アイズの独り言>

【DAY3】

天草イルカウォッチングツーリング

8時30分スタート。

 

湯の郷くれよん

2日目のお宿は下田温泉のくれよんさんにお世話になりました。全室離れで部屋風呂の有るちょっと贅沢なお宿ですが、感染のリスクを減らす意味もあって奮発しました。でも結果的に設備やサービスの割にとてもリーズナブルだと感じましたよ。

お湯は源泉かけ流し。食事は朝夕とも完全個室。しかもそのお料理!

ホームページに出ているお刺身の盛り合わせ、あれ、見えてる部分で1人分なんです。だから、エビの後ろにも同じだけギッチリ盛られています。どう見ても6人分くらいあります。

*

私 「わ、私たち、2人しかいないんですけど。。」

女将 「天草ですから!」

私 「えー。でも、とても食べきれません。。」

女将 「大丈夫です。残った分は明日かき揚げにして差し上げます。」

*

そうなんです。

伊勢海老の頭は夕食〆のお味噌汁にしていただいて、食べきれなかったお刺身はチェックアウトの時にかき揚げにしておにぎりと一緒に持たせてくださいました。これはとっても助かりました。その日の昼食の心配をしなくていいんですから。それに、いろんなお魚のかき揚げって美味しいですね。家で再現したくなりました。

 

これは朝ごはん。パンはとても食べれないのでこれもお弁当に持たせてくださいましたよ。

でも、やっぱり、多すぎますよね。

日本の旅館の良いところでもあり、悪いところでもあり。今回のように食べきれなかったものを再利用してくださるところって少ないですから。

と、お宿の話が長くなってしまいました。

 

 

 

***

で、この日のメインイベントはイルカウォッチングでした。

天草の海岸線をずーと走って、途中イルカウォッチングのツアーで野生のイルカを見て、それから天草の上島の先、前島まで行こうというプランです。

ですが、残念なことにこの日の天気は曇りのち雨。夜半から風が出ていました。

 

海も白波が立ち、船に乗ってもイルカどころではなさそうです。

 

 

何かと思ったら、大根でした。

これぞ天日干し、おまけに潮風にさらされて塩まで効きそう。

美味しく漬かりそうですね。

 

 

で、結局、ツアーは欠航。

この日のメインイベントは無くなってしまい、ただただ海沿いを走ることに。しかも、天草市内に向かうこの道は車の量が多く、私たちにとってはちょっと辛い道でした。途中、本渡海水浴場でお弁当を食べた後、この日のメインイベントの穴を埋めるべく、本渡港公園、歴史民俗資料館、とれたて市場、有明タコ街道の道の駅 (リップルランド) など、寄れるところは片っ端から立ち寄りました。

 

 

本渡港公園の天草四郎さんと記念撮影。

 

 

途中、少し小高く見晴らしの効く場所に金網で囲われた場所。

小さな説明板によると天草特攻隊の発進基地だったとのこと。

この場所で命を懸けた若者たち、かたや同じ場所を呑気に自転車で旅する私たち。

過ごす時代が異なるだけでこんなにも違う空間になるんだよね。

しばらく想いを馳せながら青い空を眺めていました。

 

 

 

 

 

 

 

上島へ渡る橋。

塩田です。

 

雲仙普賢岳が前に見えたり、横に見えたり、後ろに見えたり、それでもだんだんと大きくなってゆくのが楽しかったです。

 

 

上島に渡ってからはさらに交通量が増え、しかもいくつか超えなくてはならない橋は幅が狭くちょっと危険。前島のこの日のホテルまで油断ならない道が続きました。

宿についたのはやはり5時。イルカツアーに行ってたら、ちょっときつかったかな。

 

 

 

 

走行距離 77.24km

獲得標高 +661 m / -662 m

 

 

 

【DAY 4】

最終日。

この日、京都に19時着でプランを練ると、熊本を15:02発の新幹線に乗る必要があります。

親方の最初のプランでは御輿来海岸長部田海床路などの海岸線の名所迄足を延ばして住吉駅から輪行する予定だったのですが、「ちょっと無理する必要があるなぁ」、「しかも潮目も悪い」、という事でJR三角線始発駅の三角駅までのツーリングプランとなりました。

「ちょっと無理する必要があるなぁ」というのは13時57分発の住吉駅発に乗ろうと思ったら輪行する時間も考えて13時過ぎには着いておきたい、とすると4時間ほどで40km強走ることになり、のんびりお昼ご飯や観光などしてられないなあという事。

「潮目も悪い」という事は目当ての観光地は夕日が良かったり、引き潮の時が良かったりという風に訪れるタイミングが重要。今回は残念ながらそのタイミングではないという事。

 

で、三角駅13:31発の熊本行きに乗るというプランだと、昼食は輪行を済ませた後に三角駅周辺でとることとなり、万が一ギリギリになったとしても昼食用の時間で少しは調整が効きます。それに、4時間で20kmほど。これならそこそこ観光も楽しめそうです。

 

 

*

悩んだ挙句、プランを短くした親方と私は朝からなんだか余裕です。

「近くに水族館があるからちょっと寄って行こうか。」

 

 

 

天草パールガーデンシードーナツ

昨年末にリニューアルオープンしたばかりの海に浮かぶ小さな水族館。中を見るだけだったら小一時間もあれば十分な規模です。だけど、近くにはおしゃれなカフェやお土産物屋が立ち並ぶゾーンがあって誘惑多めです。

 

昨日見れなかったイルカ。

朝一番の健康チェックと朝ごはんの時間を貸し切りで見学させていただけました。

 

 

しかも、遊覧船があるのを発見した親方は乗りたいと言い出した!

天草の島々をつなぐ5橋を巡る約40分の周遊船ですが、これまた貸し切り状態。

「イルカ、見れますかね?」と尋ねると、「運が良ければ」と笑顔。私が海の美しさを褒めると「僕が子供のころはもっとずっときれいだった。」と。他にお客もいないので、まるで大きなタクシーに乗ったかのように船長さんとたわいない会話を楽しみました。

 

終盤に「ほら、あそこ」と教えてくれた先に渡り鳥の群れ。

慌てて撮影して見事にピンボケばかりですが、ウミウの大群でした。大きな鳥が一斉に飛び立つシーンは大迫力。一緒に写っているカモメと比較してもその大きさがわかると思います。大食漢の鵜がこんなにたくさんいるのですからやっぱり天草の海はとても豊かなんだなぁ。

 

 

案の定、余裕があったのも束の間、この後は時間との競争ですよ。

なのに、駅へ向かう島の真ん中を通る道は交通量が多く急遽迂回して海岸線を行くことに。

そりゃこっちの方が楽しいんですけどね。

 

そして、駅まであと少しというところでパンク発生。

5分もかからずリカバーしました。(さすがプロ!)

 

 

 

三角駅に着いたのは12時40分くらい。

よし!

お昼食べられる!?

輪行しながら話しかけてくる地元のおばあさんとおしゃべりしているとあっという間に時間は過ぎ、結局ランチはできませんでした。

でもね、楽しいひと時。

「私ね、娘にいつも言ってんの、旅しなさいって。旅は良いよ~。一番良かったのは与論島。行ったことある?」

 

与論島、行ったことありません。

なので、来年の旅はそこにします。与論島。

親方、即断してました。

 

*

車窓から見えた御輿来海岸。

夕焼けじゃなくても良かったかも。

 

 

 

 

走行距離 34.85km (周遊船含む)

獲得標高 +299 m / -299m

 

 

*

私の旅の装備についても書こうと思っていましたが、今回ほとんど写真がありませんでした。また、次回。次は5月か6月の富山を計画しています。

 

さぁ、旅に出よう!

 

つちやはるみ

【DAY 2】

長島-下田温泉 天草天主堂巡り

9時前にスタート。

 

夕暮荘

夕飯で「伊勢海老コース」というのをお願いしておいたら、もう、新鮮なお魚のお料理が「これでもか!」って言うほど出てきてびっくりしました。大食漢の親方が「もう、無理。」っていうくらい。食べ残すのは本意ではないので全部食べましたが、もうお腹パンパン、しばらく動けずそのまま眠ってしまいました。。しかも個室で配膳していただけましたよ。ただし、感染対策でアルコールの提供は一切ありましぇん。(親方は下戸なので良いんですけどね。。)

 

 

 

 

見渡す限りジャガイモ畑。

 

そして、道の駅の名前は「ポテトハウス」。

思わず道の駅からジャガイモとサツマイモ10キロを代引きで送ってもらいました!

 

 

 

この街路樹 (?) はなんだか分かりますか?

なんとポインセチアです。

そう、クリスマス前に市場にバーッと出てきて、クリスマスが終わると儚く枯れてしまう。。(私だけかもしれませんが。)

こんなに大きくなるんですね。しかも野外で冬越ししているようです。

 

 

 

寄り道が過ぎて親方ちょっと焦ってましたが、天草へ向かう10時の船に間に合いました。

くまモン!

 

電車に乗ったり、船に乗ったり、自転車乗ったり。乗ってないのは車だけ。日頃は車での移動が多いので車に乗らないってだけでもリフレッシュできる気がします。

*

*

*

さぁ、天草へ上陸です。

 

 

 

 

 

梅爛漫。

 

 

出水ほど多くはありませんが、天草にも鶴の姿を見ることができます。

真鶴の家族。

目の周りの鮮やかな赤にふっくらした尾羽をもつのが成鳥の証だそう。

そして常に家族単位で行動するようですよ。

 

 

海に近い河口には鴨もたくさんいました。

すごい数ですね。

 

 

 

 

お天気は快晴です。走っていると汗ばむくらい。

 

穏やかな海では真珠の養殖がおこなわれていました。

 

 

昼食は天草コレジョ館の近くでたまたま見つけた「木馬」という喫茶店を利用しました。コース上はもともとレストラン的なものが少ないうえに、営業しているところがほとんどなかったので大変助かりました。しかも、美味しかった。「札幌オリンピックのテーマ曲」や「弟よ」なんかを聞きながらハンバーグ定食とコーヒーをいただき一休みできましたよ。

 

 

 

 

 

 

小さな灯台。

私は走っていて全く気が付いていませんでしたが、先日放送されていた「こころ旅」に出てきていましたね。奇しくもこころ旅チームと同じ道を走ったようです。この灯台を過ぎると一つ目の目的地はすぐのはず。

 

ほら。

 

 

 

 

 

 

【崎津教会】

小さな漁村の小さな教会。

畳の礼拝堂があるそうですが、今回、中には入りませんでした。その代わりと言っては何ですが、人気のない村の観光施設でビデオの説明を見たのと、天草産のはちみつを手に入れました。小さなフロントバッグに入るサイズです。そこにはきれいなトイレもありましたよ。

 

 

 

教会を過ぎると、

海を臨むマリア像。

なんか、信心なくても拝みたくなりました。

 

 

*

*

さて、次の目的地までは上り坂。

海抜0mの教会から丘の上の教会までです。

 

【大江天主堂】

ここは誰も居なかったので中まで入らせていただきました。

ヨーロッパの教会と比べるとそれは質素なものですが、清潔で、手入れされていて、ほんわか温かい気持ちになりましたよ。

 

 

大江教会からはさらに上ります。

点在する民家の間を登り、海沿いの道へ。

良い天気で、車も来ないし、ご機嫌な一日。

 

ところが、道中、土砂崩れの跡や、道が陥没してしまっている箇所がそのままになっています。

 

藍の岬キャンプ村が見えました。

 

あーっ、やっぱり。全面通行止!

降りてきた道を振り返ると小さな看板がありました。

自転車は通れないことはないですがトラブってたら大変でした。

 

この後は海沿いを離れ、下田温泉を目指します。

途中バイパスができていてトンネルになっていますが、旧道はまたしても全面通行止。歩道があったのでトンネルを行きました。

 

 

 

 

走行距離 78.89km

獲得標高 +1,131 m / -1,157 m

船を含んでますが、結構走りました。

前夜、あんなに食べたのにもうお腹ペコペコ。

 

宿には予定通り5時着。

この日のお宿は「湯の宿くれよん」さんです。

 

つちやはるみ

寒いですね~。

今日はフレーム製作のアトリエがある美山町でこのブログを書いています。

 

まずは入荷のお知らせ。

ジルベルトゥ製品が入荷しています。いつも何かしら欠品していますが、今回はバ-エンドに取付けられるバックミラーサイドバッグセパレートパニアなど人気の商品が届きました。あと、チタンレールのアラヴィも数個ですが入荷しています。

SONの製品も届いています。コーキシアルアダプターヘッドライトもが入荷しました。

そして、お待ちかねの本所の泥除け、H31CNH31Nが入荷しました。

 

次の入荷予定

長らく欠品しています太めの泥除けたち(GB650ML/H80/H79)や、32Bのタイヤは来週末に入荷の予定です。そして、今年の「エキストラレジェ」タイヤや650Bのリム「パピヨン」、「サンクフィーユ」の43Tも只今生産中で5月頃に出来上がる予定となっています。「シュエット」につきましては2632は間もなく、3642は今年の秋以降。

うーん、こうやって書き出すと欠品中のものが多いですね。。

スミマセン。

ただ、完成車をご注文いただいている方の分は確保してありますのでご安心ください。

 

 

*****

さて、先日、親方と専務は寒い京都を抜け出して、春めく九州は出水から天草を輪行ツーリングをしてきました。

皆がそれぞれ大変なこの時代に「旅なんて、、。」と思われる方もいるかもしれません。でも、心と体のリセットに旅は一番。しかも、自転車で行く旅はいわゆる「観光地」が旅の目的ではありません。旅のプランを立て、ペダルを踏み、上ったり下っりしながら心に残るシーンを探すのが自転車旅の醍醐味です。ですのでオフシーズンにはオフなりに楽しみがあり、混み合う観光地をパスしたとしてもその旅は十分完結するのです。一人でもいいし、夫婦や、親子でも良い。ちょっとした工夫で感染のリスクは減らせます。もちろん近場のツーリングも楽しいけど、是非、ダイナミックに旅する楽しさも忘れないでいてほしい。そんな思いで綴りたいと思います。

 

今回のツーリングのテーマは「出水の鶴」。

そう、北の「丹頂鶴」の次は南の「真鶴」です。

 

 

【出水の鶴】

鹿児島県出水市の開拓地はシベリアから飛来する鶴たちの越冬地となっています。多くは「ナベヅル」「真鶴」「クロヅル」などで、ピークは12月から1月。その数1万羽越えというからすごいですよね。数年前からその情報は聞いていて行きたいなぁと思っていました。

詳しい情報は出水市のホームページをご覧ください。

 

 

 

 

今回のツーリングプランの鍵は昨年の9月に行った北海道ツーリングの最中にありました。

旅の終盤、厚岸から釧路へ電車で向かう待ち時間での一コマです。

親方の視線の先には「JRフルムーンパス」のポスターが。

「これは使えるかも!」とひらめいた瞬間でした。

 

 

*****

【JRフルムーンパス】

二人の年齢を合わせて88歳以上の夫婦を対象に、JR線のグリーン車が自由に乗り降りできるお得なきっぷ。

自転車等の大型荷物も予約さえきちんとしておけば追加料金なしで持ち込めます。ただし、新幹線「のぞみ」号「みずほ」号などは利用できないのと、「発売期間」「利用期間」「有効期間」などが決められているので旅のプランは入念に立てる必要があります。

詳しくはJRのホームページをご覧くださいね。他にもお得切符の情報も紹介されています。

 

 

旅の最中に次の旅の構想と手段が固まり、また時期についても鶴たちが北へ帰る前、ピークは逃したとしても2月中という具合にプランがまとまったのでした。

次の旅の計画が仕事の励みになります。

 

 

 

*

【プラン】

2022年2月13日~2月16日 (3泊4日)

入出駅と宿泊地

 

利用切符 : JRフルムーンパス5日間用

往路

特急「きのさき」 園部-京都

新幹線「ひかり」 京都-新大阪

新幹線「さくら」 新大阪-出水

復路

JR九州天草三角線 三角-熊本

新幹線「さくら」 熊本-新大阪

新幹線「ひかり」 新大阪-京都

特急「きのさき」 京都-園部

 

 

 

【DAY 1】

出水-長島 鶴観察ルート

家を出たのは朝の5時半ごろ。何といっても我が家から最寄り駅まで車で40分ほどかかるのでちょっと早めのスタートです。それでも870kmも先の目的地まで移動時間は5時間ほど。12時前に着けるのですから電車の旅も良いですよ。午後から充分ひとっ走りできます。

 

 

フルムーンパスは割安なうえ、グリーン車が使えるのが良いところ。今回の旅程も正規料金の2/3ほどで済みました。自転車も予約しておけば大型荷物のスペースに近いシートを取ることができます。それにしても京都-新大阪間だというのに車内はガラガラ。たぶんGoToキャンペーンなんかが始まるときっともっと混んじゃうんでしょうね。

いつ旅に出るのか、どんな方法で旅をするのか、自分にとっての安全って???

この時代、各々でしっかり考えて旅の計画は練らないといけませんね。

 

 

 

出水駅は屋根の有るスペースが十分あるので自転車を組み上げるのも楽々です。

天気予報は直前まで雨の予報だったのに、着いてみると雨は上がっていました。昼食は駅前のどこか懐かしい洋食屋さん(ライラック)で済ませました。安くて美味しかったです。

 

走り始めると道端には菜の花、空にはヒバリの声。

少し風はありましたがやんわりと暖かくどこからか漂う梅の香りを感じます。

もう、しっかりと春が始まっています!

 

そして、あれに見えるは!

海沿いの開拓地から餌を求めて近隣の田畑にも鶴がたくさん飛んできています。

 

 

これらはナベヅルでしょうか。。

真鶴やクロヅルも混在しているようです。

しかもそれぞれの幼鳥もいてなかなか見分けるのが難しいです。

いやー、面白いほど居ますよ。

 

 

 

 

飛んでる姿は更に美しいですね。

翼の先が黒いのでソデグロヅル?

いやいや、喉も黒いので真鶴でしょうか?

 

こちらが正真正銘の真鶴。丹頂とはまた違う美しさがあります。

 

 

 

すでにピークを過ぎていましたがこの迫力です。

鶴の寝床になっている海辺の開拓地はこの時期は車の侵入は制限されているところもあります。

その点、自転車は自由。

日本にこんなところがあるのが嬉しくなりました。

 

 

さて、開拓地を過ぎれば海沿いの小さなアップダウンの始まりです。

この日の目的地は海を渡った長島にあります。

赤い土で育てるジャガイモがこの島の特産品。

 

 

 

段々畑が良い感じです。近づくとほとんどがジャガイモ畑です。

そして、あのオレンヂ色の屋根がこの日のお宿。

夕暮荘と言う名の民宿ですが、夕暮前にたどり着けて良かったです。

 

 

 

 

走行距離 34km

獲得標高 +489m/-473mm

つちやはるみ

こんにちは、前野です。

厳しい寒さが続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回の「ランドナーで峠へ」は京都市内から手軽に行ける雲海スポットを紹介します。

前回の最後に「冬場でも楽しめる京都周辺の峠を紹介します」と書きましたが、今回のスポットは登りますが峠ではありません。

 

京都市の西に隣接する亀岡市にその雲海スポットはあります。

JR亀岡駅から南に数キロのところにある「かめおか霧のテラス」。亀岡カントリークラブがある竜ケ王山に2018年に設置された亀岡市公認の雲海スポットです。

昨年末に初めて訪れたのですが、手軽に行ける場所にありながら壮大な雲海を見られることに感動して今回紹介することに決めました。

 

 

亀岡の市街地は霧で真っ白

雲海と言いますがそれは標高の高い場所から見たときの表現であり、中に入れば霧です。雲海が出る日の亀岡は霧で真っ白になります。

亀岡盆地はその地形上、霧が発生しやすく晩秋から初春に発生する霧は「丹波霧」と呼ばれています。隣接する京都の市街地も盆地なので同じように霧が出てもおかしくないのですが、京都は都市化が進み緑が減ったことで霧の発生は減少していったようです。

 

かめおか霧のテラスへの入り口

JR亀岡駅を出発して10分ほどで京都縦貫道亀岡ICの分岐に到着、IC入り口の信号を左折します。

少し進むと縦貫道を渡る橋があるのでここが登り口になります。

写真の看板から2.9㎞は少し急な登りが続きます。カーブが多く、ゴルフ場へ向かう車も通るのでくれぐれもコーナーは注意してください。誰もいないと思って登っていると濃い霧の中から車が急に現れます…

 

標高が高くなると急に視界が晴れる

登り始めてしばらくは真っ白な霧の中を進むことになるのですが視界が急に晴れてきました。

霧は地面近くに発生するので霧の上まで登ってきたことになります。

標高の高い信州の峠を走っていると同じような体験をすることがありますが、まさか亀岡でこの切り替わりを体験出来るとは思いませんでした

 

登り途中の展望スポットから雲海と愛宕山を望む

かめおか霧のテラス手前、登りの途中にも雲海を見渡せる展望台があります。こちらは愛宕山を正面に見渡すことが出来ます。

 

雲海と愛宕山の雄大な眺め

登りの途中にある展望台からの眺めも壮大なのでここで満足して下らないように。もう少し頑張ればさらに奥行きのある雲海を堪能できます。テラスまでもう少し!

 

 

霧のテラスに到着!

亀岡カントリークラブの入り口を過ぎてすぐのところに霧のテラスはあります。道路に面した場所にあるので見落として通過してしまうことは無いはずです。

 

どこまでも続くかのような雲の海

圧巻の雲海。おにゅう峠の雲海はそこに至るまでの経過を含めての絶景でしたが、亀岡の雲海は奥行きが凄い。手軽に来れる場所ながら感動しました。

 

人が少ないので撮影もしやすい

こんなにきれいな雲海を見れるのに人はまばら。土日の雲海が出る日は混むのかもしれませんがほぼ貸し切り状態です。

静かに雲海を堪能できる

 

 

雲海が晴れてくると亀岡盆地を見渡すことが出来ます。

霧のテラス手前の展望スポットから愛宕山方面を望む

実は一面の雲海を見ることが出来たのは2回目に訪れた時で、初回は家を出た時間が遅かったので霧が晴れて雲海の名残を見ただけでした。

 

霧のテラスから亀岡盆地を眺める

 

雲海が晴れてもいい景色

テラスにはベンチが設置されています。軽食を持ってきて景色を眺めながらのんびりしたら最高の午前中になると思います。

 

 

今回のコース

かめおか霧のテラスホームページからライブカメラで雲海の出現状況を確認できます。

早朝に雲海が出ているのをチェックしてから亀岡駅まで輪行すれば確実に雲海を見れますよ!
駅から霧のテラスまで6㎞弱なので冬場の弱った足にも優しいです。

 

 

雲海を見た後は西山の峠を走るのも楽しい

雲海を見た後はさらに南へ走れば京都西山の峠を楽しむこともできます。この時は善峯寺の激坂を経由して京都市内まで帰りました。

 

亀岡盆地一帯に発生する丹波霧は晩秋から初春にかけて見ることが出来るので是非一度足を運んでみてください。

次回も京都周辺の峠を紹介できたらと思います。

寒い日が続きますが怪我無く楽しく乗っていきましょう!

~最近の入荷情報~

長い期間在庫を切らしていたハンドルが日東さんから入荷しています。

まずはグランボア平行マースバー

今回、霧テラスに行く際に乗っていたブリヂストンユーラシアにも使っているリーチが長めのドロップハンドルです。ハンドルのショルダーとドロップ部分がほぼ平行に曲げられ、美しいラインを形成しています。

フランス型ランドナーバーフランス型マースバー、そして平行マースバーの定番3種類を使用してきましたが、このハンドルが握る場所によるポジションの変化が最も大きいです。

自分は平行マースバーを700Cロードとユーラシア、そしてグランボア1×11ランドナーの3台に使用しています。握る場所の役割がそれぞれ明確で、横から見たときの端正なシルエットが気に入っています。

 

 

 

お次はグランボアオールラウンダーバー

コンパクトなサイズ感のパスハンターなどにおすすめのフラットハンドルです。

グランボアのオールラウンダーバーはテクトロオポジットレバーが取り付けられるようにバーエンドの内径を19mmに設計しています。もちろん一般的なダイアコンペ135ブレーキレバーなども使用可能です。

ドロップハンドルを使うことが多いグランボアの完成車での採用例は多くないですが、スポーツ用自転車に乗るのが初めての方や手の力があまり強くない方におすすめです。

 

 

まえの

こんにちは前野です!

今年最後の「ランドナーで峠へ」は京都に戻りまして、愛宕山に点在する峠を取り上げます。

愛宕山は京都市の西北部に位置し標高924mの山頂には愛宕神社があります。市内からアクセスが容易で京都の人にとって親しみのある山の一つではないでしょうか。

山頂の愛宕神社は古くより火伏・防火に霊験のある神社として知られ、全国に約900ある愛宕神社の本社でもあります。記事の後半で愛宕神社の祭事にも触れてみました。

いつものようにサイクリングレポートを兼ねつつ愛宕山の峠を紹介していきます。





【林道谷山線】

まず、愛宕山へサイクリングに行くなら外せないのは林道谷山線でしょう。京都市内からウォーミングアップがてら御経坂峠を越え、高雄に向けて下る途中にその入り口はあります。

(記事内の地図は移動、拡大縮小、地図の切り替えが可能です。右上のタブをMapに切り替えるとグーグルマップの表示になります)

 

林道谷山線の入り口

国道162号線を高雄へ向けて下る途中に神護寺、西明寺へ向かう分岐があります。分岐を左折して清滝川沿いを少し走ると林道の入り口になります。ここで林道の開通状況などを確認できるので立ち入り禁止などの表示がある場合は諦めましょう。

 

序盤は緩やかな勾配の舗装路を登っていく

林道谷山線の序盤は緩やかな勾配と比較的綺麗なコンクリート舗装が続きます。この辺りは木々が生い茂り標高も低いので展望はありません。

 

谷山線の序盤に現れる巨大な岩

 

コンクリート舗装は荒れている

巨大な岩を過ぎたあたりから林道の勾配はきつくなり、コンクリート舗装は荒れた箇所が目立ち始めます。タイヤが細い場合はリム打ちに注意!

すでにチェーンはインナーローに入りこれ以上軽くできない状態で登っています。

 

木立の中と展望を繰り返す

しばらく登ると勾配は少しだけ緩やかになり眺めも良くなっていきます。

 

視界が開けてきたら林道の頂上までもう少し

今回のサイクリングはアイズバイシクルで今年の春までバイトをしてくれていた井越君とその後継者の鈴木君が付き合ってくれました。このサイクリングに行ったのは9月なので半袖です。

 

 

砂利の広場で登りは終わる

砂利の広場に到着すると登りは一旦終了です。この広場で一息ついてウジウジ峠方面へ走っていくのが定番ですが、この日は首無し地蔵へ寄り道することにしました。

 

【首無し地蔵/サカサマ峠】

愛宕神社参道入り口

先程の砂利の広場から50mほどの距離にあるY字路を左に行くと首無し地蔵があります。ここは愛宕神社の参道入り口で案内標識も立っています。神社の参道になるので自転車はここに置いて首無し地蔵まで歩きます。ちなみにこの参道入り口まではタクシーでも行けます…

林道谷山線の登りで愛宕神社参道入り口から降りて来たタクシーとすれ違う(2021年11月)

愛宕山の首無し地蔵

参道入り口から少し歩いて首無し地蔵に到着しました。名前の通り首がありません。周囲は綺麗に手入れされています

 

サカサマ峠から京都市を望む

首無し地蔵の位置する場所はサカサマ峠という峠になります。展望が開けているので京都の市街地や桂川を一望できます。サカサマ峠という名前はありますが残念ながら自転車乗りが期待する峠感はありません…

【ダルマ峠】

ダルマ峠への分岐

愛宕神社参道入り口から少し走ると写真のような分岐が現れます。左へ登っていくとダルマ峠、右はウジウジ峠を経て雲心寺谷林道の下りに繋がります。

 

ダルマ峠

分岐からダート道を少し登るとダルマ峠に到着します。こちらも峠感はありません。

 

ダルマ峠のすぐ近くにある展望ポイント

ダルマ峠の手前にさらに登っていく支線があります。この支線を登ると開けた展望ポイントに到着します。おにぎりや弁当を持って来てここでのんびり昼食をとるのもいいですね。

 

滑りやすい斜面をビンディングシューズで登る

展望ポイントへの登りは急坂です。滑りやすいビンディングシューズで登り切れるか?

 

もう少し……

もう少しのところで靴が滑って自転車を押し上げられず鈴木君がサポートして登り切りました。

僕は後ろで笑いながら写真を撮っていました。井越ごめんよ~(笑)!

ちなみに僕らが苦労して登った急坂の横に乗車したまま登れる迂回路がありました。

【ウジウジ峠】

ウジウジ峠手前からの景色

ダルマ峠から林道に戻り、砂利道を下るとウジウジ峠に到着します。峠の名前はあるのですが現地にそれらしい立て札などは無く、こちらも峠感はありません…

走りに夢中だと下りの途中なのであっという間に通過してしまいます。

 

ウジウジ峠と林道の分岐

 この分岐付近がウジウジ峠です。右の松尾白峯線を下っていくと松尾峠に繋がります。(今回は取り上げていません)左が雲心寺谷林道です。

【林道雲心寺谷線】

ほどよい砂利道の雲心寺谷林道を下る

愛宕山サイクリングの一番楽しい区間は雲心寺谷林道の下りでしょう。この砂利道を下るために林道谷山線を登ってきたようなものです。

 

 

ランドナーでも楽しいガレ具合

グループで走っているので先頭に出たときは後続の安全確認と撮影の為時々止まりながら走ります。

道は少々荒れているのでタイヤはエアボリュームに余裕のある650x42Bエートルがおすすめです。

 

思わず笑みがこぼれる雲心寺谷林道の下り

しばらく下ると舗装に切り替わり、そのまま下り続けるとペンション愛宕道を通り過ぎて府道363号線に接続します。

 

北側の目印は「ペンション愛宕道」の青い看板

府道363号線側から雲心寺谷林道を登る際の目印はペンション愛宕道の青い看板です。ダートの下りが苦手な方は今回のルートを逆回りで走れば楽しめるはずです。逆回りで走る際は登りダートで時間が余計にかかることを考慮してプランを立ててください。

 

【田尻廃村跡】

雲心寺谷林道から延びる支線の先に田尻廃村跡というかつての集落跡があります。今回のサイクリングで初めて訪れました。峠ではありませんがこちらも紹介します。

 

雲心寺谷林道のペンション愛宕道の南側にY字の分岐があります。この分岐が林道田尻谷線の入り口で田尻廃村跡まで続いています。

 

ぬかるんだ地道を走る

林道田尻谷線は比較的整った林道で轍も踏み固められています。

 

田尻廃村跡の手前は開けている

田尻廃村跡の手前は木が少なく開けています。このあたりも走りやすい砂利道で楽しいです。

 

突如森の中に現れる石垣が廃村跡の目印

先程の開けたエリアを抜けると田尻廃村跡に到着します。

 

当時物……?

 

更に南へ進むと松尾峠に至る

田尻廃村跡からさらに奥へ進むと松尾峠を経てウジウジ峠の方へ抜けることもできるのですがサイクリングとして楽しむなら廃村跡までにしておくのが良いでしょう。この先はパスハンティングの世界です。僕は自転車を担いで歩くのは苦手です…

 

【今回のサイクリングルート】

アイズバイシクルー御経坂峠ー谷山林道ー首無し地蔵ーダルマ峠ーウジウジ峠ー雲心寺林道ー廃村田尻跡ー林道出口(ペンション愛宕道看板)

アイズバイシクルをスタートして愛宕山の林道を楽しむコースです。今回レポートした場所は全て網羅しています。林道を出た後は国道162号線で市内に戻るのも良いですし、京北に降りて昼食休憩して国道477号線で花背の方へ移動すれば旧花背峠のダート道を通って鞍馬経由で市内に戻ることもできます。

番外【愛宕神社千日詣り】
愛宕山山頂の愛宕神社に7月31日夜から8月1日早朝にかけて参拝すると千日分の火伏・防火の御利益があるといわれ、毎年多くの参拝者で夜の愛宕山が賑わいます。

自転車無しで愛宕山へ!

愛宕神社の階段

今年は数年ぶりに千日詣りに参加してきました。
密を避けるために7月31日夜から8月1日早朝ではなく約1週間の間に設定され、夜間参拝は禁止されていたので明るい時間帯に登りました。

清滝から愛宕神社までは片道約4㎞の山道を歩きます。登りではすれ違う他の参拝者に「おくだりやす~」、下りでは「おのぼりやす~」と声をかけながら歩くのはここでしか出来ない体験です。

自転車で登るのも楽しいですが、自分の足で歩いて愛宕神社の行事に参加してみると新しい発見があり、山への理解が深まる気がしました。





温見峠の記事にいただいたコメントのお返事~
ブログのシステム上コメントは公開されませんが読ませていただいています!

 

・「40年近く前に一度通ったことがあり、ものすごい道だと思ったものです」

当時は未舗装路だったのでしょうか。現在は酷道といっても舗装され整備されているので当時の状況を想像すると羨ましくて仕方がありません…!

 

・「39年前に岐阜側から走りましたが、食料調達ができずに、餓死しそうになりました。そういう点では根尾村の和食屋さんは貴重ですね」

上のコメントの方と同じ頃に走られたのですね。僕らは酷道区間を抜けてすぐに食事が出来たので助かりました。

 

・「良い景色が堪能できました。ランドナーでの峠越えはしてみたい目標ですが、フリーなどのギヤ構成はどのようなものでしょうか?」

温見峠を走った際に使っていたギア構成はフロント42T、リア11速11-42Tです。
SRAMのFORCE1をメインコンポーネントとし、クランクはサンエクシード170mm、チェーンリングはグランボアサンクフィーユ ナローワイドの試作品です。リアスプロケットはシマノXT CS-M8000です。

3年経った現在は製品版として発売したサンクフィーユナローワイド40Tを使っています。それに合わせてリアスプロケットも11-40Tに変更しています。

 

ちなみに今回の記事で愛宕山を走ったブリヂストンユーラシアはサンエクシード/TAダブルの46-30T、リア6sの13-28Tです。

ギア構成の選び方としては最低ギア比1を目安とし、下りで使うギア比はあまり重視していません。
ロードバイクの一般的なギア構成:フロント50-34T/リア11-28Tなどに比べると最大ギア比はかなり小さくなりますが、下り坂の場合はクランクを回すよりも自身の乗車姿勢で速度が大きく変わるのであまり不便は感じません。

ランドナーのような競わない自転車は下りの数秒だけ使うギア比にこだわるよりも峠道で疲れた状態で回せるギア比を優先する方がいいと思います。






11月下旬に一人で

愛宕山の峠ということで色々盛り込んだのですがいかがでしたか。

今回のルートを走る際は 山と高原地図 京都北山 などの紙の地図を持参することを強くお勧めします。普段走る時はGPS端末のみですが、愛宕山のように支線が入り組んだ場所では判断が難しくなる場合があるので山歩き用の地図があると安心です。愛宕山は低山ですが、毎年のように遭難の事例があるのでサイクリングだからと油断していると危険です。

実は今回の記事はおにゅう峠よりも先に書いていたのですが、紅葉の時期を逃しそうだったので前後してブログを更新しました。

次回の「ランドナーで峠へ」は京都近辺の冬場でも楽しめる峠を紹介できたらと思っています。

 

—————————————————————————————————–

~冬のセールのお知らせ~
【店頭セール】
日時  12月11日(土)と12月12日(日)10時頃から18時頃まで
京都の直営店「アイズバイシクル」の店頭商品すべて店頭価格から1割引!

グランボアオリジナルタイヤは定価より1割引きのアイズバイシクル店頭価格からさらに1割引き致します。

【通販セール】
12月13日(月)から12月19日(日)まで。
オンラインストア掲載中の商品すべて表示価格から1割引きとします。
★ただし、ご予約品やお取り寄せ品、修理などの作業工賃は対象外です。

まえの

1 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 62

blog

最新記事

Archives

Back Pagetop