【新製品】キムラTL-06D ダイナモテールライト
こんにちは、前野です。
今回ご紹介するのは個人的に待ちに待った待望の新製品になります。
シートチューブに直付けするダイナモ給電のテールライト。グランボアにはキムラTL-06Aという製品が存在していました。
2019年のパリブレストパリを走ったグランボアコンクールマシンにも装着している小ぶりなLEDテールライトです。
コンパクトでスッキリした外観、点灯中の明るさには不満はなかったのですが、夜間も走り続けるブルべで使う上で不満な点が一つ。
ダイナモの回転が止まるとライトも一緒に消えてしまうのです。
夜間走行に重点を置かなければ停車してすぐにライトが消灯しても気にならないかもしれませんが、信号待ちの際などにテールライトが消えてしまうのは安全性の面でも少し不安が残りました。
パリブレストパリ走行中は他のライダーに囲まれ、日本のように信号で止まることも殆どなかったので全く問題ありませんでした。
しかし、普段走っている日本の道路環境では停車時にテールライトが消灯してしまうのは何かと不安が付きまといます。
泥除けにリフレクターを付けたりバッテリー式のテールライトと併用すればいいかもしれませんが、理想はダイナモテールライト1つで充分と言いたいのです。
ことあるごとにスタンドライト機能の追加を希望していたのですが、その願いが叶う日がやってきました。
キムラさんがスタンドライト機能を追加したTL-06を作ってくれたのです!
新しい製品の名前は「TL-06D」
TL-06Aにスタンドライト機能を追加したモデルになります。
外観は殆ど変わりませんが、コンデンサーを内蔵した関係でTL-06Aより若干大きくなっています。
最大の特徴、スタンドライト機能はダイナモからの給電が止まっても輝度を維持したまま点灯を続けます。
SON Edelux2などのドイツ系ダイナモライトはダイナモからの給電が止まると輝度を少し下げた状態で一定時間(4分程度)点灯を続けます。これらのライトはコンデンサーに電力が残っていたとしても一定時間で消えるよう設計されています。
それに対してキムラTL-06Dは給電停止後も輝度は変わらずに点灯を続け、コンデンサーが空になるまで光り続けます。コンデンサーの電気で走行中と変わらない明るい状態を維持するのは5分程度で徐々に暗くなっていきます。
例えば補給でコンビニに入店して10分程度店内にいたとしてもTL-06Dは点灯を続けています。
凸型レンズによりに光は上下左右に拡散します
取り付け台座はTL-06AやLUNEと共通のM5台座を使用します。(M6台座の場合は取付穴の拡大が必要です)
シートチューブ直付けはある程度フレームが大きくないと出来ないのが難点ですが、左右をシートステーに挟まれた位置になるので輪行時や、万が一自転車が倒れてもライトが破損する可能性は低いです。
キムラTL-06Dと合わせるフロントライトは性能を取るならSON Edelux2がおすすめです。
実は2014年の暮れから7年以上使い続けてきたダイナモライトSON EdeluxからEdelux2に交換したのですが明るさ、照射範囲全てにおいて圧倒的な性能に驚きました。
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早速、深夜の峠を走ってきました。午前2時に自宅を出発して京北方面へ。
井戸峠を登り常照皇寺へ抜けたあたりで夜が明けました。
誰もいない国道162号線を京北に向けて北上する
井戸峠の登り、低速でも充分な明るさ
夜明け前の井戸峠、TL-06DとEdelux2のスタンドライト状態。
前後ライトがしっかりしていると安心して夜道を走ることが出来ます。
TL-06DとEdelux2がSR600などの過酷なブルべに挑戦する後押しをしてくれそうです。
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これからランドナーのオーダーを考えていてライトはダイナモライトを検討されている場合は自信をもってTL-06Dをおすすめさせていただきます。
ブルべでのハードな使用を視野に入れるならハブダイナモはSONデラックスワイドボディ、フロントライトはEdelux2、そしてテールライトはキムラTL-06Dの組み合わせで。
TL-06Dはハブダイナモを使わないヴィンテージ部品で組む自転車に合わせても違和感なく馴染んでくれるはずです。夜通し走らない方にもメリットはあると思いますよ。
そしてグランボアではTL-06Dにぴったりのフロントライトを開発中です。
商品入荷のお知らせ
イデアルからサドルなどが入荷しましたのでお知らせします。
そして、悲しいお知らせ。
今回の入荷分から円安の影響が大きくこれらも近日価格を上げざるを得ない状況です。今月いっぱいは「おすすめコーナー」に掲載する予定ですが、それ以降は価格が変わります。ご購入を悩まれている方はこの機会に是非。4月中は旧価格の5%引きです。
国内メーカーも材料費の高騰、海外で生産している取引先からも連日値上げのメールやファックスが届いていて思わずため息が出てしまいます。
5月から6月にかけていろいろ値段が変わりそうです。
それにしても1ドル140円から150円になるとの話もあり、ぞっとしています。ドルだけでなく、ユーロに対しても円は安くなっていますのでベルトゥ製品やSONなども次回入荷分は影響を受けてしまいそうです。。。
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あと、ヴィンテージバイクではロッシンやデローザ、軽量TOEIデモンタなどもオンラインに掲載できました。いずれも素晴らしい逸品ばかりです。
サイズが合うようでしたら是非ご検討ください。
それと、キムラ製作所からも待望の製品が入荷しています。
グランボアオリジナルの給電式直付テールランプ・キャパシタ(コンデンサー)内蔵モデル!
走行停止後約5分程度はそのままの明るさで点灯しています。
製品の特長や使用感は後日前野店長がレポートしてくれる予定です。
お楽しみに!
再入荷とお知らせ
ようやく京都の山奥の里にも梅の花が咲き、フレームを製作するアトリエも寒々とした冬を抜けて気持ち良く作業できる季節になりました。今年の桜はどこで見ようかと思案しています。丹波篠山のお城と宮田川沿いの桜並木か、はたまた福井のおおい町・佐分利川沿いも素晴らしい桜並木が続いています。
そんなツーリングに便利なバッグサポータがようやく再入荷しました。
作っていただいてる日東さんは世界的なツーリング車ブームで大忙し、そんな中何とかやり繰りしいただいての再入荷です。でもこれまた世界的な自転車部品の値上げの例にもれず、材料原価の値上がり等があり価格が上がってしまいました。それでも日本で生産してこの価格で出していただけますので、日東さんには感謝感謝です。
合わせて一般のカンチブレーキのランドナー用のフロントキャリアも入荷しました。
関東のビンテージファンの皆様へ。
4月2・3日に東京ビッグサイトで開催のCYCLEMODETOKYO2022のビンテージバイクマーケットに出店します。今回はエルスをはじめとした10台を展示販売します。ご覧いただくだけでも充分値打ちがあると思います。ご来場をお待ちしております。
入荷のお知らせ
取り急ぎ、
パナレーサーさんの納期もジワジワ延びてきていて早目にオーダーしていても欠品してしまうことが出てきてしまいました。
今回は早めに補充できてよかったです。(38Bは5月の予定です。。)
来週からいよいよ春の陽気だそうですね!
是非、新しいタイヤでサイクリングを楽しんでくださいね~。
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そして、このブログを書いているうちに泥除けも届きました!
H80、H79のほか、GB650MLなど太めのタイヤにピッタリなサイズです。
お待たせしました!!
新入荷のお知らせ+輪行九州ツーリング
寒いですね~。
今日はフレーム製作のアトリエがある美山町でこのブログを書いています。
まずは入荷のお知らせ。
ジルベルトゥ製品が入荷しています。いつも何かしら欠品していますが、今回はバ-エンドに取付けられるバックミラーやサイドバッグ、セパレートパニアなど人気の商品が届きました。あと、チタンレールのアラヴィも数個ですが入荷しています。
SONの製品も届いています。コーキシアルアダプターやヘッドライトもが入荷しました。
そして、お待ちかねの本所の泥除け、H31CNとH31Nが入荷しました。
次の入荷予定
長らく欠品しています太めの泥除けたち(GB650ML/H80/H79)や、32Bのタイヤは来週末に入荷の予定です。そして、今年の「エキストラレジェ」タイヤや650Bのリム「パピヨン」、「サンクフィーユ」の43Tも只今生産中で5月頃に出来上がる予定となっています。「シュエット」につきましては2632は間もなく、3642は今年の秋以降。
うーん、こうやって書き出すと欠品中のものが多いですね。。
スミマセン。
ただ、完成車をご注文いただいている方の分は確保してありますのでご安心ください。
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さて、先日、親方と専務は寒い京都を抜け出して、春めく九州は出水から天草を輪行ツーリングをしてきました。
皆がそれぞれ大変なこの時代に「旅なんて、、。」と思われる方もいるかもしれません。でも、心と体のリセットに旅は一番。しかも、自転車で行く旅はいわゆる「観光地」が旅の目的ではありません。旅のプランを立て、ペダルを踏み、上ったり下っりしながら心に残るシーンを探すのが自転車旅の醍醐味です。ですのでオフシーズンにはオフなりに楽しみがあり、混み合う観光地をパスしたとしてもその旅は十分完結するのです。一人でもいいし、夫婦や、親子でも良い。ちょっとした工夫で感染のリスクは減らせます。もちろん近場のツーリングも楽しいけど、是非、ダイナミックに旅する楽しさも忘れないでいてほしい。そんな思いで綴りたいと思います。
今回のツーリングのテーマは「出水の鶴」。
そう、北の「丹頂鶴」の次は南の「真鶴」です。
【出水の鶴】
鹿児島県出水市の開拓地はシベリアから飛来する鶴たちの越冬地となっています。多くは「ナベヅル」「真鶴」「クロヅル」などで、ピークは12月から1月。その数1万羽越えというからすごいですよね。数年前からその情報は聞いていて行きたいなぁと思っていました。
詳しい情報は出水市のホームページをご覧ください。
今回のツーリングプランの鍵は昨年の9月に行った北海道ツーリングの最中にありました。
旅の終盤、厚岸から釧路へ電車で向かう待ち時間での一コマです。
親方の視線の先には「JRフルムーンパス」のポスターが。
「これは使えるかも!」とひらめいた瞬間でした。
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【JRフルムーンパス】
二人の年齢を合わせて88歳以上の夫婦を対象に、JR線のグリーン車が自由に乗り降りできるお得なきっぷ。
自転車等の大型荷物も予約さえきちんとしておけば追加料金なしで持ち込めます。ただし、新幹線「のぞみ」号「みずほ」号などは利用できないのと、「発売期間」「利用期間」「有効期間」などが決められているので旅のプランは入念に立てる必要があります。
詳しくはJRのホームページをご覧くださいね。他にもお得切符の情報も紹介されています。
旅の最中に次の旅の構想と手段が固まり、また時期についても鶴たちが北へ帰る前、ピークは逃したとしても2月中という具合にプランがまとまったのでした。
次の旅の計画が仕事の励みになります。
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【プラン】
2022年2月13日~2月16日 (3泊4日)
入出駅と宿泊地
利用切符 : JRフルムーンパス5日間用
往路
特急「きのさき」 園部-京都
新幹線「ひかり」 京都-新大阪
新幹線「さくら」 新大阪-出水
復路
JR九州天草三角線 三角-熊本
新幹線「さくら」 熊本-新大阪
新幹線「ひかり」 新大阪-京都
特急「きのさき」 京都-園部
【DAY 1】
出水-長島 鶴観察ルート
家を出たのは朝の5時半ごろ。何といっても我が家から最寄り駅まで車で40分ほどかかるのでちょっと早めのスタートです。それでも870kmも先の目的地まで移動時間は5時間ほど。12時前に着けるのですから電車の旅も良いですよ。午後から充分ひとっ走りできます。
フルムーンパスは割安なうえ、グリーン車が使えるのが良いところ。今回の旅程も正規料金の2/3ほどで済みました。自転車も予約しておけば大型荷物のスペースに近いシートを取ることができます。それにしても京都-新大阪間だというのに車内はガラガラ。たぶんGoToキャンペーンなんかが始まるときっともっと混んじゃうんでしょうね。
いつ旅に出るのか、どんな方法で旅をするのか、自分にとっての安全って???
この時代、各々でしっかり考えて旅の計画は練らないといけませんね。
出水駅は屋根の有るスペースが十分あるので自転車を組み上げるのも楽々です。
天気予報は直前まで雨の予報だったのに、着いてみると雨は上がっていました。昼食は駅前のどこか懐かしい洋食屋さん(ライラック)で済ませました。安くて美味しかったです。
走り始めると道端には菜の花、空にはヒバリの声。
少し風はありましたがやんわりと暖かくどこからか漂う梅の香りを感じます。
もう、しっかりと春が始まっています!
そして、あれに見えるは!
海沿いの開拓地から餌を求めて近隣の田畑にも鶴がたくさん飛んできています。
これらはナベヅルでしょうか。。
真鶴やクロヅルも混在しているようです。
しかもそれぞれの幼鳥もいてなかなか見分けるのが難しいです。
いやー、面白いほど居ますよ。
飛んでる姿は更に美しいですね。
翼の先が黒いのでソデグロヅル?
いやいや、喉も黒いので真鶴でしょうか?
こちらが正真正銘の真鶴。丹頂とはまた違う美しさがあります。
すでにピークを過ぎていましたがこの迫力です。
鶴の寝床になっている海辺の開拓地はこの時期は車の侵入は制限されているところもあります。
その点、自転車は自由。
日本にこんなところがあるのが嬉しくなりました。
さて、開拓地を過ぎれば海沿いの小さなアップダウンの始まりです。
この日の目的地は海を渡った長島にあります。
赤い土で育てるジャガイモがこの島の特産品。
段々畑が良い感じです。近づくとほとんどがジャガイモ畑です。
そして、あのオレンヂ色の屋根がこの日のお宿。
夕暮荘と言う名の民宿ですが、夕暮前にたどり着けて良かったです。
走行距離 34km
獲得標高 +489m/-473mm