アイズの独り言>

こんにちは、前野です。

 

ジャパンバイクテクニーク2022(以下JBT2022)の2日目に行われた走行テストの様子をグランボアステンレスランドナーのライダーとして走った私の視点から3回に分けて紹介していきます。

僅か80㎞のコースですが、内容は濃密。一回のブログでまとめて書いてしまおうかとも思ったのですが、普段のツーリングやブルべでは味わえない経験でしたので3回に分けて走行会の様子を紹介していきます。

初回はスタートからヒルクライム計測区間のゴール、笠岳峠までの様子です。

 

 

JBT2022のコースは以下の通り、距離約80㎞の中に大きな峠が二つ。
全舗装の笠岳峠と、グラベル区間の林道中日影線を含む毛無峠への登りになります。
2019年開催の第一回JBTよりも獲得標高は多く、グラベルの登りが追加された点がポイントでしょうか。
距離は短いですが、高低差が大きく、未舗装路も含むのでなかなかハードな設定です。
それに今回のJBTは走行テスト時にキャンプ道具などの荷物を積載することを仮定して、4㎏分の荷物を模した500mlペットボトル8本をスタートからゴールまで持ち運ばなければなりません。

 

 

 

JBTの走行会はゴールへの着順を競うレースではなく、あくまでも自転車への耐久試験を兼ねたサイクリング。

要求仕様に載っているようにJBTの走行会は以下のような仮定のストーリーがあります。

 

「ストーリー

都市在住者が長野県の山間部に自転車ツーリングに出かけます。
都市部から長野駅までは電車輪行で移動。長野駅から志賀高原を経て山間路を含むルートを
走ります。
風景やグラベルライドを楽しんだ後、長野駅に戻り電車輪行で帰宅するストーリを模擬します。」

 

長野の峠へ輪行ツーリング。しかも未舗装路込みのコースで距離も程よく理想的な設定です

 

ただ、最初の峠、笠岳峠まではタイム計測があり、着順によって獲得できるポイントが変わってくるのでレースのつもりで走る必要があります。

笠岳峠以降は急いで走っても特にメリットが無いので、ゴールにお昼頃到着できるペースで走れば十分です。特に最後のグラベルの下り、林道湯沢線はチェックポイントが置かれており、規定時間を守って下らないと減点されてしまいます。
なので、笠岳峠までは頑張って残りは普段と同じように「旅心」をもって写真を撮りながらサイクリング。そんな心づもりで走行会に臨みました。

6月12日午前2:45

JBTの朝は早く、4時に走行会がスタートします。
2:30に目覚ましで起床。前夜から心配していた雨は完全に止んではいないものの、本降りではなさそうです。

朝食は前日に食べようと思っていたおやき

宿を出る前におやきを食べて腹ごしらえ。前日の昼に買ったのですが、JBTの会場に到着してからお腹の調子がいまいちで食べれずに残していました。おやきは腹持ちが良いので長野に来るとおにぎり代わりに買ってしまいます。

 

 

グランボアJBT2022

自分が乗る自転車はステンレスフレームのグランボア650Bランドナー。

フレーム、自転車の詳細は今後親方から紹介があると思いますのでざっくりと。

変速はSRAMの12速フロントシングル電動変速eTapAXIS。チェーンリングはグランボアサンクフィーユNW36T、リアのカセットスプロケットが10-36Tなので登りも下りも十分なギア比を備えています。
タイヤサイズは650×42B。前回大会は650×38Bだったので未舗装路の走破性を向上。
電装関係はSONのハブダイナモから給電し、泥除け先端のフロントライトは試作品、シートチューブ直付けのテールライトはスタンドライト機能を備えたTL-06Dを装備しています。
専務お手製の軽量フロントバッグには予備チューブ、工具、レインウェア、補給食を入れています。
小型のサイドバッグには走行テストの課題でもある4㎏の荷物を模した500mlペットボトルが8本。
フロントに全ての荷物を積載しているので、ジオメトリもそれを意識したものとなっています。

スタート前に空気圧を確認

グランボアがJBTにエントリーしている2台が装着しているタイヤはグランボア650×42Bエートルをベースにした試作タイヤ。チューブはラテックスチューブのPLUMEを使用しています。
ラテックスの特性上、空気が抜けやすいのでスタート前に空気圧を確認して継ぎ足しを行いました。
自分が乗るステンレスランドナーの空気圧はフロント2.5bar、リア2.8barくらい。フロントのパニアバッグに4㎏の荷物を積んでいるのでもう少し高くてもよかったかもしれませんが、雨で路面がぬれているのと未舗装区間もあるので普段と同じ空気圧にしました。

エートルのような太くて軽いタイヤとラテックスチューブの組み合わせは乗り心地が良くスムーズで速いです。

ライダーの位置がわかるGPSトラッカーが配布された

今回もライダーの位置が分かるようにGPSトラッカーが配布されました。前回はシステムトラブルでうまく機能しなかったのですが、今回は最後までうまくいったようです。

スタート5分前、ラインに並ぶ

緊張するような、しないような…

5月は湖東の峠を友人と走ったり、京都から堀越峠-おにゅう峠-花背峠のコースで小浜に日帰りで行ったりして調子よく乗れていたのですがJBTの1週間前くらいからバタバタしていて殆ど乗れていません。

高山村に来る前日にエントリー車が完成して、保津峡方面へ軽く試走に出かけただけ。

1日早く高山村入りした親方は走行会2日前にeBIKEで笠岳峠まで試走済み。話を聞いていると荷物を積んだ自転車でついていくのは厳しそうなタイムで登っていました。とりあえず前夜に親方には「ヒルクライムが終わったら合流したいので待っていてください…」とお願いしました。

 

 

午前4:00、一斉にスタート

スタートはカウントダウン方式で4時に一斉スタートしました。

自分はヒルクライム区間をeBIKEと一緒に登ることは無理そうだったので、最初だけでもいいから目立とう思い先頭で飛び出していきました。

 

 

 

スタートから飛び出していくテールライトの列

YOU游ランドのゲートをくぐり、すぐに左折。そこから緩い下りなので最初だけ踏んで、あとは惰性で橋を渡り最初のT字路まで進みました。

 

スタートから2㎞ほどでeBIKEに乗る親方と合流

左右の安全確認をして県道に入るとここから笠岳峠までヒルクライムになります。
スタートから笠岳峠までのヒルクライム区間は順位が付いてポイントが入るのでレースのつもりで普段より早いペースで登っていきます。
スタートから2㎞はほぼ独走状態で、少し後ろに他のライダーの灯りが見えていました。
少しするとeBIKEに乗る親方が「ぺース早すぎないか?!」とモーターを唸らせながら追いついてしばしの間ランデブー。

ペースを合わせてもらいながら一緒に走る

緩斜面ならeBIKEと同じペースで登ることが出来るのですが、勾配がきつくなると4㎏の重りが効いてきて途端に失速します。ペースを合わせられる内は後ろについて少しでも楽をしたいので親方に頼んで少しペースを落としてもらって進みました。

 

スタートから約3.5㎞、蕨温泉付近から独走を開始するグランボアeBIKE

山田温泉の手前にある蕨温泉付近でパナソニックの伊藤さんが近づいてきたので親方はギアを切り替えて独走開始。あっという間に小さくなっていきました。恐るべしeBIKE。

 

スタートから約6㎞、パナソニックと合流し山田温泉を通過する

親方が独走を初めてから自分は少しペースを落とし、追いついてきたパナソニックの伊藤さんと合流。二人で山田温泉の温泉街を抜けていきます。

山田温泉ではカメラを構えた関係者の方や、早朝にも関わらず応援に出てきてくれている方もいて普段のツーリングでは味わえない高揚感がありました。

 

牧場の下りダート区間

6.8㎞地点の林道への分岐を左折後、テクニカルなアップダウンをこなし下りの短いダート区間が現れます。
締まった路面のダートですが、下りでスピードが出るので固定が甘いバッグや装備は外れてしまう危険もあります。

自分が乗る自転車のタイヤ幅は42mmですがパナソニックのJBTマシンは昨今のロードバイクで標準的な28mm。リム打ちの危険もあるので細いタイヤで速度を出すのはためらうような路面でしたが、殆どスピードを落とさずに駆け抜けていくパナソニック伊藤さんのバイクコントロールに脱帽です。

 

競っているけど根はツーリング?

ダート区間を無事に抜けて淡々と登っていきます。どうもお互い同じくらいのペースでしばらく登っていけそうな雰囲気だったので、時々会話を挟みながら九十九折をこなしていきます。

伊藤さんはロードレースやクリテリウムの他にシクロクロスも走っているとか。グラベルでのバイクコントロールが滑らかなわけです。

 

 

18.8㎞地点、県道に合流すると途端に景色が開ける

林道の九十九折が終わると県道に合流し、途端に景色が開けます。景色がいいので写真でも撮って一休みしたいところですが、ヒルクライム区間の順位がかかっているので淡々と踏み続けます。

 

タイミングが良いと眼下に山田牧場が見える

県道に合流して少し登ると雲の間からこのあと通る山田牧場が見えました。雨は小康状態ですが、標高が高くなったので少し気温が低く感じました。
峠までの距離もだいぶ短くなってきたのでこの後の展開を考えます。

お互いこのままペースを上げずに峠まで行けばマッチスプリント…?

 

23.2㎞地点 スタートから1時間45分、2位で笠岳峠に到着

ヒルクライム区間ゴールまでの展開を考えているうちにどんどん残り距離は短くなっていきます。
峠まで残り約3㎞、放牧地の横を通る少し勾配のきつくなったストレート区間で伊藤さんが少し遅れて距離が空き、自分はまだ余力があったのでギアを上げてゴールまで踏み続けました。
峠近くは九十九折になっているので上の方から待機している方の声が聞こえてきます。

最後まで垂れずに回せて無事に2位で笠岳峠に到着!スタートからのタイムは1時間45分。

3年前のJBTで4㎏の重りが無い状態で登ったタイムから約3分遅れでした。

 

ステンレスランドナーは荷物を積載した状態で調子がよく、重さを感じさせずにテンポよく進んでくれました。
ヘッド角を立て、フォークオフセットを大きくとったジオメトリのおかげで42mmタイヤを履いて重たい荷物を積んだ状態でも機敏なハンドリング。フロントパニアに4㎏の水を積んでいることを忘れる乗り心地です。

 

パナソニックも笠岳峠に到着

峠に到着して3分後、パナソニック伊藤さんが到着。
勾配が上がった区間で脚を攣りそうになってペースが落ちたそうです。
自分は普段からフロントバッグに荷物を詰めた自転車で走っているのでこの走行会も普段と同じ感覚で走れていたのですが、レーサーの伊藤さんは普段はもっと軽い自転車で走っているはずなので慣れの部分で自分に有利に働きました。

荷物を積んでいない自転車でヒルクライムを競ったら自分は早々に後ろへ消えていったでしょう…

実際、第一回JBTのヒルクライム区間でパナソニックのスペシャルバイクに乗った伊藤さんの姿を見たのはスタートして数キロの間だけです。

 

3人で記念撮影

パナソニックの伊藤さん、笠岳峠ヒルクライム区間1位の親方と3人で記念撮影。

この後は順位を競わない区間になるので各々のペース、楽しみ方でゴールを目指します。
ヒルクライム区間と同様に淡々とコースに向き合うのも良し、写真を撮ったり他のライダーと走るのを楽しむのも良し。

 

 

グランボアは2台揃ってゴールするのを目標に「旅心」を持って残りのコースを楽しむことにしました。

 

 

次回に続きます。

 

 

まえの

 

あと一週間。3年ぶりのJBTの開催です。

今回は有志による実行委員会の尽力で、私は正式にエントリーすることが出来ます。さらにebike部門へのエントリーバイクも用意することが出来て、自らライダーを務めることにもなりました。

スタッフ前野君が乗るステンレスパイプのグランボアはフレームの製作を先週末にようやく終えて、前野君によりフレームの仕上げ作業の真っ最中です。ステンレス製のフロントキャリアももう一人のスタッフ伊藤君が同時並行で製作しています。ぎりぎり試走ができるのかということろです。

私が自ら走るebikeは前回大会にオープン参加として出走した車両を用いて、香港のCYCMOTOR社の電動アシストユニットX1 STEALTHを組付けた自転車を用意しました。

このユニットの存在を知ったのはわずか2ヶ月前の4月の中旬でした。4月2・3日に開催されたCycleModeの出展社を紹介したテレビ大阪さんのYoutubeにビンテージショップとしてギャラリーグランボアが紹介されていたのですが、その中でMTB用として作られたこのユニットを販売するOLDSCHOOLMTB.JPさんが出ていたのです。早速にコンタクトを取って一式をお願いしました。

このユニットが届いたのはゴールデンウィーク直前の4月も末でした。これをまず自身の製作したOyakata1号車に組付けての最初の試乗は自宅から京都市内の店までの峠5ツのコースです。結果は距離53.6km獲得標高569mの道のりをほぼ2時間で完走しました。バッテリーは日本の代理店の用意しているボトル型の小ぶりなもので最後の峠のピークの50m手前でコントローラーがシャットダウンしました。バッテリーは1つが1.2kgほどですのでこれを2つにすればかなりの距離をこなせそうです。

 

即もう一つのバッテリーを発注、2個目のバッテリーが用意できたところで今度はヒルクライムテストです。今度は2019年のJBT号にユニットを乗せ換えます。これで車体がかなり軽量になります。これで由良川の源流部になる佐々里峠へ登ってみます。峠まで40km800mの登りを2時間かかりましたが、たいした汗をかくこともなくバッテリー1個で登り切りました。これなら本戦の2666mアップもバッテリー3個で何とかなりそうです。このテストで判ったのが、コントローラーのアシストレベルの5段階の切り替えでほぼ変速機と同様の変速感があるということ、フロントシングルでリア10速仕様のこのJBT号の場合は5×10=50段仕様車になっていると思います。ただ実際の走行で11-42の10段の内28以上を使うことはありませんでした。必要トルクに対するアシスト設定も調整できるのですが、初期設定でももともとMTB用にセットされているようで十分なアシストをしてくれています。少しでも車体重量を軽くしてバッテリーのロスを減らすことを考え、次は車体重量をさらに減らすべくリアスプロケットももっと小さくしてみることにします。

 

カセットはレーコンのアルミ10速11-30を用意することが出来ました。もしバッテリー切れを起こしたらとちょっと不安なりますが、38×30にいざとなれば押すのもありと考えます。リアメカは42T用につけていたキャパの大きなディオーレから軽量なデュラエースに変更します。25年ぶりのデュラエース、デュラルミンではなくカーボンが使われていてびっくり。初代のデュラエースを使っていた者としてはデュラだけはアルミにこだわって欲しかった・・・いかんいかん話が横道にそれた。

さてこのアルミのカセットにRメカだけデュラ仕様になったグランボアでダート走行もテストしたのが堀越旧峠と五波峠をまわるコースです。堀越峠は国道162号線の京都から福井県小浜へ抜ける道で初めて走ったのは40年以上前のこと、当時すでに堀越トンネルが一般的なルートで旧道は単なる山道、峠周辺は木々が伐採されたばかりでかなり広々していたことを覚えています。その後も数回超えていますが、今回しばらくぶりに走ってみると数年前の台風でなぎ倒された倒木が行く手を阻み、かろうじて自転車が通れるスペースが確保されていました。旧道入口から国道から外れるとすぐに荒いダートですが、電動アシストのおかげでスイスイと倒木をよけながら登ってゆくことが出来ます。峠まで20km標高360m程をあっさりと登り切ってしまいました。今の峠は落ち葉に覆われ木立に囲まれています。

 

下りダートは本当にしばらくぶりで、かなり背骨をゆすられました。たった4kmに30分もかかってしまいました。舗装の国道に出て下りきったところに名田庄の道の駅があります。昼食を済ませて五波峠へ向かいます。15kmほどの緩い下りの後に五波の峠道です。12%の上り11kmですが、ここでも電気の力でスイスイのぼってゆきます。のぼり始めて7km30分ほどで一つ目のバッテリーがなくなってしまい、ヨシヨシと予備バッテリーに交換しました。が、コントローラーのスイッチが入りません。これは未充電のバッテリーを持ってきてしまったかと思い真っ青になりましたが、バッテリーのコネクターがシッカリ嵌っていなかっただけ、つなぎ直して無事峠まで到着しました。ふもとから40分ほどでのぼり切りました。まだバッテリーは半分以上残っているようです。

 

これで3つバッテリーを用意すればJBTでタイムトライアルポイントのトップを取ることも夢ではないと欲が出てきます。もちろんTTは最初に行われますので、そのあとのダートの上り区間を含めた毛無峠までの上り区間も完走しなければなりません。電動アシストはまさに機械によるドーピングです。でも身体を痛めるドラッグではなく、衰えた身体機能を補助して自転車を乗り続けることを応援してくれます。とにかくペダルは回さないことには1mmも進んでくれないのですから。しばらくこれで乗り続けているとある程度まで筋肉をつけてくれ、もしかしたらアシストなしで走ることが出来るようになると思います。ミキストにつけて奥様と走るとか、大病の後のリハビリにといろいろな使い方もできると思います。そして何よりも自転車に乗りつづけられる喜びをもたらしてくれます。

 

 

このユニットの性能はほぼ申し分ないところに来ています。最大の問題はフロントチェンホイールを専用品に交換する必要があるということです。チェンホイールは自転車の顔です。それを無粋な真っ黒な顔にすることはかなり抵抗があります。私の次の課題はそこをなんとかすることです。

 

親方

久しぶりに行動制限のない大型連休、皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日はこどもの日ですね。

 

 

 

京都の観光地もすごい人出と聞いています。アイズの周りはそれほどでもないんですけど、遠くからも近くからもご来店いただく方が増えてきて嬉しい限りです。少しづつ新しい日常が定着すると良いですね。

 

今年は控えていたイベントもいろいろ開催予定ですよ。

近々では5月15日に「ランデヴーアレックスサンジェ」のミーティングが3年ぶりに開催されることになっています。以前のような宿を借り切っての宴会はまだ企画していませんが、コントロールポイントに集合して皆様と積もる話を楽しみたいと思っています。宿がないので厳密な参加表明も不要です。ドタ参、ドタキャン問題なし。サンジェオーナーの皆様はもちろん、サンジェの自転車に興味がある、見てみたいという方もどうぞご遠慮なくご参加ください。詳細をご希望の方は事務局となっていますアイズバイシクルまでお問い合わせくださいませ。

 

 

そして、6月11日‐12日は第2回ジャパンバイクテクニーク(JBT)も開催される予定です。

2019年に開催した第1回は主催者として奔走していましたが、今回は有志の方々のご尽力でグランボアも一参加者として参加できることとなっています。参加表明してくれているチームは今のところ9-10チーム。開催できるかどうかぎりぎりのところだそうで、5月15日まで参加申し込みの期限が延長されています。製作する側にとっては時間的に難しいのが実情かもしれませんが、自転車づくりの技術やアイデアを競う場は何より刺激がありオモシロイものです。我こそはという方、もしくは参加せずとも見学したいという方、ぜひ↓迄お問い合わせください。

inquiries@japanbiketechnique.org

 

親方は今日は自宅からお店まで片道50キロほどを自転車でやって来ました。JBTのための製品テストも兼ねてのサイクリングですが、お天気も良く清々しい一日の始まりです。

それにしても、スタート前にスマホで何やらセッティングですか???

テスト中にて詳細はお見せできませんが、まだまだ自転車の楽しいこと考え中です。

乞うご期待!

つちやはるみ

2019.07.29

GrandBois JBT Model

長かった梅雨が明け、ようやく今年の夏本番!

だけど、なんだかこの湿気にまいっちゃう。。。

皆様、お元気にお過ごしでしょうか。

 

 

 

さて、まずは入荷のお知らせ。

エキストラレジェだけでなく、スタンダードモデルまで欠品してしまっていた32Aタイヤ、ルナールのエキストラレジェが再入荷してまいりました。Aタイヤの軽量モデルはスポット的扱いだったのですが、ご要望が絶えずほぼほぼ定番化しています。エクストラレジェに使われているベースの布(ケージング)はチューブラータイヤ用のケージングをベースにしたグランボア専用の特別仕様です。未体験の方は是非今年は使ってみてくださいね!

GrandBois tire Renard 650x32A

 

 

そして、リムパピヨン。700Cの36穴モデルだけタイミングが合わずシングルアイレットのままだったのが、今回の生産でようやくダブルアイレットモデルとして入荷してまいりました。これでパピヨンの主要モデル、28H/32H/36Hは650Bと700Cいずれもダブルウォール+ダブルアイレットモデルとなりました。2009年の発売から今年で10年目。極めて剛性が高く、舗装路、ダート、キャンピング等どんなシーンにもお使いいただけるオールマイティーなポリッシュリムとして今なお少しづつ改良が進んでいるグランボアのロングセラー商品です。

GrandBois rim Papillon 700C 28H/32H/36H

 

 

更にウルトラライトのブレーキケーブルアウターに丸線タイプがラインナップされました。色味もシックで合わせやすそうです。しかも驚く軽さ!

GrandBois ULTRA LIGHT cable housing    plated aluminum(left)/round aluminum(right)

 

他に、ページの更新がなかなかできずにいた120mm/126mmエンド幅のハブのページもようやく更新できました。Jスカイのカセット軽いですよ~。

GrandBois LFQR hub 120mm + J SKY 6s cassette

 

 

 

 

 

 

*****

さて、グランボアのJBTマシン。

忘れないうちに記録も兼ねてどんな自転車をエントリーさせたのか書いておこう。ちょっと長いですよ。

 

 

【フレーム】

OYAKATA カイセイの軽量パイプ、8630R。

軽量化のためパイプの接合部に大穴を開けてロー付けしています。

 

 

 

 

【フォーク】

OYAKATA ERフォーク。ハンドメイド展に展示した段階では剛性アップを狙って通常より大きな径のブレードで製作していたのですが、試乗の結果、あまり違いを感じることはできませんでした。そこで、イロイロ吟味して結局ブレードの径はグランボアのいつものもので、オフセットをチョコの走りに合わせる形で作り直しています。

結果、2年前のコンクールマシンよりも軽量で剛性のあるフレームに仕上がりました。

 

 

 

 

2年前のコンクールから進化したパーツたち。

【チェーンリング】

サンクフィーユ。5枚の葉っぱの意匠はそのままに刃先をナローワイド化し、フロントシングルで多段変速時のチェーン落ちを解消しています。

【ペダル】

シマノPDA520。サードパーティのチタンシャフトに交換して更にシールドベアリング化しています。

 

 

【変速機】

マイクロシフトのロングケージリアメカ、R47を極限まで肉抜きしています。2年前のコンクールでの経験を生かした市販モデルをそのままセットしました。

 

 

【変速レバー】

ENEシクロ フリクションレバーを肉抜きしました。

 

 

 

 

【ベル】

アルミベルを工房内で加工した肉抜きベル こちらは2年前と変わっていません。

【ステム】

グランボアのアルミステム。引き上げ棒を昔のパールのステムに使われていたアルミに交換しました。1本だけ在庫があったのです。

 

 

【ハンドル】

グランボア フランス型ランドナーバー

グランボアのハンドルはすべてバルジ製法で作られています。420mmまでしか幅をご用意していないのもそれ以上の幅になると焼き入れの必要があり、ハンドルが固くなってしまうのです。適度なしなりはダートや長距離ツーリングでの微振動を吸収してくれて上半身の疲労の軽減に欠かせません。更に今回は、日東さんに試作していただいたエアロレバー用の溝入モデルですのでワイヤーの処理もすっきりできました。バーテープはヨシガイの新作、クッシーコットン

【ブレーキレバー】

SRAM カーボンレバー。ここだけ黒いパーツで親方は気に入らないようで模索していましたが、今回は軽さ優先で採用が決まりました。ブレーキケーブルは日泉ケーブルのSP31。アウターはウルトラライト平線タイプ

 

 

 

 

 

【キャリア】

ER用フロントキャリア。通常6mmパイプで作っていますが、特別に5mmパイプで製作しました。

【ブレーキ】

グランボア ミラン 肉抜きのほか小物を全てチタンに置き換えたスペシャル軽量加工が施されています。

 

 

 

 

【発電機】

SP(台湾製ダイナモハブ)。今主流のシュミット以外で、より軽量なので採用しました。ただ、もともと小径車用でフランジ幅が狭く、650Bホィールでは横剛性に劣ります。何年も前からその辺の改良を再三交渉しているのですが、なかなか形にしてくれません。

 

 

 

【フロントライト】

シマノのシティ車用のライトのプラスティックカバーを外したものを採用しました。軽量化にもなったうえに見た目もすっきりして意外と注目を集めていました。何より他のチームと比べても明るかったですね。さすがシマノ。

 

 

 

 

【リアライト】

ん、リフレクターじゃないの???

KIMURA38mmのリフレクターのケースを少し深く作ってもらって、中にLEDのユニットを入れました。そして、それを非接触型小型発電機と繋げて光らせたのです。

磁力で発電させる発電機だそうでリムとは接触していませんが、リムが回ることによって発電します。リアライトは取り付け方も含めて今回のJBT号の目玉でしたが、残念なことに走行会での林道でいつの間にか落ちてなくなってしまいました。。。今回の破損箇所はここだけでしたのでかなり残念。。。

あちゃー。。。

 

 

 

 

【泥除け】本所工研 H50C

【ステー】本所工研 中空アルミ

複数のチームでカーボン製の泥除けやバッグのステーなど破損が見られましたが、さすがに本所の泥除け本体での破損は見られませんでした。ただ、中空のステーは潰しやすく、変形してしまうと輪行時の脱着時に問題になりそうでした。

 

 

 

【ホィール】

リム グランボア パピヨン 28H

スポーク DT-SWISS レボリューション

タイヤ グランボア 38B 試作

チューブ SOYO ラテックス 試作

タイヤはエキストラレジェをベースにパナレーサー最新のコーティングシートを試しました。ツーリング車におけるチューブレスの可能性と共に、軽くてダートにもお勧めできるものを模索中なのです。でも、そんな事はお構い無に今回のJBTでは総合一位のベロクラフトは最軽量650Bタイヤのエキュルイユ、走行会着位一番のケルビムは650B最細タイヤのシプレを装着してノーパンクだったのですけどね。。もちろん、グランボアのこの試作38Bタイヤもノーパンク。パンクはライダーの走行技術と運によるところが結構あるのです。。。製品化にはもう少し、いろいろ試してみますね。

 

 

 

 

【サドル】

イデアル 試作#88 チタンワイヤーベース アルミクロワッサン チタン小物 アルミリベット

イデアルがJBTのために作ってくれた試作軽量サドルです。サドルのサイドの刻印は90のままですが、実際は少し高さが低くなっている軽量モデルの88です。ベースやクロワッサン、小物やリベットまで全てを軽量品に置き換えて、なんと重さは359グラムを達成しています。これは現在発売中のイデアル90はもちろん、ジルベルトゥの軽量モデル、チタンベースとプラスティックのクロワッサンのアラヴィより軽いのです。だからと言って革を薄くしたりはしていないので乗り心地はそのまま。市販化は未だもう少し先とのことですが、嬉しいニュースですよね。ありがとう、イデアル。

 

【シートピラー】

グランボア 棒ピラー 27.2mm→25.0mm(切削軽量化)

フレームのシートチューブのパイプ径27.2mmのところ、スリーブを入れて25.0mmにし、軽量化したピラーを使用しています。櫓にはブロンプトン用に販売されているペンタクリップを使いました。このシート周りの見え方も親方がとても大切にしているポイントなのです。

 

 

【フロントバッグ】

工房内試作品。パラシュート生地を使った超軽量バッグを作ってみました。ポイントは課題である「饅頭」=「壊れやすいもの」を自転車でどう運ぶか。最初は一番に振動を受ける前よりは後ろの方が良いだろうとサドルバッグを検討したりしていましたが、なかなか形がまとまらず、結局まだまだ改良の余地のあるフロントバッグの中で考えることにしました。で、本体ではなく蓋に大き目のポケットを作り壊れ物を浮かして運ぶ仕組みにしたのです。

【バッグサポーター】

コの字型にバッグの本体3面の上部をしっかり固定するものをアルミで作りました。

 

乗りながらの補給食へのアクセスも良いとチョコは喜んでくれましたが。。。

肝心のお饅頭は無傷だったようですが、ケースが割れてしまったとのことでポイントゲットにはなりませんでした。。。まぁ、普通のフロントバッグで同様に運んだときはケースどころか10個あったお饅頭のほとんどがバッグから走行中にこぼれ落ちて紛失していたのですから改良されたと思います。欲を言えばもう少し防水性があればよかったかな。もう少し試作を続けてみようと思います。

 

 

 

2年前に作ったアンベール2017が350gですから何とかものにしたいところです。

 

 

 

 

 

【スペック】

フレーム  グランボア Oyakata ラグレス
チューブ カイセイ 8630R 25.4/28.6
エンド グランボア レーザーエンド 4mm
クラウン グランボア ERクラウン 4mm
フォークブレイド カイセイ 706C
カラー グランボアグリーン
ヘッドセット グランボア ビンテージ JIS規格
ボトムブラケット TA AXIA スクウェアテーパー
クランク TA カルミナ
チェンリング グランボア ダイレクトマウント ナローワイド歯 サンクフィーユ 試作
チェンリング小物  TA ダイレクトマウントロックリング
フロントハブ シャッタープレシジョン SV-9 6V1.5W/LED
リヤハブ グランボア スモールハブ 11s
クイックレリーズ パセンティ
スポーク DT レボルーション 1.8/1.6
ニップル DT アルミ
リム グランボア パピヨン 28H改
リム小物 グランボア ナイロンリムテープ 試作
タイヤ  グランボア エキュレイユ 650×38B 試作
チューブ ソーヨー ラテックスチューブ 650B 試作
リヤディレイラー マイクロシフト R47 グランボアスペシャル
チェンジレバー ヨシガイ ENE 11Sシフター改
チェン KMC C10SL 10S用
カセット レーコン ワンピース 10S
ペダル シマノ PD-A520
ブレーキ  グランボア ミラン カンチブレーキ改
ブレーキレバー スラム S900
ブレーキ小物 日泉ケーブル ウルトラライトアウター
ブレーキ小物 日泉ケーブル SP31インナー
マッドガード 本所工研 H50CN
マッドガード小物 本所工研 中空アルミスティ
マッドガード小物 グランボア ステンレスダルマ
マッドガード小物 本所工研 R金具 チタンボルト
サドル  イデアル #90 試作
シートピラー グランボア アルミ棒ピラー 27.2mm改
シートピラー ブロンプトン ペンタクリップ
ハンドル グランボア FR410 410mm 試作
ステム グランボア アルミ 80mm改
フロントキャリア グランボア ERキヤリア 5mmパイプ
サポータ グランボア
フロントバッグ グランボア タカヤマ2019 試作
ライト シマノ LPC2207改
テール キムラ アルミリフレクター改
ダイナモ フロント シャッタープレシジョン SV-9 6V1.5W/LED
ダイナモ リア Xbat C1 非接触発電式
バーテープ ヨシガイ クッシーコットンバーテープ
ベル 東京サンエス スプリングベル アルミ グランボアスペシャル
ボトルケージ イリベボトルケージ 3mmパイプ
ポンプ iポンプ マイクロ
ツール トピーク ラチェット ロケット ライト DX+
ツール パークツール タイヤブート TB2

 

 

つちやはるみ

2019.07.12

JBT番外編 2

JBT2日目 小雨

 

宿を出たのは夜中の2時、フロントには朝食用のお弁当がお茶と一緒に用意されていました。

嬉しい。

今回のJBTのお宿の条件に朝2時チェックアウトに対応してくださることと、朝食をお弁当で提供してくださることをお願いしてありました。無理なお願いを聞いてくださったお宿の方々には感謝です。

 

 

 

 

 

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【スタート前】

4時のスタートに備え、3時過ぎには各チーム集まってきました。

明け方の、目覚める前の空気がすでに静かに張りつめているのを感じます。

 

 

 

 

 

GPSを使ってリアルタイムでライダーたちの走りを中継するのは今回のイベントの大きな試みの一つでした。それに、コース上でのライダーたちのミスコースやトラブルを把握するためにも重要なアイテムでもありました。

番号に間違いがないか、動作不良がないか確認しながら2人で渡していきます。もたもたしているとあっという間にスタート時間が迫ってきます。あっ、サポートカーにも渡さないと!

 

 

 

 

 

【スタート】

JBT2日目は笠ヶ岳峠までの約23km、標高差1300mアップのタイムトライアルから始まります。走行会ルートの詳細はこちら

スターターは日東の吉川社長と審判のお一人、国際競技審判の資格をお持ちの佐橋さんです。

高山村役場からお借りした非常用の行灯の灯にも負けない、それぞれの前照灯が印象的なスタートの様子。小雨降る夜明け前の非日常が、ライダーだけでなく、ギャラリーたちのボルテージも上げていきます。

 

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【GPS中継】

スタートを見送った後、本部ではGPSを映し出しているプロジェクターにくぎ付けになりました。ポイントが数分おきに地図上を動いているだけのものでしたが、これがなかなか臨場感があって面白いのです。

見ているとあっという間にばらけて順位が見えてきます。そして、その上位チームの速さに感嘆の声を上げ、動作不良なのか電波の不具合なのか、じっと動かないポイントにはヤキモキしたりしていました。そんな中、明らかにミスコースしたチームが2チーム。村道鎌田入線が正式ルートなのですが、県道66号線をそのまままっすぐ上ってしまったのがエメラルドバイク、せっかく村道に入ったのに18km地点の分岐でなんと県道へ下ってしまったのがパナソニックサイクルテック!気づいた時にはまったりとしていた本部がどよめきました。上っているエメラルドと下っているパナソニック、出会えばお互いミスコースに気づくだろうと見守っていましたが、なんと途中にある周回ができるポイントでそれぞれが別ルートを取り、出会うことなくすれ違ってしまいました。。。エメラルドバイクはそのまま上がれば正式ルートに合流するので良いとして、パナソニックは大変です。ミスコースが発覚してから本部ではパナソニックのチームマネージャーとライダーそれぞれに電話をかけていましたが、結局パナソニックのライダーから折り返しの電話があったのは、すっかり下りきって林道の入り口に再び戻ってきたときでした。

ここで少しTTのポイントについて説明しますと、1位の1000点から10位の100点まで100点刻みでポイントが付きます。11位以下は加点も減点もありません。ただし、現役の登録選手、または登録抹消から5年以内のライダーについては500点の減点が課せられます。ですので登録選手を起用する場合、このTT区間で5位までに入らないと減点になってしまうのです。チームの方針としてはここでDNFもあったかもしれませんが、ライダーの意思を確認すると、「もう一度上りなおします。」とのことで、パナソニックはなんと他チームより約20km、標高差600mを余分に走ることとなったのでした。

 

最後尾から果敢に追い上げるパナソニックサイクルテック!(最終伴走車撮影)

 

 

 

で、このGPS中継は上位のチームがゴールした少しあとくらいからアクセス集中によるサーバーダウンで見れなくなってしまいました。。。6時前後でしたので、きっとみんな朝起きて一番にチェックしようとしてくれたのかな。。。運営会社にも早朝から対応していただきましたが結局復帰できずに終わりました。楽しみにされていた方、すみません。私たちも事前にGPS中継を公表していただけにとても残念でしたが、TT区間のこのドラマだけでもオンタイムで体感できて良かった。運営会社からも「リベンジしたい!」とのコメントもあり、次回はきっとうまくいくと思っています。

あと、そう、これは覚書。GPSはすべて同時にオンにする事。

 

 

 

 

 

 

 

村道鎌田入線への曲がり角。

ゴール直前。(5位のテンションシルクと6位のグランボア)

 

 

 

 

 

 

自費で取材に来てくれていたMr.Ogaから素敵な写真を提供していただきました。TT上位のチームだけなのですが紹介させていただきますね。

1位

電動アシストを搭載したTCD(東京サイクル専門学校)

 

 

 

 


2位

YANAGI(柳サイクル)

 

 

 

3位

ベロクラフト

 

 

 

 

4位

ケルビム

 

 

 

 

【リエゾン区間】

TT区間を終えれば残りの50kmほどは時間内に走り終えればよい区間になります。ただし、笠ヶ岳峠の後、渋峠、山田峠、毛無峠と日本屈指の峠を越えるヒルクライムルートが続き、16キロのダートの下り、林道湯沢線を経てゴールとなります。そのハードなコースを究極まで軽量化で追い込んだ車体が無傷で戻ってこれるかがカギとなります。また一方で、ライダーたちにとっては自転車をいたわりながらツーリングを楽しんでいい区間でもあるのです。この日のお天気は良好とはとても言えないお天気でしたが、それでも日頃一緒に走る機会のまずないライダーたちが一緒に走るのですから刺激にならないはずはありません。

 

 

(写真提供 S.Oga)

 

 

京都から応援に来てくださったAさんと。

山田峠付近のウェブ中継班と。

 

 

 

 

 

【お土産】

毛無峠から林道湯沢線に入るところで温泉饅頭のお土産が渡されます。わざわざ割れやすそうなプラスティックの容器に10個入りのところを8個にしてもらいました。実際にこのお饅頭は各チームへのお土産となります。

 

 

激しいダートを下るにはライダーのテクニックも必要ですが、それに対応したバッグや自転車の工夫もそれぞれ違っていて面白かったポイントでもあります。

テンションシルクは今はやりのバイクパッキング方式、ベロクラフトは伝統的なフロントバッグ。

 

 

グランボアは蓋に大きなポケットのあるフロントバッグを試作しましたよ!

チョコには「食べ物が取り出しやすい」と好評でしたが、結果はいかに!

 

 

 

寒い峠でお土産渡しを担当してくださったのは日東の若手スタッフ。前日に寒さ対策のウェアを買い込んで対応してくださいました。到着順に写真撮影までしてくださり、日東ハンドルのインスタには峠の饅頭屋リザルトが公開されています。是非、見てみて!

 

 

いくつもの峠を越えてきたライダーたちはこの青いバンを見つけてきっとホッとしたに違いありません。

 

 

 

 

【林道湯沢線】

JBT走行会のクライマックス、16キロに及ぶ下りのダートです。

特に標高の高いところがガレていて多くのチームの自転車に傷を負わせました。パンクだけでなく、減点対象となるキャリアや泥除けの破損、螺子の緩みや欠損、部品の脱落などが多発し、拮抗する上位入賞車の総合結果に影響を与えました。プロとしてお客様に納車する自転車ではあってはならないことですが、これこそがJBTを開催する大きな意義の一つかもしれません。ここでの経験が新しい製品や具現化したアイデアを磨き上げていく過程になるのは間違いないのです。

これから向かう林道がお土産ポイントから見えています。

 

林道の入り口

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【走行後の各種審査】

ライダーたちはこれだけのコースを走ってきて、まだ終わりではありません。お土産や自転車のチェックを受け、更にステージで輪行するという課題が残されています。

 

 

まずはお土産チェックです。日東の吉川社長が担当してくださいました。日頃の日東製品チェックの厳しさが今回のお饅頭チェックにも発揮されていましたよ。

写真は1番に戻ってきたケルビムです。ライダーと自転車がトータルでコーディネイトされていてインパクト絶大でした。今回のお土産専用に一番振動を受けにくいであろう後ろにキャリアとバッグを製作し、更に緩衝材で保護するという徹底ぶりで、猛スピードでダートを下ったにもかかわらずお土産状態はAランクでした。お見事!

 

 

 

 

続いて車検。プレゼン前の車検を担当した車検チームが担当します。車検を受けているのはMONTSON(山音製輪所)です。

 

ホックで留める泥除けは素早く脱着できてとても斬新なアイデアでした。お土産ポイントでは自転車は無傷のようですが。。。

林道での振動で泥除けが外れて巻き込んでしまったそうです。

自ら「こうやって自分で泥除けを石でつぶして畳んだんです。」と。

しかも、「カメラがあったらなぁ、と思ってたんですよ。撮ってください。」と、林道でのパンク修理のついでに再現して見せてくれたのでした。

 

 

 

そして、輪行タイムトライアル。

自転車を輪行袋に入れて担ぐまでと、袋に入れた自転車を組み上げるまでの時間を競います。ですが、ただ速いだけではいけません。その手際や丁寧さを審判が判定します。

写真は今回唯一の女性ライダーを起用したオオマエジムショ。あれだけのコースを走り切るのもすごいのに、なんとダートは初めてとのこと。乗ったり降りたりで何とかダート区間を走破し見事完走されました。自転車もお土産も無傷の状態でしたよ。

 

 

こちらはプライベーターで参加のNAGARA。

 

このNAGARAさん、恐るべきガレージビルダーで、一年に一台のペースで様々な素材を使ってオリジナル自転車を自作されています。今回の場合もフレームだけでなく、キャリアや泥除けまでカーボンで自作したというのですから本当にびっくりしました。しかも、フレームの芯を観る定盤の代わりにホームセンターなどで売っている合板を使っているというのです!!! オリジナルパーツ満載のワンオフのカーボンバイク、ウェットカーボンといえどプロとして値段を出したら一体いくらになるのでしょうか。。

自ら作り、自らライダーとして完走されて、しかも自転車も完走後の車検で破損個所はありませんでした。自転車とライダーの一体感もすばらしかった。

「負けちゃうかも。。」

参加したプロフェッショナルたちがきっと全員思ったはずです。

 

 

 

【輪界のホープたち】

今回のJBT、実は企画当初は参加チームは5チームも集まらないんじゃないか、そう言われていたそうです。そんな中、東京サイクルデザイン学校から職員のタカギサイクルワークスさんも含めて4チームもの参加があり、その数をグンと伸ばすことができました。今回、競技すべてを完走できたのは2チームでしたが、どのチームからも真剣な熱意が伝わり、今回のJBTの深みを増す役割を果たしたことは間違いありません。今後の自転車人としてのそれぞれの人生にこのJBTが良い経験として生かされますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

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今回の結果は今までの単にスピードを競う自転車競技の枠で考えるとしっくりこない方がたくさんおられると思います。

競技は2日間にわたり、いくつもの項目を多くの目で真剣に審査し、ポイントに換算していただきました。今回の総発行ポイントは92691点、ただし、これには重量ポイントのマイナス26650点も含みます。主観的な要素を多く含む審査員5人の持ち点はそれぞれ4000点づつですので5人合わせても20000点で、主観的な評価を表す「プレゼンポイント」だけでは到底勝つことはできません。重視すべきは軽量化の表れである「重量ポイント」と、ツーリング車の今の課題である「ボーナスポイント」でした。

泥除けやキャリアとバッグ、自己完結する発電機を装備しつつ、軽く作る。もちろん、「軽い自転車」=「良い自転車」ではありません。ですが、たった2日間の技術コンペでその工房の技術を図るとすれば、「軽さ」はその技術を際立たせるのにとても有効です。数グラムの軽さを追求するにはあらゆる仕様パーツを吟味する必要があり、加工を要します。素材の知識、構造への理解、そして技術。こういったものがないと正しい軽量化は不可能なのです。

また、発電機(ダイナモ)については前後とも完備していたのはグランボアとベロクラフトだけでした。すぐそこにコンビニがあり、ロングライドイベントもそれほど盛んではない今の日本でのツーリングにおいて、自己完結する発電機の必要性はあまり感じられないかもしれません。ですが、世界での動向やツーリング車としての特性を考えたとき、課題を多く残しているのは発電機へのアプローチなのだと思います。

ボーナスポイントはそれらを自転車に取り入れるだけで取得できるので、全チームがそれらを装備した自転車をエントリーさせたとしたら、ボーナスポイントの総発行ポイントは40000点にもなります。ですが、実際は21000点のみの発行にとどまりました。だからと言って、多くのチームが基準である10キロ以下に車両を仕上げ、重量ポイントが膨らんだかといえばそうではなく、重量ポイントに至ってはポイントをゲットしたチームは16チーム中5チームしかありませんでした。結果、重量ポイントの総発行ポイントはマイナスに大きく転じたのです。(+3600-30250=-26650)やはり、この複雑なポイントの仕組みを理解して戦略を練ることは重要でした。ボーナスポイントは0でも軽量化で大きくアドバンテージを示したテンションシルクは見事上位に入賞しているのですから。ただ、仕様パーツを「オリジナル」「モディファイ」「純国産」「海外生産品」と細かく仕訳した「パーツポイント」については、判断に困る事例が多くあり混乱を招きました。次回があるとすればここは大きく変わるところかもしれません。

 

 

今回の結果について詳細はJBTのホームページに掲載済みですのでそちらをご覧ください。また、これから発売予定のサイクルスポーツとバイシクルクラブでも記事になる予定です。できればお買い上げのうえご購読くださいませ。

 

 

 

今回のJBTでは開催地である高山村とYOU游ランド、高山村観光協会の皆様には大変お世話になりました。数えてみると、準備のために訪村した数は去年の夏から6回となり、本番は7回目でした。京都からだと往復でおおよそ1000キロ。フランスと比較すると近いものですが、さすがに度重なる車移動は少々堪えました。だけど、ほんと、高山村でよかった。コースも会場も最高でした。また、JBT本番では特に役場への人的援助はお願いしていなかったのですが、2日間とも担当課長さんは会場まで来てくださり、2日目の走行会では一緒にスタートからかたずけまでお気遣いいただきました。取材も地元の新聞社からタウン情報誌、ケーブルテレビまで来ていただいて盛り上げてくださいました。

日本初のJBT開催に大変ご協力いただきました。ありがとうございました。

 

 

 

2日間のJBTのスケジュールがすべて終わり、親睦会での一コマ。

親方、なんと、サプライズで胴上げしていただきました。

ありがとうございました。

 

 

 

 

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さて、次は来月。フランスでのグランボア2回目となるコンクールです。4年に1回のパリブレストパリとの共同開催となっているので、2年前のコンクールと比べると更に大舞台です。今回の要綱は面白いんですよ。とある架空のお客様からのご注文という形でエントリーさせるべき自転車のポイントが示されているのです。お客様からのご依頼とあらば簡単に無視することはできませんね。

 

【ムッシュー(マダム)ドリーマーさんからのご注文】

 1. パリスブレストパリの歴史にふさわしい美しさと技術を備えた自転車。
 2.  80時間余り自転車に乗って起こる手のしびれを防ぐ工夫を自転車につける。
 3. ハンドル周りのケーブルをうまく処理する。GPS、スマホ、ライト等のコードをうまく処理する。
 4. PBPのチェックポイントで出すカードが素早く提示できるような工夫をする。また自転車のゼッケンナンバーもスマートに取り付ける。
 5. 走行中の食料の取り出しが容易なバック等の工夫をする。
 6. 非常の際のビバークセット、つまり直径10センチで長さ20センチの円筒状容器を美しく自転車に積載する。その中には小さな寝袋と膨らまし可能なマットが入るもの。
 7. PBP規格に則った自転車。そして前後ライトの点、消灯、明るさ調整が乗りながらできること。後ライトは点滅しないもの。
 8. 後輪の着脱が容易な自転車。
 9. 雨天の際、後続の人に水をハネない工夫をした自転車。
10. ブラブラカー(小型車)のトランクに入るデモンターブルの自転車。

 

と、こんな具合。

JBTを終えてから早速にフレーム作りから始まっています。もちろん、お客様のお仕事をこなしながらですよ。そろそろあとひと月となりました。親方を先頭にスタッフそれぞれで来月のコンクールに向け集中していきます。

と、その前にグランボアのJBT号についてはまた記事を書きたいな。書けるかな?

 

 

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つちやはるみ

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