とっても良いお湯でした。
町中に温泉ミストが満ちていてまるで町全体が低温サウナ状態。
それに、街には殺菌効果の高いフトモモ科の植物のティートリーやカユプテの古い木が何本もあり一気に浄化されます。実際に花粉症で鼻やのどの調子が今一つだったのですが、滞在期間中はすっきりしていました。
鳥もたくさんいましたよ。
日本にもよく似た鳥はいるのですが、戻ってじっくり見てみると台湾固有のものも何羽も居ました。
これは、ちょっと写りが悪いのですが、タイワンゴシキチョウ。
鮮やかな色がわかりますか?
ひと際きれいな声で鳴いていました。
これはタイワンオナガドリ。
マンションのベランダの柵に止まっています。
こちらは日本でもおなじみのメジロ。
でも、台湾あたりにいるのはミナミメジロと呼ばれて区別されています。
どこが違うのかな。
こちらはクロヒヨドリ。
黒と赤のコーディネイト、かわいいですね。
日本にやってくるヒヨドリと姿もよく似ていて同じ飛び方をしますが、鳴き方はちがいました。
自転車じゃない話ばかり。
すみませんねー、でも、ときどき「鳥の話もまた書いてね。」なんて言われることもあるのです。
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ここからは自転車道の話。
北投から南港の会場までは台湾のレンタサイクル「You Bike ユーバイク」で約25kmでした。
利用する方法はクレジットカードで借りる方法と、台湾の交通系カードで借りる方法がありますが、私たちは毎年のように台湾に行くのですでに持っていた台湾の交通系電子マネーの悠遊カードで利用しました。レンタサイクルで利用するには台湾での電話番号が必要なのですが、登録してしまえばとても便利です。
北投駅前でYouBikeを借りて出発。
自転車は3段変速でサドルの高さの調整もとても簡単にできます。
前には小さいながらも籠が付いていて鍵もついています。
台湾では自転車は右側通行です。
すぐに淡水河沿いのサイクリングロードに入れます。
完全に車両進入禁止ですので安心して走れますが、日中日差しを遮る場所や自販機などはありません。帽子や飲用水など暑さ対策は必要です。それに乗車姿勢はいわゆるママチャリポジションですし、タイヤもパンクの心配はありませんが、めっちゃ硬いので25kmも走り続けるとハンドルを持つ手がしびれてきました。ゆっくり走行だとしても路面の振動をダイレクトに体が受け止めていると結構疲れるもんです。やっぱりしなやかでエアーボリュームのあるグランボアのタイヤや、適度にしなるハンドルは良いなぁ、と改めて実感したのでした。
この日はあまりサイクリストは見かけませんでしたが、自転車に乗り始めたばかりの子供たちのグループに出会いました。
台湾の食事情も少しご紹介。
イベント会場やレストランはたいてい英語、もしくは日本語のメニューがあったりしますが、街の小さな屋台ではそうもいきません。でもそういうところの方が安くて美味しいのよね。メニューも多くはないし、オーダーのやり方はすぐに慣れちゃいます。
下の写真はSNSのストーリーズに流したクイズの画像ですが、小さな屋台で注文しているところです。
テーブルに着くと注文用紙を渡されるので数量を入れていくだけなんですが、最初はメニューがちんぷんかんぷんだったりします。そんな時はグーグルの画像翻訳でメニューを日本語に変換してもらいましょう。もう、一目瞭然で安心して注文できますよ。
ここは会場近くの山東餃子店さん。早めに行かないとすぐに地元の方で一杯になってしまいます。
こちらは古い付き合いになるBambino Villageの李さんが連れて行ってくれた牛肉麺のお店。
なんと24時間営業だそうで、いつも満席なんですって。
確かに美味しかったです。
こちらはすごい行列。左端の角を曲がってまだ延々と列は続いていました。
こちらも小さな屋台式の豚の角煮で有名なお店だそう。
70年続く老舗なんですって。
台湾、身近でいて、とても面白い異文化の国。
またゆっくり旅してみたいです。
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最後に業務連絡をひとつ。
間もなくパセンティのブルべリムも入荷する予定となりました。
値段はまた大きく上がりますが、半分あきらめていてだけに嬉しいです。
検品でき次第、ショッピングサイトにアップしますね。
もうすぐハブとリムのラインナップが久しぶりにそろいますよ!
春ですねぇ。
春分の日を過ぎてめっきり暖かくなりました。
我が家の近隣でも今年の冬はしっかりと寒かったので、この暖かさで一気に芽吹いたり、花が咲いたりしています。そろそろ肩の具合も良くなって来たので走りに出たいところです。(結局、半年以上もリハビリしても二進も三進もいかず2月に手術を受けたのでした。トホホ、、、。)
さて、いろいろお知らせが滞ってしまっていましたが、明日からアイズバイシクルは台湾出張で3日間臨時休業をいただきます。親方がここ何年も地道に取り組んでいる後付けアシストユニットの開発がもう少しのところまで来ているので、今回の台北サイクルショーでの打ち合わせで一気に王手と行きたいところです。新たな壁が出現する可能性もおおいにありますが、それもまた進展。とにかくゆっくりではありますが、目指すところへは向かっていますよ!
あと、良いお知らせを一つ。
ずっと欠品していましたグランボアのラージハブがようやく生産を終え近日再入荷することになりました。32Hは特に完売していましたからホッとしています。また正式に入荷しましたらお知らせしますね!
アトリエではまた何本かフレームがメッキ待ち状態で止まっていますが、来月にはそろそろ出来上がりそうです。他には修理やモディファイも同時進行で進んでいます。
ひとつ紹介すると、こちらは問題のあるフレームを前三角だけ作り直してデモンターブルに改造した例です。
再塗装して、もう新品のような出来上がり。
これできるかな、というご相談もご遠慮なく。
ただし、できるだけご予約していただけると助かります。
新春東京展示会 出展車
やっと帰ってきました。
先週の月曜日に出発して、東京での展示会2つに出展し、ようやく昨日お店に戻ることができました。2つの展示会の間に次のJBTに向けての打ち合わせなんかが入ってきてホント盛りだくさんな一週間でした。
さて、ハンドメイドバイシクル展にこれなかった方のために展示車両について紹介しますね。
一台は昨年のフランスでのコンクール出展車です。こちらは何度もすでにあちこちで説明させていただいてますので簡単にご紹介。
伝統的なフランス車のトップモデルのようにオールメッキのフレームに最新のパーツを組み合わせたグランボアならではのランドナーです。これでパリブレストパリを完走した前野のゼッケンプレートもそのまま展示しました。

グランボアSFQRハブ28H + 2019 SRAM AXSIS

親方フレームの特徴的なシートステー部分 + KIMURA TL06A

ステムトップのライトのスイッチ + 軽量穴開きベル

グランボアのカンチブレーキ「ミラン」も軽量加工してあります。
そして、もう一台はお客様からのご注文のスペシャルな一台。
コンクールモデルとはとても対照的なヴィンテージモデルです。
フレームは持ち込まれたレイノルズ531のパイプを使い、一週間程度のツーリングを想定して製作しています。
シートステーの集合部分は親方らしくプックリ仕上。伝統的な線引きが更にその特徴と美しさを引き立てます。
もちろん、フロントフォークの曲げにはこだわりがあります。
キャリア製作は主に伊藤が担当し、すべて工房内で製作しています。
ボリュームのあるヘッドライトはフレームと同色に塗り、専用台座ですっきりとセットしました。
1920年代発売のシクロ変速機。コンクールモデルと比較すると概ね100年の開きがあることに驚きます。自転車のシルエットはほとんど変わらないのですからとても興味深いですよね。前3段、後4段の12段変速、チェーレスト付きで右側はウィングボルトになっていてホィールの脱着も簡便になっています。
親方フレーム + 親方謹製スペシャルロット式フロントメカ
エキセントリックレバーもアイズの工房内で製作したものです。
もう一台、こちらはセミオーダー用のフレームを展示するために製作したER650ランドナー。
グランボアのカンチブレーキ「ミラン」、チェーンリング「サンクフィーユ」、イデアルサドル、エアロレバー用に溝を入れたフランス型ランドナーバーなどグランボアの製品でまとめています。個人的にはこのアッセンブルが一番使いやすそう。
グランボアではお客様のご要望に合わせてあなただけの一台をお作りしています。
完成車のご相談にはどうぞお気軽に、ただし、あらかじめご予約の上ご来店ください。
よろしくお願いします。
ハンドメイドバイシクル展
いよいよ今週末は東京で開催される「ハンドメイドバイシクル展」、ただいま休日返上して急ピッチでその準備にかかっています。
まずはこちら。
ようやく試作までこぎつけた新作の泥除けを搭載したデモンターブル。他にも見所満載なんですよ。
長年、フレームビルダーさんたちの展示会かと思っていたハンドメイドバイシクル展ですが、最近ではパーツメーカーさんなどもちらほら出展社リストに上がってきていて、どうもその限りではなさそうな様子です。完成車のためのパーツづくりを重ねてきたグランボアも出展しても良いかな。。さらに、数え切れないほど古今東西の良いフレームも悪いフレームも”生地の状態”でその目で見てきた親方は、いつかはフレームも自分の手で作りたいと思い続けていました。その夢の実現の為に自宅の工房でキャリアの製作やフレームの修理、後付け加工など少しづつ自ら行い、旋盤やフライス盤を手始めに、フレームづくりにつながる必要な冶具や道具を集めたり作ったりしてきたのです。
「自転車屋は完成車を作るのが仕事。グランボアはタイヤメーカーでもハンドルメーカーでもない。グランボアの完成車に必要だから部品を作る。無いものは作るしかない。」
これは親方がたびたびいう言葉。
サイクルグランボアはツーリング用完成車メーカーとして完成車のプロデュースやオリジナルパーツの製作だけでなく、フレームの製作もこなせるバイクビルダーへとまたひとつ進化しました。まだお客様にお渡し出来るほどのものではありませんが、今回の展示会ではその記念すべき1号車を展示する予定です。
たくさんの方にご覧いただければ嬉しいです。
大晦日もお正月も返上して作り上げたフレーム。いつもお世話になっているビルダーのIRIBEさんには要所要所ご指導いただきました。ありがとうございました。
東京での展示会
昨日まで3泊4日で私と親方は東京出張。今年第1回目となる東京での「サイクルパーツ合同展示会」に出展者側として出かけて参りました。
今回の展示会は、今まで日本の自転車業界にありそうでなかった、自転車本体以外を除いた自転車パーツのみの合同展示会でした。しかも、東西の問屋さんやメーカーさんなどが垣根を越えて出展されていて、訪れるショップさんたちにも大いにメリットがあるものでした。私たちも恐る恐る出展させていただいたのですが、随分手ごたえを感じる2日間となりました。何より、出展費が手ごろで経費を押さえつつ効率的な商談ができたのはありがたい!! 企画していただいたのは創立110年の老舗問屋野口商会さん。流石です。ありがとうございました。
なんとなんと、当日は2日間にわたり強力な助っ人が2人もグランボアのブースをお手伝いくださいました!オオマエジムショの大前さんにウラバス編集部でおなじみのカニさん。おふたりの豊かな人脈と人柄を生かしたキャッチセールスはすばらしかった!おかげ様で人の流れと笑いの耐えないブースとなりました。ありがとうございました。
それにしても、グランボアのことを知らないショップさんたちも当然ながらたくさんいらして、「こんな部品があったのか」と率直におとどろいてくださったり、何かシュミレーションでもされていたのか長らく眺めておられたり。。嬉しかったのはブースにこられるショップさんにときどき「ランドナーのお客様っていらっしゃいますか?」と尋ねると、たいてい「少しは」というお答えが帰ってきた事。グランボアのことをご存じないショップさんにも、メインのお客様ではないかもしれませんが、少しづつはランドナーのお客様はいるのです。
これを機に、少しでもグランボアの製品が生かしてもらえれる場が増えて、「もう、部品がないから」と門前払いされるランドナー乗りや出番をなくしてしまったランドナーが減ってくれれば今回の出展は大成功だと思うのです。ぜひ、皆様もお近くのショップにお伝えくださいね。グランボアの製品は1品からでも卸売りしているんですよ。