アイズの独り言>

こんにちは、前野です。
BRM400km100周年記念ブルべ走ってきたので紹介します。

 

今回参加したのはオダックス近畿主催のBRM722近畿400km彦根(R) 飛騨詣でをして温泉へ

JR彦根駅前を出発して岐阜、美濃、郡上八幡を通って高山へ行き、下呂温泉を通って彦根に帰る400kmのコースです。コースの最高標高地点は1000mを越えますが、獲得標高は400kmで3000m程度なのでコース難易度としては優しめでしょうか。

7月22日に開催されるブルべはどれもBRM400㎞100周年記念ブルべ。

100年前にフランスで初めて400kmブルべが開催されたことを祝う記念メダルが用意された特別なブルべです。この日は全国各地で400kmブルべが開催されました。

この彦根400kmはほぼ同一コースを右回り、左回りで走る2パターンが用意されており、自分は右回りのコースにエントリーしました。右回りだとコース前半に最高地点の西ウレ峠を通過するので後半は下り基調。左回りだと疲れた後半に西ウレ峠を登ることになります。峠は前半に片づけてしまった方が楽だと思いませんか?そんなわけで右回りにエントリーしました。

ほぼ同時刻に右回りと左回りが出走するので、折り返し地点の高山市付近で左回りの参加者とすれ違うコース設計です。参加者同士のスライドが今回の楽しみでもあります。

 

ヘルメット用ライトLinden BK-02を前夜に充電

 

自分が400kmブルべを走るのは4年ぶり。2020、2021年はコロナ禍でブルべの参加自体が殆ど無く、久々にSRを取った昨年は200km1本、300km1本、600km2本だったので400kmブルべには参加しませんでした。

振り返ると最後に400kmブルべを走ったのは2019年のBRM420近江八幡400km。PBPに参加するために200~600kmの完走実績が必要で走りました。その時は体調不良の中出走して27時間の制限時間をほぼ使い切って完走。今回の走行プランを立てる上で殆ど参考になりません。

そういうわけで、今の自分がどのくらいの時間で400kmを走れるのか測りかねていました。4年前は自分の好きなタイミングで自転車に乗れて、ブルべの参加本数も多かったです。今は子供が生まれ、時間的な制約も増えたので丸一日自由に走りに行ける日は貴重ですし、ブルべの参加もSRが取れれば御の字くらいの頻度になっています。それに今回は単独参加です。ここ最近は友達と走ることが多かったので一人でブルべを走るのは久しぶりです。

 

輪行で彦根へ

夕方スタートという変則的なブルべなので昼過ぎまでゆっくりしてから輪行でスタート地点の彦根駅に向かいます。

今回使用するランドナーはフォークを抜くことで輪行状態になるので、普段よりも時間をかけて慎重にパッキングしました。フォーク抜き輪行も慣れれば縦型輪行と同じくらいの時間で輪行できそうですが、まだ試行錯誤の段階なので15分以上かかります。

 

 

7月22日16:30 0km JR彦根駅前スタート

京都駅で乗り換えると琵琶湖線が20分ほど遅延していました。時間に余裕が有るので焦ることはありませんが、暑い駅のホームでじっと待っているのは堪えました。

京都駅から40分ほど電車に揺られて彦根に到着すると、輪行解除して自転車を組み立て、駅前のコンビニで2リットルの水を買ってドリンクを作ります。駅前で自転車を組み立てるだけで汗だくになりました。

スタート前にブルべカードを受け取り、手荷物を預けます。今回のブルべは主催者による手荷物預かりのサービスが有ります。駅構内のコインロッカーを使う手もありますが、ゴール後に疲れた状態で荷物を取りに行くのはなかなか憂鬱な作業です。輪行用の着替えなど、ブルべに不要な物を預かっていただけるのは輪行派に嬉しいサービスです。

 

ブリーフィングを聞いて車検を受け、16:30にスタートしました。

 

17:22 関ケ原を越えて東へ

スタートからしばらく信号が多く、関ケ原の登りは緩やかなので基本的に誰かが近くにいる状態で走ります。前の人とペースが合わないから先を急いでも、数百メートル先の信号で足止めされてまた団子に戻ってしまいます。ペースを上げてもメリットが無いので負担を増やさないように淡々とペダルを回します。

陽も傾き、彦根駅前で輪行解除をした時のことを思えば日差しもマシになっています。

最も懸念していた暑さは給水とペース配分さえ間違えなければ大丈夫そうです。

 

18:43 岐阜市近辺は交通量、信号が多い

揖斐川、根尾川を渡って岐阜の市街地を東へ進んでいきます。常に誰かが近くにいる状態で走っていたのが、長良川沿いを走るころには一人になりました。多くの参加者が給水や休憩のためコンビニに寄ったようです。

自分はフロントバッグにゼリー食を5個、グミ2袋など補給食を多めに持ち、ボトルを2本携行しているので郡上八幡まで止まらずに進む計画でした。補給食や飲み物を多く携行することで重量は増えますが、誰かと駆け引きをしながらゴール目指して走っているわけではないので問題ありません。

 

 

19:21 65km  美濃市で日没を迎える

19時を過ぎると夜の気配が増し、美濃市に入ったあたりで暗くなりました。明日の朝4時半まで約9時間の夜間走行が始まりました。

スタートから数時間で夜を迎えるのは4年前のPBPを彷彿させます。あの時は序盤の100kmをトレインに乗って3時間くらいで走り、最初の補給ポイントでくたくたになって残り1100kmあることに絶望しました。PBP本番の高揚感は、どんなに走行計画を練っていてもそれを忘れさせてしまう力があります。

 

最初のコントロールポイントに向けて淡々とペダルを回し、誰か近くにいないか時々前後を気にしましたが、それらしいライトの灯りは見えてきません。

 

20:07 83.1km  美濃長瀬 ハガキを投函するポストコントロール

単独走行を続けポストコントロールに到着。スタート時に配布された官製はがきに自分の名前とエントリーナンバーを記入して通過証明として指定のポストに投函します。この時は気が回らなかったのですが、はがきを受け取る主催者の方へ何か気の利いた一言を書けたらよかった…

 

このブルべで通過に制限時間があるのは折り返しのPC飛騨古川駅のみ。他の2か所のコントロールポイントはスタート前に渡されたはがきを投函するポストコントロールと、指定された場所で自転車の写真を撮って通過証明とするフォトコントロールになっています。なので、16:30スタートの場合は折り返し地点の飛騨古川駅に午前6時ごろまでに到着すればゴールのクローズ時刻まで好きなように走ることが出来ます。 途中で仮眠しても、休憩の回数を多くしてもゴールに間に合えば大丈夫です。

自分の計画はシンプル。出来るだけ速くゴールすること。日中は酷暑、屋外にいるだけで消耗するのでいかに早くゴールするかが楽に完走するための鍵だと思いました。

16時半にスタートして翌日の12時半頃(20時間で)ゴールすれば、13~15時の最も暑い時間帯に走ることを避けられます。

 

ポストにはがきを投函し、ヘルメットに手元を照らす為のヘッドライトを装着していると岐阜の市街地で近くを走っていた参加者の方が到着しました。

一言二言会話をして先に出発。補給を予定している郡上八幡へ向かいます。

 

21:16 JR郡上八幡駅

美濃から郡上八幡までの道は狭路も含まれた交通量の少ない道でした。野ウサギ3羽、タヌキ2匹を見かけました。タヌキは茂みから現れて少しだけ並走しました。川の対岸には国道156号線が通っているので時々車のライトが見えます。一度だけオレンジ色のランプを灯しながら高山本線の列車が通りました。夜に見知らぬ土地の暗い林の中を走っていると、普段味わえないブルべ独特の楽しさを感じられます。

この区間では他の参加者に会うことなく郡上八幡駅に到着しました。ここはコントロールポイントではないので止まる必要はありませんが、風情溢れる駅舎だったので思わず自転車を停めました。

郡上踊りは毎年7月中旬から9月上旬まで開催される江戸時代から続く伝統的な夏の行事だそうです。

 

 

21:22 110km  郡上八幡 最初の休憩

郡上八幡駅からすぐ近くのコンビニで補給します。ここまで110km、約5時間の間にゼリー飲料5個、2リットル弱の飲料を消費しました。

カロリー補給も兼ねてコーラを飲み干し、ボトルにドリンクを足して出発します。コンビニの隣に吉野家が有ったので店内でゆっくりと牛丼を食べることも頭をよぎりましたが、暑さの和らぐ夜間に距離を稼ぎたかったので時間が惜しく却下しました。

ここまで身体に痛みは無く、眠気も感じません。補給を充分に摂れているのでダレることなく調子よく走れています。

郡上八幡(標高220m)を出発すると155km地点の西ウレ峠(標高1113m)まで約40km登り続けます。

 

 

23:36 鹿の多い西ウレ峠を登る

郡上八幡を出発して少し経つと後ろから1人追いついてきました。ポストコントロールで少しだけ会話した方です。

登りで追いつかれたのですぐに分かれてしまうだろうと思っていましたが、会話をしながら走っていると楽しく、ペースも合わせていただけたので一緒に走り続けることにしました。

 

この方(以後GNKさん)、初対面なので何も知りませんでしたが、会話を進めていくと素晴らしい実績をお持ちの方でお話を聞く度に感嘆しきりでした。今年の5月にキャノンボール(大阪日本橋⇒東京日本橋まで約520kmを24時間以内に完走)を達成。キャノンボール達成の為に年始から体重を12kg落とされたそうです。キャノンボールを達成された走力もさることながら、その為にストイックに努力されたことに感銘を受けました。さらには自転車を始めてまだ1年半ということに尚更驚きです。元々別のスポーツでかなりの実績をお持ちで、ブルべでのペース配分もデータを基に理論的にされていました。

自分も今年の春から運動中の心拍数を腕時計で測るようになりましたが、まだまだ活用できておらず、基本的に走るペースは気分と感覚次第。峠が近づいていたら気分と共にペースを上げて峠で息が上がる…なんてことはよくあります。GNKさんのコントロールされた走り方はとても参考になりました。

 

23:54 155km 本コースの最高標高地点「西ウレ峠」

コースの最高地点西ウレ峠に到着。月が出ておらずライトを消すと真っ暗ですが、空を見上げると星空が綺麗でした。

気が付けば日付が変わる時刻です。時間を忘れて自転車に乗る。なんて幸せなことでしょうか。

 

 

23:56 峠から高山に向けて下る

西ウレ峠から高山まで長い下りが続きます。気温20℃前後で涼しく、とても快適でした。鹿の飛び出しが怖いので車間を空けて程々のスピードで下ります。

 

路面を照らしているライトはハブダイナモ給電のSON Edelux2。優れた配光で遠くまで見渡せて安心です。ちなみに、フロントライトと連動してシートチューブのTL-06Dテールライトも点灯します。

自転車にはサブライトとしてキャットアイのフロントライトGVOLT70を装着していますが、パンク修理など緊急時以外は使いません。ライトに給電するハブダイナモはSON Delux WideBody。発電機の抵抗が非常に低く、ハブダイナモ特有のデメリットを感じません。

 

 

7月23日1:19 195.8km PC1飛騨古川駅

快調に走って折り返し地点の飛騨古川駅に到着。駅の手前で左回りコースの参加者と初めてすれ違いました。おそらく左回りコースの先頭でしょう。

 

 

1:30 飛騨古川 2回目の休憩

JR飛騨古川駅で通過証明の写真を撮影すると、来た道を折り返します。飲み物と補給食を追加したかったので駅近くのコンビニで休憩することにしました。

ボトルにスポーツドリンクを満たし、コーラを半分飲んでおにぎり1個と共にフロントバッグにしまいます。

おにぎり1個と菓子パンを食べてGNKさんとこの先の事を話しながら出発しました。自分の力ではなくGNKさんの助太刀によるところが大きいですが、予定よりも早いペースで無理なく走れているのは良い傾向です。高山の市街地は信号が多く、ほとんど車が走っていないのに何度も信号で停車して時間がかかりました。信号停車はストレスでしたが、高山の市街地から暫くは左回りの参加者とすれ違ったので楽しい時間でもありました。まるで4年前のPBPでブレストを折り返した時の追体験をしているようです。

 

 

3:27 下呂市小坂町 眠気覚ましにコーヒー

深夜3時、この時間帯は二人とも口数が少なく淡々と進んでいました。ブルべを始めた頃は深夜早朝に眠気で気が狂いそうになったこともありましたが、今は少し眠気を感じる程度です。ただ、頭をスッキリさせたいのでコーヒーを飲むために自動販売機の前で停車するのは悪くないように思えました。

GNKさんも同じことを考えていたようで「コーヒー飲みますか」と提案が。二つ返事で賛成してルート上に自販機が無いか目を凝らします。下呂温泉まで行けば確実にありますが、今はなるべく早くコーヒーを飲みたいです。丁字路の定食屋さんの前に自販機の灯りが…。吸い寄せられるように自転車を停めて、缶コーヒーを買いました。一番飲みたかったブラックは売り切れでしたが、スポーツドリンクとコカ・コーラばかり飲んでいたので少し甘いコーヒー飲料は頭をフレッシュにするのに充分でした。

 

 

4:27 下呂温泉で夜明けを迎える

コーヒーを飲んでから約1時間後、下呂温泉に到着しました。空は確実に夜明けに近づいていますが、まだ駅や通りに人はおらずとても静かです。温泉街から温泉の蒸気が上がっているのが見えました。

夜間走行が終わるのはホッとしますが、早くゴールしないと昼間の灼熱地獄を走らなければなりません。幸い予定よりも早いペースで順調に進んでいます。このまま行けば、午前11時ごろ彦根駅に到着できそうです。

 

 

5:20 286.8km  フォトコントロール 飛騨金山駅

下呂温泉を出て約1時間後、フォトコントロールの飛騨金山駅に到着しました。ここは通過時間に制限がないコントロールポイントになります。通過証明となる写真を撮って先へ進みます。

 

 

5:37 下呂市金山 3回目の休憩

飛騨金山駅からすぐ近くのコンビニで朝食休憩を取ることにしました。大きなおにぎり2個に菓子パンとボトルに入れるスポーツドリンク、その場で飲むためのオレンジジュースを買いました。

日焼け止めを塗り直し、休憩は程々にGNKさんと先を急ぎます。

ゴールまで残り約120km。5~6時間で走れる距離ですが、この先は岐阜の市街地を通過するので信号が増えて平均速度を上げることは難しいように思えました。

しばらく走ると往路との重複区間に入り、道の駅平成を通り過ぎ、岐阜城が見えてきました。

 

 

8:41 361km 4回目、最後の休憩

残り約45km地点で最後の休憩。気温が上がってきたので体を冷やすためにアイスを買いました。意識して頻繁に水分を摂るようにしてきましたが、この辺りから水分が体に吸収されずお腹に溜まり続ける感覚が有りました。脱水症状を起こすことは無さそうですがお腹がタポタポです。

ちなみにゴール後に今回の400kmで摂取した飲み物を合計したところ約7リットルでした。これだけの水分を摂取しても帰宅後の計測で体重が2.5㎏減っていました。(2日後には戻りました)

 

 

9:31 370km 垂井町から関ケ原へ

往路でも通過した関ケ原を越えて滋賀県に帰ります。近くでイベントを開催していたようで、関ケ原の駅から国道沿いの歩道を沢山の人が歩いていました。

米原の平野部まで下ると彦根まであと少し。平坦区間は向かい風でしたが、10時半丁度にゴールできそうだったので下ハンを握ってペダルを回し続けました。

 

 

10:33 404km  18時間3分で彦根駅前にゴール

10時30分、彦根駅前に到着。11時から近くの侍サイクルさん4階でゴール受付が始まるので、11時前にゴールした場合は主催者の方に電話連絡します。彦根駅前のセブンイレブンと自転車を写真に収め、撮影時刻がゴール時刻となりました。

写真の時刻は7月23日10時33分。18時間3分で完走認定となりました。

 

 

郡上八幡から約300kmを一緒に走ったGNKさんの自転車と並べて

スタート前は12:30ゴール(20時間)を目安にしていたので2時間早く帰れました。信号停車は多くありましたがコースの獲得標高が少なかった事、そして何よりもGNKさんと郡上八幡からゴールまで一緒に安定して走れたことが想定より早い完走に繋がった思います。楽しい時間をありがとうございました!

 

 

BRM400km100周年記念メダル

ゴール受付で400km100周年記念メダルを見せてもらいました。フランスらしくニワトリが中央にデザインされています。完走が認定されたので後日自宅に送られる予定です。

 

 

長距離を速く快適に走る650Bランドナー

今回使用した自転車は今年完成したばかりのブルべを主眼に置いて製作したグランボア650Bランドナー

3月の200kmに続き、ブルべでの使用は2回目です。2017年から乗り続けているもう一台のフロントシングルランドナーと似通った部分が多くありますが、操舵感は大きく異なります。直進安定性が強く、安定感の有るフロントシングルランドナーに対し、こちらは走行ラインの変更が容易で非常に軽いハンドリングです。どちらが優れているかは走り方や好みに依ると思います。

今回のブルべでは新しい自転車の長時間走行での感触を確かめることが出来ました。乗り味は快適で400km走った後でも身体に痺れや痛みはありません。ロードバイクと一緒に走っていても出足や登りでハンデを負っているような感覚は無く、荷物を積んでいても軽快に走れます。手元変速のフロントシングルランドナーと異なり、フリクション式Wレバー変速なので登り坂で他人のアタックに付いていくような急加速は一拍遅れを取ってしまいますが、大きな問題ではありません。

新しい自転車が400kmブルべでも上手く機能してくれて嬉しいです。

 

 

次回出走を予定しているブルべはBRM909神戸600km。酷暑が心配ですが、これを完走すれば今年もSRを取れるので完走目指して頑張ります。

ランドナーでブルべの参加を検討されている方、すでにブルべに参加されている方も是非アイズバイシクルに遊びに来てください。ブルべのお話で盛り上がれたら嬉しいです。

そして自転車のオーダーもお待ちしております!

 

アイズバイシクル8月の定休日

3日(木)、23日(水)は3のつく平日なので定休日です。それ以外はお盆期間中も通常営業です。

暑い日が続きますが、体調に気をつけて自転車を楽しみたいですね。

まえの

DAY 2

船から見る小樽港。

終日とってもいいお天気で、月もきれいでした。

新日本海フェリーの舞鶴‐小樽間は23時50分発の翌日の20時45分着。

21時間の船旅は長いようであっという間。それにとても快適でしたよ。

 

 

 

 

【小樽】

入港後は21時は回っていましたが、お寿司屋さんはまだ何軒か開いていました。

朝はコメダ珈琲でモーニング。コメダ珈琲って北海道にもあるんですね。朝は7時から開いていたので助かりました。あとはプラプラお散歩。旧国鉄手宮線跡が枕木もそのままにプロムナードとして開放されていて散歩にはちょうど良いです。

この時期はご覧の通りの花盛り。楽しめましたよ。

 

 

 

【天売島へ】

この時期の天売島行き羽幌沿海フェリーは高速船と合わせて4‐5便あって、私たちは14時発のオロロン2に乗船しました。乗船時間は概ね1時間半です。時期によって船の発着時間が変わるようですので要注意ですよ。車で移動した小樽-羽幌間は距離にして230km。去年自転車で走った道をたどりたくて下道を使いました。でも、小樽でウロウロしすぎたみたいで、ちょっとギリギリでドキドキしました。

 

車を羽幌のフェリーターミナルの駐車場にデポして、2泊3日の準備をリュックとフロントバッグに詰めて船に乗り込みます。自転車はそのまま預けられます。ただし、特殊手荷物として870円必要なのと、事前予約も必要です。注意事項、よく読んでね。

 

船内は2等席と1等席があります。

2等は座敷、1等は椅子席。数百円の差額でしたので帰りは奮発して1等席を利用しました。


お天気も良く、去年見れなかったこの場所からの利尻島もしっかり見えました!

 

 

*****

DAY 3 – DAY 5

【天売島】

さて、いよいよ天売島上陸です。

マップは羽幌観光協会のホームページから使わせていただいてます。

実際に島の周回に使う道は10キロ。その内、概ね2キロが平坦、4キロが上り、4キロが下り、って感じ。標高差は177メートル。勾配は平均7-8%くらい?10%越えてそうなところもあったりして、短いけれど走りごたえはありますよ。私たちは着いたその日にまず1周して、翌日は2周半、焼尻に移動する日にも1周して、合計4周半! 海鳥の繁殖地になっている島の北西側は、この時期は時計回りに一方通行となっているので概ねそれを守りながらウロウロしてました。

 

【黒崎海岸】

港の近辺の宿をスタートして時計回りに回ると、町の中心地である島の南東側から黒崎海岸あたりから道の様子が一変します。なだらかな上りが始まるとともに、賑やかな鳥の声。そして、道端にはたくさんの子連れのウミネコが現れました。

さすがに自転車で近付くとパッと逃げるのですが、またすぐ舞い降りて同じ場所で過ごしています。

 

どうやら親鳥がつきっきりで、しかも集団で子育てをしているようです。

大きく育ったイタドリの向こうを覗くとリラックスした親子の姿がありました。

 

海岸はウミネコの親子やウミウなどで一杯です。

「うわー、すごーい。」

初っ端からあまりの光景にびっくりしてしまいました。

 

 

矢印の下が赤岩展望台です。そこまでは結構な上り坂が続きます。

 

 

 

 

【赤岩展望台】

この辺りまで来ると子連れのウミネコの姿はありません。

その代わり、ひときわ大きく育ったイタドリが一面に広がっています。しかもその下は穴だらけ。と、いうのもこの辺りはウトウという海鳥の営巣地になっているのです。

その数何と80万羽!(2023年ガイド説)

日中は巣穴に雛を残して親鳥は100km先の海原まで漁に出かけているそう。

 

 

自転車の高さをはるかに超える大きさまで育ったイタドリ。

 

 

それがこんな一面に広がっています。

日中はとても静か。本当に雛がいるのかな??

 

*

*

 

日没前。

細かい点々がわかるでしょうか。

餌を咥えた親鳥が子供に与えるために一斉に帰島するのです。

それを待ち構える大セグロカモメやウミネコたちとのバトルが空や巣穴近くで繰り広げられます。

もう、すごい迫力です。

19時から20時でこの時期はナイトツアーが企画されていますので私たちもそれに参加しました。自転車で行けなくもないのですが、いろいろ保護活動をされている方に配慮してツアーに参加した方が良いかと思います。

 

 

 

巣穴を隠してくれる大きく育ったイタドリは彼らにとって安全な高級住宅地。翼の大きなウミネコや大セグロカモメなどは入ってこれません。

ペンギンのように潜りも上手な彼らの翼は少し小ぶりで離着陸が少々苦手です。かなりのスピードで飛び込んできては急ブレーキをかけてボトッと落ちるように着陸します。この日は良いお天気だったのできちんと巣穴に戻れてるようでしたが、天気が悪い時などは目標を見失い街の中心地あたりに着陸してしまうウトウも結構いるのだとか。

 

うまく巣に戻れたウトウたち。

本当なら口いっぱいにイカナゴやイワシを加えたウトウを撮影したかったのですが、今回は撮れませんでした。でも、餌を加えたままなかなか子供に食べさせず、逃げ回っている親鳥を目にしましたよ。そろそろ雛に巣立ちを促す目的で、じらしたり、あえて餌をとってこない親鳥もいるのだとか。

 

 

***

赤岩展望台からもう一種珍しい鳥の子育て風景を見ることができました。

美しい天売ブルーの海に映える赤い脚。

そう、あのケイマフリが巣を構える崖が見下ろせるのです!!!

 

どうですか?

赤い脚。かわいい。

え、小さすぎる?

 

ではもう少し大きく。

1羽が巣を守り、1羽がせっせと何かを運んでいます。

 

 

そしてこちらは巣立ち前の若鳥。


ぼんやり海を眺めてるけど。

 

あ、気づかれた。

 

「お母さーん」

と、鳴いたかどうかは定かではありませんが、この後ひょいと飛び立っていきました。彼にとっての初フライトでは無さそうでしたが、この時期ならではの良いもの見ました。

 

こんな具合に、この場所は鳥好きにとってはいくらでも佇んでいられる場所でした。気候も寒くなく暑くなく快適そのもの。

ここへのアプローチは、一応、島のレンタサイクルもあるのですが、アシスト付きでないとちょっとしんどい。それ以外だと島のハイヤーを頼むことになります。それだと時間の制限がありますし、原付バイクで回られていた方もおられましたが、どうしてもエンジン音が露払いになってしまい、小鳥などはサッと姿を隠してしまいます。

私たちはランドナーだから何度でも、それほど苦も無く来ることができましたし、朝6時に来ることもできました。それこそ朝飯前! (でも、もっと早く来るべきだった。夜明け前の3時30分に来られた方はウトウが巣から飛び立つシーンを見ることができたそうです。)

自転車ツーリングの良いところです。

 

 

【千鳥が浦園地・野鳥観察小屋】

展望台から更に上ると最高地点を超えたあたりから見晴らしの良い原っぱに出ます。

海へ向かう道を降りてゆくとそこは野鳥観察小屋。

 

そこにはニコンの高性能望遠鏡があって崖で営巣するウミウやヒメウ、ハヤブサなどの観察ができます。

 

 

私のカメラではこれが精一杯でしたが、その望遠鏡はもっと大きくはっきり見れましたよ。

 

 

【観音崎展望台】

野鳥観察小屋から小さなアップダウンをいくつかこなすと観音岬園地。

エゾカンゾウが可憐でとても素敵なアクセントになっていました。

ところどころ異様に大きな白い花はエゾノシシウド。

どちらも咲いているのは初めて見ました。

 

 

ここの展望台ではそれほど鳥は見かけませんでした。

親方は自転車を前に次のプランでも練っているの?

 

 

今回は私はいつもの親方2号車ですが、親方はステンレスフレームのJBT号です。

このJBT号、フレームサイズは私のより大きくて、ホィールはハブダイナモを採用してるのに、私の自転車より軽いんですよね。自分の自転車が気に入らないわけではないけれど、自転車を持つたびに「あ、私のより軽い」って気が付いてしまう。そろそろ新しいの作ってもらおうかな。。

いやいや、お客さんのが最優先。わかってます。

 

 

観音崎展望台から北側。

連なる大きな崖の先にはフェリーターミナル近くの灯台が見えました。

崖の茶色い部分はほとんど穴ぼこだらけ。ようするにウトウの巣というわけです。

 

ここも日没近くになると景色が一変するんでしょうね。

なんといっても、80万羽ですもんね。

 

*

*

さぁて、ここからは気持ちのいいダウンヒル!

 

 

でも、逆回りすると結構な上り坂。(><)

焼尻島、その先には北海道が見えます。

 

 

 

【天売の森】

天売島の中央部には豊かな森が広がります。

道も整備され、ランドナーに程よい未舗装路だったりします。その道も海岸線同様、とてもご機嫌で走ってきたわけですが、京都に戻ってきて調べてみると、江戸時代から明治時代にかけて島の森林がほぼ消滅した時代があったとのこと。深刻な水不足に陥った一時期を、森を育てることで乗り超えてきたそうです。

参考にした資料はこちら

興味のある方は是非。

 

 

休憩舎

無人ですが、入れます。

大きな座敷で休憩も可能。トイレはバイオトイレでした。

 

 

自転車で行けなくもないですが、散歩も楽しい。

小鳥もいろんな種類がいましたよ。

森も育ち、そろそろ干ばつも必要なようです。

 

 

【オロロン鳥】

正式名ウミガラス。

「オロローン」と鳴くのでオロロン鳥と呼ばれるようになったとどこかで読みました。西側から宗谷岬を目指すサイクルツーリストなら必ず走るオロロンライン。巨大な黒白のペンギンみたいな鳥のオブジェを目にした方も結構おられるんじゃないかな。羽幌町のシンボルなのです。

でも、この鳥には悲しい歴史があります。

戦前は4万羽ものウミガラスが天売島に繁殖に来ていたそうですが、戦後の鰊の乱獲(餌の減少)や、サケマスの流し網漁(網に絡まる)などで激減。更に天敵となるカラスやウミネコの増加に伴い、なんと2008年にはたったの13羽まで減ってしまったそう。

その後、いろんな方の努力によって今年は104羽まで数を戻してきたそうですが、4万羽が13羽ってすごくないですか。

そんな鳥を海から見てきましたよ。

 

 

船頭兼ガイドが1人とお客が6人で満席。

島の北側から崖下に向かいます。

 

海に浮かぶケイマフリ。

 

崖で子育てをしているのはヒメウ。

この一枚に7羽とその雛が映っています。

こうやって片親がつきっきりで面倒を見る雛は生存率が高いそうです。

 

 

緑から濃紺、紫。ホント、美しい。

成鳥の足元に雛のくちばしが見えていますよ。

 

波の向こうに白黒の鳥。

ウミガラス。オロロン鳥です。

20羽近くの群れのようで、104羽の内、5-6分の1が集結しています。

ガイドさんもちょっと興奮気味。

少しづつ近寄ってくれるのですが。

 

あ、気づかれた!

「うわー、待ってー。」

鳥もあわててるけど、船内も大騒ぎ。

利尻をバックに飛び立っていくオロロン鳥たち。

 

さようなら~。

一瞬の出来事でしたが、貴重な一瞬でした。

ありがとう。

写真を見返してみると、ウミガラスだけでなく、ウトウまで1羽混ざって飛んでいました。こんなことがあるから写真にとるのが楽しい。

 

 

天売島だけでずいぶん長くなってしまいました。

小さな島ですが、本当に見どころ一杯です。

特に5月から7月がお勧めです。

 

 

 

*****

 

【焼尻島】

天売から焼尻までは距離にして4キロ、フェリーで30分程。
島の大きさは天売より少し小さいようですが、周回距離は天売とほとんど変わりません。概ね平坦で、ところどころ急な坂道があります。
険しい崖が島の半分を占め、命の循環を肌で感じる天売島が男島、島の大半が草原と原生林でふんわり優しい焼尻島が女島、2島合わせて夫婦島なんて言われています。

 

焼尻島でもかつてはニシンの加工のために木の伐採が行われたそうです。でも、天売ほどではなかった。今も残る原生林はイチイとミズナラの混生で他で見たことのない雰囲気です。そして、島の西南に位置する高台「鷹ノ巣園地」からは360度の眺望が望めます。

 

あと、日本で唯一の羊だけの牧場があるのですが、後継者がおらず、とうとう今年の11月で牧場を閉めるそうです。残念ですね。

 

 

 

***

あれに見えるは天売島。

 

 

 

オンコの荘

国の天然記念物にも指定されている焼尻島の自然林は、この島の中央部からほぼ東半分に広がっています。風の強いこの地で長年生き抜いてきた広葉樹と針葉樹が混然一体となって、独特の樹形へと成長し不思議な雰囲気を作り出しています。

 

 

森を抜けると島を横切る「オンコ海道」へ。草原の中の一本道です。

遮るものも無くて利尻島まで見えました。

 

ずーっとフラワーロード。

6月、最高。

 

 

 

鷹ノ巣園地

北海道も天売島も利尻島も全部見えました。

写真に納まらないスケールでした。

 

 

復路

 

 

 

たった10キロを1時間半ほどかけて島を一周しました。

まだ、時間があるのでフェリー乗り場近くの喫茶店で一休み、って閉まってますよ。

ちょっと分かりにくい場所にあるこの茶店、「クローズだけど、ママがいればコーヒーくらい飲ませてくれるよ。」との情報を貰っていたので恐る恐るノックをしてみる。

横浜からのアイターンさんでとてもユニークなマダムがオーナーでした。

楽しく過ごさせていただきました。

 

 

*****

この後、羽幌で車に乗り換えて苫前で一泊。

翌日は知床まで400キロのドライブ移動です。ちょっと早めに着いて網走で観光できるかな、とまだまだ盛りだくさんで旅のプランは続きます。

 

 

つちやはるみ

こんばんは。

突然ですが、今夜、親方と専務は一足先に夏のツーリングに出かけます。

行き先は今年も北海道。旅のテーマは「ケイマフリ」。

ご存知の方も少ないかと思いますのでリンクを貼っておきます。

https://www.teuri.jp/_src/898/02keimafuri_photobook.pdf

 

赤い足の黒い鳥。目の周りだけ白いんです。

天売島や知床の断崖絶壁で子育てするという渡り鳥です。

昨年のツーリングでも見れたら良いな、とは思っていましたが、そもそも9月だと子育てを終えて時期ハズレでしたし、天気が悪くて天売島にも渡れませんでした。

というわけで、今年はガッツリ時期を合わせて「ケイマフリ」に焦点を絞って旅のプランを立てました。まずは小樽から羽幌まで車で向かい、天売島へは自転車だけで再び船で渡ります。そこで2泊した後、知床へ車で移動して知床のケイマフリにも会いに行く予定です。もちろん知床や網走でも自転車で走りますよ。

まずは、これから舞鶴発の新日本海フェリーで小樽に向かいます!

 

憧れの船旅で憧れの鳥に会いに行くなんて楽しみすぎる。

できるだけレポートできれば良いけど、まずはいつものようにインスタとフェイスブックで流すことになるかな。

6月の北海道は初めてなのでとても楽しみです。

DAY 1

 

つちやはるみ

3月1日 沖永良部島和泊港~与論島

午前中は沖永良部島の北東側を散策してから、島を横切るように和泊港へ向かい、沖縄行きの船に乗り込みました。

 

・和泊港12時発

 

・与論島13時40分着

宿は港のほぼ対岸に位置する百合が浜前のドミトリー式のゲストハウスです。そこまでは概ね8キロ。この時間だとまずはチェックインを済ませ、それからまた出かけることも可能です。

今回の宿は夕食付ではありません。というか、島のほとんどの宿は朝食も昼食も希望すれば提供してくれますが、夕食は島の中心にあたる茶花地区まで出かける必要があります。幸い、滞在期間中は終日天気が良く、日が暮れてから宿まで8キロほどを自転車で帰ったとしても不便はありませんでしたが、雨だとタクシーを使う必要が出てきます。お風呂に入ってからまた外出するのは面倒な気もしましたが、おそらく旅館業だけが潤わないように、地域おこしの一つなのかな。

 

 

【与論港】

2月末から3月なんて、私たちが住む京都の北ではまだ霜が降りたり、雪が舞ったりする頃ですが、ここらはすでに初夏を思わせる日差しです。薄手の長袖か、半そでで大丈夫。

 

港から走り出して、空港脇の道にほんの少しだけ未舗装路がありました。

 

 

 

 

 

【与論城跡】

民俗資料館を兼ねているサザンクロスセンターと隣接しています。

島の一番高いところですので、360度のパノラマで美しい海と町が見渡せます。

城跡の広場にあるこの大きなガジュマルの木は一休みするのにちょうど良い場所でした。3日間の滞在中、結果としてこの城跡には何度も立ち寄ることとなり、カフェではありませんが、「ガジュマルカフェ」と呼んで自動販売機の缶コーヒーで一服していました。というのも、定休日だった施設に再訪したのはもちろん、島を彼方此方巡る際にもこの城跡の脇の道をよく使ったからです。海岸線長23キロの島でしたが、100キロ以上も走り、島を4周以上もしたことになります。この話を島の方にするとみんなとても驚かれました。

 

 

 

 

 

【猫の岩】

どうですか?

猫がお魚を食べているように見えますか?

実はこれはたまたま面白いなぁと思って写真に収めていたものを宿のご主人に見せたら「猫の岩」だと教えてもらったものです。あえて場所は明かしませんよ。行かれる方は是非探してみてください。

(実はどこだかよく覚えていない。)

 

 

 

 

 

 

【与論シーサイドガーデン】

作家の森瑤子さんの別荘のお庭がカフェとして開放されています。

今となっては奄美群島国立公園に指定されているエリアなので貴重な施設です。お茶をしなくてもお庭に入るだけで500円必要です。

眼下に砂浜が無く、海の色がひときわきれいなエリアでした。

 

 

 

【百合が浜ビーチ】

小さな島ですが、ビーチはなんと60もあるそうで、それぞれにこんな素敵なゲートがあります。特にこの百合が浜ビーチのゲートを抜けたところには地元のおばあたちが営む手作り品の露店があり面白いです。今回の宿はちょうどこのビーチの真ん前にあり、マリンスポーツの受付もこの近所でできます。

 

最終日の午前中にグラスボートに乗りました。海の色がまた違いますね。

 

 

 

朝散歩

砂浜は生命力あふれるシマアザミが浜を這う小さなウミガメのようです。

 

雲の切れ間から朝日。

 

毎朝この場所でサンシンの練習をしているという方に出会いました。

この写真の一番左の端のあたりから歩いてきた私たちをずっと見ていたらしく「まさかここまで歩いてくるとは思わなかった」と話が弾みました。で、なんと、一曲披露してくださったんです。とても良い思い出になりました。エレキサンシンというそうですよ。

 

もう一人の方はこの岩場に毎朝少しづつ砂を運んでいるという方です。

確かに朝日を眺めながらサンシンを弾くには絶好の舞台ですね。

 

 

 

 

【島の特産品】

サトウキビは正に収穫の真っ最中でした。

多くは刈り取り機を使って収穫していましたが、中には手で刈り取っておられる方もおられました。

手で刈っておられた方に話を聞くと、刈り取り機を使うと1日につき7,000円から10,000円も費用がかかるから自分で刈っているそうな。更に聞くと、1キロ20円でしか買ってもらえんのに機械なんか入れられない。どうしても刈りにくい場所はやってもらうけど、あとは自分でぼちぼち健康の為じゃ思うてやってる、とのこと。

写真の一束が100キロくらい、ということは2,000円。。。すでに1週間ほどかかっているそうです。

ちょっと高いな、と思っていた奄美のお砂糖を帰りに迷わず買いました。

そして、大事に使おう。

 

島内の製糖所。

ふんわり甘い香りがしました。収穫されたサトウキビはすべてここに運ばれるようです。

 

 

【ハミゴーパンタ展望所】

島の南側は崖になっていて、道は適度なアップダウンがあり、自転車で走るにはとても気持ちに良い道です。展望所からは沖縄本島が良く見えました。

その近くには沖縄返還40周年の記念に沖縄の国頭村から贈られたヤンバルクイナの像があります。

与論島の民俗博物館でも、沖縄の博物館でも、更には旅の合間に読み聞いていた「宝島」の中にも、かつては分断されていたこの地域の苦労や残酷さに多く触れられていました。今、こうやって自由に船旅を楽しめる平和な時代を喜ぶ半面、地球のどこかで同じような悲劇が今もなお続いていることを考えてしまう。

 

きれいな海の他にもいろいろ見るべきもの、知るべきことがある旅でした。

 

 

因みに、私たちの自転車のタイヤは今度発売予定の「ルート・フォレスティエール」です。

 

 

 

 

 

*****

ここからは鳥のお話。

 

 

リュウキュウメジロ

普通のメジロに比べてお腹の羽が白いのが特徴のようです。

 

 

ジョウビタキ

こんなスマートなジョウビタキは初めて見ました。

家の近くでもよく見られる鳥なのですが、冬鳥でもっと真ん丸なんですよ。↓

チラチラ舞っているのは雪。冬の羽毛で真ん丸です。

 

 

そして、ムナグロ。

空き地に数羽で群れていました。

 

初めて見る鳥は大抵グーグルレンズなんかで調べるとすぐわかるのですが、これは調べてもはっきりわからず、結局、沖縄の博物館で判明したのでした。

 

 

つちやはるみ

こんにちは、前野です。
先月に続きブルべに参加してきました。
今回参加したのはオダックス近畿主催のBRM408近江八幡300km

 

JR近江八幡駅近くを出発して鈴鹿峠を越えて伊勢へ。伊勢志摩をぐるっと回って往路と同じコースで近江八幡駅に帰ってくるコースです。
300kmで獲得標高約3000m程なので平均的な難易度でしょうか。
久しぶりに伊勢、志摩方面を走るので楽しみです。

 

 

 

自走でスタート地点へ

当日は朝7時のスタートに間に合うように近江八幡駅近くの公園まで自走で向かいました。自宅からスタート地点まで約60kmあるのでスタート前に消耗しないようペースを調整して走ります。

4時前に自宅を出発して宝ヶ池から途中越えで滋賀県へ。琵琶湖大橋を渡って湖岸道路を少し走れば近江八幡駅近くの公園はもうすぐです。

 

0km 近江八幡 スタート前のブリーフィング

前回の200kmも一緒に走ったSとI君、そして年末に淡路島一周を一緒に走ったY君の3人とスタート地点で合流。
今回は14時間台でのゴールを目標に4人で走ります。
300kmブルべの制限時間は19時間。完走認定を狙うだけならのんびり走っても十分間に合います。
14時間台ゴールを計画したのはJR近江八幡駅の終電に余裕を持って間に合うからです。それに早く帰れば日没後の寒い中走る時間が少なくて済みます。

 

進路を南東に

スタートから鈴鹿峠までは緩やかな登り勾配が続きますが、4人で走っていると単独では維持することが難しいスピードでも大きな負荷をかけることなく走り続けることが出来ます。
最初の1時間ほどで身体が温まったので、写真で着ているオレンジ色のベストは脱ぎました。天気予報からイメージしていたよりは雲が多いのですが、気温的には用意してきた服装で暑すぎずちょうどいい具合でしょうか。

途中、何度か前を走っているグループをパスしようとペースを上げたのですが、登り坂でペースを上げた時にオーバーワーク気味になってしまい、その後しばらくは脚を攣らないかひやひやしながら走行を続けていました。
先月のブルべからあまり走れていないので脚の準備が足りていないようです。

そんなわけで頑張りすぎないように注意しながらペダルを回していきます。

 

 

山桜を見ながら鈴鹿峠を関宿へ下る

鈴鹿トンネルを抜けると向こうの斜面には山桜が綺麗に咲いています。前日の雨で平地の桜は殆ど散ってしまっていたので嬉しいサプライズでした。

鈴鹿峠の下りを楽しむと関宿に到着。PC1の20kmほど手前のコンビニで小休憩を挟みつつ、11:13に99km地点のPC1のローソンに到着しました。ここで早めの昼ごはん休憩。補給食は常に口にしていますが、自走も含めるとここまで160km走ったので空腹です。どんぶりを食べました。

 

12:21 116km 伊勢神宮外宮前

先程のPC1から少し走ると伊勢の市街地に到着。折角なので伊勢神宮外宮前で並んで写真を撮りました。最初は撮影者入れ替わりで撮っていたのですが、近くにいた方が声をかけてくれて4人全員で集合写真が撮れました。ありがとうございました。
普通の観光サイクリングなら伊勢神宮をゴールにして観光してお風呂に入って輪行で帰るところでしょうか。でも僕たちは300kmブルべ。ゴールまで190km残っています。

 

鳥羽へ

伊勢神宮を後にして鳥羽に向かって進んでいきます。

自分のヘルメットの後ろ側中央の通気口に見える白い点はテールライト。LindenのBK-02は光センサーを内蔵した充電式のテールライトです。夜は点滅して目立ちますが、昼間は小さなサイズのおかげで目立たないのでブルべ以外の時も装着して違和感がありません。今回は一緒に走るSも使ってくれています。

 

13:06 鳥羽水族館

鳥羽水族館で記念撮影。ブルべはレースではないので時間に余裕があれば水族館観光もできますが、今日は帰りの電車があるのでのんびりは出来ません。ちなみに鳥羽水族館はセイウチなどの海獣が充実しています。

 

 

パールロードに入る

鳥羽の市街地を抜けるといよいよリアス式海岸のアップダウンが始まります。ここまで4人一緒に走ってきましたが、勾配のきつい登りではペースにばらつきが出るのでマイペースに進みます。

伊勢の市街地まで調子のよかったY君は失速気味。新しいカーボンホイールで序盤飛ばしすぎて脚が売り切れたそうです。

 

 

13:42 タイミングよく晴れた

鳥羽展望台はもう少し先ですが、見晴らしのいい駐車場が有ったので立ち止まって写真を撮ります。パールロードに入るまでは曇り空でしたが、最高のタイミングで晴れてくれました。

今日の服装はメリノウールの長袖ジャージ、長袖のメッシュインナーに薄手の裏起毛ビブタイツ、中厚手のメリノウールソックス、メッシュの指切りグローブをベースに、気温によって重ね着をしています。
防寒用としてメリノウールの長指グローブ、ベスト、ウインドブレーカーを兼ねたレインジャケット、化繊のニッカー、サイクルキャップがフロントバッグに入っています。

 

13:47 アップダウンでグループがばらける

登りでばらけて頂上で合流を繰り返しながらパールロードを消化していきます。自分が少し先行してその後にSとⅠ君、その後ろにY 君といった順番です。

SとY君の3人で年末に淡路島一周を走った時は、走れていなかった自分が登りで遅れていました。長距離を走るうえで日々の体力づくりの大切さを痛感した出来事でした。距離が延びる程ごまかしが効きなくなります。

 

14:04 148.1km フォトコントロール:鳥羽展望台

4人そろってフォトコントロールの鳥羽展望台に到着。ここではゴール後に通過証明となる写真を撮影します。

自分は早朝から自走で走っていたので「ようやく半分…」という感覚でした。
鳥羽展望台は海から遮る物が無いので風が強く吹き付けます。迂闊に自転車を立てておくとあっという間に倒されてしまう勢いです。
疲れてきましたがあとは残り半分、近江八幡に帰るだけ!

 

14:10 ゆっくりしていると空が暗くなり…

各々自由に休憩していると空の様子に変化が。内陸から暗い雨雲が迫っていたのです。

 

14:16 雨が降り始めた

展望台で観光していた一般の人たちも急いで車に戻り始め、僕たちも急いでレインウェアを着て出発します。サドルに跨るとほぼ同時に全身に雨粒が当たり始めました。

 

14:46 雨のパールロード

鳥羽展望台から30分ほどアップダウンを繰り返すと志摩に到着しました。この頃には4人はバラバラになり、それぞれのペースで次のPCを目指します。
途中、何度か止まって後続を待とうか考えましたが何もないところでじっとしていると身体が冷えてDNFに繋がりかねないのでペダルを回し続けました。

 

泥除けとマッドフラップが有ってよかった

突然の雨でレインジャケットしか持っていなかったので身体が冷えないか少し心配でしたが、自分のランドナーには前後タイヤを覆う長い泥除けと、先端にはマッドフラップが装着されています。
お尻や背中がタイヤからの水しぶきで濡れないのはもちろん、地面近くまで伸びたフロントの泥除けとマッドフラップのおかげでシューズやチェーンリングも水しぶきから守られます。

雨の勢いが強いので当然、空からの雨粒で雨具の無い下半身は少しずつ濡れていきます。それでも路面からの水しぶきが無いのでレインジャケット1枚でパールロードの雨を乗り越えることが出来ました。

 

 

15:49 177.8km PC2 I君、Y君とはここでお別れ

一人になってPC2のコンビニに到着。買い物をしておにぎりを食べているとSも無事に着きました。彼はレインジャケットではなく撥水加工されたウインドブレーカー1枚で雨の中走ってきました。

まだ到着しないⅠ君とY君が気になりますが、長い時間待ち続けると僕たちも身体が冷えて動けなくなってしまうのでメッセージを送って2人で先に出発することに決めました。

すると、出発しようかというタイミングでⅠ君とY君が到着。とりあえず二人の無事を確認できて一安心。
この先のことを改めて相談し、4人でゴールを目指すことはここで終了になりました。

 

雨は降ったり止んだりを繰り返す

I君、Y君と別れた後も雨雲の下を走りました。PC2を出発して30分ほどの地点で雨の勢いが強くコンビニで雨宿り。
裏起毛タイツのみだと下半身が冷えそうだったので輪行用に入れていたニッカーを履いて防寒対策。フロントバッグの中身をフル活用して状況に対応していきます。

雨のライドではサイクルキャップも欠かせません。高性能な防水生地で出来たキャップもありますが、コットン製のオーソドックスな物でも充分役立ちます。キャップのツバが目元に当たる雨粒をカットしてくれるので雨天でも視界を保つことが出来ます。縁さんのサイクルキャップは個性的な柄が揃っていておすすめです。

 

17:49 215.2km PC3 ミニストップ松坂丹生寺町店

日没まで1時間を切った頃、PC3に到着しました。到着する前にPC3では長居せず、太陽が見えているうちに距離を稼ごうと話していました。すぐ出発するつもりで僕は飲み物だけ購入。
後から店を出てきたSの手には山盛りのフライドポテト(笑) 横で見ていたら僕もお腹が空いてきました。

 


18:27 明るいうちに先を急ぐ

Sがポテトを平らげるとすぐにPC3を出発。路面も乾いて走りやすくなりました。向かい風に抗いながら距離を稼いでいきます。

ヘルメットについているLinden BK-02の光センサーが周囲の照度の低下を検知して点滅を始めているので暗闇に包まれるのはそう遅くありません。

Edelux2のスイッチを点灯に切り替えて夜間走行に突入していきます。自分の自転車はハブダイナモ給電で前後のメインライトが点灯します。ハブダイナモは低抵抗で理想的なフランジ間寸法を備えたSON Delux Widebody。今年完成したもう一台のブルべ用ランドナーからホイールだけ拝借して今回のブルべでは使用しています。よりパワフルに電気を生み出すSON28に比べると抵抗感が少なく、体感ではありますがより楽に進めていると感じます。

もちろん高性能なレース用のハブとライトに給電しているSON Delux Widebodyを比べたら抵抗は後者の方が大きくなりますが、それでも速度に大きな差は無いと思います。

長年SON28ハブダイナモで組んだホイールをブルべでも使ってきましたが、今回改めて実際に乗って比較するとブルべにはより抵抗の少ないSON Delux Widebodyをおすすめします。

SON28は低速から出力が高いので、のんびりと走る自転車におすすめです。(それでもライト点灯中の抵抗感は僅かです)

 

 

19:42 シューズが水没すると夜がつらい

もうすぐ関宿という所で夕飯休憩の為コンビニに立ち寄ります。
ここではカップヌードルと肉まんを食べて身体を温めました。

レインジャケットの下に朝まで着ていたオレンジ色のベストを重ねて手持ちの衣服を全て着込んだ状態になりました。手袋と靴下は湿ってはいますが、どちらもメリノウールなので痺れるような冷たさもありません。雨を予定した装備ではありませんでしたが上手く機能しています。

SはPC3で靴下を買いたかったようですが、取り扱いが無かったのでここまで水没したシューズと靴下で走ってきました。ようやく乾いた靴下に履き替え、更にビニール袋で靴下を包んで濡れたシューズから水が染みるのを防いでいます。

夕飯休憩中にI君とY君が松坂のPC3でDNFしたことを知りました。
PC2で別れた後、彼らも雨の中松阪まで走って撤退を決めたようです。雨が降ると体力を消耗するのはもちろん、適切な装備が無ければ今日の天気では低体温症になりかねないので正しい判断だと思います。
頑張ることはもちろん大事ですが、一定の線引きは必要です。今回の経験を活かせば今度は彼らも完走できるはずです。

 

21:00 復路の鈴鹿峠

夕食休憩を終えると関宿を抜けて国道1号線鈴鹿峠を登ります。

休みの前日、親方にブルべで鈴鹿峠を往復すると話したら「ご愁傷様…」と苦笑いしながら言われたことを思い出しました。
いや、まあ、確かに風情はあまり感じられないし交通量もそれなりにあるので昼間に敢えて走りに行きたい峠ではないですが、21時頃なら交通量は極僅かで快適でしたよ。

 

と、強がってみましたが普通の人は交通量の少ない夜の9時に鈴鹿峠を走らないですよね…。

 

ゴールまで残り20km、再び嵐に

鈴鹿峠を越えて滋賀県に戻ってきました。
甲賀市の路面はドライ。このままゴールの近江八幡まで行けると思っていたら路面が濡れ始めました。どうやら雨が降った後のようです。
雨に直撃せずタイミングが良かったと思っていたら残り20kmを切った辺りで顔に雨粒が当たり始めました。向かい風も強く吹き、雨が打ち付けてきます。

まるで川に浮かぶ舟を操縦しているような感覚を覚えながらゴールに向かってペダルを回し続けます。途中で追いついた2名の方も僕たちの後ろについて走り続けます。
名前も何も知らない方でしたが、夜の雨の中一緒に走っていると何か連帯感のようなものを感じます。もし一人だったら最後の雨に心が折れてしまったかもしれませんが、後ろに一緒に走っている人がいると不思議と頑張れるものです。

 

22:34 301.5km フィニッシュ 15時間34分で完走

走行距離が300kmを越えてゴールのコンビニに到着しました。ゴール受付が更に5km先の306kmにあるので、フィニッシュのコンビニに気が付かず通り過ぎそうになりましたが後ろ3人が教えてくれて助かりました。

 

レインジャケットだけで日没後の雨の中凍えずに走り続けることが出来たのは、泥除けとマッドフラップを装備していたからです。もし泥除けの無い自転車だったら、一緒に走ったSほどタフではない自分はゴール目前でもDNFを選択していたはずです。3年前に経験があります…

泥除けとフロントのマッドフラップはライダーだけでなく自転車本体も守ります。チェーンにかかる水しぶきが少ないということは、その分潤滑も保たれます。

チェーンオイルはフィニッシュラインのセラミックウェットルブを長年使用していますが、今回も期待通り最後まで潤滑を保ちました。
泥除けとマッドフラップを装備したランドナーは同じコースを走った泥除けが無い自転車と比べると汚れが少なく綺麗です。300kmブルべ後も最低限のメンテナンスで済みます。丸々洗車する必要はありません。

 

オダックス近畿2023年版300kmピンバッジ

フィニッシュからさらに5km走って近江八幡駅近くのゴール受付へ到着。主催者の方にブルべカードを提出し、PCのレシートとフォトコントロールの通過証明写真を確認してもらって無事に完走認定です。

毎度楽しみにしているオダックス近畿のピンバッジをゲット。これで残りは400kmと600km!

次のブルべが楽しみです。

アイズバイシクルではブルべを走るためのランドナーのご相談もお待ちしております。まずはお気軽にご来店ください。

まえの

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