春の島旅 -沖縄・沖永良部島・与論島- (与論島編)
3月1日 沖永良部島和泊港~与論島
午前中は沖永良部島の北東側を散策してから、島を横切るように和泊港へ向かい、沖縄行きの船に乗り込みました。
・和泊港12時発
・与論島13時40分着
宿は港のほぼ対岸に位置する百合が浜前のドミトリー式のゲストハウスです。そこまでは概ね8キロ。この時間だとまずはチェックインを済ませ、それからまた出かけることも可能です。
今回の宿は夕食付ではありません。というか、島のほとんどの宿は朝食も昼食も希望すれば提供してくれますが、夕食は島の中心にあたる茶花地区まで出かける必要があります。幸い、滞在期間中は終日天気が良く、日が暮れてから宿まで8キロほどを自転車で帰ったとしても不便はありませんでしたが、雨だとタクシーを使う必要が出てきます。お風呂に入ってからまた外出するのは面倒な気もしましたが、おそらく旅館業だけが潤わないように、地域おこしの一つなのかな。
【与論港】
2月末から3月なんて、私たちが住む京都の北ではまだ霜が降りたり、雪が舞ったりする頃ですが、ここらはすでに初夏を思わせる日差しです。薄手の長袖か、半そでで大丈夫。
港から走り出して、空港脇の道にほんの少しだけ未舗装路がありました。
【与論城跡】
民俗資料館を兼ねているサザンクロスセンターと隣接しています。
島の一番高いところですので、360度のパノラマで美しい海と町が見渡せます。
城跡の広場にあるこの大きなガジュマルの木は一休みするのにちょうど良い場所でした。3日間の滞在中、結果としてこの城跡には何度も立ち寄ることとなり、カフェではありませんが、「ガジュマルカフェ」と呼んで自動販売機の缶コーヒーで一服していました。というのも、定休日だった施設に再訪したのはもちろん、島を彼方此方巡る際にもこの城跡の脇の道をよく使ったからです。海岸線長23キロの島でしたが、100キロ以上も走り、島を4周以上もしたことになります。この話を島の方にするとみんなとても驚かれました。
【猫の岩】
どうですか?
猫がお魚を食べているように見えますか?
実はこれはたまたま面白いなぁと思って写真に収めていたものを宿のご主人に見せたら「猫の岩」だと教えてもらったものです。あえて場所は明かしませんよ。行かれる方は是非探してみてください。
(実はどこだかよく覚えていない。)
【与論シーサイドガーデン】
作家の森瑤子さんの別荘のお庭がカフェとして開放されています。
今となっては奄美群島国立公園に指定されているエリアなので貴重な施設です。お茶をしなくてもお庭に入るだけで500円必要です。
眼下に砂浜が無く、海の色がひときわきれいなエリアでした。
【百合が浜ビーチ】
小さな島ですが、ビーチはなんと60もあるそうで、それぞれにこんな素敵なゲートがあります。特にこの百合が浜ビーチのゲートを抜けたところには地元のおばあたちが営む手作り品の露店があり面白いです。今回の宿はちょうどこのビーチの真ん前にあり、マリンスポーツの受付もこの近所でできます。
最終日の午前中にグラスボートに乗りました。海の色がまた違いますね。
朝散歩
砂浜は生命力あふれるシマアザミが浜を這う小さなウミガメのようです。
雲の切れ間から朝日。
毎朝この場所でサンシンの練習をしているという方に出会いました。
この写真の一番左の端のあたりから歩いてきた私たちをずっと見ていたらしく「まさかここまで歩いてくるとは思わなかった」と話が弾みました。で、なんと、一曲披露してくださったんです。とても良い思い出になりました。エレキサンシンというそうですよ。
もう一人の方はこの岩場に毎朝少しづつ砂を運んでいるという方です。
確かに朝日を眺めながらサンシンを弾くには絶好の舞台ですね。
【島の特産品】
サトウキビは正に収穫の真っ最中でした。
多くは刈り取り機を使って収穫していましたが、中には手で刈り取っておられる方もおられました。
手で刈っておられた方に話を聞くと、刈り取り機を使うと1日につき7,000円から10,000円も費用がかかるから自分で刈っているそうな。更に聞くと、1キロ20円でしか買ってもらえんのに機械なんか入れられない。どうしても刈りにくい場所はやってもらうけど、あとは自分でぼちぼち健康の為じゃ思うてやってる、とのこと。
写真の一束が100キロくらい、ということは2,000円。。。すでに1週間ほどかかっているそうです。
ちょっと高いな、と思っていた奄美のお砂糖を帰りに迷わず買いました。
そして、大事に使おう。
島内の製糖所。
ふんわり甘い香りがしました。収穫されたサトウキビはすべてここに運ばれるようです。
【ハミゴーパンタ展望所】
島の南側は崖になっていて、道は適度なアップダウンがあり、自転車で走るにはとても気持ちに良い道です。展望所からは沖縄本島が良く見えました。
その近くには沖縄返還40周年の記念に沖縄の国頭村から贈られたヤンバルクイナの像があります。
与論島の民俗博物館でも、沖縄の博物館でも、更には旅の合間に読み聞いていた「宝島」の中にも、かつては分断されていたこの地域の苦労や残酷さに多く触れられていました。今、こうやって自由に船旅を楽しめる平和な時代を喜ぶ半面、地球のどこかで同じような悲劇が今もなお続いていることを考えてしまう。
きれいな海の他にもいろいろ見るべきもの、知るべきことがある旅でした。
因みに、私たちの自転車のタイヤは今度発売予定の「ルート・フォレスティエール」です。
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ここからは鳥のお話。
リュウキュウメジロ
普通のメジロに比べてお腹の羽が白いのが特徴のようです。
ジョウビタキ
こんなスマートなジョウビタキは初めて見ました。
家の近くでもよく見られる鳥なのですが、冬鳥でもっと真ん丸なんですよ。↓
チラチラ舞っているのは雪。冬の羽毛で真ん丸です。
そして、ムナグロ。
空き地に数羽で群れていました。
初めて見る鳥は大抵グーグルレンズなんかで調べるとすぐわかるのですが、これは調べてもはっきりわからず、結局、沖縄の博物館で判明したのでした。
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