アイズの独り言

すみません、連載が途絶えてしまいました。今日はホィールについてです。
ホィール組はライダーとなるチョコ君の得意分野。もちろん今回コンクールの自転車のためのホィールはチョコ君自らがホィール組をし、何度も試走を重ねて組み合わせやテンションを変えて出来上がったホィールです。

 

 

いくつかの組み合わせで検討を重ねた結果、チョコ君の乗り方とレースのコースを考えて、このようなスペックで本戦に臨むことになりました!

・リム パピヨン ヴィンテージ 32H
より軽くするためにハト目のないヴィンテージスタイルのリムを採用しました。通常は36Hのみのラインナップですが、コンクールに向けて今年の春の生産時に特別に32Hを作ってもらっていました。更に軽いホィールとなる28Hのダブルアイレットの試作とスモールの28Hの組み合わせとで終盤まで悩んでいましたが、「乗り心地」と「完成車のインパクト」からスペシャルラージハブを採用することとなり、このリムを使うこととなりました。グランボアのリムは台湾のメーカーで作ってもらっていますが、最初のモデル、スカラベができてからかれこれもう10年にもなります。長年の信頼関係と経験があるから遠く離れたメーカーさんも協力してくださいます。謝謝!

・スポーク DT-SWISS レボリューション
超軽量Wバテットスポークです。さらに、いつもは真鍮ニップルでホィール組をしていますが、今回は3日間だけのレースを走ることだけを考え、アルミニップルを採用してています。

・タイヤ リエール 36B エキストラレジェ
2017年限定モデルの36Bリエールの赤いエキストラレジェ!36Bのエキストラレジェは普段チョコ君がブルべを走るときに愛用しているサイズでもありますし、平均時速22kmを維持しながら舗装路もダートも走らなければならない今回のレースには、トレッドゴムがサイドウォールをしっかり覆っているリエールがぴったりだと考えました。

・チューブ L’aile
軽量化のことだけを考えるとポリウレタンのチューブにすれば良いのですが、それではショックの吸収性にかけるため、路面の振動をもろに受けてしまい、跳ねるような乗り心地になってしまいます。実走できる軽量ランドナーにはやっぱりゴム製のチューブが必要です。
レールは軽量化も乗り心地も、どちらにとってもワンランクアップできるチューブ。エキストラレジェと組み合わせて使うとその性能がより発揮されます。

そうして出来上がった本戦用のホィール。重量は・・・

フロント760g・リア930g!
大きなフランジのついたグランボアのスペシャルラージフランジハブを搭載していても1kgを超えないホィールが出来ました!

ちなみに、同じ穴数でツーリングをするためのホィールを作った場合(リムパピヨン32H、ハブLFQR、DTコンペティション#14+真鍮ニップル+タイヤリエールEL)の重量は、フロント871g、リア1078gなので、1台分で考えると259gの軽量化ができました!グランボアタイヤ28Cを1本分の軽量化です!


足回りの軽量化は走行感覚に大きく影響をもたらします。試走段階では、硬めに組まれたがっちりしたホィールが好みのチョコ君のには若干柔らかいと感じるそうですが、乗り味は良いみたいです。
本戦で実際に長距離のレースを走ってみてどんなインプレッションを感じるのか、ホィールに並々ならぬこだわりのあるチョコ君に話を聞くのが楽しみです!

*****
今日のおまけ。
チョコ君の補給食お願いリスト。

薄皮アンパン!

 

 

 
さぁ、チームグランボアはいよいよフランス入りしましたよ!


この日は競技のコースが発表されました。
1日目: 6/30日金曜日 225km/3800mup 2分置きスタートの自転車のトライアル。
2日目: 7/1日日曜日 AMダート22km PM150km/GPS無しで決められたチェックポイントを巡る。
早速明日、試走です。

なっぱ (2021年退職)


いよいよ明日の早朝にフランスに向けての出発日です。チームグランボアは日本から親方、はるみさん、店長、チョコ君、そしてアイズの常連様で今回チョコ君のチームメイトとなって走ってくださるU様がフランスへ向かいます。フランスでは、長年渡仏の際の通訳をしてくださっているKさま、そしてグランボアの商品を扱ってくださっている現地フランスのショップの方々も応援に駆けつけてくださいます。いよいよ、チームグランボア始動です!

 

 

さて、今日は電装についてです。
コンクールに出場する自転車は、電装が付いていないといけないというルールがあります。また、レース中にライトを点灯させた状態で走るシーンもあり、初日のレースも朝4時スタートとまだ夜が完全に明ける前に走りだすことになります。

ライトについてもいろいろと検討を重ねた結果、最終的にはこのようになりました。
ヘッドライトはグランボアの完成車の定番砲弾型ライトです。これがプラスチックで軽い、さらに取り付けステーも切り取って軽量化をしています。これに組み合わせるダイナモはドイツのメーカー、べロジカルで現代の技術で作られた最新のダイナモです。ライトと比べるといかにコンパクトに作られているかお分かりと思います。昔からあるシステムを現代の技術でもう一度作るなんて、グランボアと少し似ていますね!

さて、こちらのライトとダイナモは取付方に軽量化の工夫があります。

前にライト・後ろにダイナモというのが一般的な装着の仕方ですが、今回はライトとダイナモをフロントキャリアに一本のボルトで直かに固定し、コードも取り付けボルトを中空化して通しています。これも軽量化のアイデアですね。

 

 

チョコ君試走中。

電柱の灯りと同じくらい明るい!

 

 

 

テールライトについてはかなり悩みました。カーボンブラシを使うことなども検討しましたが、配線が必要なぶん重たくなってしまいます。そんなときに親方が出会ったライトがこちらでした。

グランボアの自転車を作るために必要なパーツや道具を探すため、親方は毎年3月に台北ショーを訪問しています。今年台北ショーで、台湾のライトメーカー・Kileyさんからこれを紹介してもらったそうです。なんでも、グランボアのギャラリーページを見て、グランボアではこんなライトきっと使えるんじゃない?とわざわざ作って、親方がブースに来るのを待ってくれていたとのこと!

 

さて、新作ライトの重さは・・・

19g!!!

 
軽いのは、電池式じゃないことにも由来します。このライト、簡単に取り外しが出来てUSBケーブルで充電ができるんですよ。デザインもすっきりしていて品が良いです。それに、テールランプの取付ステーをクルクル廻すとネジが現れ、シートチューブのテール台座に直付できるようになっているのですよ。

この夏にはちょっと形を変えてグランボアで販売の予定です。お楽しみに!

 

国内はもちろん、現地フランスのショップさんや、台湾のメーカーさん、グランボアは海を越えたチームになっているんだなと思うと本当に嬉しくなります^^
コンクールの期間中、グランボアのfacebookInstagramではリアルタイムに様子がアップされていくと思いますので、ときどき覗いてみてくださいね。そして、皆さんのエールがとても励みになるので応援引き続きよろしくお願いします!

なっぱ (2021年退職)


コンクールまでのカウントダウンブログ、楽しみに見ています!というお声、今日もたくさんいただきました。本当にありがとうございます!ブログをご覧いただいて分かるとおり、グラム単位の軽量化にこれでもかと力を注いでいるチームグランボア。必要なもの、必要でないものを見極めながらここまでの作業を進めてきました。

そんななか、泥除け泥除けは、国内最大手の本所工研さんでいつも作ってもらっているアルミの泥除けを、長さを短くする等の加工はせずにオリジナルのまま使います!
泥除けが無くても自転車で走ることはできますが、ただ走ることができればいい自転車を作りたくてコンクールに出るのではありません。グランボアの考える“美しい自転車”をどこまで軽量にできるのかに挑戦しにいくのです。ですので、作っているのは当然、泥除けつきの自転車です。

軽量化のための工夫はその装着方法にあります。作りかけのステーを見ていただけると、どういうことかピンと来る方もいらっしゃるかと思います。ステーのエンド側の先端をハンマーで叩いて平たく潰し、そこに穴を開けています。

答えはコチラ。

ダルマねじを使わずにステーを留めるためでした!
小ぶりなデザインのグランボアダルマももともと軽量加工されていると言えるのですが、そもそもダルマを使わなければもっと軽量化できるじゃないかということで、エンド側はステーを潰してチタンのボルトで留めました。「この穴を開ける位置を決めるのはめちゃくちゃ難しいんですよ。少しずれるとクリアランスが出ませんからね」と店長。今年の春出来上がったばかりのグランボアのイタリアンフェンダーを作った経験がここに活かされているのですね。
あと、ハブについての記事で書いていませんでしたが、クイックレリースは今回レースに必要ないので省略しました。

ガード側ももちろんダルマを使わず、こちらはアルミのリベットで留めています。

泥除けを簡単に着脱するためのグランボアER金具にも軽量加工がされています。ER輪行のキモとなるERボルトはすべてチタン製に置き換えました。

さらに、泥除けの裏側を見てみると・・・


1枚目がリア、2枚目がフロントです。手に持っているのが元々のER金具の形、泥除けに付いているのが店長によって軽量加工されたER金具です。全然形が違いますね・・・!

必要なものは残しながら、軽量化できるところはとことん加工する。そんなふうにコンクールのための自転車を作ってきて、ようやく完成しました。アイズバイシクル店頭では明日(土曜日)の午前中くらいまで完成した自転車をご覧いただけると思います。出発前でバタバタしていますが、お時間が許せばぜひご覧になってくださいね!

なっぱ (2021年退職)


さて、いよいよコンクールまで1週間となりました。1週間後の29日には親方が審査員やオーディエンス、そしてライバルである他の29チームの前でマシンについてのプレゼンをします。そして翌日30日は朝4時スタートでレースが始まります。やっと実感が湧いてきた今日このごろです。。
 
 
 
グランボアのコンクール用マシンに搭載するブレーキは、もちろんグランボアのシュエット!もちろん軽量加工を施してあります。
グランボアのオリジナルパーツであるトーイン調整のできるギロチンは、錆びないようにステンレスで出来ています。これがけっこう重たいので、トーイン調整機構を残しながら軽量化を進めるために、ボルトとナットをチタンの棒から削り出して作りました。また、ブレーキ台座のボルトもチタンに置き換えています。さらに、こんなところも穴を開けてコンクール特別シューが出来ましたよ!こうして1つのシューにつき2g軽くなりました(コンクールのための軽量化は、こうした小さな軽量加工の積み重ねなんです!)

アーチや他の小物は、グランボアのセンタープルブレーキ・シュエットモダン3642と同じ、オリジナルのものを使っています。
 
 
ブレーキアウターにはアルミ製のウルトラライトアウターを装着しました。
ウルトラライトブレーキアウターの軽さは従来の鉄製アウターの半分以下、さらにライナーも入っていてブレーキの引きも大変軽くなる、軽さと機能性どちらも優れた最新のブレーキアウターです。

 
 
 
組み合わせているブレーキレバーはマファックのプロモーション。こちらもオリジナルそのままの状態で使います。重量はというと・・・

150g!軽い!
これは1970年代にフランスで作られたブレーキレバーです。レバーにたくさん穴ぼこが開いていますが、これはアイズの工房で穴を開けて軽量加工をしたわけではなく、オリジナルの状態でこうなっています。また、素材もデルリンという強化プラスチックで作られており、当時の人も軽量化をすることを熱心に研究していたことが分かります。
 
既存のパーツを、3日間のレースに耐えうる耐久力を保持しながら軽量加工をしていくことも工房の腕の見せ所ですが、すでに先人によって軽量加工が施された良いものがあるんだったら、それを使っていこうというのもグランボアのこだわりです。旧いパーツはノスタルジーがあるだけではないと、いつか親方が話してくれたことがありました。旧いパーツも新しいパーツもどちらも知っている親方だからこそ生まれたこの組み合わせなんですね。
 
 
 
***

さらに、今回はこれからオーダー車を作るときに役立つ新しい発見もありました!!
今回コンクールに向けてブレーキとレバーの組み合わせをあれこれ試してみたところ、その組み合わせによってブレーキの効きが全く異なることが分かりました。マファック プロモーションとグランボア シュエットモダンの相性がバッチリだったのです!
 
試走に出たチョコ君によると、「軽い力でシュ~っと効いていくので、スピードのコントロールがめちゃくちゃしやすい」のだとか。
ブレーキをかけながら下る時、ブレーキレバーを握った後さらに深く押し込むようにぐっと力を入れないとブレーキがよく効かないことがあります。それが、今回のブレーキはレバーを少し引いただけでブレーキが反応してくれるので、細かく力の加減ができるということなんです。さらに、「他のパーツは軽量加工をしているぶん操作しているときの感覚も繊細で、いつも自分が自転車に乗って走っているときより慎重に操作してるんですけど、ブレーキに限ってはいつも通りの感覚で操作できるんです」ということでした。新旧パーツをよく研究し、いいものを組み合わせて使った結果ですね。

グランボアのシュエットはマファックのライド(=シュエット3642)、レーサー(=シュエット2632)と互換するように設計されています。「やっぱり純正との相性がいいんですね!」と店長もこの発見を嬉しそうに話しています。マファックユーザーの皆様、ぜひ参考になさってください!

なっぱ (2021年退職)


昨日は30周年記念プレオーダーセールとしてご注文を承っていたグランボア×ルイゾンボベ スペシャルジャージのセール期間の最終日でした。たくさんのご注文をいただき、なかにはご注文と一緒にコンクール頑張ってくださいとエールの言葉を送ってくださる方も・・・。本当にありがとうございます!
ジャージの進捗はというと、初披露はフランスのコンクールの舞台となりそうです。皆様にはコンクールが終わってからお届けできるかと思います。もうしばらくお待ちくださいね。
 
 
 
さて、今日はハンドルまわりのお話です。
コンクール用マシンのハンドルとステムは、日東さんにお願いしてコンクールのために作ってもらった特注品のフランス型マースバーです。もともとの重さが347gに対して、軽量加工したフランス型マースバーは291g!56gの軽量化です。
軽くするために、パイプの厚みを僅かに薄いものに変えて作ってもらいました。薄くなった分、熱処理をしてもらうことで強度をアップさせています。
 
 
 
ステムはアルミステムを採用!
こちらはもともと264gのところを167gに!なんと97gも軽くなっています!
引き上げ棒は昔の日東パール用のアルミ製のものを使い、クランプボルトはチタン製に交換しました。さらに、サイドはチョコ君自ら削って少しスリムになっています。
 
 
さらにココ、上の写真で気付かれましたでしょうか?

ウスにも、軽量化するために大介店長が穴を開けました。軽量化の穴開け加工は、単純に穴を開ければいいわけではなく、耐久性にも気を配って行わないといけないので、そのサジ加減が難しいのです。
 
 
軽量化の理由はココにもあります。クランプボルトの上あたりをよーくご覧ください。

うっすらと丸い線が入っているのがお分かりでしょうか?実は、ここから穴を開けて強度が確保できる範囲内で中の空洞を広げてもらいました。
これらのパーツの軽量化は、グランボアだけの力ではなく、長く一緒に仕事をさせていただいているハンドルメーカー日東さんの協力のもと実現することができました。本当にありがとうございます。
 
 
 
バーテープには、ベネットウのロードレーサー用バーテープを使用する予定です。親方が今日まで大事にしまっておいた80年代のバーテープなんだとか。

 
 
 
そうそう、ランドナーらしくベルだって付いていますよ。使ったのはグランボア完成車の定番ユニバーサルのベルです。こちらも大介店長が丹精込めて軽量化を進め、こうなりました。
 
 
・・・?
 
 
・・・・・!
 
 

 
 
穴だらけ!!!(ちゃんと良い音鳴りますよ♪)

なっぱ (2021年退職)


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