コンセントレーションおにゅう峠2022
こんにちは、前野です。
11月3日文化の日に開催したコンセントレーションおにゅう峠は予想以上に多くの方にお集まりいただきました。
ご参加いただきました皆様、楽しい時間をありがとうございました。
取り急ぎではありますが、コンセントレーションおにゅう峠の一日を時系列順に写真でご紹介します。
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午前2時半、雲海サイクリングチームは宝ヶ池近くのコンビニに集合
午前6時前に峠の展望スポットに到着するのが目標です。
ちなみに雲海サイクリングの参加者はメールで連絡いただいたOさんと元バイトのI君、そしてその友人のY君と自分の4人。
国道367号線の途中越え、花折トンネルを通り久多から781号線で北上します。霧が出てきたので雲海が期待できそうです。
おにゅう峠手前、針畑の公衆トイレで休憩を挟み5時20分ごろ林道小入谷線の入り口に到着。麓は濃い霧が出ているので雲海確定です。
5時半ごろの展望スポット付近。
多くのカメラマンと車が集まっています。前夜でもベストポイントには待機している人がいるとか。
午前6時すぎ、日が昇ってきました
Nさんの峠茶屋
峠に到着するとコンセントレーションおにゅう峠に参加されるNさんが補給所を開設してくださいました。なんと峠に前泊!驚きです。
入れていただいた暖かい紅茶が身体に染み渡ります。寒い中ありがとうございました。
Oさんは峠で京都に折り返します。なかなかハードなルートでしたが楽しんでいただけたでしょうか。また一緒に走れたら嬉しいです!ご参加いただきありがとうございました。
僕たち3人は小浜港で朝ご飯を食べるために福井県側へ峠を下ります。
7時半ごろ、福井県側下りの途中にある展望スポットで休憩。日本海までよく見渡せます。
雲海がメジャーになった滋賀県側が注目されがちですが、山深い福井県側もおすすめですよ。
8時半ごろ若狭小浜お魚センターに到着。刺身や海鮮丼の五右衛門で朝食です。
15分ほど待てば刺身定食を出していただけるということなので全員刺身定食を注文。
新鮮で美味しかった~
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9時半ごろ小浜をスタートしておにゅう峠を登り返します。多くの方は朽木側から登っていたので、福県側で参加者の方に会えると嬉しいです。
小浜側の登りは判っていたことですがとてもハードです。下りと登りでは見える景色が違うので走っていて飽きません。
本日2回目、小浜側の展望ポイントに到着。峠までもう少し!
本日2回目のおにゅう峠に到着しました。もう少しで集合時刻の12時になるので滋賀県側を登ってくる皆さんに会うべく朽木側に下ります。
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滋賀県側では次々に登ってくる参加者の方とすれ違いました。全員綺麗に撮影出来たらよかったのですが、写っていない方ご容赦ください…!
来年は同じ場所に留まって撮影しようと思います。
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12時半を過ぎたころには殆どの方が峠に揃って雑談タイム。
30人以上の方にお集まりいただきました。集合写真を撮るときの掛け声は何がいいのでしょう?
何か面白いことを言えたらいいなあ(笑) おすすめありませんか?
最後は親方の挨拶でコンセントレーションおにゅう峠はお開きとなりました。
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コンセントレーションおにゅう峠が終わると皆さんそれぞれのルートで解散していきます。小浜側に下って輪行する人、熊川宿経由で朽木に帰る人もいれば、滋賀県側を下って朽木久多方面へ向かう人など色々です。
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僕は朝から一緒に走っているI君、Y君と共に久多峠、花背峠経由のコースで京都市内に帰ることにしました。朝走ってきた367号線をそのまま帰る方が楽ですが、祝日の夕方で交通量が多そうなので車が少ない道を通ることにしたのです。
久多(能見)峠
花背峠
日没前に京都に帰ることが出来ました。
序盤にGPS故障してログが無いのですが、以下が僕たち雲海組が走ったルートです。
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ご参加いただいた皆様の一日はいかがでしたでしょうか。感想など教えていただけると嬉しいです。
今回好評だったので来年以降も定番行事になるのかな?
おにゅう峠は標高830mと誰でも気軽に来れる峠ではなかったので、今度は時期をずらしてどなたでも参加できるコースのコンセントレーションが出来たらいいなと思いました。
でも、来年も11月3日文化の日は雲海と紅葉のおにゅう峠に行きたいですね。
お礼とお詫び (入荷案内)
11月に入り、やっと美山の山々も色づきはじめました。でも、まだなんだか11月にしては暖かいですね。今日も日中はストーブ要らずで過ごせています。
先週末は岐阜羽島サイクルフリーマーケットに出展させていただきました。
秋晴れの気持ちの良い一日でたくさんの方とお会いすることができてすんごい楽しかった。中には大阪からわざわざ来てくださる常連様や、なかなかお会いできない中部地方のお客様や、JBTに共に参戦したNAGARAさんなど、ブログを見て立ち寄ってくださった方が結構おられてとても嬉しかったです。一方、グランボアの事をまだ知っていただいていない方々には、ランドナーを実際に見ていただいたたり、試乗していただいたりできましたし、B品のタイヤを1本2,000円で販売させていただいたのですが、それを買ってくださった方から「乗り心地がとてもよくてびっくりした」とメールをいただいたりして、規模はそれほど大きくないイベントでしたが、とてもよい機会に恵まれました。
ご来場くださった皆様、企画運営してくださったBLOCK47さま、ありがとうございました。
また、いろんなイベントに参加していきますね。
ただ、カタログを楽しみにしていただいている方にはまだ準備が整わずお渡しできずでスミマセンでした。。次のカタログはまだもうしばらく時間がかかりそうです。
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【入荷のお知らせ】
いつもだったらもう少し嬉しいはずのお知らせですが、最近は入荷の度に値上げをせねばならず気が重い作業となっています。これもカタログ製作が遅れている理由の一つなんですよね~。
グランボアのこだわりの詰まった継ぎ目のない革のバーテープ。販売からもう8年がたち、すっかりグランボアの定番品となっています。ですが、今回は材料単価の上昇、円安、運賃の高騰、と発売以来据え置いてきた価格を上げざるを得ませんでした。。。「継ぎ目がない」というのは巻き易さと使い心地に大きく影響します。シンプルで上品なアルミのバーエンドも拘りの一つです。是非、変わらずご愛顧いただければと思います。
対ユーロでも円安が進んでいる昨今、フランス直輸入のこれらの製品も価格がジワジワ上がっています。。。だいたい2ヶ月おきに入荷があるのですが、入荷の度に何かしら値上げをしないといけない状況です。そろそろどこかで歯止めがかかればいいのですが。。。
これはとても嬉しいニュース。
一旦、廃番としたリムですが、昔からの友人でもあるアレックスサンジェからまとまった要望があり、再生産することができました! 日本で販売できるのは32Hと36Hいずれも60ペアほどです。すぐには無くなりませんが、次があるとはお約束できません。細身のポリッシュリムをお探しの方はお早めにお買い求めいただく事をお勧めします。
日本製の小型テールライト。小型と言っても並の小型ではありません。女性の小指2関節分くらいの大きさで重さはなんと5グラムしかありません。自動点滅のほか、小さいながらもキャパシタ内蔵ですので停車時も点滅し続けてくれます。しかもUSBで再充電できるという優れもの。これからはまた日本製だよねと思わせてくれるアイデア一杯の製品です。
使用感のレポートは後日前野店長が記事にしてくれる予定ですよ。
アトリエ長がブログで紹介してからあっという間に最初のロットが完売してしまいましたが、またあらたにご用意できました。と、たいそうな数が売れたわけではありませんよ。これは親方がデザインして、加工屋さんでレーザー加工してもらったものを、アイズの工房で磨いて製品化しているものです。ですのでこれも純国産製品。日本で作っても価格が合うようになったのは良いことかもしれませんね。
頑張れ、日本!
明日は久しぶりのコンセントレーションでアイズバイシクルはお休みをいただきます。
雲海出るかな。
楽しみですね。
秋のイベント盛り沢山
今日は10月下旬から11月のイベントについて紹介します。
まずは10月30日の岐阜羽島サイクルフリーマーケット
【岐阜羽島サイクルフリーマーケット】
日時:10月30日(日)AM10:00〜16:00
※ 雨天中止(少雨決行)
場所:岐阜県羽島市福寿町千代田3-54 BLOCK47
概要:一般出店者ならびにショップ出店者によるフリーマーケット(+メーカー試乗会)
第一回目開催の新しいイベントです。中部地方にありそうでなかった自転車のフリーマーケット。
フリーマーケットではグランボアタイヤなどの販売の他、グランボアTypeERランドナーの試乗車を持っていく予定です。
会場ではグランボアのセミオーダーランドナーに試乗していただけます。またグランボアがジャパンバイクテクニーク参加の為に製作したステンレスフレームのスペシャルランドナーとebikeランドナーも展示します。
また、当日は同じBLOCK47のPOP UPスペース内で「第1回 私たちの自転車展」も開催しています。(こちらは2022年10月29日(土)・30日(日)の2日間開催)
サイクリストこだわりの自転車が展示されるようですので、こちらも楽しみですね。
フリーマーケット出店の為アイズバイスクルは臨時休業になります。ご注意ください。
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11月3日(木)文化の日は滋賀県と福井県の県境、おにゅう峠にみんなで集まりませんか?
今回開催するコンセントレーションはとても自由なイベントです。12~13時におにゅう峠集合。
そこまでのルートは参加される皆様の自由です。朽木の道の駅周辺を起点にして周回ルートを組むのもいいですし、湖西線の駅や小浜周辺の駅まで輪行して走り出すのもOK。
峠に着いたら他の参加者の方と道中の出来事や自転車について語り合いましょう。
峠には車じゃなくて自転車で来てください!
【コンセントレーションおにゅう峠】
日にち:11月3日(木)文化の日(アイズバイシクル臨時休業です)
集合時間:12時から13時くらい(13時集合写真撮影)
場所:おにゅう峠(滋賀、福井の県境)
参加申し込み、参加費:不要です
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同日に前野と走るおにゅう峠雲海サイクリング参加募集中です。
京都市内をコンセントレーションおにゅう峠当日の未明に出発して、おにゅう峠名物の雲海と紅葉のコラボレーションを見に行こうという企画です。おにゅう峠まで約50㎞を暗闇の中走ることになりますが、朝陽に照らされる色づいた山々と雲海の景色は格別です。
ルートと記載の注意事項等参照の上お申し込みください。コンセントレーションおにゅう峠は参加申し込み不要ですが、雲海サイクリングは少人数のグループで走るサイクリングなので人数把握の為事前に参加申し込みをお願いします。
前回紹介した300kmブルべのようなペースの速いサイクリングをする企画ではありませんが、コースの特性上ハードな道のりになります。その点ご理解いただいた上でご参加ください。普段から峠道を走られている方であれば楽しく走っていただけるはずです。ちなみに雲海が見れるかは天候次第ですのであしからず。
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11月はまだまだイベントがあります。
・シクロジャンブル:11月20日(日) 服部緑地公園
・タンデム学会:11月23日(水) 背割堤発着予定
こちらも詳細が決まり次第お知らせいたします!
上記イベントの関係で10月30日、11月3日、23日は臨時休業の予定です。
朝晩と昼間の寒暖差が大きくなってきました。風邪をひかないようにお過ごしください。
皆様にお会いできるのを楽しみにしています!
秋のコンセントレーション「おにゅう峠」
こんにちは、前野です。
今日は来月開催予定のイベントについてお知らせします。
11月3日(木)文化の日にコンセントレーションおにゅう峠を開催します。
【コンセントレーションおにゅう峠】
日にち:11月3日(木)文化の日
集合時間:12時から13時くらい(13時集合写真撮影)
場所:おにゅう峠(滋賀、福井の県境)
参加申し込み、参加費:不要です
コンセントレーションはとてもシンプルなイベントで、決められた時間に集合場所に集まって皆さんで交流したり、集合写真を撮ったりします。
今回の集合場所は福井県小浜市と滋賀県高島市の境に位置する「おにゅう峠」。標高830mの峠が集合場所です。
集合時刻がお昼時なので、峠でお弁当にするのがいいんじゃないでしょうか。
ちなみに、滋賀県側は道の駅朽木新本陣周辺以外食べ物を調達できる場所はありません。福井県側も東小浜駅周辺を離れると補給できる場所は殆ど無いのでご注意ください。
滋賀県側は紅葉と雲海が有名で近年は多くの人が訪れるようになっています。福井県側は走りごたえのある峠道で、天気が良ければ日本海を望むことも出来ます。
集合場所へのルート取りは自由。輪行で小浜や湖西線沿線の駅から走るもよし、カーサイクリングで朽木周辺から走るのもいいと思います。もちろんご自宅から全部自走でもOK。JR東小浜駅スタートでおにゅう峠に行くルートを例として引いてみました。9時半ごろスタートすれば余裕をもって12時におにゅう峠に到着できるのではないでしょうか。
過去には日吉ダムでコンセントレーションひよしを開催していますのでその時のブログ記事も参考にご覧ください。
おにゅう峠でコンセントレーションを開催するのは今回が初めてではありません。
2年前、2020年の7月にもおにゅう峠でコンセントレーションを企画しましたが、雨の為中止になってしまいました。
ついこの前の出来事と思っていましたが、あれからもう2年以上経っているというのが驚きです。
今回は晴れるといいな。
このイベントは参加申し込み、参加費などは必要ありません。どなたでも参加していただけますので、紅葉のおにゅう峠の上で皆様にお会いできることを楽しみにしています。
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【おにゅう峠雲海サイクリングのお誘い】
コンセントレーションおにゅう峠はサイクリングのコース取りはそれぞれの自由。決められた時間に集合地点に集まるイベントです。
例年であればおにゅう峠の紅葉が見頃を迎える時期になりますので、有志を募っておにゅう峠の雲海を見に行くサイクリングをコンセントレーションおにゅう峠開催日の早朝に行おうと思います。
とは言っても、「私前野が京都市内から深夜スタートでおにゅう峠まで走るので誰かご一緒しませんか?」という個人的な企画です。こちらをクリックしていただくとルートの詳細、スケジュール、注意事項などを読んでいただけます。興味のある方はご覧ください。
ちなみに2年前に雲海を見に行った時の様子をブログ記事にしていますのでこちらも参考にどうぞ。コース取り、時間などはこの時とほぼ同様の予定です。
おにゅう峠を両側から登るハードなコースです。「どなたでもお待ちしています!」とは言えないのですが、晩秋の静かな夜の山を自転車で走るのは楽しいものです。それに条件さえそろえば雲海と紅葉のコラボレーションが見られるはずです。
前野と一緒に100km走ろうという方いらっしゃいましたらアイズバイシクルまでご連絡をお願いします。集合場所は京都市内ですが、ご都合に応じて途中からの参加もOKです。ご相談ください。
雲海サイクリング参加のご連絡はこちらからお願いします。
JBTマシーンあれこれ その1ステンレス車
ジャパンバイクテクニークからもう1ヶ月が過ぎ来ました。ようやく滞留がちだった仕事もスムーズに流れるようになり、落ち着いて振り返ることができます。
今回のJBTはコロナの影響で前回に比べてエントリー台数は少なくなってしまいしたが、全体的な質のステップアップがなされたと思います。
グランボアではステンレスチューブを使ったランドナーと前回2019年のJBTにオープン参加ながら出走した車体に後付けの電動アシストユニットを搭載したebikeランドナーで参加しました。
まずはステンレスチューブをつかったグランボアのランドナーですが、ステンレス製のランドナーフレームはほとんど聞いたことはありません。大分以前からステンレチューブは存在するのですがなぜでしょうか。コロンバスXCRやレイノルズ953といった老舗ブランドのステンレスチューブも存在するようなのですが、ほとんど入手は困難な状況になっています。今回使用したチューブは現在唯一と云ってよい米国のステンレスチューブメーカーKVAのMS3というチューブセットです。06/0.4/0.6とかなり肉薄ながらステンレスらしく固くしっかりしたチューブです。これを今回仕入れて分かったのですが、ステンレスチューブがそもそも高額すぎます。普通のクロモリチューブの7~8倍ほどの価格がします。その割にはチタンのように大きく軽量化ということにはなりません。やはり素材のコストがフレーム製作者に嫌われてしまって市場から消えつつあるようです。
チタンやステンレスなどの非クロモリ素材のチューブは一般的にはTig溶接で組上げていくのですが、ステンレスは専用の銀ローを使用すればフィレット(ラグレス)で製作することもできます。ただフィレットであればこれまた高価な銀ローも相当量使うことになります。
ラグやクラウンなど必要なステンレス部材も見当たりません。グランボアではエンドやクラウンも普段ERモデルで使用しているものと同じデータで304ステンレスからレーザー加工で製作しました。ロードバイクでしたら必要のないカンチブレーキ台座も作る必要があります。通常のカンチ台座をばらして広げて、展開図を起こしこれもステンレスの板からレーザーで抜き、折加工をするための切削を施してから箱型の台部分を用意して、さらにステンレスの丸棒から削りだした円柱部分と組み合わせ、銀ローでしっかりと固定して仕上げます。
すべての直付け小物をステンレスで用意したところでフレームの製作に取り掛かれるのです。
ステンレスはクロモリに比べて熱による延びが大きく、低温で素早くローを回す必要があります。またちょっとでも加熱しすぎてしまうと表面が酸化してしまって銀ローがのらなくなってしまいます。そしてトーチの取り回しには注意が必要です。固いステンレスではチューブ同士を接合した後で芯だしなどのための修正することもできません。正確で均等な火入れを要求されます。
銀ローは柔らかくステンレスのチューブは固いので仕上げのために削っていくことは真鍮ローよりは容易です。ただ塗装しないで鏡面仕上げの状態にしようとするとかなりの手間を強いられてしまいます。今回もまずチューブ状態でバフ掛けを行って、フレームになってから再度磨いてみましたが、鏡面と呼べるまでには至りませんでした。次は知り合いのステンレス加工屋さんに訊いてから鏡面仕上げを実現したいと思います。
ステンレスチューブの大きなメリットとして塗装しなくても錆びないということがあります。確かにステンレスは錆びないのですが、銀ローは経年による変化として黒ずんでくると聞いています。確かに昔の100円銀貨は黒っぽくなっていたと思います。実際銀の含有量がどの程度なのかは知りませんが、1ヶ月ではまだ変化はありません。
今回はフロントフォークもステンレスで製作しましたが、これがとてつもなく硬くて、普段クロモリφ23のブレードで製作しているフォークであれば冷間でも簡単に曲げられるのですが、まったく曲げることができませんでした。そこで以前あるビルダーさん聞いたことのある熱間での曲げにチャレンジしてみました。そのビルダーさんによると熱間でバケツをR合わせに使って曲げることができたというのです。グランボア特製の2本曲げベンダーにセットしたままトーチで炙って素早く曲げてみたところ、確かにあっさり曲がってくれました。ところが今度は曲がりすぎてしまい失敗です。やむなくクラウンを炙ってブレードを外して、新しいブレードを用意しての再チャレンジで狙い通りのRを出すことができました。こう書くと簡単にリカバリーできたように見えますが、1本1万円以上するブレードを2本ダメにして、さらには新たに入手したステンレスブレードは当初のブレードよりかなり短くギリギリのところでものにすることができたので、今回の一番の難所でした。
こうしてフレームとフォークが形になったのがJBT開催の10日ほど前でした。さらにキャリア製作担当の伊藤君が初めてのステンレス製ながらほぼ2日でパニアキャリアを製作しました。パーツ構成は今回延期開催となっていたためすでに昨年のうちからほぼ用意しており、フレームの仕上げ担当且つ今回のライダーでもある前野君がせっせと作業を進めてくれてギリギリの9日に彼による試乗ができました。私としてものその乗り味に大変興味がありJBT前に試乗してみたかったのですが、私自身が今度はグランボアebikeのライダーとして参加するため、前日にはヒルクライム部分だけでも試乗をするために前日に現地入りして後日の楽しみとしました。
走りについてはヒルクライムセクションをグランボアebikeに続いて2番目にクリアすることができましたので、健脚ライダーにも十分にこたえられるフレームであると思います。それより気になったのはダートでの下りでチューブの硬さ故に振動吸収が十分にできるかどうかで、特に今回の課題のペットボトル4本をそれぞれ左右のフロントサイドに積載しての走行でしたので、フロントフォークにかかるストレスの大変大きくなっていました。結果としてライダーの感覚としても堅いけれどもしっかり振動吸収してくれるということでした。このことはJBT後に私が乗っ見て確認しましたが、身体に帰っ来るようなストレスになる振動は感じられず、ステンレス車の独特の乗り味であると判断できました。
このステンレスグランボアJBT号は私自身の主力ツーリング車として使用していきます。すでに数台のバックオーダーをいただいており、さらなるフィードバックのご意見を聞きながら製作していくことになります。オールメッキのクロモリフレームの製作が困難になっている現状で錆びないステンレス車でポリッシュ仕上げにしてモノトーンの自転車を製作することは魅力的な選択肢であると思います。