アイズの独り言>

このブログに先行してSNSでフランスから取り寄せた地図を前にプランニングしている写真をアップされてしまいましたが、今月末からのフランス出張が決まりました。本当に行けるかどうか、この直前の時期まで諸事情あるわけですが、なんとかクリアできそうとなり、一気に親方も私もソワソワと落ち着かなくなってきました。。

 

正確に言えば、2019年のパリブレストパリ/コンクールマシンに参加して以来なので4年半ぶりです。レートも高くて大変なんですが、いくつか棚上げになっていることもあるのでパリオリンピックが始まる前に行ってこようと思います。もちろん、行くからには自転車持って、ラリーサンジェールに参加して、ついでにツーリングもしてこよう!

もちろん、しばらく会えてなかったフランスの友人たちに会えるのも楽しみです。

出発は2月28日、前半は納車と引き取り、ラリーサンジェなどでパリ近郊で過ごしますが、後半はTGVでトゥールーズまで移動し、そこからカマルグ自然公園までミディ運河沿いを4泊5日で走る予定です。最初はロワール川沿いのお城巡りかな、と旅のテーマをお城にしていたのですが、ご来店いただいたフランス人のお客様から南仏のミディ運河沿いのルートもおすすめだよ、と教えてもらいました。調べるととても面白そうです。ミディ運河沿いはEV8 (ユーロベロ8) の一部として自転車道が整備されていますが、未舗装路の割合も高くランドナーで走るのが楽しそうなルートです。特にカマルグ自然公園はそのユーロベロからは外れますが、地形も独特なうえ、野生のフラミンゴが生息しているとのこと。更に2月から3月は繁殖期にあたり、ピンクのフラミンゴが見れそうです。

というわけで、今年の親方と専務が行く春の旅のテーマは「運河」と「フラミンゴ」。

旅の様子はいつものようにインスタフェイスブックでまずはお伝えしますね。

 

 

 

今回の旅のプランも今年のカタログに紹介したやり方で親方が綿密に立ててます。

宿の手配やTGVの予約だけでなく、どこに見所があって、どのルートがより面白そうか、ここひと月ほど仕事の合間にを使ってすでに親方の旅は始まっています。

 

あと、2週間を切りましたが、サンジェのオーダーをご希望の方はオーダー代行も承ります。

是非、お気軽にお問い合わせください。

 

つちやはるみ

こんにちは、伊藤です。

つい先日大学時代の友人に会う機会がありまして、子供の保育園の話になりました。

朝は私が保育園まで送っています。ランドナーで送り迎えしていると言うとかなり驚かれました。

 

学生時代に乗っていたBSのアトランティス・スポルティーフ。THULEのチャイルドシートはシートチューブにマウントするかたちで後付けができます。ハンドルはアップハンドルにして街乗り仕様にしていますが、スタンドはつけていません。壁に立て掛けて子供の乗り降りをしています。妻は今時の電動アシスト自転車に乗っていますが、私は乗り慣れた自転車でないとしっくりこなくてこんな仕様で保育園まで通っています。子供を乗せる予定がないときはワンタッチでつけ外しができるので便利ですよ!

 

 

 

少し間が空いてしまいましたが、四国ツーリングの後編に入りたいと思います!

 

 

【石鎚スカイライン編】

山小屋の朝は早いです。
他に宿泊されていた登山者の方々の声で目が覚めました。

 

 

宿のご主人と話していると、
「これから黒森峠に行くの?」
「そうです。自転車の方はよくいかれるんですか?」
「そうだね~。結構しんどいよ~」

 

 

そうは言われても行くしかありませんので、ひとまず石鎚スカイラインの下りを楽しむことにしました。

 

早朝ということもあって上ってくる車はちらほらいましたが、下りる車はほとんどいなかったので爽快に下ることができました。逆に上るのは私的にはなしです(笑)

 

途中展望所があったので寄ります。

 

 

石鎚山がひょっこり顔を見せてくれました。目の前にそびえ立つ様はかなりの迫力がありました。

 

 

 

 

 

話が脱線しますが、

 

 

今回乗っている自転車については前編では一切触れていなかったのですが、実は自分で作ったフレームなんです。もったいぶりたかったんです、お許しください・・・

 

 

セミオーダーモデルTypeERは現在私が作っていますが、これは親方が図面をサイズごとに設計し、決められた枠の中で製作しています。フルオーダー車の醍醐味は「図面を一から引くこと」。CADを使い始め、出来上がっている図面から数字を拾うことからはじまり、親方が過去に作成した図面に片っ端から目を通し、まずは自分の自転車の図面を引くことを目標としました。引いては消してまた引くを繰り返し、なんとか形になったものの、自分がはじめて設計した図面からいざパイプをカットして寸法通りにフレームを製作することなんてできるのかと不安しかありませんでした。そんなこんなで少しずつ修正を加えながら自分の自転車の図面を温め続けていました。そして今年の1月のハンドメイド展で前野店長のブルべ車製作の話が舞い上がりました。製作は私。2本目に図面を引いた自転車が製作第1号になったというわけです。しかもそれは健脚な前野店長の自転車。私のフルオーダー一号目は彼に譲ることになったわけですが、自分で評価するよりも、私よりも何倍も自転車に乗る彼からの評価のほうが遥かに貴重です。ERフレームとは作る勝手が少し違いますから、「壊れませんように」と念じながらロウ付けしたことはここだけの秘密です。

 

 

 

そうしてほんの少しだけ要領を覚えて?製作したフルオーダー車2号目。それが今回のツーリングに乗りました32BフルオーダーERです。

 

 

自転車のテーマとしては「ライトキャンピング」

今までフルオーダーの中で作られていないような自転車、それが狙いでした。
オーダーらしさを出したくてタイヤは32B。TypeERでは36B~42Bが適正サイズなので32Bはオーダーしなければつくれません。タイヤが小さいのでその分肩下寸法が短くなり、シートチューブ芯ー芯で520のフレームですが、小ささを感じさせないそんなジオメトリも狙いでした。そして荷物もそれなりにしか載せないのであれば32Bで十分であろうとも思ったわけです。

 

パーツ構成は自分の持っている部品でライトキャンピングにふさわしいであろう部品をチョイスしました。一番の目玉は変速機一式のユーレ・ジュビリーで、これはアレックス・サンジェから外したもの。ジュビリーのイメージとしてはスポルティーフについている印象なんですが、これをキャンピング車で使ってやろう!というのが最初の目論みでした。よく壊れるという話を耳にしますが、今までまともに使ったことがないので私の実体験ではまったくありません。壊れるまで使ってやる!と意気込んでいる現在ですが、他の変速機にしれっと変わっていたらお察ししていただければと思います(笑)

それと、もちろんジュビリー用シフトアダプターを組み込んでいますので引きもバッチリ!

 

 

乗った印象としましては、乗り味は非常に軽かったです。ジルのセパレートパニアであれば操作性もいいですし、下りのコーナリングは絶妙に楽しかったです。もう少し重い荷物を載せるのであれば32Bでは少し細いかなとそう感じました。

 

私個人的には「ライトキャンピング」というテーマにふさわしい一台が完成したと、そう感じることができたと思います。

 

 

 

 

 

 

あっという間に石鎚スカイラインを下ってしまいました。

 

 

 

 

【いざ黒森峠へ】

石鎚スカイラインから県道12号を更に下ります。途中に「おもご ふるさとの駅」に寄り、昼食を確保。このあたりにコンビニなどは皆無なので貴重な補給ポイントです。

 

 

 

黒森峠を目指すため、国道494号を北上します。

地図を見ていると、面河ダムの西側を抜ける県道153号がおもしろそうだったのでそちらを通ることに。国道494号線自体車の交通量は限りなく少なかったのですが、さらに交通量の少ないであろう県道153号から北上し、国道494号に再び合流することにしました。

(県道153号へ合流するため宝来橋の手前で左に)

 

 

 

小刻みにアップダウンがあり、何よりも木々のおかげでとても快適に走ることができました。

 

再び国道494号に合流。ここからおおよそ300mUPで黒森峠です。

 

 


宿のご主人からしんどいと聞いていたものの、思いのほかすぐ上れてしまった印象でした。声を大にして今言いたいこと。瓶ヶ森林道のほうが何倍もしんどかったです(笑) 2人に置いていかれて一人でちんたら上っていたんですけどね・・・・

 

 

 

 

 

東温市側へ下る道は展望抜群、気持ちの良い下りでした。約15kmの800mDOWNの下り道はひたすらに下ったという印象で、黒森峠は久万高原町側から上ることを強くお勧めいたします!

 

後は海抜0mの東予港まで下るだけでしたので記憶がほとんどありません(笑)

 

時間もかなり余裕がありましたので、温泉施設で疲れた体を癒し、地元の食堂やさんで打ち上げとまではいきませんが晩御飯をいただき、フェリーターミナルへ。

I君とはここでお別れ。彼は車で来ているのでそのまま積載しますが、私たちは帰りもフェリーなので自転車をそのままフェリーに乗せたいところですが、大阪南港に着いてからも電車で輪行ですし、なによりも輪行状態でフェリーに乗せれば料金はかからないので、心を無にして輪行します・・・

 

 

 

 

22:00 東予港を出発し翌朝大阪南港に到着。

後は電車で京都に帰るだけなので、少し船内で休憩した後帰路につきました。

無事花園駅まで帰ってこれました。行きのときは急いで電車に飛び乗ったので写真なんて撮る暇なんてありませんでした。

 

 

今回の久しぶりのツーリング、UFOラインは霧との闘いでしたが天気に恵まれ、自分の造ったランドナーで走れて最高でした。一緒に行ってくれたT君とI君には感謝しています。

 

あれこれ妄想しながら自転車を作る時間ももちろん好きなのですが、できた自転車でどこに行こうとプランを練る時間も最高の時間でした。行きたい所はまだまだたくさんありますので、この32B ERランドナーと共に駆け回りたいと思います。

 

 

takumi

こんにちは、伊藤です。

長らく欠品しておりました「カンパニョーロ ブレーキレバーフード」が入荷してきました!

イタリアンレーサーやランドナー、スポルティーフにもよく使用されるカンパニョーロのブレーキレバー。パッドはやはり劣化してしまうのでレプリカパッドはなくてはならないものですね。

 

チェーンリングにクランクといえば自転車の顔といっていいほど目立つ部品。その中心にはメッキが光り輝く「グランボア フィキシングボルト SL50」です。見た目だけでなく、真鍮ワッシャーを使うことで緩みにくくなっており、機能面もしっかりおさえています。

 

 

 

 

・・・・・・と前置きしつつ、実は3連休の日にお休みをいただき、久しぶりに泊まりでツーリングに行ってきました!コロナや家の事情もあり、2018年の東北フェリー旅の時以来になった今回のツーリング、行き先はめちゃめちゃ悩みました。いかに3日分の行程をキレイにまとめるかあらゆるパターンを考え続け、気が付けば数プランが出来上がり、、、と何処に行くか迷ってしまう始末となっていました。もちろん行ったことのない自分が行きたい所を優先的に絞ってプランを練っていたのですが、目的地までの行き方もとっても重要です。学生のときはお金はなくても時間はあったので、18きっぷで!の一択でなんとかなりましたが、お金も時間もない現在はそうも言ってられません。見方を変え移動方法から考えてみると、とあるウェブページに目がとまりました。四国開発フェリー株式会社が運航しているオレンジフェリーです。結局フェリーかい!と突っこまれそうですが、関西航路が大阪南港を22:00に出航して、翌6:00に愛媛の東予港に到着するんです。そこから目指すは瓶ヶ森林道、通称UFOラインです。元々行きたいところではあったのですが、京都からのアクセスは決していいものではなく、車で行けるかな?くらいに思っていました。ですがこのフェリーの存在は盲点でした。フェリーの中で過ごす時間がたまらなく好きで、今か今かと待ち遠しい中眠りにつき目が覚めれば目的地。結局のところ目的地を決めた理由はここにあるのかもしれません。

 

帰りも東予港を22:00に出航し、大阪南港に6:00着というスケジュールなので周回コースでプランを立てました。

2日でコースを分け、初日は東予港から石鎚スカイラインの北側ゲート土小屋までひたすら登り、2日目は石鎚スカイラインを南に向け下り、国道494号とぶつかったところで北上し、黒森峠を越え再び東予港を目指す行程にしました。

 

 

【大阪南港まで】

行きの電車は久々の輪行でしたので写真をとっている暇も当然なく、ささっとフェリーターミナル駅まで。大阪駅あたりまではまったく見なかったのですが、徐々に南港まで近づくにつれてちらほら輪行している人を見かけるようになりました。こちらが「あっ」と思えばあちらも「おっ」と目を丸くしてこちらをみているあたり同じことをかんがえているんでしょうね(笑)

フェリーターミナル駅から乗り場までは連絡通路のようになっているので輪行状態のまま目指します。フェリーにもそのままのせれば追加料金はかかりません。

個室なのでキレイに収まります。

フェリーの予約の時から思っていたのですが、一番リーズナブルな客室でもシングル部屋、大部屋がないんです。学生の時は皆で一部屋、、、なんてことを思い出します。

なんでも数年前に改修されたようであまりのキレイさに驚きました。外を眺めれば瀬戸内海なので夜の街の光が見え、遊覧船にでも乗っているかのような気分でした。日本海を運航するフェリーとはまた一味違い新鮮でした。

すごく快適でおもわず夜更かししてしまいました。オススメです。

 

 

 

【東予港より土小屋まで】

朝6時に到着。7時まで船内休憩ができるので時間調整できます。私たちは先を急ぐことにしました。

 

まずは輪行解除から。


今回のツーリングは私含め3人。私とT君は京都から、I君は四国在住なので車で現地集合で合流。

 

この日は晴れ。石鎚山の天気も良好のようです。T君から過去に何度かUFOラインに行こうとするも雨ばかりで断念してきたことを聞かされていたので、2週間程前から天気予報とにらめっこ状態でした。あるサイトでは雨予報だったり、曇りだったり定まらなかったのですが、近づくにつれ晴れ予報に、、、。ツーリングに向けて一番高揚する瞬間です。

 

 

 

朝の7時過ぎ、車の交通量も少なく走りやすいです。まずは目指すはUFOラインの入り口、旧寒風山トンネルです。

基本は国道194号を上っていくのですが、なるべく大きい道路は走らず、すぐさま細かな道へ避難できるところは避難します。ツーリングに行くとき、あらかじめ走るルートは決めておくのですが、五万図を持っていればその場で道を選びながら走ることができるのでとても便利です。五万図の用意も考えたのですが、スマートフォンのアプリで地形図が見れる便利なものがあるので今回はそれを使ってみることに。GPS機能も兼ね備えていて、今自分がどこにいるのか一目瞭然なので初めての方でも扱いやすいとは思うのですがやはり欠点はバッテリーの持ちで、紙の媒体には敵いません。次はこうしようああしようと考えるのが楽しかったりするので今後の課題です。


上りにさしかかったところですぐさま休憩。話す内容は大半が自転車のこと。頭の中が自転車で埋まっている3人組です。。。。

まだまだ序の口、旧寒風山トンネルまで1000mアップです!

 




漕いでは止まり、自転車を眺めるを繰り返しながら、、、気が付けば寒風山トンネルの手前まで。無論旧道を進みます。

 


旧寒風山トンネルです。灯りもなく真っ暗なトンネルなのでLUNEをすかさず点灯させます。もちろんフロントライトも忘れずに。

 

 


トンネルを抜ければゲートです。いよいよUFOラインまでの道のりです!

 

ですが、その前に13時を過ぎていたので東屋で遅めの昼食。

 

 

 

 


ゲートをぬけようとすると一つの看板が目にとまりました。“四国のてっぺん酸欠マラソン大会”なるものが開催されているようです。ん~~、めちゃめちゃ気になります、参加者に話を聞いてみたいです(笑)

 

ゲートから先はゆるやかな上りだったとそう記憶しています。一時間半ほど上り、、、目の前にそびえる山に向かって「あんなに上るのか・・・・」とため息をもらしていると、左側には写真で見たことがある景色が広がっていました。

自分では気が付かない間に頂上付近まで上りきっていたようです。


雲が少なくなったタイミングでパシャリ。

雄大な景色を見渡していると、自分たちがいかに自転車を漕いだのか実感します。

標高が1500m付近だとだいたい気温が20°ほど。半袖では少し寒かったです。

 

瓶ヶ森登山口駐車場、バイオトイレがある場所までは上ったり少し下ったりを繰り返し、ここから300m程山荘しらさまで一気に下ります。


カフェが併設されているのですが、私たちが到着したのは16時過ぎ。営業時間に間に合わず利用できませんでした。残念。

山荘しらさからはまた上り道・・・と思えば少し下り、また上り・・・

最後の上りだと思い、最後の力を振り絞りました。

 

 

 



とうとう宿泊予定の白石ロッジのある土小屋までたどり着きました。この日は60km,2300mUPに800mDOWNという一日でした。

宿について早々にお風呂に入り、ご飯を食べて8時くらいには就寝。。。健康的です。

 

 

2日目は石鎚スカイラインを下り、黒森峠を越え西条にもどる行程です。

後編に続きます!

 

 

 

 

takumi

DAY 6

苫前~網走、そしてウトロへ。

距離にして概ね400キロ。

車だと苫前から4時間ほどで網走の道の駅に着くことができます。そうすると、午後はマルっと観光に充てることができたので思い切ってこの日は自転車はオフ。

網走の観光施設は網走湖東側に集中していますのでウトロへ向かう道中で効率的に回れました。

 

 

北海道立北方民族博物館

グリーンランドから北欧まで、アイヌ文化を含めた北方民族の文化とオホーツク文化を紹介する日本で唯一の博物館です。特に衣食住を中心にした展示品は充実しているうえに、各自のスマホでQRコードを読み取ると展示品の説明が聞けるようになっています。ビデオ展示も各所にあり、道具の使い方や作り方なんかをわかりやすく伝えています。

毛皮だけでなく、魚の皮やアザラシやトドなどの海獣の腸を使った靴や衣服には驚きました。腸は薄く半透明で防水性もあり、縫製の仕方を工夫して雨具として利用していたそうですよ。

・一般 550円
・高校生・大学生 200円
・小中学生・65歳以上・障害のある方及びその引率者などは免除になります。

 

 

 

網走刑務所(博物館)】

明治時代から実際に網走刑務所で使用されてきた建物を保存公開している野外歴史博物館です。

博物館の前まで行って入館料の高さにちょっと引き返そうかとも迷いましたが、一回くらいは話のタネにと見学してきました。観光客も多かったですし、見るべきポイントもあるようで少ない、でも、お庭も広くて散歩にはいい感じでした。人気漫画の「ゴールデンカムイ」を読んでおられる方は特に面白いんじゃないかな。私はここを訪れてから泊まった宿でゴールデンカムイを初めて知ったので逆でしたけど。。

・大 人   1,500円
・高 校 生   1,000円
・小・中学生   750円

 

 

 

 

小清水原生花園

オホーツク海と濤沸湖に挟まれた約8キロメートルの細長い砂丘の上に形成された原生花園です。6月は良いですね。花も咲いてますし、鳥も賑やかです。また、遠くに藻琴山や知床連山を望み、オホーツク海や濤沸湖に挟まれた中をJR釧網本線が走るという、ロケーションそのものもユニークです。

 

 

 

あれに見えるは知床半島。山々もくっきりと綺麗です。

そして、エゾカンゾウやハマナスが咲いています。

そんな中、花かと見紛う白いものは、、、。

 

 

 

エゾシロチョウ

清楚でガラス細工のようですね。

北海道にしかいないそうですが、幼虫の時期は果樹の葉を食い荒らすので農家さんからは嫌われちゃってるみたいです。

 

 

ハマナスとホウアカ。

大きな虫を咥えています。

結構遠くにいる小鳥をこっそり撮影しているつもりでも、割と高い確率で目が合っていたりします。

彼らもこちらを警戒してるんですよね。

ここは自転車でも、車でも、立ち寄ると楽しいです。

 

 

 

 

*****

DAY 7

知床岬と知床五湖 網走泊

 

 

【知床岬 -遊覧船-】

個人ではトレッキングかシーカヤックかでしかアクセスできない知床岬。

そのどちらもできそうもない私たちが利用したのが知床観光船です。

ウトロと羅臼からいくつかの観光船が就航していますが、船会社によって得意とするところや、所要時間や出発時間などが異なります。私たちは午後からは自転車で知床五湖へ行く予定にしていたで、唯一、朝9時出発の船を就航していたゴジラ岩観光の船で知床岬巡りをしてきました。

 

*

ウトロ港、良いお天気です。

同乗者は10人くらいかな。

それに対して船のスタッフは船長含めて4人はいたと思います。安全に対する配慮はもちろん、双眼鏡を無料でレンタルしてくれたり、とてもきめ細かく案内してくれました。

 

 

私たちが船に乗った目的は知床岬巡りはもちろんですが、もう一つは今回の旅の目的であるケイマフリを見る事です。それが、、、油断しました。。。出発して間もなくが営巣地付近をだったらしく、一瞬で通過してしまったのです。。。今回利用した船の目的は知床岬巡りで、ケイマフリももちろん案内してくれましたが、この時期、そのポイントに行けば必ず会えるケイマフリはさらっと終わってしまい、どっちかというとヒグマに重点が置かれていました。たぶん会える確率が低いからでしょうね。乗船中、スタッフたちはずっと双眼鏡でヒグマが海岸に出ていないか探していて、チラッとでも見つけると「ヒグマ、いました!」「あの木の陰です!」なんて懸命に案内してくれるのです。

みんな、そんなにヒグマに会いたいの??

 

 

知床のケイマフリには確かに会えました。でも撮影できたのはこのピンボケ一枚だけ。。。

(残念。。)

 

 

オジロワシ

まあね。2羽ね。

でも、これなら一昨年に走った釧路から厚岸までのルート上の方がたくさんいたんだよね。

(モノタリナイ。。)

 

 

ヒグマに至ってはチラッと見えたそうですが写真はありません。。。

(ワカラナカッタ。。)

 

 

 

*

それより今回感動したのはこれ。

是非、画像をクリックして大きくして見てくださいネ。

ミズナギ鳥の渡りに遭遇したのです!!

 

帯状になって海面すれすれを行く鳩くらいの大きさの鳥の群れ。

岬に近づくまでずーっと延々と小鳥の帯が続いています。

 

「水薙ぎ鳥」の名の通り、海面すれすれを切るように飛んでいく。

ガイドの話や資料によるとタスマニアからオホーツク海域までオキアミを求めてやってくるとのこと。その距離何と往復2万5千キロ!!! 更に北極圏迄行く個体もいるそうで、そうなると3万キロを超えるようです。渡をする鳥の中では最大のスケール。そんな距離を飛ぶために少しでも浮力を得るための彼らの飛び方なんですね。

すごいですねぇ。もう、感動しかない。

大人の握り拳分くらいしかない体でそんな旅をしているのです。

たぶん、彼らにはそれに適した翼があって、歴々と続いてきたノウハウがあって、厳しさも知っているけど、その楽しさも知っているんじゃないかな。そして、たぶん、その旅が好きなんだ。1度でも経験すると苦しいけど、また行きたくなる。

なんだか自転車の旅に似てる、かな。

中でもこの鳥は超ロングコースが得意なブルべライダーですね。

 

 

 

一か月前からこの観光船に乗り始めたという若いスタッフの方も初めて見る規模だとか。

すごいですねぇ。

すごいねぇ。

 

 

 

 

 

他にも船から見る断崖絶壁や、滝の写真もたくさん撮りましたが、なんだかどれもしっくりこない出来栄えです。。

やっぱり現地で見たあの圧倒的なスケールには全然及ばない。

知床岬

書いとかないと分からないよね。

 

 

 

 

 

 

 

【知床五湖】

観光船の後は知床自然センターに車をデポしました。

フレペの滝の断崖にもケイマフリが営巣しているとの事でしたが、この日は朝から熊が出没したとかで滝に通じる遊歩道は閉鎖されていました。ヒグマの活動期でもありますし、時間的にも無理して走らなくても良かったんだけど、でも、やっぱり、自転車に乗りたいんだよね。ここからだと知床五湖まで距離は往復で20キロほどです。

 

 

念のため、匂いのするような食べ物はバッグから出して、大きな鈴をそれぞれ付けてと。

 

 

知床連山、バッチリ。

 

 

知床五湖でも雲一つなく、澄み渡っていました。

 

 

 

復路でアオジがきれいな声で歌っていました。

 

 

熊はいませんでしたが、、、。

 

狐が2匹。

びっくりした!

 

 

 

 

 

*****

Day 8

網走~能取岬~サロマ湖

 

呼人探鳥遊歩道

網走湖のほとりで一泊した翌朝、早々にチェックアウトしてすぐ近くの遊歩道を散歩しました。

散歩といっても、全コースを歩くとなると往復14キロもあるので、2時間程度と時間を決めて、1時間歩いた地点で折り返すこととしました。結果、この地図でいうと西湖畔あたりで折り返してきてきたのかな。良い季節だというのに出会った人は道中たったの2人。その代わり、鳥にはまあまあ出会いましたよ。

 

 

遊歩道に入ってすぐ出迎えてくれたのが何かの幼鳥。

うーん、アオジかな。。この尾羽。

 

 

これも赤ちゃんぽいけど。

エゾムシクイかな。

家の近所では見ない鳥ばかりです。

 

 

こちらはアカゲラ。頭の先が赤いのでこれも幼鳥なのかな。成鳥のオスは後頭部のみ赤いそうです。

とにかくすばしっこくてなかなか撮影させてもらえませんでした。

 

そしてこれはアカゲラのメス。

特徴的な赤い頭はオスと子供だけなんですって。

 

 

 

エゾリスは興味津々で私たちを観察していました。

リスの耳って毛が長いだけで丸いのね。(笑)

 

なかなかワイルドな遊歩道でした。

虫刺されに気を付けてね。

 

 

 

オホーツク流氷館

流氷とオホーツク海の生き物をテーマとした観光施設です。

散歩の後、あまりの暑さに立ち寄りました。マイナス15度の流氷体感ルームは体のクールダウンにぴったり!?  名物の流氷ソフトが期待以上に美味しくて今も心に残っています。レストランもあるようですがこの日はお休み。結局、道の駅でラーメンを食べたのでした。

あと、高台にあり展望が良いです。

・大 人 770円
・高 校 生 660円
・小・中学生 550円

 

 

 

 

***

午後からは網走の道の駅に車を置いてサロマ湖まで1泊ツーリングです。

往路はケイマフリの目撃情報がある能取岬経由でサロマ湖畔の宿まで約60キロ。

復路はワッカ原生花園の散策に自転車を使ってサロマ湖サイクリングロードオホーツクサイクリングロードを使って車をデポした網走の道の駅まで戻ります。その後、車で苫小牧まで移動して23時発敦賀行のフェリーに乗る予定です。

 

 

 

 

この季節だったら1泊の荷物は2人分でもパニアバッグ1セットで収まりました。親方が持ってくれるというので私はフロントバッグ一つです。

 

 

 

能取岬に向かう道。

海岸線をずっと上る道のはずですが、意外にもしばらくは森の中のような道でした。展望はありませんが快適でしたよ。

 

岬へと向かう道。

広々してますが、この先は行き止まり。

 

岬は確かに断崖ですが、ケイマフリは残念ながら見つけられませんでした。

もしかしたらもう北へ渡ってしまったのかもしれません。

もう、暑いですしね。

ケイマフリを追いかけるとしたら、たぶん、6月上旬がベストなのかな。

 

 

 

 

 

いくつもの映画のロケ地として使われている場所のようです。

 

 

能取湖側におりてきたところ。

能取岬の様子がよくわかります。

 

 

 

 

【網走常呂自転車道線】

別名「オホーツク自転車道」、昭和62年に廃⽌された国鉄湧網線跡を利⽤したサイクリングロードです。勾配はほとんどありません。網走市内の中央公園を起点に、網走湖・能取湖・オホーツク沿岸を経て、サロマ湖畔に至る全長40.2Km。

オホーツク総合振興局が発行しているこのマップが良く分かります。

湖畔と森の中を行く道はとても快適。

なのに、6月という最高の季節にもかかわらず、サイクリストに一人も出会わなかったという、、、。

 

 

ここにも小鳥がたくさんいました。

ほとんどがノビタキでしたが、私たちの近隣では見かけない鳥なので嬉しかった。調べるとこれらも渡り鳥で、夏は北海道で子育てをして、冬は南下して越冬します。中にはロシアを経て中国内部からインドシナ半島へ渡る個体もいるそうです。本州は通らず、直接大陸に渡るんですって。もう、肉量にして唐揚げ一個分もないくらいの小鳥ですよ。

凄いですねぇ。

 

 

 

 

ノビタキのメス。

頭に筋がいくつも残っているので巣立ったばかりの幼鳥かもしれません。

 

 

こちらはキリッとしたメス。

立派な成鳥です。

こちらがノビタキのオス。ヨモギのうえで仁王立ち。カッコいいですね。

 

いろいろ寄り道しながら走ってると日が暮れてきました。

ホテルに着いた時にはきれいな夕焼け。

旅の最後のお宿はちょっと奮発しましたがとても良かったですよ。

 

 

DAY 9

ワッカ原生花園~サロマ湖サイクリングロード~オホーツクサイクリングロード~網走~苫小牧フェリー乗り場

いよいよ最終日。

でも、こんなに遊んで大丈夫?

網走からは車ですし、フェリーの出発は23時。

なんとかなるでしょ!

 

 

*

朝4時。

もう、すっかり明るくて、しかもいい天気です。

朝サイクリングへレッツゴー!

 

 

 

目指すはワッカ原生花園の西側ルート。

 

地図で見るとこんな感じ。

D地点まで竜宮街道を往復です。

マップは北見市のレポートからお借りしました。

 

 

 

早朝サイクリングは気持ちいい。

北海道といえど、この日の最高気温は30度を超える予報が出ています。

 

 

ハマナスとエゾニュウ

小鳥もたくさんいましたよ。

ノビタキはもう、あちこちにいて、それにもまして目立っていたのが喉元が鮮やかなノゴマ。

良い声で歌っています。

 

とても開放的な景色の中、鳥の声があちこちから競うように聞こえてきます。

橋を渡ると赤土の道。そして、砂洲の中の森へと向かいます。

 

 

 

 

目的地到着。

ワッカの名前の由来になった水の湧き出るところがあります。竜宮街道の終点地でもあります。

とても砂洲の森とは思えない豊かさです。

草原とは違う、鳥なのか、虫なのか、独特な声で満ちていました。

 

 

 

お腹もすいてきたので10分ほど森を散策して引き返します。

 

 

サロマ湖第2湖口にかかる橋からは知床まで見えるとのことですが、、、。

この日はうすぼんやり。でも見晴らしはとても良いです。

左がオホーツク海、右がサロマ湖。

やっぱり、流氷が着くころ来てみたいな。

 

 

あー、お腹すいた。

ホテルに戻ったのは6時半。

朝ぶろ浴びて、

バイキングの朝ごはん。

そして、再び8時半にはチェックアウトして網走に向かったのでした。

 

 

*

ワッカ原生花園の東側はそのままサロマ湖サイクリングロードに繋がっています。

というか、ワッカ原生花園の竜宮街道がサロマ湖サイクリングロードなのかな。。帰ってからも色々調べてみたのですが、はっきり区別がつきませんでした。

 

 

とりあえず再びワッカネイチャーセンターを訪れ、早朝に走った方向とは逆へ向かいます。

既に気温が上がり始めています。


ヨシキリの声がひときは賑やかです。

 

 

とても珍しいピンクの鳥。

ベニマシコ。 なかなか会えない鳥なのでちょっと慌てました。

鳥の前の枝がとても邪魔~。

 

 

 

オホーツク海を背に走ります。

 

 

 

 

サロマ湖から離れるにつれ、木立の中へと入っていきます。

うまく日陰を作ってくれてとても気持ちの良い道です。

 

路はアカシアの花でいっぱい。

 

 

で、数キロも行くとその道も行き止まります。

カルビーのポテト倉庫の脇から道道442-国道239-道道1033へと道なりに進むとオホーツクサイクリングロードの看板が見えてきます。

これで網走まで車道を走ることなく能取湖沿いを行くことができます。

 

 

 

前の日に走った道ですが、また違う発見があり楽しい道でした。

 

 

ノコギリソウ。

アキレア、またはヤロウとも言って、古くから薬用植物として利用されています。

 

 

 

セイヨウナツユキソウ

別名メドウスイート。

世界ではじめて合成されたアスピリンはこのメドウスイートのつぼみから採れたサリチル酸が原料となったそうですよ。

 

 

 

ルピナス

この辺ではあちこちで自生している姿を目にしました。

 

 

 

陽が高くなるとますます気温が上がります。

日差しを遮ってくれるものも少なくなってお腹もすいてきました。

え、輪行ですか?

 

 

廃線跡を利用したサイクリングロード上にはかつての卯原内駅跡に網走市鉄道記念館があります。
この施設は喫茶店を兼ねています。

行きも帰りもここで休憩させていただきました。

暑かったので助かりました。

オムライス、美味しかったです。

 

 

*

*

*

この後、網走の道の駅には13時頃戻り、大慌てで網走湖荘で日帰り温泉に入ってから帰路につきました。途中、お土産にメロンを買いたくて、夕張の道の駅に寄りたかったのです。

網走から夕張まで4時間ではギリギリ。それでもなんとか閉店間際に駆け込んで美味しいメロンを買うことができました。5個も買ったんですよ。だって車ですから。最後の最後まで目一杯のスケジュール。ここに寄る予定がなければもう少しゆっくり温泉に入れたんだけどね。

とにかく、ずーっとお天気も良く、サイクリングも、ドライブも、船旅も、大いに満喫した旅になりました。何か皆さんの旅のヒントになるかな。なれば嬉しいです。

 

 

***

帰りも新日本海フェリー

港は敦賀行ですので東港です。苫小牧には西港と東港があるので要注意。

 

 

帰りの船は実は結構揺れて2人ともほとんど何も食べることができない状態で過ごしました。ですが、逆にそれが良かったかも。お風呂とトイレ以外はずっと寝ていたので敦賀に着くころにはすっかり疲れも取れて翌日から仕事に復帰できました。

帰りのフェリー(すずらん)にはなんと露天風呂もあったんですよ!

船旅サイコー。

新日本海フェリー、8月中はマイカープランでお得なセットもあるようです。

この夏の旅行にいかがですか?

 

 

つちやはるみ

DAY 2

船から見る小樽港。

終日とってもいいお天気で、月もきれいでした。

新日本海フェリーの舞鶴‐小樽間は23時50分発の翌日の20時45分着。

21時間の船旅は長いようであっという間。それにとても快適でしたよ。

 

 

 

 

【小樽】

入港後は21時は回っていましたが、お寿司屋さんはまだ何軒か開いていました。

朝はコメダ珈琲でモーニング。コメダ珈琲って北海道にもあるんですね。朝は7時から開いていたので助かりました。あとはプラプラお散歩。旧国鉄手宮線跡が枕木もそのままにプロムナードとして開放されていて散歩にはちょうど良いです。

この時期はご覧の通りの花盛り。楽しめましたよ。

 

 

 

【天売島へ】

この時期の天売島行き羽幌沿海フェリーは高速船と合わせて4‐5便あって、私たちは14時発のオロロン2に乗船しました。乗船時間は概ね1時間半です。時期によって船の発着時間が変わるようですので要注意ですよ。車で移動した小樽-羽幌間は距離にして230km。去年自転車で走った道をたどりたくて下道を使いました。でも、小樽でウロウロしすぎたみたいで、ちょっとギリギリでドキドキしました。

 

車を羽幌のフェリーターミナルの駐車場にデポして、2泊3日の準備をリュックとフロントバッグに詰めて船に乗り込みます。自転車はそのまま預けられます。ただし、特殊手荷物として870円必要なのと、事前予約も必要です。注意事項、よく読んでね。

 

船内は2等席と1等席があります。

2等は座敷、1等は椅子席。数百円の差額でしたので帰りは奮発して1等席を利用しました。


お天気も良く、去年見れなかったこの場所からの利尻島もしっかり見えました!

 

 

*****

DAY 3 – DAY 5

【天売島】

さて、いよいよ天売島上陸です。

マップは羽幌観光協会のホームページから使わせていただいてます。

実際に島の周回に使う道は10キロ。その内、概ね2キロが平坦、4キロが上り、4キロが下り、って感じ。標高差は177メートル。勾配は平均7-8%くらい?10%越えてそうなところもあったりして、短いけれど走りごたえはありますよ。私たちは着いたその日にまず1周して、翌日は2周半、焼尻に移動する日にも1周して、合計4周半! 海鳥の繁殖地になっている島の北西側は、この時期は時計回りに一方通行となっているので概ねそれを守りながらウロウロしてました。

 

【黒崎海岸】

港の近辺の宿をスタートして時計回りに回ると、町の中心地である島の南東側から黒崎海岸あたりから道の様子が一変します。なだらかな上りが始まるとともに、賑やかな鳥の声。そして、道端にはたくさんの子連れのウミネコが現れました。

さすがに自転車で近付くとパッと逃げるのですが、またすぐ舞い降りて同じ場所で過ごしています。

 

どうやら親鳥がつきっきりで、しかも集団で子育てをしているようです。

大きく育ったイタドリの向こうを覗くとリラックスした親子の姿がありました。

 

海岸はウミネコの親子やウミウなどで一杯です。

「うわー、すごーい。」

初っ端からあまりの光景にびっくりしてしまいました。

 

 

矢印の下が赤岩展望台です。そこまでは結構な上り坂が続きます。

 

 

 

 

【赤岩展望台】

この辺りまで来ると子連れのウミネコの姿はありません。

その代わり、ひときわ大きく育ったイタドリが一面に広がっています。しかもその下は穴だらけ。と、いうのもこの辺りはウトウという海鳥の営巣地になっているのです。

その数何と80万羽!(2023年ガイド説)

日中は巣穴に雛を残して親鳥は100km先の海原まで漁に出かけているそう。

 

 

自転車の高さをはるかに超える大きさまで育ったイタドリ。

 

 

それがこんな一面に広がっています。

日中はとても静か。本当に雛がいるのかな??

 

*

*

 

日没前。

細かい点々がわかるでしょうか。

餌を咥えた親鳥が子供に与えるために一斉に帰島するのです。

それを待ち構える大セグロカモメやウミネコたちとのバトルが空や巣穴近くで繰り広げられます。

もう、すごい迫力です。

19時から20時でこの時期はナイトツアーが企画されていますので私たちもそれに参加しました。自転車で行けなくもないのですが、いろいろ保護活動をされている方に配慮してツアーに参加した方が良いかと思います。

 

 

 

巣穴を隠してくれる大きく育ったイタドリは彼らにとって安全な高級住宅地。翼の大きなウミネコや大セグロカモメなどは入ってこれません。

ペンギンのように潜りも上手な彼らの翼は少し小ぶりで離着陸が少々苦手です。かなりのスピードで飛び込んできては急ブレーキをかけてボトッと落ちるように着陸します。この日は良いお天気だったのできちんと巣穴に戻れてるようでしたが、天気が悪い時などは目標を見失い街の中心地あたりに着陸してしまうウトウも結構いるのだとか。

 

うまく巣に戻れたウトウたち。

本当なら口いっぱいにイカナゴやイワシを加えたウトウを撮影したかったのですが、今回は撮れませんでした。でも、餌を加えたままなかなか子供に食べさせず、逃げ回っている親鳥を目にしましたよ。そろそろ雛に巣立ちを促す目的で、じらしたり、あえて餌をとってこない親鳥もいるのだとか。

 

 

***

赤岩展望台からもう一種珍しい鳥の子育て風景を見ることができました。

美しい天売ブルーの海に映える赤い脚。

そう、あのケイマフリが巣を構える崖が見下ろせるのです!!!

 

どうですか?

赤い脚。かわいい。

え、小さすぎる?

 

ではもう少し大きく。

1羽が巣を守り、1羽がせっせと何かを運んでいます。

 

 

そしてこちらは巣立ち前の若鳥。


ぼんやり海を眺めてるけど。

 

あ、気づかれた。

 

「お母さーん」

と、鳴いたかどうかは定かではありませんが、この後ひょいと飛び立っていきました。彼にとっての初フライトでは無さそうでしたが、この時期ならではの良いもの見ました。

 

こんな具合に、この場所は鳥好きにとってはいくらでも佇んでいられる場所でした。気候も寒くなく暑くなく快適そのもの。

ここへのアプローチは、一応、島のレンタサイクルもあるのですが、アシスト付きでないとちょっとしんどい。それ以外だと島のハイヤーを頼むことになります。それだと時間の制限がありますし、原付バイクで回られていた方もおられましたが、どうしてもエンジン音が露払いになってしまい、小鳥などはサッと姿を隠してしまいます。

私たちはランドナーだから何度でも、それほど苦も無く来ることができましたし、朝6時に来ることもできました。それこそ朝飯前! (でも、もっと早く来るべきだった。夜明け前の3時30分に来られた方はウトウが巣から飛び立つシーンを見ることができたそうです。)

自転車ツーリングの良いところです。

 

 

【千鳥が浦園地・野鳥観察小屋】

展望台から更に上ると最高地点を超えたあたりから見晴らしの良い原っぱに出ます。

海へ向かう道を降りてゆくとそこは野鳥観察小屋。

 

そこにはニコンの高性能望遠鏡があって崖で営巣するウミウやヒメウ、ハヤブサなどの観察ができます。

 

 

私のカメラではこれが精一杯でしたが、その望遠鏡はもっと大きくはっきり見れましたよ。

 

 

【観音崎展望台】

野鳥観察小屋から小さなアップダウンをいくつかこなすと観音岬園地。

エゾカンゾウが可憐でとても素敵なアクセントになっていました。

ところどころ異様に大きな白い花はエゾノシシウド。

どちらも咲いているのは初めて見ました。

 

 

ここの展望台ではそれほど鳥は見かけませんでした。

親方は自転車を前に次のプランでも練っているの?

 

 

今回は私はいつもの親方2号車ですが、親方はステンレスフレームのJBT号です。

このJBT号、フレームサイズは私のより大きくて、ホィールはハブダイナモを採用してるのに、私の自転車より軽いんですよね。自分の自転車が気に入らないわけではないけれど、自転車を持つたびに「あ、私のより軽い」って気が付いてしまう。そろそろ新しいの作ってもらおうかな。。

いやいや、お客さんのが最優先。わかってます。

 

 

観音崎展望台から北側。

連なる大きな崖の先にはフェリーターミナル近くの灯台が見えました。

崖の茶色い部分はほとんど穴ぼこだらけ。ようするにウトウの巣というわけです。

 

ここも日没近くになると景色が一変するんでしょうね。

なんといっても、80万羽ですもんね。

 

*

*

さぁて、ここからは気持ちのいいダウンヒル!

 

 

でも、逆回りすると結構な上り坂。(><)

焼尻島、その先には北海道が見えます。

 

 

 

【天売の森】

天売島の中央部には豊かな森が広がります。

道も整備され、ランドナーに程よい未舗装路だったりします。その道も海岸線同様、とてもご機嫌で走ってきたわけですが、京都に戻ってきて調べてみると、江戸時代から明治時代にかけて島の森林がほぼ消滅した時代があったとのこと。深刻な水不足に陥った一時期を、森を育てることで乗り超えてきたそうです。

参考にした資料はこちら

興味のある方は是非。

 

 

休憩舎

無人ですが、入れます。

大きな座敷で休憩も可能。トイレはバイオトイレでした。

 

 

自転車で行けなくもないですが、散歩も楽しい。

小鳥もいろんな種類がいましたよ。

森も育ち、そろそろ干ばつも必要なようです。

 

 

【オロロン鳥】

正式名ウミガラス。

「オロローン」と鳴くのでオロロン鳥と呼ばれるようになったとどこかで読みました。西側から宗谷岬を目指すサイクルツーリストなら必ず走るオロロンライン。巨大な黒白のペンギンみたいな鳥のオブジェを目にした方も結構おられるんじゃないかな。羽幌町のシンボルなのです。

でも、この鳥には悲しい歴史があります。

戦前は4万羽ものウミガラスが天売島に繁殖に来ていたそうですが、戦後の鰊の乱獲(餌の減少)や、サケマスの流し網漁(網に絡まる)などで激減。更に天敵となるカラスやウミネコの増加に伴い、なんと2008年にはたったの13羽まで減ってしまったそう。

その後、いろんな方の努力によって今年は104羽まで数を戻してきたそうですが、4万羽が13羽ってすごくないですか。

そんな鳥を海から見てきましたよ。

 

 

船頭兼ガイドが1人とお客が6人で満席。

島の北側から崖下に向かいます。

 

海に浮かぶケイマフリ。

 

崖で子育てをしているのはヒメウ。

この一枚に7羽とその雛が映っています。

こうやって片親がつきっきりで面倒を見る雛は生存率が高いそうです。

 

 

緑から濃紺、紫。ホント、美しい。

成鳥の足元に雛のくちばしが見えていますよ。

 

波の向こうに白黒の鳥。

ウミガラス。オロロン鳥です。

20羽近くの群れのようで、104羽の内、5-6分の1が集結しています。

ガイドさんもちょっと興奮気味。

少しづつ近寄ってくれるのですが。

 

あ、気づかれた!

「うわー、待ってー。」

鳥もあわててるけど、船内も大騒ぎ。

利尻をバックに飛び立っていくオロロン鳥たち。

 

さようなら~。

一瞬の出来事でしたが、貴重な一瞬でした。

ありがとう。

写真を見返してみると、ウミガラスだけでなく、ウトウまで1羽混ざって飛んでいました。こんなことがあるから写真にとるのが楽しい。

 

 

天売島だけでずいぶん長くなってしまいました。

小さな島ですが、本当に見どころ一杯です。

特に5月から7月がお勧めです。

 

 

 

*****

 

【焼尻島】

天売から焼尻までは距離にして4キロ、フェリーで30分程。
島の大きさは天売より少し小さいようですが、周回距離は天売とほとんど変わりません。概ね平坦で、ところどころ急な坂道があります。
険しい崖が島の半分を占め、命の循環を肌で感じる天売島が男島、島の大半が草原と原生林でふんわり優しい焼尻島が女島、2島合わせて夫婦島なんて言われています。

 

焼尻島でもかつてはニシンの加工のために木の伐採が行われたそうです。でも、天売ほどではなかった。今も残る原生林はイチイとミズナラの混生で他で見たことのない雰囲気です。そして、島の西南に位置する高台「鷹ノ巣園地」からは360度の眺望が望めます。

 

あと、日本で唯一の羊だけの牧場があるのですが、後継者がおらず、とうとう今年の11月で牧場を閉めるそうです。残念ですね。

 

 

 

***

あれに見えるは天売島。

 

 

 

オンコの荘

国の天然記念物にも指定されている焼尻島の自然林は、この島の中央部からほぼ東半分に広がっています。風の強いこの地で長年生き抜いてきた広葉樹と針葉樹が混然一体となって、独特の樹形へと成長し不思議な雰囲気を作り出しています。

 

 

森を抜けると島を横切る「オンコ海道」へ。草原の中の一本道です。

遮るものも無くて利尻島まで見えました。

 

ずーっとフラワーロード。

6月、最高。

 

 

 

鷹ノ巣園地

北海道も天売島も利尻島も全部見えました。

写真に納まらないスケールでした。

 

 

復路

 

 

 

たった10キロを1時間半ほどかけて島を一周しました。

まだ、時間があるのでフェリー乗り場近くの喫茶店で一休み、って閉まってますよ。

ちょっと分かりにくい場所にあるこの茶店、「クローズだけど、ママがいればコーヒーくらい飲ませてくれるよ。」との情報を貰っていたので恐る恐るノックをしてみる。

横浜からのアイターンさんでとてもユニークなマダムがオーナーでした。

楽しく過ごさせていただきました。

 

 

*****

この後、羽幌で車に乗り換えて苫前で一泊。

翌日は知床まで400キロのドライブ移動です。ちょっと早めに着いて網走で観光できるかな、とまだまだ盛りだくさんで旅のプランは続きます。

 

 

つちやはるみ

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