アイズの独り言>

 

長らく留守にしていてすみませんでした。帰国して山積みの仕事を何とかかたずけて少し落ち着きました。

あの台風10号が上陸する前日に渡仏して、「一日ずれてなくて良かった。ラッキー!」なんて思っていたら、フランスに着いてからもPBP出走前日までは雨だったのに、スタート時には雨は上がったりして、今回はお天気が見方をしてくれました。おかげで初参加したPBPも途中DNFが頭をよぎる時間もありましたが無事に完走することができ、そして、グランボア2度目のコンクールマシンではエントリー29チーム中、見事総合3位をいただくことができました!!!

たくさんの応援とご協力に心から感謝申し上げます。日本とフランスとの時差は7時間、ちょうど現地での夜間や明け方のつらい時間帯にSNSを通して応援メッセージが届くのでとても励みになりました。ありがとうございました!

2019年は年明けからこの日を目標にライダーの前野とメカニックの伊藤と共に取り組んでまいりました。特に前野は4年に1度しかないPBPの出場資格を得るために年明けからブルべのスケジュールを組み、気の休まらない日を過ごしてきたことと思います。また、伊藤につきましては昨年の夏に退職した野田店長の代わりを務めるべく製作に携わり、私たちが留守にする間は一人で店を切り盛りしてくれました。この2人がいてくれたおかげで私たちはこんな大きな挑戦を果たすことができましたし、結果も残すことができました。あらためて2人にも心からお礼を伝えたいと思います。ありがとう。また、今は育休中の店長代理のなっちゃんこと、古市も大いに応援し、留守を守る伊藤を助けてくれました。ありがとうね。

今回のコンクールはフランスのスポーツ新聞、そう、あのレキップでも記事になり、グランボアのことも紹介してもらっています。もちろん、フランス語ですが、嬉しいコメントをもらえましたのでぜひご覧下さい。レキップベロマガジン

 

 

 

グランボア OYAKATA 2019CdM/PBPモデル

 

6月のJBTが終わってから約2ヶ月でコンクール用の自転車を仕上げたわけですが、親方はお客様からの仕事もこなしながら時間外でフレームを仕上げ、オールメッキの下処理、キャリアやオリジナルパーツや小物の製作、軽量化、漠然としたそれぞれのアイデアを一つ一つ形にしながら試走ができる段階までに組みあがったのは渡仏一週間前でした。前野がその仮組状態のコンクール車を140kmほど試走して問題がないことを確認してからフレームと泥除けに仕上の線引きを施し、本組をしています。この過密なスケジュールに臨機応変に対応してくれた鍍金屋さんやグランボア専属で塗装を引き受けてくださっているEDO、毎週土曜日におしゃべりがてら来店くださるTさんにも様々な加工でお世話になりました。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***

【パリブレストパリ】

フランスのパリからブレストまで往復する1,200キロを決められた時間内で走りきるといもの。1891年に最初に開催され、現在でも継続されている世界最古の自転車イベントで今年は19回目です。計算が合わないのは開催期間が一定ではなかったため。初期のころは10年前後で1度開催される不定期のプロのレースだったようです。7回のプロのレースを経て、1951年から一般のサイクリストが参加できるラリー形式となり、5年に一度の期間もあったりしながら今の4年に一度に定着したようです。スタート地点も昨年まではパリ郊外のサンカンタンイヴリーヌでしたが、今年からパリから西に30キロほど離れたランブイエとなりました。33年前に第1回先進国首脳会議、ランブイエサミットが開かれた場所で、大きすぎない素敵なお城があり、それに付属する牧場があり、森があり、庭があり、池があり、自然豊かなとても美しい所でした。今年の参加者は公式ホームページによると6,673人。スタッフやボランティア、サポートや観戦に来られる方も入れるとすごい数の人が世界中から集まります。それがレースではなく、最長で4泊5日間にも及ぶサイクリングイベントだというところが面白いですね。

 

 

 

ランブイエ城

 

 

ゴールシーン

 

 

 

 

ちょっと、また長くなりそうです。

今日はここまでにしてコンクールの流れについてはまた後日アップいたします。その他、グランボアのコンクールマシンの細かな解説や他のコンクール出走車両については後日親方が、パリブレストパリとコンクールマシンのインプレッションについては前野がこれから記事にしてくれると思いますのでそちらをお待ちください。

 

それでは、続く~。

つちやはるみ

いよいよ今週末はJBT。アイズはスタッフ総出で長野まで出張ですので明日から18日までアイズバイシクルはお休みをいただきます。その間、通販もお休みします。ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。

 

こんなに長くお店を閉めるのは久しぶりです。

スタッフが増えて、年中無休となってからは親方と専務がいなくてもお店は開けてもらっていましたから。昔は年に何回かありましたよね。。ひどいときは海外出張で一か月近くお店を閉めたこともありました。

 

 

ところで、JBT車両は出来上がったのかな??

もちろん出来上がりました。

ビジュアルのインパクトは大きく変わりませんが、あらゆる点で2年前より進化させて9キロを切りましたよ。いろいろと新しい提案が盛りだくさん! 現車は是非現地でじっくりご覧ください。

 

 

 

それにしても、忙しい充実した毎日を過ごさせていただいています。

 

ありがとうございます。

あと少し、頑張ってきます。

 

 

 

つちやはるみ

いつもは来客も少なくて静かなはずの2月。

ですが、ここ数年は年明けからなんだか落ち着かない仕事に追われています。そう、このハンドメイドバイシクル展に展示する自転車やパンフレットの製作があるのです。毎年、作ったものを発表する場があるのは嬉しいことで、しかも、来場者だけでなく、出展も無料なのですからありがたい。関西から少し遠いですが、今年は過去最高の出展社数を記録しているそうですし、何より日本で始めてのバイクビルダーたちのイベント、ジャパンバイクテクニークのプレ展示も兼ねているので少々遠くても行く価値アリ。是非、多くの方にお越しいただければと思います。

 

 

 

グランボアは今年は2台のランドナーを用意しました。

1台はもちろんJBT用で、チョコのサイズで製作した試作車です。

2017年にフランスで開催されたコンクールマシンに参加した軽量ランドナーを、更にフレーム設計から考え直して製作しました。それに、パーツ構成も見直していますし、新しい試作パーツもいくつかセットアップしています。

 

まだまだ試作の段階で細部の軽量化は手付かずの状態ですが、なんと、車両重量がコンクールモデルの9.07kgをすでに抜いていて9.03kg!鉄ベースのイデアルのサドルを付けてですので本戦用は8kg代は確実に狙えそうです。是非、じかに持ち上げてその軽さを感じてもらえたらと思っています。

 

 

 

 

 

そして、もう一台は極普通の部品で組上げたこちらの700Cランドナー。

 

 

 

だけど、フレームはちょっと凝った作りになっています。

ラグレスの仕上げ、2枚肩のフォーククラウンに23mm径の丸フォーク。

 

クロスドシートステー。

 

25mm径のシートピラー用のシートチューブ。

 

 

28Cと30Cタイヤを使い分けできる設計。

上の完成車画像は28C装着時、こちらは30C装着時です。

 

 

いずれの仕様も、今いただいているそれぞれ別々のお客様からの課題なんです。イロイロ盛り込んで設計と出来上がりの確認をした一台ですが、とても素敵に仕上がりました。こちらも是非じかにご覧いただければと思っています。

 

また、この白い一台はハンドメイドバイシクル展が終わりましたら販売可能です。フレームサイズは芯芯で555mm。サイズの合う方、グランボアが丹精込めた展示会モデルはいかがですか?興味のある方は是非、展示会でお声をおかけください!残念ながら展示会にお越し頂けない方は、ハンドメイドバイシクル展終了後にお問合せいただければと思います。

 

 

 

そして、本日刷り上ったパンフレット。

いつものように、少しだけ内容変わりました。

通販のご利用で無料でお送りします。

つちやはるみ

電装のカーボンブラシ工作は、私にとって憧れの機構でした。

ヘッドチューブ内に接点を設けることで、回転するフォークとフレームを通電させることができるこの仕掛けは、ヘッドラグ付近からピロンとコードが露出せずスマートな印象を与えます。

 

そもそもカーボンブラシとはルネエルスの工作の名称であり、その名の通りコラムに組み込まれたカーボンの芯をヘッドチューブ内の真鍮のバンドに接触させることにより通電させました。

 

 

ルネエルスの機構 1946年ルシクル紙

 

ルネエルスカーボンブラシのユニット

 

コラムへ組み込まれたルネエルスカーボンブラシ(珍しいトップチューブ仕様です)

 

 

 

現在、日本ではカーボンの芯を破損しにくい真鍮などで製作することが多いですが、この機構の事を「カーボンブラシ」と呼ぶのが一般的です。

カーボンブラシはフォークコラムに接点を設けヘッドチューブの内側に真鍮のバンドを圧入する方法(ルネエルス)とフォークコラム銅板を巻き付けダウンチューブに接点を設ける方法(東叡社)の2つの手法が主流ですが、グランボアではフォークコラムに接点を設ける前者の方法を採用しました。

 

 

グランボア工房での製作手順を紹介します。

まずフレーム側バンドをフレーム内径に合わせて調整し、バンドにコードをハンダ付けします。

 

 

塩ビの絶縁バンドを巻いて慎重に圧入します。

圧入後ハンダ付け部分はコラムに接触しないようにダウンチューブ側に折り返します。

 

 

次にコラムへ組み付けるパーツを旋盤で削り出します。

右から真鍮製接点、塩ビ製絶縁パイプ、コラムに溶接する本体パイプです。

 

 

フォークコラムにパイプを銀ロウでロウ付けします。

 

 

スプリングにコードと接点をハンダ付けし絶縁パイプに通します。

 

 

コラムに組み付けました。

フレームに装着後、テスターで通電確認をすれば完成です。

 

 

横からの図です。

メンテナンス性とフォーク抜き輪行時のフォーク着脱を容易にするために接点の出っ張りを最小限に抑えています。

 

 

カーボンブラシは基本的にフレーム制作時にオーダーするもので後付け加工が困難でしたが、グランボアでは後付け加工が可能です。

電装でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

 

大介店長 (2018年退職)

随分お待たせしていましたジルベルトゥのバックミラーが再入荷してまいりましたのでお知らせします。付けていることを感じさせない、小ぶりでスタイリッシュなミラー。今回は少しまとまった数を入れましたのでしばらくは在庫切れにならないでいけるかな。。。でも、いざ、欲しいときには切れてたりするんですよね。。イデアルのサドルもナチュラルソフトはしばらく在庫状態だったんですが、今はナチュラルソフトだけが欠品中です。欲しい方とうまくタイミングが合いますように。

 

 

そして、こちらもサイズが合えばお買い得品。とても小さなサイズのデモンターブルです。ほとんど乗られていない、良品ですよ。デモンタでこのサイズ、しかもエルゴレバー仕様は既製品ではまずありませんからオーダーをお考えの小柄な方にはまたと無いニュース!

是非、ご検討ください!

つちやはるみ

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