こんにちは、前野です。
今日は来月開催予定のイベントについてお知らせします。
11月3日(木)文化の日にコンセントレーションおにゅう峠を開催します。
【コンセントレーションおにゅう峠】
日にち:11月3日(木)文化の日
集合時間:12時から13時くらい(13時集合写真撮影)
場所:おにゅう峠(滋賀、福井の県境)
参加申し込み、参加費:不要です
コンセントレーションはとてもシンプルなイベントで、決められた時間に集合場所に集まって皆さんで交流したり、集合写真を撮ったりします。
今回の集合場所は福井県小浜市と滋賀県高島市の境に位置する「おにゅう峠」。標高830mの峠が集合場所です。
集合時刻がお昼時なので、峠でお弁当にするのがいいんじゃないでしょうか。
ちなみに、滋賀県側は道の駅朽木新本陣周辺以外食べ物を調達できる場所はありません。福井県側も東小浜駅周辺を離れると補給できる場所は殆ど無いのでご注意ください。
滋賀県側は紅葉と雲海が有名で近年は多くの人が訪れるようになっています。福井県側は走りごたえのある峠道で、天気が良ければ日本海を望むことも出来ます。
集合場所へのルート取りは自由。輪行で小浜や湖西線沿線の駅から走るもよし、カーサイクリングで朽木周辺から走るのもいいと思います。もちろんご自宅から全部自走でもOK。JR東小浜駅スタートでおにゅう峠に行くルートを例として引いてみました。9時半ごろスタートすれば余裕をもって12時におにゅう峠に到着できるのではないでしょうか。
過去には日吉ダムでコンセントレーションひよしを開催していますのでその時のブログ記事も参考にご覧ください。
おにゅう峠でコンセントレーションを開催するのは今回が初めてではありません。
2年前、2020年の7月にもおにゅう峠でコンセントレーションを企画しましたが、雨の為中止になってしまいました。
ついこの前の出来事と思っていましたが、あれからもう2年以上経っているというのが驚きです。
今回は晴れるといいな。
このイベントは参加申し込み、参加費などは必要ありません。どなたでも参加していただけますので、紅葉のおにゅう峠の上で皆様にお会いできることを楽しみにしています。
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【おにゅう峠雲海サイクリングのお誘い】
コンセントレーションおにゅう峠はサイクリングのコース取りはそれぞれの自由。決められた時間に集合地点に集まるイベントです。
例年であればおにゅう峠の紅葉が見頃を迎える時期になりますので、有志を募っておにゅう峠の雲海を見に行くサイクリングをコンセントレーションおにゅう峠開催日の早朝に行おうと思います。
とは言っても、「私前野が京都市内から深夜スタートでおにゅう峠まで走るので誰かご一緒しませんか?」という個人的な企画です。こちらをクリックしていただくとルートの詳細、スケジュール、注意事項などを読んでいただけます。興味のある方はご覧ください。
ちなみに2年前に雲海を見に行った時の様子をブログ記事にしていますのでこちらも参考にどうぞ。コース取り、時間などはこの時とほぼ同様の予定です。
おにゅう峠を両側から登るハードなコースです。「どなたでもお待ちしています!」とは言えないのですが、晩秋の静かな夜の山を自転車で走るのは楽しいものです。それに条件さえそろえば雲海と紅葉のコラボレーションが見られるはずです。
前野と一緒に100km走ろうという方いらっしゃいましたらアイズバイシクルまでご連絡をお願いします。集合場所は京都市内ですが、ご都合に応じて途中からの参加もOKです。ご相談ください。
雲海サイクリング参加のご連絡はこちらからお願いします。
こんにちは、前野です。
猛烈に暑かった気温も落ち着いて過ごしやすくなりました。
今回はオダックス近畿主催のブルべ、BRM924近畿600km茨木を走ってきたので紹介します。
スタートとゴールは茨木市。亀岡や美山、小浜など走り慣れた地域も含まれていますが、越前海岸や福井と岐阜の山奥へ行くのは久しぶりです。
ちなみにブルべのサブタイトルは「夢はでっかく琵琶湖一周」。
琵琶湖沿いは走りませんが一応ビワイチしてますね??
福井と岐阜の県境に位置する温見峠を夜間に越えることがこのブルべ最大の醍醐味でしょうか。
国道157号線の福井と岐阜の県境に位置する温見峠。特に岐阜県側は洗い越し区間が連続するほか、切り立った渓谷沿いに道を通しているのでハンドル操作を誤れば100m近い谷底に一直線…
酷い道、通称「酷道」として有名です。
2018年に初めて訪れたときは、道の険しさもさることながら大野市から本巣市まで約90㎞コンビニはおろか自動販売機も無く、補給できる場所が無いことが過酷さを際立たせていました。
その時の様子はこちらに書いています。
今年は600㎞と200㎞を1本ずつ完走しているので、この茨木600㎞と来月の守山300mを完走すれば2019年ぶりのSR(スーパーランドナー)を獲ることが出来ます。
そんな理由もあって何としても完走したいのです。
今回も友人のSと一緒に走ります。前回の米原600㎞は彼にとって初めての600㎞完走が懸かっていたので慎重にプランを練って走りましたが、今回は宿を取らずに仮眠のみで走る計画です。(前回は自分も久々の600㎞だったので夜間走行に自信がありませんでした…!)
茨木駅を8時スタート。制限時間は40時間ですが余裕を持って翌日の19時、35時間のゴールを目安に走ります。京都から茨木まで輪行なので、帰りの電車を考えると遅くても22時台に戻りたいところです。
ブリーフィングでは深夜の温見峠で主催者の方が待機してくれるという、頼もしいお知らせがありました。車検もクリアしていざスタートです。
8:00 スタート 茨木市中央公園
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11:22 77km フォトコントロール1 美山かやぶきの里
8時スタートに集まった参加者は5人。2013年からブルべに参加してきましたが、これだけ少ない人数のスタートは初めてです。ちなみに1時間前の7時スタートは13人。
スタートすると茨木から亀岡、日吉ダムを経由して美山かやぶきの里へ。走り慣れた道と見慣れた景色なので僕たち二人は日帰りサイクリングに行くような感覚が抜けず緊張感がありません。亀岡は彼岸花が綺麗に咲いていました。
2時間ほど走って美山の山崎ショップで休憩。茨木のスタートから近い位置を走っていた方と僕たち二人で先頭を回して走ったので楽に距離を稼げました。3人で談笑しつつパンを1個食べて再スタート。
最初のチェックポイント美山かやぶきの里に着くと通過証明のために写真を撮ります。蕎麦の白い花が綺麗でした。
12:13 90km 五波峠
かやぶきの里を出て少し走ると林道に入り、福井県へ抜ける五波峠へ。この先まとまった登りは福井から岐阜に抜ける温見峠までありません。
登りも下りも落ち枝や落石があるいつもの五波峠でした。変わった事と言えば、峠に設置されている木製の看板が朽ちて倒れていました。数か月前に来たときはまだ立っていたんですけどね。
福井県側下りの途中では参加者の方がパンクしていました。以前にSと二人で五波峠に行ったときは彼の28Cタイヤが2回もパンクしていたので走り慣れているとはいえ油断できない区間でした。
14:05 134.4km フォトコントロール2 福井県海浜自然センター
五波峠から小浜までの道も京都からおにゅう峠を周回する時に使う道なのでこの時点ではまだ非日常感を感じられずにいました。小浜の古い町並みはなんだか地元に帰ってきたような安心感を覚えます。小浜の市街地でゆっくり昼食を摂ることも考えたのですが、決め手に欠けてそのまま通過しました。
小浜から敦賀までは海岸線を走ります。多少のアップダウンはありますが景色も良く順調です。この辺りまで来ると頻繁に走る場所では無いのでフレッシュな感覚が出てきました。三方五湖を通るのも2年ぶりくらい。
15:57 162km 敦賀で遅めの昼食
昼食か夕食なのか分からない時間ですが、敦賀の市街地で食事を摂ることにしました。
敦賀と言えばソースカツ丼のヨーロッパ軒。ルート沿いにあるので覗いてみましたが、ランチとディナー間の休憩時間でした。残念!!
ヨーロッパ軒のすぐ近くにとんかつ屋さんがあったので入店。僕はヨーロッパ軒を諦めきれずソースカツ丼を注文。ご飯大盛、キャベツとあさりの味噌汁はお代わりしました。この先の越前海岸も頑張れそうです。
17:10 180km 夕暮れの越前海岸を先頭交代しながら進む
新日本海フェリーの乗り場を通り過ぎると越前海岸を北上していきます。少し肌寒く感じてきたのでメリノウールのアームカバーを付けて早めの防寒対策。
スタート前の想定通り、越前海岸走行中に日没を迎えることになりました。夕暮れの日本海は美しく、日が沈んだ後は漁船の灯りが空を照らしていました。
18:51 212km トイレ休憩
越前海岸の道路は所々に公衆トイレがあるのでPC1までもう少しという所ですが休憩を挟みます。Sは膝が少し痛むと言っているので適度に休んで無理のないペースで進むことにしました。休憩を挟むと調子が戻るのでどうにかなりそうです。
20:07 236.4km PC1 ファミリーマート川尻店
スタートからちょうど12時間、PC1のファミリーマートに到着しました。ここで越前海岸と別れて大野市方面へ進んでいきます。
豚まんを食べた後、カップ焼きそばを追加しました。食べ過ぎな気もしますが、今回のような長いブルべ中はこれだけ食べても2、3時間経つとまたお腹が減ってきます。
22:17 約270km 徐々に気温が下がる
福井市を抜けると気温が下がり始め、標高が上がると霧も出てきました。
アームウォーマーだけでは寒くなってきたのでベストを着て、足にはレッグウォーマーを装着。少し暑いくらいの方が調子よく走れるので寒さ対策は早めに行います。
22:54 286km 越前大野駅
大野市の市街地に到着しました。さすがに時間が遅いので閑散としていますが、4年ぶりに訪れたので感慨深いものがあります。前回大野市に来たときは、冠山峠から降りてきた後に宿探しを始めてギリギリのところで見つけた古い旅館に素泊まりしました。
夕食は近くの居酒屋で。その時の思い出をSと話しながら市街地を抜けていきます。
大野の市街地を出ると約90㎞補給できる場所が有りません。主催者の方が峠の上で休憩できるスペースを用意してくれているはずですが、それだけを頼りにはできません。4年前と同じように大野市の市街地の端にあるローソンで温見峠前最後の補給。おにぎりとコーヒー、飲み物を買いました。甘い飲み物は飽きてきたのでボトルの片方にはお茶を入れます。フロントバッグにはスタートから携帯しているクリーム玄米ブランと途中で買ったパンが残っているので食べ物は充分でしょう。
ヘルメットにヘッドライトを装着してコンビニを出発。1キロくらい走ったところで、二人とも寒くてレインジャケットを着こみました。登りが始まれば身体が温まるのでそれまでの辛抱です。
23:51 大型車通行不能を警告する看板が何度も現れる
福県側から温見峠に向かうと、しばらく綺麗な2車線道路が続くので「酷道」を期待していると拍子抜けするかもしれません。でも、道沿いに時々現れる「大型車通行不能」の看板がこの先の険しさを物語っています。
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日付は変わり9月25日
0:10 313km 温見峠区間はヘッドライトを装備
摩耶姫ダムを抜けるまでは綺麗な道が続き、トンネルもあるので人工物に守られている安心感があります。今まで600㎞ブルべでヘルメットに道を照らす為のヘッドライトを付けることはあまりなかったのですが、温見峠の下り対策でヘッドライトを新調しました。通常時は暖色LEDで手元を照らし、下りや曲がりくねった登坂では白色LEDの明るい光で遠くまで照らせます。ずっと古いものを使っていたので新しいライトの性能には驚きました。今後は夜間走行用装備としてスタメン入りするかもしれません。手元が明るいとキューシートを読むのに便利でオレンジ色の光はなんだか心が落ち着きます。
そういえば、大野市のコンビニを出た直後に羽織ったレインジャケットは身体が温まったので登りの序盤で脱ぎました。
0:27 他の参加者に会えると嬉しい
ダム沿いの道で他の参加者の方に追いつきました。今回のブルべは出走者が20名に満たないので誰かに会えると嬉しくなります。「こんばんは~」と声をかけて先へ進みます。
1:14 315km この先道幅狭し。酷道の本領発揮
2車線の快走路だったはずが急に林道のような狭い道に切り替わりました。これでも地図上は同じ国道です。
ここから先が酷道157号線温見峠越えの醍醐味が詰まった区間になります。わくわくしてきました。
ちなみに道路を照らしているのはSON Edelux2ヘッドライト。ハブダイナモ給電のライトですが配光が秀逸で写真の通り非常に遠くまで広く均一に照らしてくれます。
バッテリー残量を気にする必要もないので、今回のように徹夜で走る場合に最適です。
1:17 316km 背の低いおにぎり
前回訪れた時も写真を撮った背の低いおにぎり。4年経って劣化が進んでいますが健在でした。このおにぎりのところで道は左に曲がり、橋を渡って温見廃村跡を抜けていきます。
1:30 320km 温見ストレート
1km以上続くロングストレートが現れます。ヘルメットに着けたヘッドライトで林の中を照らすと無数の光る眼が。鹿がそこら中にいました。ふと左側を照らしたら大きな角を生やした鹿が近くいたときは悲鳴をあげてしまいました。暗闇に光る眼と大きな角。それが藪の中数メートル先にいたらびっくりしますよね?
1:42 324km 路面には砂利や枝葉が散らばっている
温見ストレートを抜けると勾配が厳しくなり、本格的な登り区間に入っていきます。この辺りに来ると鹿の気配は無くなりましたが、今度は坂との戦いです。時間を忘れ夢中で走っていますがこの時深夜2時前。こんな事普通のツーリングなら絶対やりません。深夜走行はブルべを走るうえで最高の贅沢です。
1:55 相変わらず福井県側の路面は荒れている
急勾配と石畳のように割れたコンクリート舗装。650×42Bタイヤでも快適と言い難い道の荒れ様です。
1:55 325km 戦略的押し歩き
脚に負荷をかけすぎないように路面が荒れて勾配が厳しい区間は二人とも押し歩きました。限界まで坂と戦って足を着くのではなく、明日に響かないように脚の限界が来る前に歩くのです。制限時間には充分余裕があり、まだゴールまで300㎞残っているので登りの数十秒のために頑張る必要はありません。
それに歩くとストレッチが出来て脚がスッキリします。
2:17 327.2km フォトコントロール3 温見峠(標高1020m)
無事に温見峠に到着。前回来た時もその秘境ぶりに驚きましたが、まさか深夜に来るとは思いもよりませんでした。峠は風の通り道になっていて途端に寒く感じたので、レインジャケットを羽織り急いで通過証明用の写真を撮影。
茨木のスタートから少しずつ積み重ねてここまで来ることが出来ました。温見峠を登り切ったので余程のことが無い限り完走出来そうです。
峠の簡易休憩所
峠の岐阜県側に主催者の方が車とブルーシートを使って休憩所を用意してくれていました。ブルーシートの中でコーラとチョコレート、クッキーをいただいてほっと一息。主催者の方曰くほとんどの参加者が深夜の内に温見峠を越えているようです。
暖かい簡易テントの中で一休みできたので僕たちも下り始めます。ネックウォーマーと長指のグローブを着けて最大限の防寒対策。Sはおなかにあたる風を防ぐためにジャージの中にビニール袋を入れていました。
2:46 333km 温見峠名物「洗い越し」
岐阜県側にしばらく下っていくと水が流れる音と共に洗い越しが出現しました。連続して洗い越しを通過できるのは近畿ではここだけではないでしょうか。
水しぶきを上げて通過するのが楽しい!
夜中の山奥なのであくまでも安全第一ですが、この洗い越しを豪快に横切るのが温見峠の岐阜県側に遊園地のアトラクション的な楽しさを加えています。水の勢いがあるので少し横に流される感覚が有りますが転びそうになるほどではありません。
それと、泥除けが無い自転車でスピードを出して通過するとびしょびしょになります。Sはここで濡らした足が下りで冷え、山を抜けた最初のコンビニで靴下を買って履き替えるほどでした。
3:16 344km 左側は断崖絶壁
洗い越し区間を通過すると次は転落事故多発区間になります。渓谷沿いの曲がりくねった狭路でガードレールの無い場所が殆ど。深夜なので左側を流れる川は道路から全く見えませんが、落ちたら闇に吸い込まれるような落差があります。
3:34 350km 例の看板はもう無い
無事に温見峠区間を抜けました。楽しみだけど怖い区間でもあったので通過してほっと一息。4年前に来たときはここに「落ちたら死ぬ!」という看板があったのですが現在は撤去されています。
この後、しばらく下って90㎞ぶりのコンビニで休憩。この時午前4:45。さすがに二人とも眠たくなってきたので食事を済ませた後、近くの道の駅に行って仮眠を取ることにしました。1時間ほどベンチに座って目を瞑り眠気を解消します。
6:24 385km 朝焼けの中海を目指して南下する
1時間の休憩でだいぶすっきりしたので走行を再開しました。肌寒かった気温も上がり始め、この日の最高気温は30℃の予報です。海までひたすら堤防沿いを走って南下していきます。暑くなってくるのでまずはレインジャケット、お次はベスト、さらにレッグウォーマーとアームウォーマーを外して昼間装備に戻していきます。そして日焼け止めも忘れずに。今回のブルべは念入りに日焼け止めを塗りなおしたので殆ど焼けず、疲労感の軽減につながりました。
9:09 439.8km PC2 湾岸長島PA
ひたすら堤防道路を走り続けて三重県の湾岸長島PAに到着。ブルべのコントロールポイントにパーキングエリアが選ばれているのは初めてです。裏手に一般お客様入口があって入ることが出来ます。
ジャージとビンディングシューズでパーキングエリアを歩くのは不思議な体験でした。フードコートでカツカレーを食べ、売店で通過証明の為のレシートを取得。グァバジュースなるものがあったので買ってみました。
9:19 PAの足湯で回復
湾岸長島PAには無料の足湯があるので食後に入らせてもらいます。いいリフレッシュになりました。
10:30 約460㎞ 四日市で交通量の多さに疲弊する
湾岸長島PAを出発すると交通量の多い道が続きます。特に四日市付近は信号も車も多くて疲れました。無事に温見峠を下りてきたのにこんなところで車に引っ掛けられるわけにはいきません。自転車歩道通行可の区間は歩道も積極的に利用します。
11:13 471km 堤防道路が続く
四日市を抜けると、亀山まで鈴鹿川沿いの堤防道路を走ります。ようやく交通量が減って少し安心して走れます。次のPC3まで距離があるので湾岸長島PAで買ったパンを食べてエネルギー補給。堤防道路は交通量は少ないのですが、補給場所が無いのでフロントバッグに入れた食べ物が役立ちます。
11:31 474km Sは睡眠不足でDNFがよぎる
堤防道路の途中でSが遅れがちになりました。眠気でしんどいと言うので堤防道路を少し外れてイートインの有るコンビニで長めの休憩を取ることにしました。自分も一人で夜通し走ると猛烈な睡魔に襲われることがあるので辛さはよくわかります。こういう時は10分でも目を閉じるだけでマシになるので休むことが一番です。それに僕もボトルの中身が少なくなっていたのでちょうどいいタイミングでした。
30分ほど休憩、Sはロックアイスを背中に入れたり色々と対策をして出発しました。
ちなみに彼はフルマラソンは数えきれないほど(僕は1度だけヘロヘロになって完走しました…)、100kmウルトラマラソンも完走している程の体力の持ち主ですが、このブルべが今までの中で一番過酷だったと語っています。
13:31 506.5km PC3セブン-イレブン 津市白山町店
堤防道路を離れてからは広域農道特有の直線的なアップダウンが続きました。Sはまだ眠気から完全に開放されていないようですが、走行距離は500kmを越えてPC3に無事到着しました。
おにぎりが売り切れていたのでいなり寿司を購入。甘い炭酸が飲みたくなったので飲み物はファンタグレープ。日差しが強く照り付けているのでコンビニの陰で休憩しました。
実はこの時、重大な出来事が起きていました…
14:28 514km 青山峠を登る
青山峠を越えると伊賀コリドールロードの強烈なアップダウンをこなします。伊賀コリドールロードは何度走っても好きになれません。バイクや車で走るにはいいのかもしれませんが、自転車だとひたすらアップダウンを繰り返すだけで景色は風情に欠けます…
伊賀コリドールロードへの文句を言いつつ伊賀上野に到着しました。駅の近くのコンビニで最終休憩の為停車。この時、Sが急に焦り始めました。
「レシート貰ってなかった…!」
先程のPC3でSも買い物をしたのですが、眠気のせいかレシートを貰わずそのまま出発してしまったのです。通過証明になるPCのレシートが無いとゴールまで走り切っても認定を貰えません。ここでSの心は折れかけてDNF宣言をしそうになりました。ただ、冷静に考えるとPC3では僕が一緒にいてSが写った写真も撮影しています。(写真には日時が記録されています)さらに、レジでの決済を電子マネーで行っていたのでレシートは無くても電子マネーの決済情報で店舗名と日時がわかります。この2点が有ったので、伊賀上野でDNFするのではなく、ゴールまで走り切って後は主催者の方に委ねることにしました。
17:47 581km ゴールが見えてきた
交通量が増えてきたのでかなり気を使いますがゴールは確実に近づいています。丘を越えて枚方に入ればあと少し!
18:44 598km 安全第一で残りの距離を消化
昨日の同時刻には越前海岸を走っていたことを思うと不思議な風景です。完走は確定しました。
19:30 603.5km この和室に入った時刻がゴールタイムになる
駐輪場所に迷いつつ、ゴールの茨木市福祉文化会館(オークシアター)和室に到着しました。入室した時刻は19:30。そして懸案事項だったSのPC3のレシートですが、僕が行動を共にしていたのでそれが証明になるのと、電子マネー決済の記録などもあったのであっさりとOKを貰えました。
無事に二人とも35時間30分で完走!目安のゴールタイムにしていた19時から大きく遅れなかったのも良かったです。
今回は久々に徹夜で走るブルべでしたが、一緒に走った友人Sのおかげで楽しく最後まで走り続けることが出来ました。これが一人だと深夜早朝の走行は眠気との戦いになるので本当に助かりました。
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今回もグランボア650Bランドナーで完走
ランドナーはのんびりと走る自転車。スピードを求めない人が乗る自転車。ランドナーに対してそんなイメージを持たれている気がするのですが、僕が600㎞ブルべにランドナーを使うのはこの自転車で走る方がタイヤの細いロードバイクで走るより快適で速いからです。
ブルべ用に吟味されたフルオーダーフレーム、転がりの軽いエートルエキストラレジェ650×42Bタイヤ、ハブダイナモ給電の明るい前後ライト、手が痺れないグランボアフランス型ランドナーバーと身体に馴染んだイデアル#90サドル、荷物に簡単にアクセスできるフロントバッグ、足元が濡れることを防ぐマッドガード。
ランドナーに付いているこれらの部品はクラシックな雰囲気を出す為の飾りではなく、長距離を快適に速く走るための道具なのです。
フロントライトはキャリア右側にSON Edelux2、左側にサブライトとしてキャットアイVOLT800の2灯体制。VOLT800は温見峠の下りで念のため点灯しましたがそれ以外ではほぼ使わず、Edelux2のみで充分な視界を得ることが出来ます。
テールライトはシートチューブに直付けされたキムラTL-06D。こちらもSON28ハブダイナモからの給電で点灯し、フロントライトのEdelux2と連動しています。前後ライトは停車後も本体内蔵のコンデンサーに蓄えた電力で光り続けます。
荷物は全てグランボアフロントバッグに集約しています。サドルに跨ったままアクセスできる帆布のフロントバッグは古臭いようでとても合理的です。一緒に走ったSは現在主流の大型防水サドルバッグに荷物をまとめていましたが、荷物の出し入れをするのに時間がかかりブルべの後半はフロントバッグを使いたいと言うほどでした。もちろん完全防水のバイクパッキング用サドルバッグが活躍するシーンもあると思いますが、荷物の取り出しやすさではフロントバッグに敵いません。レインジャケットを取り出したりネックウォーマーやアームウォーマーをしまったり、ブルべ中にバッグを開け閉めする回数は意外と多いのです。
帆布もただのコットン生地ではありません。意外と防水性が高く、土砂降りを長時間走らなければ中の荷物が濡れることは稀です。
バッグの帆布にはグリーンランドワックスという蜜蝋とパラフィンを混ぜたものを年に一回、生地全体に塗布、浸透させるメンテナンスをしています。雨に降られても濡れるのは表面だけで、バッグの内側は殆ど浸水しません。風合いが味わい深く変化するのも帆布フロントバッグの良い所です。
前回の米原600と異なる装備としては、後ろ泥除けにマッドフラップを追加しています。フロントのマッドフラップは常時装着しているのですが、今回は友人と先頭交代しながら走る計画だったので後ろの人が快適に走れるよう装備しました。厚さ2mmのゴムシートからフロント用よりも長めに切り出しています。
この装備、親方にはちょっと不評でしたが(汗)、形状や取り付け方法などを改良して今後もブルべ専用装備として使おうと思います。
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ランドナーでブルべを走ってみようという方、是非アイズバイシクルまでご相談ください。ランドナーのオーダーはもちろん、走り方や装備面などでもお力になれると思いますのでお気軽にお声がけください。
そしてブルべでお会いしたときはよろしくお願いします!
こんにちは、前野です。
店のシャッターを閉める時間でもまだ明るかったのが、気が付けば行き交う車や自転車はライトを点灯しています。あっという間に9月ですね。
先日、8月の最後を締めくくる楽しいサイクリングに行ってきたので紹介します。
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8月も終わろうかという頃、福岡から”旅の自転車店プラットホーム”の大介店長とそのお客様のNさん、息子さんのつばさ君が京都に来てくれました。
大介店長が京都に来る前日に電話したところ、初日はみんなで沢ノ池へサイクリングに行くということなので、ちょうど休みの自分も混ぜてもらいました。
妙心寺で3人と待ち合わせ
大介店長と走るのもだいぶ久しぶりですが、Nさん親子と会うのは今回が初めて。
Nさん親子とは以前からインスタグラムで繋がっていたので対面でお会いするのは初めてでしたが、自己紹介も少なめに会話が弾みました。
熱心に撮影していただいて恐縮です…!
Nさんは早速カメラで自転車の撮影会。チェーン周りしっかり洗ってくればよかった…
NさんのグランボアTypeERもフロントシングル
Nさんの自転車はプラットホームで組まれたグランボアTypeER650B。変速はリア11速のフロントシングルです。オーダーされる際に自分の乗っているグランボアをベースにされたというので嬉しい限りです。
チェーンリングはサンクフィーユ、ブレーキはカンチブレーキ”ミラン”、フロントバッグはアンベール2017をチョイスされています。大介店長によるベルやシフトレバーの肉抜き工作もポイントです。そして自転車はとてもキレイに手入れされています。
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御経坂峠は旧道で
妙心寺を出発して国道162号線で沢の池へ向かいます。この日は土曜日で交通量が多かったのですが、旧道は車一台通らず快適です。
苔むした道を下って中川へ
高雄の観光駐車場で一息ついて、中川に向けて国道を登っていきます。トンネルを抜けてしまえばすぐに中川集落なのですが、ここは普段通らない旧道ルートで回り道。
つばさ君は古いマスプロ車をレストアしてサイクリングを楽しむ大学生。写真にも表れていますが、元気いっぱいで勢いがあります。
菩提の滝に寄り道
中川の集落入り口から沢の池方面へ分岐して狭い道を登っていきます。沢の池に続く道の途中には菩提の滝があるので寄り道です。
みんなは自転車を置いて滝まで歩いていくのですが、つばさ君はギリギリのところまで自転車を担いで下りて行きました。
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沢の池に到着!
濡れた足で菩提の滝を後にして、さらに登っていくと沢の池に到着します。池のほとりに自転車を立てて写真を撮ったり、座って池を眺めたり。のんびりとした時間が過ぎていきます。
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中川の集落を通って杉坂口へ
沢の池から下って元来た道に戻ると、集落内を通る国道162号線の旧道で杉坂口、京見峠を目指します。
道風神社で運試し
杉坂口から京見峠に向けて登っていくと、途中に道風神社があります。山の中の小さな神社ですが境内は綺麗に手入れされていて、おみくじもあります。
楽しい時間をありがとうございました
最後は山の家はせがわでハンバーグランチ。僕もご一緒したいところでしたが、私用が有ったので泣く泣く京見峠を下って先に帰路に就きました。
午前中だけの30㎞程のサイクリングでしたが、学生の頃の原点に戻ったような充実した時間でした。大介店長、Nさん、つばさ君楽しい時間をありがとうございました。また一緒に走れる日を楽しみにしています。
【アイズバイシクル9月の予定】
・定休日:13日(火曜日)
・親方と専務は10日程ツーリングに出かける予定です。オーダーやレストアのご相談を希望される方は事前にお問い合わせください。
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先月入荷したアラヤツーリストは500mmが青のみとなりましたが、550mmは3色全てご案内できます。
アイズバイシクルではアラヤツーリストの後ろ泥除けを輪行簡単仕様に加工、カンチブレーキのアーチワイヤーとチドリを交換、ステムを適正な長さに変更して納車します。
バッグを載せるためのフロントキャリアの追加や各種部品の交換なども是非ご相談ください。
輪行方法もロードバイクとは少し異なりますのでレクチャー致します。
秋は自転車に乗るのに適した季節です。
これからランドナーに乗ってサイクリングを始めたいと考えている方、ン十年ぶりにサイクリングを再開してみようという方、増車をご検討の方、ご相談お待ちしています!
こんにちは、前野です。
6月に続いて今月もブルべを走ってきました。
参加したのはオダックス近畿主催のBRM709大津200㎞
コースは大津の近江大橋北側をスタートして琵琶湖大橋のある堅田から山へ向かい鯖街道を北上します。花折トンネル、朽木、檜峠を経てマキノで琵琶湖の湖岸へ。
海津大崎、奥琵琶湖パークウェイ、旧賤ケ岳トンネルなど奥琵琶湖を満喫し、湖東は湖岸道路をひたすら走って大津の近江大橋近くに帰ってきます。
鯖街道以外はほぼビワイチの時計回り版。
琵琶湖一周をするときは基本的に反時計回りで走るので、見慣れた琵琶湖の景色も少しは新鮮に感じられるかもしれません。それに奥琵琶湖パークウェイを自転車で登るのも初めてです。
6:00 近江大橋北側からスタート
自宅から自走で20㎞程走って大津のスタート地点に到着。4時に家を出た直後はライトが必要でしたがすぐに明るくなって到着した頃にはこの通り。
今日の天気予報は昼頃から時々雨。気温が高すぎるよりは多少の雨で涼しくなった方が走りやすいはずです。
車検を済ませ、ブルべカードを貰って全体ブリーフィング。時間制限のあるコントロールポイントは一か所のみで写真を撮って通過証明にするフォトコントロールが三か所。注意するべきは奥琵琶湖でトンネルを通過する際に歩道を進むくらいでしょうか。
今回のブルべもスタートは名前を呼ばれた順。なんと2番目に呼ばれてすぐにスタートしました。
7:50 50.1㎞ フォトコントロール1道の駅朽木新本陣
堅田までの国道は信号が多く、加速して巡航体制に入った途端に次の信号で停車。風向きはよく、30㎞/h台半ばで走れるので信号に阻まれなければどんどん進みました。
堅田から途中集落、花折トンネルへの登りはスタートからの勢いに任せてガシガシ踏んで登っていきます。何度も走っている道で曇っていたのでフォトコントロールの朽木まで写真は無し。
道の駅に着くと通過証明の写真だけ撮ってすぐに出発です。
9:08 海津大崎を通って奥琵琶湖パークウェイへ
朽木から檜峠を越えると琵琶湖の湖岸へ向かいます。今津、マキノを通って奥琵琶湖へ。4月は花見客でにぎわう海津大崎を通って奥琵琶湖パークウェイへ向かいます。
自転車で奥琵琶湖パークウェイに行くのは初めて。
標高は花折トンネルの方が高いので大したことないだろうと思いながら登り始めました。暑さでボトルの水が残り僅かなので展望台の自販機で冷たい飲み物を補給したいところです。
9:43 95.3㎞ フォトコントロール2奥琵琶湖パークウェイ
奥琵琶湖パークウェイは九十九折が続き、今回のコース中では最もしんどい登りでした。気温が高く汗が噴き出し、水を飲もうにも90㎞以上走ってきたのでボトルは空に…
「先月の米原600㎞に比べれば大したことは…」と思いながら淡々と回し、ようやく展望台に着いたのでした。通過証明の写真を撮ったらすぐに自販機で飲み物を購入。
サイクリング中に一気飲みは良くないとわかっているのですが、500mlをあっという間に飲み干してしまいました。一息ついて展望台を出発します。
10:04 雨が降るようには思えない
展望台から先は湖岸道路まで下りかと思いきや、アップダウンが続きます。
GPSに表示された平均速度がどんどん低下していくのが気になりますが、暑くてペースは上げられません。2つ目のピークを越えると今度こそ下り。
ビワイチで何度も寄った塩津のローソンで水2Lと軽い補給食を買って旧賤ケ岳トンネルへ。
旧賤ケ岳トンネルへの登りは奥琵琶湖パークウェイの直後なのであっさりとクリア。竹生島が見える定番の撮影ポイントがあるのですが、雲が多く景色がいまいちだったので今回は素通りして先を急ぎます。
この先は本当に平地だけ。風との勝負になります。
10:53 119.9㎞ PC1道の駅湖北水鳥ステーション
旧賤ケ岳トンネルから20㎞ほどでPC1に到着。ここではアクエリアス1本とINゼリーを購入。もう少しで昼時なので座って食事をしてもいい気はしますが午後から雨予報。のんびりしていると雨の中走る時間が長くなりそうなので足早に出発しようとすると背後から名前を呼ぶ声が。
振り返るとそこにいたのはシクロツーリスト誌やランドヌール誌でおなじみの田村さんでした。まさか奥琵琶湖で会うと思っていなかったのでこれにはびっくり!
11:51 144㎞ 彦根の市街地付近から暗雲立ち込める
湖北水鳥ステーションで雨雲は見えませんでしたが、南下するにつれて進行方向に黒い雲が見え始めました。今にも雨が降り出しそう。そして信号と交通量が増えてきて思いのほか平均速度が上がりません。今回は停車も含めた平均速度を25㎞/h以上で維持できれば7時間台での完走が狙えます。彦根付近でGPSに表示されていた平均速度は24.4㎞/hほど。峠が無いので自然と平均速度は上がっていきそうですが、交通量増加に伴う徐行と信号待ちの時間が増えて8時間切りは怪しくなってきました。彦根城前の交差点で右折するために5分近く停車したのは参りました。
雨雲レーダーの様子
彦根を抜けたあたりで雨が降り始めました。最初は小粒でぽつぽつと。遠くには時折稲妻が光ります。
暑さに参っていたので多少の雨は涼しくて好都合と思っているとあっという間に土砂降りに変わりました。
雨の降り始めに雨具を着なかったので全身ずぶぬれで、レインウェアを着るタイミングが有りません。目の前が真っ白になるような凄まじい雨の中無心で進んでいきます。泥除けとマッドフラップがあるので路面からのしぶきは抑えられますが、雨の勢いはそれを圧倒していました。
この雨雲レーダーのスクリーンショットはゴール後に撮りました。豪雨の最中は写真を撮る余裕が全くありませんでした。
13:23 182㎞ フォトコントロール3サイクリストの聖地石碑
全身に激しく雨粒が打ち付け、自転車が走る道路の端はほぼ冠水しているような場所もあり経験したことのない状況です。
それでも速度の低下を最小限に留めて最終フォトコントロールに到着しました。この石碑、確か数年前に作られたはずですが何故このポーズ…?
安易に聖地と書いてしまうのもなんだか…
短時間の豪雨で道路は一部冠水
琵琶湖大橋付近で雨の勢いは少しだけ緩まりましたが、ゴールまで残り2㎞位のところで再び滝のような大雨に。車も多く車道を安心して走れないので歩道を徐行しながらゴールまで行きました。
14:16 201㎞ フィニッシュ
奥琵琶湖にいた頃は14時前にフィニッシュすることを目論んでいましたがそう上手くは行きませんでした。結局14:16にフィニッシュ。8時間16分での完走となりました。
コースプロファイルから楽に完走できるだろうと思ってエントリーした今回のブルべでしたが、やはり楽なブルべは無いということを思い知らされました。滝のような雨の中走り続けるなんてブルべ以外じゃ考えられません。
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2022年版オダックス近畿200㎞ピンバッジ
ゴール受付で主催者の方にブルべカードとフォトコントロールの写真を確認してもらい無事認定。オダックス近畿のピンバッジも購入できました。このバッジはオダックス近畿がオリジナルで作っているもので、毎年デザインが変わります。完走したブルべでこれを記念に買うのがちょっとした楽しみです。
京阪電車で京都へ帰る
帰りは浜大津から京都市内まで京阪電車で輪行して帰りました。車内は空いていて、京都駅で乗り換えのために歩かなくていいのでおすすめです。路面電車から地下鉄に変化するのも楽しいですよ。
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今週末の7月24日(日)までグランボアオンラインストアでは夏のセールを開催しています。
掲載商品が表示価格より1割引きとお買い得です。(お取り寄せ品、受注生産品など例外もあります)
今回のブルべでも使用しているグランボアタイヤも勿論対象です。
自分がランドナー使っているタイヤは650×42Bですが、普通のロードバイクでも使える700×26Cやディスクロードにおすすめの700×30Cもラインナップしています。
グランボアタイヤのポイントでもある乗り心地の良さを体感していただけるはずですので、初めての方もこの機会に是非お試しください。
こんにちは、前野です。
6月の半ば、600㎞ブルべに参加してきたので紹介します。
久々に参加した600㎞ブルべはオダックス近畿主催のBRM618米原600㎞
滋賀県のJR米原駅前をスタートして信州を満喫するコースです。
当初は諏訪湖までの往路に野麦峠が含まれていたのですが、通行止めでスタート1週間前にコース変更。
野麦峠の代わりに開田高原を経由して諏訪湖まで向かうことになりました。
コース説明にはこう書いてあります。
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近畿から信州に行くには車を使うしかない。
そう思っていた時期が私にもありました。
ですが、よくよく考えてみると近畿の東端、米原からならば行けなくはない訳です。出来るのならば行くしかありません。
しかしどう考えても長野県内は夜間にしか通過しないので風景もあまり見えないんですよね。
ほとんど岐阜県内の風景しか記憶に残らないはず。
苦労するしかないと分かってはいます。見返りが少ないことも予想出来ます。
ないないずくしであっても、そこに道があるのならば行くしかありません。
それが旅人(ランドヌール)というものでしょう。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
何というか、普通じゃないですね…
そもそも今回エントリーしたのは最も日照時間の長い時期に近場でエントリーできる600㎞という条件で探したから。日照時間が長い季節なら夜間走行は短くて済みますし、気温も寒くないので走りやすいはずです。
ただ、この米原600は登りが多く、コースの難易度はやや高め。600㎞で獲得標高7500mなので山岳コースと言って差し支えないでしょう。
300㎞以上のブルべはSR600紀伊山地を一昨年に走ったのを除くと2019年のPBP前に走った守山300㎞以来になります。
PBP以降参加したブルべは数えるほどで2020年はSR600紀伊山地のみ、2021年は200㎞を2本。
SR600紀伊山地は計画的に宿を取って走ったのでもはやツーリングでした。夜通し走るサイクリングをしていないので、400㎞以上のブルべの走り方をもはや忘れています。
そして今回は600㎞ブルべ初完走を目指す友人と共に走るので二人で確実に完走できるように制限時間をフルに使う計画を立てました。その名も「40時間計画」
600㎞ブルべの制限時間が40時間なので制限時間目一杯使って完走しようという計画です。
初日は5~22時で約300㎞を走り22時~翌朝4時までホテル滞在、二日目は4時~21時の間に残りの300㎞を走ってゴールを目指します。
一緒に走る友人は手前のディスクロードで出走
JR米原駅を5時にスタート。今回一緒に走る友人とは5月に湖東の峠巡りをしたり、小浜日帰りサイクリングを一緒に走って調整済み。
彼とは5年ほど前に大津スタートの600㎞ブルべを一緒に走ったのですが、悪天候と計画不足でDNFに。その頃の自分は400㎞でも600㎞でも出たとこ勝負。宿は取らずに勢いに任せて夜通し走り、なるべく早くゴールするスタイルだったのでそれに600㎞が初めての友達を巻き込めば当然の結果でした。
今回はその時の反省を活かしてエントリー前に走行計画を作成しました。
ホテルに6時間滞在することを計画に入れ、制限時間ギリギリのタイムスケジュールで完走を目指します。
5:46 関ケ原
スタートは一人ずつ呼ばれた順番に出て行くので友人と同時にスタートは出来ず、しばらく短独走。友人を追いかけて合流できたのはスタートして15㎞ほどの地点でした。関ケ原付近は大型車が多い国道でしたが、垂井から先は旧中山道をトレースする巧みなルート運びで快適でした。
7:38 64.5㎞地点の関市内でパンク
スタートから2時間半ほど経った頃、友人が前輪の空気圧が下がっているということで停車。焦らずパンク修理です。
パンクの原因はタイヤブート。実は同じことを自分も過去のツーリングで経験しています。
少し前に二人でおにゅう峠を走ったのですが、その時に小さなサイドカットをして念のためにタイヤブートを貼っていました。ただ、このタイヤブートはあくまでも応急処置用で、張ったまま使い続けるとタイヤブートのふちがチューブと擦れてパンクしてしまいます。
応急処置したタイヤをそのまま使っていたことで起こるべくして起きたパンクでした。友人も前輪のタイヤに不安を感じていたようで、サドルバッグの中から予備タイヤが登場。タイヤも交換して不安を取り除きました。
タイヤとリムの嵌め合わせがきつくて時間がかかり、結局パンク修理と近くのコンビニで一息ついたので30分ほど停車。この間にどんどん抜かれてほぼ最後尾に。序盤とは言えみんなが先に行くのを見送ると焦ります。
10:54 岩屋ダム
3年前の京都1000㎞でも走った道を通って飛騨方面へ進んでいきます。道の駅平成、そして岩屋ダム。岩屋ダムは二人で初めて走った600㎞ブルべの時にDNFがよぎり始めた場所だったので感慨深いです。
今日は二人とも快調で天気は曇り。じつはこのブルべも雨が降るか微妙なところで1週間くらい前から天気予報とにらめっこをしていたのですが、結局最後まで雨が降ることなく終わりました。
12:41 161㎞地点 PC1
そんなこんなで多少の峠も挟みつつ161km地点のPC1に到着。ここはスタッフの方が待機している有人PCで飲み物と補給食の用意がありました。関市以降しっかり補給できる場所が無かったので助かります。パンと飲み物を貰い、15分ほど滞在して出発。ここから先が本格的な登りの始まりです。
14:06 飛騨小坂から約15㎞、1000mアップの登り
PC1を出るとすぐに長い登りに。頑張ってもペースは上がらないので二人で話をしながら登っていきます。雲が多い天気ですが雨が降ることは無さそう。楽しいけどしんどい時間が続きました。普通のツーリングだったら濁河温泉かこの先の開田高原で一泊したいですね。
14:54 日本一の溶岩流展望台
ようやく登りがひと段落すると道は尾根伝いになって緩やかにアップダウンを繰り返します。あいにく雲が多く御嶽山全体を眺めることは出来ませんでしたが、さすが信州と思わせる景色でした。ここから先は開田高原に向けて長い下りになります。
16:21 御嶽山
開田高原への下りの途中で他の参加者の方が大勢立ち止まって写真を撮っているポイントがあったので僕たちも停車。「飛騨御嶽尚子ボルダーロード」という石碑で、シドニーオリンピックで金メダルを取った高橋尚子さんが高地トレーニングをしていたことに由来しているようです。
石碑正面には御嶽山、裏には乗鞍岳が見える最高のビューポイントでした。
16:22 景色のいい場所に石碑があると撮りたくなりませんか?
乗鞍にはしばらく行っていませんが、乗鞍を通るSR600もあるのでそのうちチャレンジしたいです
乗鞍を眺めながら下る
標高が高く、下りでは寒いくらいの気温なのでレインジャケットを羽織ります。
開田高原までの道は路肩が広くとられていて、赤い舗装の部分は高地トレーニングをするランナーが走りやすいように整備されていました。下った先にはきれいに整備されたトラックで陸上選手がトレーニングをしていました。この下りはダイナミックでとても楽しかったです。
19:09 権兵衛トンネルへの登りで日没
開田高原区間を抜けると木曽でようやくデイリーヤマザキを見つけて小休止。ホテルを予約している諏訪まではまだ距離があるのでパンとプリンを食べました。
木曽から伊那谷へは権兵衛トンネルを越えていきます。トンネルの入り口までヒルクライム。
19:23 権兵衛トンネル手前
権兵衛トンネルが見えたところで一旦止まって装備を整えます。友人はサドルバッグがタイヤに擦りそうだったのでバックルを締めなおしていました。権兵衛トンネルは4㎞の下り基調。こんなに長いトンネルはなかなかありません。交通量も少なくて伊那谷への下りを楽しみました。
19:48 暗くなった伊那を走る
4㎞続く権兵衛トンネルを抜けると辺りは暗くなっていました。伊那谷へ下り辰野、岡谷、そして本日の宿を取っている諏訪を目指します。辰野では道路が川から近く、時々道に蛍が飛んでいました。
ランドナーに装備しているライト
自分の乗っているグランボアランドナーはSON28ハブダイナモで前後のライトを点灯します。フロントはSON Edelux2、シートチューブに直付けされたテールライトはキムラTL-06Dです。
フロントライトのEdelux2は上側への光がカットされたワイドな配光で遠くまで均一に照らしてくれるので路面が見やすく安心して走れます。
テールライトのTL-06Dは走行中の安全確保はもちろん、停車後も明るさを維持して光り続けてくれるので信号待ちも安心です。
ライトが充実すると夜走るのが楽しくなりますよ。
ちなみに400㎞以上のブルべでは前照灯2灯以上装備がルール上必須。フロントキャリアの左側にキャットアイVOLT800をサブライトとして装着しましたが今回は一度も使いませんでした。
サブライトのVOLT800は悪天候時に点灯させるほか、自転車から簡単に外せるので夜間のパンク修理などにも役立ちます。
22:03 初日は中間地点の諏訪で終了。残り300㎞
21時過ぎに諏訪のホテルに着いて近くのマクドナルドで夕食。ご当地の食事を食べたいのですが時間が遅くて店が開いていないのと、睡眠時間が惜しいのですぐに食事が出来るファストフードで正解でした。
風呂に入って装備を整え、23時頃就寝。今日はたくさん登りました!明日は少し楽かな?
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【2日目】
アラームの音で3時に起床。ブルべ中に4時間眠るとめちゃくちゃ回復します。
ホテルを出て集合場所のファミリーマートへ。黒から濃い青になっていく空を見ながら朝食を食べ、友人と合流しました。4時にコースへ戻り二日目スタート!
4:07 フォトチェック諏訪大社前宮
再スタートしてすぐ、フォトチェックの諏訪大社前宮で撮影。空がどんどん明るくなっています。
4:14 杖突峠で夜明けを迎える
杖突峠の序盤で空はこの通り。杖突峠に来るのは確か2回目ですが、諏訪側から登るのは初めて。最初に訪れたのは6年前。浜松をスタートして中央構造線沿いにソロツーリングをした時でした。浜松から兵越峠、下栗の里、しらびそ峠、分杭峠、そして最後に杖突峠を通って諏訪がゴールでした。下栗の里ではおばあさんが一人で切り盛りしている民宿に宿泊。まだ続けていらっしゃるのだろうか…
5:01 杖突峠から先は霧の中
杖突峠の南側は霧が出ていて気温も低そう。しばらく下って高遠へ。周りにブルべの参加者はいません。多くの方が諏訪ではなく、杖突峠を越えてから仮眠を取ったようでした。睡眠時間を多くとった分、ギリギリのタイムスケジュールで走っているのでゴールに間に合うのか少し心配です。
朝5時に杖突峠の上にいて、夜までに米原駅へ自転車で移動するなんて実感が湧きませんよね…
6:55 信州は山がきれい
淡々と距離を消化していきます。しばらく大きな峠は無いので景色を楽しみながら。前日は雨こそ降らなかったもののずっと曇り空。今日は青空に南アルプスが映えています。
阿智に着くとコンビニで休憩して峠越えの準備。清内路トンネルを通って木曽に戻ります。
10:05 阿智から清内路トンネルを越えて木曽へ
清内路トンネルは前日通った権兵衛トンネルと同じく市街地からしばらく登った先にあるトンネルなので入り口まで標高差500mを登らされます。
11:06 馬籠峠
清内路トンネルを通って木曽へ戻ると次は馬籠峠の登りになります。なんだか昨日より登っている時間が長いような。馬籠峠はハイカーの方もちらほら。
11:14 フォトチェック 馬籠宿
馬籠峠から下るとフォトチェックの中山道馬籠宿に到着。撮影とトイレ休憩を挟んで出発。下りきるとすぐに次の登りが始まります。そして天気が良くて景色が映えるのは嬉しいのですがとても暑い。2本のボトルがあっという間に空になっていきます。
14:05
アップダウンは続きます。この辺りまで来ると徐々にほかの参加者に追いつき始め、時間内完走の勝算が立ってきました。
14:21 後半も名の無いアップダウンが続く
通称?茶畑の登り。茶畑の中をロングストレートが突っ切っています。峠ではないけどしっかり登る道が次々と登場。500㎞過ぎればゴールまで残りは平坦。そう言い聞かせながら淡々と登りました。
17:49
山の中から市街地に戻ってきました。まだ滋賀県にも入ってないのに岐阜城を見るとゴールに帰ってきたような安心感を覚えます。
18:01 長良川沿いを走る
往路とほぼ同じ道を通って米原まで。500㎞以上走っているので二人とも疲れているけど夜間走行を避けたおかげかモチベーションは高く、走ることを楽しめています。
19時すぎ 垂井から関ケ原への登りで日没を迎える
2回目の夜がやってきました。とは言ってもゴールまでもう少しなのでエネルギーを使い切っても大丈夫。このままいくと20時半には確実にゴールできそうです。パンクしてもギリギリ間に合います。
2人揃って完走 39時間17分
国道27号線で友人が前に出ると猛然とペースアップ。600㎞ブルべの終盤とは思えないスピードで関ケ原への暖斜面を登っていきます。あまりにも早いので千切られないように空腹の腹に力を入れて着いていきました。以前走った米原600㎞でも最後は関ケ原を越えたのですが、その時一人で走っていた時とは比べようもないペースで登りをクリア。ここにきてなかなか会えなかった他の参加者の姿も。
関ケ原でのペースアップのおかげで米原駅前のゴールには20時17分に到着しました。
主催者の方にブルべカードを提出し、2人そろって600㎞完走の認定を受けることが出来ました。
コースは今まで走った600㎞ブルべの中で最も過酷でしたが、夜間走行を避けて睡眠を十分にとったおかげで最後まで調子よく走れました。それに今回は友人がいてくれたおかげでソロ参加の何倍も楽しいブルべでした。
タイムを意識して走るブルべもまたやりたいですが、友達と参加するなら楽しく走れるこのスタイルがいいですね。
次回は10月の守山300㎞を一緒に走る予定です。
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店頭商品すべて店頭価格から1割引きとなります。ただし、ご予約品やお取り寄せ品、修理などの作業工賃は対象外となります。
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